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茶摘

2008年05月27日

八十八夜とは立春から数えて88日目。太陽暦でいえば5月1日、2日ごろです。お茶と言えば京都の宇治だったり静岡を思い浮かべますが、ちょうどその頃は、♪日和つづきの今日此頃……というあったかい、茶摘には最適な季節です。
ところがわが北海道ときたら、今年は5月になって積雪を観測とか? 5月15日に、これまた寒さでは指折りの場所、足寄郡陸別町で童謡コンサートを開いてきたのですが・・・。寒いの寒くないのどっちなの? ってぐらいひんやりしてました。確かに東京もその数日前から寒いには寒かったんだけれど・・・。北海道育ちの僕も寒さには弱くなりました。「茶摘」を紹介するより、♪春よこい 早くこい……を歌いたい気分でしたね。

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波浮の港

2008年05月20日

 「波浮の港」は、昭和3年に佐藤千夜子、藤原義江が歌った、いわば国産レコード第一号曲です。ですから今年は日本におけるレコード産業80年になる。でも実際、大正時代にもレコードはあったのです。
 「カチューシャの唄」とか「船頭小唄」「籠の鳥」「真白き富士の根」とか大正時代の流行歌の主なヒットの要因は、艶歌師とよばれるバイオリンで歌を聞かせる人たちによるものでした。しかしレコードはちゃんとあったのです。ところが、簡単に言えば国内にレコードのプレス工場がなかった。だから日本で録音したものを外国に運び、それを製品化して日本に逆輸入するわけです。時間もかかるし税金もかかるということで、レコードはとても高価なものだったため普及しなかったんですよ! それが昭和2年に日本に外資系のレコード会社が誕生し、その第一号作品として歌われたのが「波浮の港」だったわけですね。藤原はご存知、オペラの“われらがテナー”、千夜子も音楽大学卒業だけに、この歌は歌曲といった形で歌われました。しかし譜面には「民謡調にうたう」と指定されています。今回はじめてこの歌を歌ってみましたが、この歌は難しい。それで5番まで歌詞がある・・・。いやはや、歌手というものはこういう歌をさらりと歌えなくっちゃいけないんですねえ!

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ちょうちょ

2008年05月13日

 先日テレビの「雑学王」に出演して「ちょうちょ」の話をしました。そのときはこの歌のルーツは、芸者や女郎が歌ったつや歌にあったことを話しました。
この歌ははじめての小学生の教科書に入った、つまり学校で習った最初の教科書に入れられた歌だったのです。外国からメロディーを輸入して、そのつや歌にあった詩を元に、新しい唱歌が生まれたのです。
天保年間(1830年~44年)には、二世瀬川如皐(じょこう)が作った清元「玉屋」の中に、「蝶々とまれや 菜の葉にとまれ 菜の葉いやなら 葭の先にとまれ……」というものがあります。これが清元からつや歌に変わったのか、反対につや歌がこの清元に転じたのかはまだ調査中なのですが、「蝶々ばっこ」というわらべ歌が「玉屋」のヒントになったとも言われています。しかし、どちらにせよこれらの詞が唱歌に変じていったことに間違いはありません。この詩をドイツ民謡(スペイン民謡という説もある)の今のメロディーに載せたのでした。
ところが、この「蝶々とまれや 菜の葉にとまれ 菜の葉いやなら 葭の先にとまれ……」は、実は男性の浮気癖を歌ったものだとされているのですね。確かに「花から花へ」という歌詞もありますものね。いいえ、この「花から花へ」は戦後になって改訂されたものだったのです。
最初、明治時代小学校の唱歌の教科書に載せられたときは、この部分「さくらの花の さかゆる御代に」でした。これは天皇のことで、天皇の世よ、栄えあれ! と歌って、浮気歌のイメージを完全に払拭したのでした。この歌にはほかにも4番まで歌詞があり、それも2番以降は「蝶々」が主人公でなかったなど面白いエピソードがたくさんある歌です。ぜひ「日本人が知らない 外国生まれの童謡の謎」で詳しくお読み下さい。

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鯉のぼり

2008年05月06日

 2週続けて端午の節句の歌を書きました。♪やねより高い……の歌の方が、どちらかといえば、より小さい子供が歌う歌、たとえば幼稚園に入る前の子供や幼稚園児が好み、そして、♪甍(いらか)の波と……のこっちの歌は、なんとなく小学生高学年の男の歌という気がします。きっと歌詞が難しいからでしょうか? 
 “いらかの波”とは、どんな波? 海と鯉のぼりの関係は? などと、まじめに聞かれたことがあって閉口したことがありましたが、いらかは元来、屋根に葺いたれんがのことです。それが転じてかわら葺きの屋根のことをさしますから、確かに波みたいに見えますね。では“たちばなかおる”って誰? 実はこの歌を学校で教わったころ、違うクラスに“橘かおる”ちゃんという子がほんとうにいて、“あの子の歌だ!”とからかったことがありましたっけ。橘は柑橘類の木や花のことです。でもこうやって童謡や唱歌を通じて、言葉を覚えることって、とてもすばらしいと思いませんか?

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プロフィール

プロフィール

合田道人
ごうだ みちと。1961年(昭和36年)、釧路市生まれ。高校在学中に渡辺プロダクションからシンガー・ソング・ライターとしてデビュー。翌年数々の新人賞を受ける。その後、音楽番組の構成、司会、CD監修・解説に加え、作詩・作曲など多方面で活躍。著書「案外、知らずに歌ってた~童謡の謎」などで童謡ブームの火付け役となり、「歌う作家」として講演・コンサートで全国をまわっている。
07年4月から北海道新聞で「あの日の歌景色」を連載中。

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