若き勇者・小林陵侑、オーベストドルフを二度制す!

2019年02月04日

スキージャンプ伝統のクラシックレース、ドイツ・オーストリア年末年始の4連戦で史上3人目の「4連勝・グランドスラム」を達成したのは小林陵侑だ!

クラシックレースの第1戦はドイツ・オーベルストドルフ。但し、使用ジャンプ台はラージヒル、日本で言えば大倉山ジャンプ台と同じサイズだ。しかし、今回の優勝は「フライイングヒル」、分かりやすく言えば大倉山ジャンプ台を2倍に引き伸ばしたような巨大なジャンプ台だ!

私自身、オーベストドルフには何度も行っている。最初にフライイングジャンプを見たのもオーベストドルフだ。遠くから見て、豆粒のような選手が「ジャンプ台のでこ」部分に下りて「なんだ、でこか!」と思ったがその飛距離が「100m」と聞いてびっくり仰天したものだ!大倉山の感覚なら「大倉のでこなら60m」だからだ!

普通のラージヒルの助走スピードは88kh~90kh、フライイングヒルでは100kh~105khにもなる。日本国内にはフライイングヒルはないから、遠征してぶっつけ本番となる。高速助走に耐えられて、低いフライトの選手であれば好成績が得られる。だから、フライイング世界選手権では葛西・船木・岡部・東輝らが優勝経験を持つ。反対に高いフライトの原田選手は「不参加」が多い。風の影響をまともに受け、危険なのだ。

フライイングジャンプの世界記録はオーストリア、シュテファン・クラフトの253・5mだ。現在のフライイングヒルは、k点200m、ヒルサイズ225mで統一されている。女性では、オーストリアの現役選手、イラシュコ・シュトルツが200mを飛んでいるが、男子の大会のテストジャンプでのことで「公式記録」ではない。

つまり、小林陵侑は1シーズンにオーベストドルフの「ラージヒル」「フライイングヒル」両W杯を制したのだ。スキージャンプは見ていると「絶対的に危険」なのだが、W杯が始まってからの近代では死者は出ていない。着地斜面が35度~38度の急斜面でショックを直接受けないことと、ジャンプ台の設計が飛行曲線理論で行われており、ジャンプ後半は斜面上1mぐらいをなめるように飛行するからだ。

小林は今大会から靴を新しくしたという。靴がへたってきていたという。靴が軟らかくなってきていて、力が伝わらなくなっていたからだ。11月末の遠征から1月中旬まで約2か月の遠征は「日本選手にとっては限度いっぱい」だ。ヨーロッパ勢は、陸地続きだから「クリスマス休暇」も取れるが日本勢は海外遠征だからそうはできない。この差は大きい。小林陵侑も1月中旬、日本に帰国した時は「靴もへたり、体も気持ちもへたり」の状態だった。そして気分一新、からだの調整一新での「オーベルストドルフ・完全制覇」は見事だ!

世界選手権での活躍が待ち望まれる!

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