« 2010年02月 | メイン | 2010年04月 »

【北斗星の日々】最後の「国鉄型個室寝台車」に乗る

2010年03月25日

 私にとって乗車350回目の節目となった先日の「北斗星」。
 何か想い出に残ることをと思って、2人用A個室「ツインデラックス」に初めて乗ってみることにしました。

 実はこの車両、「北斗星」の個室寝台車の中で唯一「北斗星」専用ではない車両。
 そして夜行列車がすっかり減ってしまった現在となっては、定期列車で唯一残る「国鉄型個室寝台車」でもあるのです。

p01_gr20100313-0021.jpg

 「ツインデラックス」車両のデビューは国鉄末期の昭和62年。
 将来の青函トンネル開業後に運行されるであろう「北海道直通寝台特急」(※「北斗星」という名前はまだ無かった)での使用を見込んで、当時の国鉄が新生JRへの「置き土産」的に造ったもので、当初は上野~青森間(常磐線経由)の寝台特急「ゆうづる」に連結されていました。
 そんな経緯もあって、その後のJR独自の設計による他の個室寝台車とは、デザイン・設備も一線を画すものになっています。

 厳密に言えば、今回私が乗った車両は列車増発にあわせてJR発足後の平成元年に造られたものですが、国鉄時代の基本設計がそのまま踏襲されていますので「国鉄型」と言って差し支えないでしょう。
 事実、車内をじっくり見回してみれば、他の個室寝台車にはない「国鉄の面影」を随所に見出すことができました。

p02_gr20100313-0041-hok-sa-hokutosei-sapporo%28480-360%29.jpg

 札幌入線時にはきちんとベッドメークがされていましたが、寝るにはまだ早いのでソファーに直してみました。
 下段ソファーベッドのマットレスを90度起こすと背もたれが現れるという、実にシンプルな構造です。

p03_gr20100313-0024-hok-sa-hokutosei-sapporo%28360-480%29.jpg

 クローゼットが設けられているのがA寝台らしいところです。
 
p04_gr20100313-0052-hok-c-hokutosei%28360-480%29.jpg

 今となっては懐かしの…と言うべきでしょうか?
 ブラウン管のビデオモニター。
 1人用A個室「ロイヤル」やロビーカーと同様、ビデオ放映のみでTVは映りません。

p05_gr20100313-0037-hok-sa-hokutosei-sapporo%28360-480%29.jpg

 通路側の壁にも窓が開けられているのが国鉄流儀。
 反対側の風景も楽しめるようにとの配慮でしょうか?
 もっとも、確かに眺めは楽しめるものの、カーテンを開けていると通路を歩く乗客から覗き込まれることもあって、むしろ窓が無いほうがプライバシーが保てるという考え方もあるかも知れません。
 実際、JR化以降の寝台車では一部を除いて通路側の窓は設けないのが一般的なようです。

p06_gr20100313-0082-hok-c-hokutosei%28480-360%29.jpg

 上段寝台の様子。
 同じ上段でもB寝台だといささか窮屈な感もありますが、そこはさすがに個室寝台車。
 ベッド幅以上に広々とした印象を受けます。 

p07_gr20100313-0086-hok-c-hokutosei-higashimuroran%28480-360%29.jpg

 これぞ国鉄設計の真骨頂!
 上段寝台、枕元の「覗き窓」。
 個室に限らず、国鉄時代のA寝台の上段にはこんな小さな窓が設けられているものでした。

p08_gr20100313-0091-hok-c-hokutosei-higashimuroran%28360-270%29.jpg

 でも、これがもしJR化以降の設計だったら、天井まで掛かるカーブガラスを用いてもっと大きな窓を設けそうな気もするのですが…。

p09_gr20100314-0032-est-xx-hokutosei%28480-360%29.jpg

 目覚めの一枚。
 

p10_gr20100314-0370-est-k-hokutosei%28480-360%29.jpg

 終点・上野到着前、荷造りを済ませてクローゼットを開けると下に靴磨きのブラシが置かれているのに気付きました。
 そういえば「ロイヤル」にも、他のブルートレインのA寝台にも、確かに用意されていた気がします。
 A寝台に乗る乗客なら身だしなみもそれなりに…という事でしょうか?
 些細な事ですが何故かちょっと嬉しく感じました。


 ともあれ1人用A個室「ロイヤル」からエコノミータイプのB寝台上段・下段まで。
 「北斗星」の寝台車、これでようやく全階級制覇です♪

10.3/13発・上り「北斗星」>>車中の様子は個人ブログ「【北斗星乗車記】水彩色鉛筆画家のリピーター的旅日記」も併せて御覧下さい

  (鈴木周作


~~宜しければこちらも併せて御覧下さい~~
【公式サイト】札幌の水彩色鉛筆画家/イラストレーター鈴木周作
【メインブログ】宮の森日記~移住画家の日々~
【北斗星乗車記】水彩色鉛筆画家のリピーター的旅日記

