優美だった熊本城で花見 半月後に地震で大きな被害を受けるとは

2016年04月04日

 北海道新幹線開業日の3月26日(土)、早朝の函館を一番列車で出発し、東京駅、博多駅で乗り換えて、その日の夜に熊本駅に到達。27日に鉄路の最終目的地にした三角線の三角駅に「A列車で行こうに」に到着したところまでは、「どうしん鉄道ブログ」に書いた。

 その余録として、故郷・天草からの帰り道で撮影した三角線と熊本城の花の風景を紹介するブログを書いたのだが、熊本県は4月14日(木)に始まった一連の地震で大きな被害を受けて、18日現在、写真で紹介した九州新幹線も三角線も運休中だ。熊本城は、城壁の一部で崩壊が進み、天守閣も大きく損傷してしまった。

 10代の頃、見向きもしなかった熊本城を40年後に初めてゆっくり歩いて写真に収めたら、その直後にこんな事態になるとは、思いもしなかった。熊本城の再建には10年かかるとも言われている。ウェブの片隅の小さなコーナーが、優美だった城の姿を記録しておくことも何らかの意味があるのではと、写真を増やし、記述を一部改めた。(4月18日)

 三角線.jpg

 JR三角線の網田(おうだ)駅を「A列車で行こう」で通過中に撮影した後方の光景。菜の花に桜...「A列車」3回目の乗車にして、初めて気に入った写真が撮れたと思った。「A列車」の停車駅は三角--宇土--熊本。宇土は、地震で倒壊寸前となった市役所の建物が全国的に有名になってしまった。

 地震の「本震」と定義された16日未明の地震は「布田川断層帯」により引き起こされたとされる。この断層帯は各紙の解説図を見ると、宇土から三角半島のやや北にかけて平行して伸びている。これ以上、地震が活発にならないよう祈るしかない。 

熊本城1.jpg 熊本城天守閣。こんなに、ゆっくり見上げるのは初めてだった。

 熊本は10代の4年間を過ごし、特に最後の1年は熊本城や夏目漱石の旧宅に近い古い市街地あたりに住んだのだが、当時は全く城をゆっくり歩いたり、花見をしたりしようとの発想はなかった。だから、ほとんど初めての熊本城観光なのだけど、それが台湾や韓国の家族連れに交じって登城するというのは何か変な気分。

追加城内2.jpg ここ数年の札幌は、本当に台湾から観光客が多くて、子供たちが雪をけ散らして興奮している場面によく出くわすのだが、ここ熊本では韓国から観光客が多くて、市電もガイドブックを持った人たちでいっぱい。熊本城では、加藤清正公の顔出し看板に子供をセットして「ハナ・ トゥル・ セッ」と記念写真を撮っている。

 イムジンウェラン(壬辰倭乱=文禄慶長の役)での清正公の役割とか、どう考えているのか聞いてみたい気もした。

熊本城2.jpg雨が降り出しそうな天候だった。

熊本城3.jpg

追加城内1.jpg

 入社の際にNikon F3を買って以来(その前はPENTAX SP)ずっとNikonだったが、初めて安いPanasonicのマイクロフォーサーズ機を購入して、旅に持って行った。カメラは、これで十分かもしれない。機能は1割ぐらいしか把握できていないまま、あれこれ試行錯誤して撮影した。散った桜の花びらを写し込むために、バリアングル(可動)液晶をのぞき込みながら、レンズを低く構えて撮影していたら、後から来た台湾からの若い女性の観光客が同じようなポーズで写真を撮りだしたのは、苦笑してしまった。

熊本城4.jpg 暗い宇土櫓の内部。熊本城の本丸は西南戦争の薩摩軍による攻撃で消失しているので、きちんと残っているのは、宇土櫓など一部というのは熊本県民の常識だった。数年前に本丸御殿が再建されて、そちらの方が人気を集めている。

追加天守閣.jpg 宇土櫓から見た天守閣。鉄筋コンクリート製。鯱はきちんと上にあるし、展望台には多くの人がいた。鯱が落ち、土台も一部崩れる事態になるとは、想像もできなかった。

熊本城5.jpg熊本城6.jpg

追加城外.jpg

 城址を一回りしたら、雨が降り出して、早々に引き上げることに。以下の4枚は夜の熊本城。露出の設定を十分に理解してなかったので、やや怪しげなカットになってしまった。

夜桜1.jpg
夜桜2.jpg

追加夜桜.jpg 花見の後にはしゃぐ若い人たち。こうした平穏な日々が早く熊本に帰ってほしい。

夜桜3.jpg 夜店も出ていて、にぎやかな熊本最後の夜だった。

追加市電.jpg

 電停でJR熊本駅行きの電車を待っていると、雨が強くなった。カバンを頭に乗せて耐えていると、小さな和菓子屋の奥からおばあちゃんが出てきて、「店の中で待っていなさい」と声をかけてくれた。小さな売り場にガラスを隔てて、老夫婦で菓子を手作りしている。しかし、侮ってはいけない。種類も豊富で、斬新なものも並んでいる。熊本人なら「なかなかハイカラですね」と表現しそうな品揃えだった。

 ともあれ、お礼にお団子を買って10分ほどで店を出たのだが、おの店と老夫婦はどうしているのかと考えていたら、涙がでてきそうだ。(電子メディア局・高田純一)

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