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品格とはいわないが、フェアにいきましょう!

2012年11月02日

 サッカーの世界には、マリーシアという言葉がある。
 ポルトガル語ではずる賢さという意味だが、別の解釈では機転がきくとか知性的という意味もあるという。
 サッカー女子、なでしこジャパンがワールドカップで優勝し、ロンドン五輪で銀メダルを取ったとき、世界が驚嘆したのは「ずる賢さ」が一切ない究極のフェアプレーサッカーだったという。
 ちなみにアメリカ、フランスで一番有名な女子サッカー選手は、宮間あや選手だという。日本に敗れ打ちひしがれたアメリカ選手、フランス選手の側に寄り添い手を握り、健闘を称え励ましていたのが宮間選手だった。アメリカ、フランスではこの光景が写真やTVで報道され、アメリカ選手、フランス選手が「日本に負けたことは、誇りだ」とまで言わせたのだ。
 北海道スポーツ賞の副賞は、美唄市出身の世界的彫刻家、安田侃氏が制作したブロンズ像だが、安田氏は元高校球児、イタリアプロ野球選手の経歴ももつイタリア在住の方だ。その安田氏の話がとても興味深い。
 「イタリアでプレーを始めた中田英俊は、いまイタリアで一番有名な日本人になった。彼は倒されても突き飛ばされても、削られても平然と立ち上がり何事もなかったかのようにプレーを続ける。それを見てイタリア人は日本人を心から尊敬してくれる」。
 こう書いてきたのは、いま行われているプロ野球日本シリーズに少し危機感を抱いたからだ。
 2勝2敗のあとの第5戦の危険球退場問題は問題だと思うからだ。
 公認野球規則では、審判員の判断に基づく裁定は最終のものだから、基本的には誤審も正審もない。だから、栗山監督が抗議したのは「打者がバントしにきたときは、たとえ体に当たってもストライク」という抗議で、これは正しい。
 野球規則がホームラン以外のビデオ判定は採用していないから、スロー再生で見て体にもバットにも当たっていないことが確認されても、誤審とはいえないが、しかし一番近くで当事者の一人となった鶴岡捕手は「審判はファウルといい、その後原監督がきて抗議しデッドボールになった」と言った。
 もう一人の当事者、巨人軍の加藤選手は頭を抱えてうずくまっつたが、それが「マリーシア」と考えているのならさみしい。
 日本シリーズとは、日本プロ野球最高の試合で、ファイティングスピリットと同時に、最高のフレンドシップ、つまりゲーム後は「ノーサイド」精神を発揮すべき試合だからだ。

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コメント

昨日観に行っていたんですよ。
本当に後味の悪い試合でした。
ルールはルールで仕方ないけど・・・・・・・

はじめまして。

今回の危険球問題での事実は以下の二点のみです。
1.多田野選手の投球は加藤選手に当たっていない。
2.主審が加藤選手への死球と判断し、危険球として多田野投手が退場を宣告された。結果、1の事由により誤審であったと判断される。

鶴岡捕手の発言は、原監督や主審に裏を取ったわけではなく、真偽のほどは不明です。
加藤選手がうずくまったことは、死球のアピールかもしれませんが、何か他の理由によるものかもしれません。マリーシアであるような誤解を与えかねない文章の書き方はいかがなものでしょうか。
また、あえて触れられていないようですが、長野選手に対する死球も、報復かもしれませんし、ミスなのかもしれません。これについても当事者にしか本当のところは分かりません。

色々と書きましたが、各新聞紙面をはじめ、ジャーナリストを騙る方々が、憶測や推測、裏も取らずに一方からの視点のみで読者やネットユーザーを煽るような記事を書かれることに憤りを感じているので、コメントさせていただいた次第です。

最後にもう一つの事実として、長野選手への死球に対して、日ハムファンの一部から歓声や拍手が上がりましたが、貴兄を始め、このことについて記事を書くジャーナリストがいないことと一部日ハムファンの心無い対応がさみしいですね。

塚田さんの言い分は言い分で評価しますが、評論家(コメンテーター)のコメントは裁判官ではないので、自分の感じたことを憶測推測であっても述べることが肝要でしょう。
それより評論家(コメンテーター)が、憶測推測であっても問題提起をしない罪の方が重いと私は思います。
あえて申すなら、当事者が真実を話すことは難しいと思えるからです。
ましてや裏をとることは、より難しいでしょう。
あとは読み手がどうコメントを読むかでいいのではないでしょうか。
塚田さんの「他の理由かもしれない」或いは長野選手に対する始球は報復かもしれない」
も多分憶測推測でしょう。
しかしそれを責める(批判する)必要はなく、読み手が何かを感じればよい事なのです。
あまり、いきり立たず気楽に読みましょう。

あーこんな考え感じ方もあるんだぐらいに。
どうでしょう

プロフィール

プロフィール

伊藤 龍治
1947年札幌生まれ。札幌啓明中では夏は野球、冬はスキー。旭丘高では夏はバスケット、冬はスキー。「スポーツ二毛作」実施者。早稲田大でスキー。日本初のアルペンサービスマン、世界初のジャンプワックスマンは自称ながら事実。スキーで4年おきの「骨折五輪」に3度出場。全日本アルペンコーチ。北海道新聞に「いい汗いい話」を12年半執筆。テレビ、ラジオ、講演などスポーツジャーナリストとして活動中。

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