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せいくらべ

2008年04月29日

 小さいとき、こどもの日じゃなくてもせいくらべってよくしました。あ~何ミリのびた、何センチのびたと喜んだものです。本文にも書きましたが、この歌にはちょっと面白い質問がよく来るんですね! 
  ♪はしらのきずは おととしの……で、なぜに去年のきずはないのか? 
というものです。作詞の海野厚の死や病気でふるさとに帰れなかったなどとよく書かれています。僕の「童謡の謎 3」でそこらを調べて書いてありますが、この歌が発表された年の前年の端午の節句の日の行動を調べてみると、厚は病床に伏せていたわけではありません。ちゃんと仕事先まで明確に分かったのです。さらに1番の詞が書かれたのは、発表の4年前で、そのとき厚はとても元気でした。2番をレコーディングのためにあとで付け足していたことも判明しました。しかし厚はこの歌がレコード化され、子供たちの愛唱歌に育ったとき、昭和の時代を知ることなく若く病で亡くなっています。そのちょっとした1~2年の誤差がのちのち、病床で書かれた詩と言われるようになったり、歌われ出した時期に亡くなっていたと言われるようになったのです。それがなんとなく悲しい歌として扱われるようになったのでした。

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待ちぼうけ

2008年04月22日

これは中国に伝わる話をもとに作られた童謡ですが、一昨年、この作品の作曲者、山田耕筰生誕120年の催しを、僕の構成・司会でNHKから放送した際、当然この歌も歌うことになりました。一緒に司会をしてくれた森口博子ちゃんに歌ってもらったのですが、可愛らしくてとても合っていましたっけ!

 けれど、この童謡に潜んでいるのは“怠け心”とか“夢や希望だけ追っていても、そう人生はうまくいかない”という訓えです。こうやって身近な歌を通して、人々に教えてゆくと分かりやすいものです。お説教のように、ぐたぐた言いながら「夢や希望なんて怠けていたら、つかめないぞ!」「偶然は偶然に過ぎないんだ!」なんていうより、その話をしてから「待ちぼうけ」を歌うほうがより心に響くのです。僕の「童謡コンサート」はそんな流れになっています。

※著作権が保護された作品のため、演奏、録音は控えました。

故郷の廃家

2008年04月15日

 今回のこの歌も、実ははじめて歌ってみました。もちろん聞いたことあるけれど、後ろの方のメロディーや譜割りが変わっているのでちょっと苦心しましたね。

この「故郷の廃家」は、亡くなった井沢八郎さんの名曲「ああ上野駅」のセリフの部分の時に、流れてくるメロディーですね。この歌は集団就職で地方から上野駅に降り立った人たちにとっては、忘れられない歌のようです。よく生前、井沢さんとはご一緒しましたが一番の思い出は、楽屋でこんな話をしたことでした。

「“上野駅”の歌碑を建てようと思っているんだ。いろんな人から寄付を募ってるんだ」という話。あの上野駅に降りた人々から、少しずつ募金を募っているという。僕も賛同して何枚かのお札を井沢さん本人に手渡しました。それからしばらくして歌碑は上野駅に建ったのです。なんとその碑には寄付をした人々の名前が刻まれています。そこには僕の名前もひっそりと書かれているのです。

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2008年04月08日

 日本では平和の象徴、鳩。中国では立派なごちそうだそうです。僕の「童謡の謎1」の推薦文を書いてくださった僕が歌手デビューしたときの同じ事務所の先輩、アグネス・チャンは日本に来たとき、公園の鳩をみて「どうしてこんなに鳩がいるんだろう、おいしそうだな」と本当に思ったそうですよ。
 さて、♪ぽっぽっぽ 鳩ぽっぽ……、今回取り上げたこの文部省唱歌の題名は「鳩ぽっぽ」ではなく、「鳩」だけなのです。新聞紙上で書いた東京浅草の浅草寺(せんそうじ)に建つ歌碑の歌が「鳩ぽっぽ」なのです。その「鳩ぽっぽ」は「荒城の月」の作曲家、滝廉太郎が書いた歌ですが、今ではほとんど忘れてしまった歌と書きました。みなさんは、♪ポッポポッポと 飛んで来い お寺の屋根から下りて来い……という「鳩ぽっぽ」を覚えていますか? 少なくとも僕は知らないのです。

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春が来た

2008年04月01日

すっかり東京は春です。僕はこの23日から実は北海道に潜伏していました(笑)。ひとつ道北で講演の依頼があり、その打ち合わせなども兼ねて、小学校と中学校を3月で卒業した娘と女房の家族4人で私のふるさと・北海道を回っていたのです。北海道から帰ってきたら、東京は桜が満開でした。

 私の父は道新の記者でしたから、釧路で生まれてから広尾、三笠(先日大変だったことをニュースで見ました!)、室蘭、旭川、札幌と生まれてから15年間で6つの町を転々としました。ところが、まだまだ行っていない場所って多いんですよね。

いつも思ってきましたが、北海道の冬は長いから、春がとても待ち遠しいのです。ほかの地方で暮らしている人よりも、はるかに春へのあこがれが強いのです。これは東京に来てから思いましたが、東京だと冬から春への境い目ってスムーズなんです! けれど北海道って違うでしょ? 「春が来た」は、北海道人にとって格別な想いを感じさせる歌なのです。さあ、そろそろ春の到来です。

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プロフィール

プロフィール

合田道人
ごうだ みちと。1961年(昭和36年)、釧路市生まれ。高校在学中に渡辺プロダクションからシンガー・ソング・ライターとしてデビュー。翌年数々の新人賞を受ける。その後、音楽番組の構成、司会、CD監修・解説に加え、作詩・作曲など多方面で活躍。著書「案外、知らずに歌ってた~童謡の謎」などで童謡ブームの火付け役となり、「歌う作家」として講演・コンサートで全国をまわっている。
07年4月から北海道新聞で「あの日の歌景色」を連載中。

歌を聴くには

「歌を聴く」ボタンをクリックすると、タイトルの歌を聴くことができます。

歌が再生されない場合は再生ソフト「『Windows Media Player』(無料)」をインストールしてください。ダウンロードするには、下のロゴをクリックしてください。


※録音物の著作権は、北海道新聞社、ミュージック・オフィス合田に帰属します。

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