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椰子の実

2009年06月26日

 まあこれは本来、童謡とはいえません。
 愛唱歌、抒情歌の類いとも言えますが、実際はラジオ歌謡として生まれたんですね。
 昭和11年に「椰子の実」は生まれるのですが、この「ラジオ歌謡」を流行らせるために、ひとつの策が練られたのです。
 つまり歌った歌手が東海林太郎さんだったということ。
 東海林さんはこの2年前に「国境の町」「赤城の子守唄」、1年前には「野崎小唄」といった日本調でヒットを飛ばした昭和の大歌手で、当時の人気ナンバーワン歌手でもありました。
 そのトップ歌手が歌うことによって、「椰子の実」は大きくはばたくのです。
 今でいえばSMAPとか氷川きよしとか人気歌手が歌ったと思ってくだされば。
 日本調の歌手がこんな抒情歌をとお思いでしょうが、この年東海林さんはシャンソンの「暗い日曜日」なども歌っているのであまり抵抗がなかったのかもしれません。
 当時はどんな歌でも歌えるからこそ歌手だったんでしょうね。

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*** この作品の歌詞とエッセイは「童謡の風景」(北海道新聞社刊)に収録されています。
本をクリックすると立ち読みできます。

※著作権が保護された作品のため、演奏、録音は控えました。

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プロフィール

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合田道人
ごうだ みちと。1961年(昭和36年)、釧路市生まれ。高校在学中に渡辺プロダクションからシンガー・ソング・ライターとしてデビュー。翌年数々の新人賞を受ける。その後、音楽番組の構成、司会、CD監修・解説に加え、作詩・作曲など多方面で活躍。著書「案外、知らずに歌ってた~童謡の謎」などで童謡ブームの火付け役となり、「歌う作家」として講演・コンサートで全国をまわっている。
07年4月から北海道新聞で「あの日の歌景色」を連載中。

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