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フェアプレーに目覚めよ

2012年05月25日

 小樽商科大アメリカンフットボール部の1年生男子学生、19歳が亡くなった。
 バーベキューパーティーで飲酒し、意識不明となったあの学生さんだ。
 大学はかねてから未成年者の飲酒には注意を呼びかけてきたといい、文部科学相は近く全国の大学、短大、高専に未成年者の飲酒禁止の徹底を求める通知を出すという。
 文科省はこれからの話だが、小樽商科大はやってきたという注意喚起が効果がなかったことになる。
 なんの伝統だったかは知らないが、新入生が先輩のところに焼肉を運ぶたびに酒を飲むのが決まりだったらしい。
 何年前だったか、道内の他大学でも「新人歓迎会」での飲酒死亡事故があった。
 声を大にして言うが、飲酒の経験のないもの、体質的にアルコールを受け付けないものにとって飲酒の強要は、重大なフェアプレー違反だ。まさに死に追いやる行為なのだ。
 止めれるのは部長・監督・最上級生だ。
 私が進学した早稲田大のスキー部でも「新人歓迎会」があった。
 私はその日まで飲酒の経験はなく、45分で意識不明となり、気が付いたのは2日後だった。
 合宿所の2段ベットの空きベットに放り込まれたらしいが、記憶は途切れ途切れだが苦しくてのた打ち回ったことは、微かに覚えている。
 私が4年になった時に、止めたものは、新人歓迎会での飲酒の強要と、全員集合時の正座だ。
 3年生以下が正座をして4年生の訓話を聞くのだが、下級生は60分~90分の正座をさせられる。終わった後は足に何の感覚もなく、これは拷問に近い。またせっかくの鍛えてきた足には悪い。
 だから、私が4年次以降、この二つは早稲田大学スキー部からは消滅した。
 フェアプレー・フレンドシップがあってこそのファイティングスピリットとなるのであって、その後に初めてフューチャーマインド足りえる、部の未来、部員の未来がやってくるのだ。
 明るい未来を自ら閉ざす部や組織ならば、存在価値は生まれない。

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コメント

伊藤さんらしい「いい話」と思いました。
この様な形で志半ばにして逝かれた木戸君の事を思うと、残念でなりません。そして同じ年の大学生の息子を持つ親として親御さんの事を思うと本当に言葉がありません。
伝統は立派に受け継ぐもの。しかし、悪しき伝統は勇気を持って断ち切るべきです。
心よりお悔やみ申し上げます。

プロフィール

プロフィール

伊藤 龍治
1947年札幌生まれ。札幌啓明中では夏は野球、冬はスキー。旭丘高では夏はバスケット、冬はスキー。「スポーツ二毛作」実施者。早稲田大でスキー。日本初のアルペンサービスマン、世界初のジャンプワックスマンは自称ながら事実。スキーで4年おきの「骨折五輪」に3度出場。全日本アルペンコーチ。北海道新聞に「いい汗いい話」を12年半執筆。テレビ、ラジオ、講演などスポーツジャーナリストとして活動中。

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