【北斗星の日々】22歳の誕生日&おかげさまで350回♪

2010年03月17日

 寝台特急「北陸」&夜行急行「能登」の廃止が大きな話題となったJRダイヤ改正の3月13日。
 実はこの日は我らが「北斗星」22歳の誕生日でもありました。

 青函トンネル/津軽海峡線の開業と時を同じくして走り始めたのが昭和63年3月13日。
 大きな期待を集める一方、当初から度重なる運行障害・大幅遅延でもメディアを賑わせてしまったのも今となっては懐かしい思い出です。
 それから実に22年…よくぞ頑張って走り続けてくれたものだとつくづく嬉しく思います。

 22歳の誕生日の朝(…というか昼ですね)、下り「北斗星」は1時間以上の遅れでやってきました。

gr20100313-0014-hok-sa-chitose_line-hokutosei-shinsapporo%28480-360%29.jpg


 ところで私事ですが…
 この列車の折り返し、13日発の上り列車でいよいよ350回目の「北斗星」乗車となりました。

 299回目は開業20周年の平成20年3月13日発の旧「北斗星2号」。
 300回目は翌14日発、ダイヤ改正・減便に伴いその日が最終運行となった旧「北斗星1号」。
 …この時は北海道新聞の記事にも掲載して頂きましたっけね。
 回数云々という意識はあまり持ち合わせてはいないのですが、でも節目の回はやっぱり気になります(笑)。

 というわけで、実は今回も350回目の節目に合わせてささやかな趣向を用意していたのですが…
 まぁ、所詮は自己満足的なお話ですが、また近いうちにこのブログでもご紹介させて頂こうと思っています。

gr20100313-0028-hok-sa-hokutosei-sapporo%28480-360%29.jpg


  (鈴木周作


~~宜しければこちらも併せて御覧下さい~~
【公式サイト】札幌の水彩色鉛筆画家/イラストレーター鈴木周作
【メインブログ】宮の森日記~移住画家の日々~
【北斗星乗車記】水彩色鉛筆画家のリピーター的旅日記

【SL冬の湿原号】釧路取材に行ってきました

2010年03月05日

 考えてみると「北斗星」が絡まない旅行というのも随分久々。
 改めて過去の日記を辿ってみると実に1年2ヶ月ぶりの事でした。
 その1年2ヶ月前というのも実は初めて「カシオペア」に乗った時なんですが…
 ともかく例の「夜行4連泊」から戻ったのも束の間、今度はとある取材で道東方面、JR釧網本線の「SL冬の湿原号」を観に行ってきました。

 ところで取材初日の2月28日はあのチリ大地震の翌日。
 大津波・津波警報で道内のみならず日本中が大騒ぎになっていた丁度その頃、我々のチームも思わぬ形でその影響を被る事になったのでした。
 
gr20100228-0313-hok-se-sl_sitsugen-sibecha%28480-360%29.jpg

 同日、標茶駅での「SL冬の湿原号」。
 釧路発の往路・上り列車は終点標茶まで滞りなく運行されたものの、津波到達が予想される午後の列車はSL以外の普通列車も含めて全て運休。
 内陸部を走る釧網本線がなぜ?と思いましたが、恐らく釧路~東釧路間で釧路川の河口近くを渡る鉄橋があるからでしょうか?
 結局、釧路に戻ることができなくなったSLは、こうして夜まで標茶駅の構内に留め置かれていました。

gr20100228-0339-hok-se-sl_sitsugen-sibecha%28480-360%29.jpg
 「夜のSL」というのも普段なかなか見れないものです。
 事情が事情だけに「珍しいシーンが見れました!」などと言うのはあまりに不謹慎ですが、あの津波騒動の最中、人知れずこのような光景が繰り広げられていたことは、この日の記録のひとつとして伝えられて然るべきものかな?とも思います。
 (※写真はいずれも敷地外からの撮影)

 直接間接、様々な形であの津波の影響を被った方々に、改めてお見舞い申し上げる次第です。


gr20100302-0526-hok-sa-super_ozora-hokutosei-sapporo%28480-360%29.jpg
 『「北斗星」が絡まない旅行~』云々と冒頭に記しましたが、実は最後の最後でちょっとだけ絡んでしまいました(笑)
 釧路から札幌に戻る特急「スーパーおおぞら10号」の車中からの1枚。
 札幌到着間際、ちょうど出発したばかりの上り「北斗星」とのすれ違いです。


 (鈴木周作


~~宜しければこちらも併せて御覧下さい~~
【公式サイト】札幌の水彩色鉛筆画家/イラストレーター鈴木周作
【メインブログ】宮の森日記~移住画家の日々~
【北斗星乗車記】水彩色鉛筆画家のリピーター的旅日記

プロフィール

プロフィール

鈴木周作
すずき・しゅうさく。 札幌在住のイラストレーター。 初めての「北斗星」乗車は開業1週間目の1988年(昭和63年)3月。1995年(平成7年)ごろからはほぼ毎月のように乗り続け、2012年3月13日「北斗星」開業24周年記念日に乗車400回達成。愛してやまない寝台特急「北斗星」の姿を描き残すべく今日も旅を続ける。

ブログ内検索

カテゴリー

最近のエントリー

バックナンバー

コメント

トラックバック