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パラリンピック柔道から考えること

2012年08月31日

 パラリンピックが始まりました。
 私が楽しみにしているのが、柔道です。視覚障害者の柔道は、審判が両者を組み合わせてから「はじめ」の声がかかります。
 私はパラリンピック柔道を見たとき、その激しさに目を奪われました。健常者の柔道ならば、組手争いをしながら呼吸を整えることができますが、パラリンピック柔道は「はじめ」の声から全力での攻防になるのです。
 さらに難しいことは、目が見えない分、技を覚えるのに大変な時間がかかるのです。さらにこれはぜひ見てほしいのですが、相手が見えなくても「礼に始まり礼に終わる」姿勢の美しさ、そして礼の後の相手とのスキンシップは「競いあうのは敵ではなく、友」を実感させるのです。
 私はシドニー五輪の後に、柔道への提言をしました。それは、「もっとスポーツ北海道」の9ページにまとめられています。
 このなかに、「最初から組み合って試合を始める新しいシステムの研究」も入っています。これはパラリンピック柔道を見てから考えたものです。
 国際柔道連盟の会長は、マリアス・ビゼール氏ですが、彼は就任後大胆な改革を続けました。
 青い柔道着、効果の廃止、レスリング技の禁止、柔道着の企画統一、ビデオ判定の導入など。
 特にビデオ判定の導入は、レスリングや大相撲の実際を紹介しながら提言したものです。ですから、国際柔道連盟が次に考えるのは「両手で組み合ってからか、片手で組み合ってからの開始」になるでしょう。
 現在の柔道は、自分に有利な組手を求めて実に試合開始から4分ほども組手争いが続きます。たとえば全日本柔道連盟の方々であれば、それこそが柔道だと言われると思いますが、問題は5分の試合時間のうち4分も組手争いが続く競技は「スマートではない」、「テレビ向きではない」と一般大衆や、IOCがそう見ているのです。
 IOC(国際オリンピック委員会)は、世界で200ヶ国もが取り組んでいる「JUDO]だから五輪種目に入れていますが、改革はどんどん進むでしょう。日本は「柔道」を守るというだけでは、世界に意思を発信できません。
 日本も国際的柔道マンを養成し、日本発のアイデアを提言し続ける必要があるでしょう。

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プロフィール

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伊藤 龍治
1947年札幌生まれ。札幌啓明中では夏は野球、冬はスキー。旭丘高では夏はバスケット、冬はスキー。「スポーツ二毛作」実施者。早稲田大でスキー。日本初のアルペンサービスマン、世界初のジャンプワックスマンは自称ながら事実。スキーで4年おきの「骨折五輪」に3度出場。全日本アルペンコーチ。北海道新聞に「いい汗いい話」を12年半執筆。テレビ、ラジオ、講演などスポーツジャーナリストとして活動中。

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