静かな怒り!不明解は「道」でも「スポーツ」でもない!

2018年08月18日

北海道新聞夕刊に12年半連載した「いい汗いい話」のなかで、一度だけ「剣道」について書いたことがある。数日後、道新運動部から電話があった。

「伊藤さんの連絡先を教えろと言うんですが、直接は教えられないというと電話を欲しいと連絡先を言われました。とりあえず、お知らせします」という。「剣道は、礼に始まり礼に終わる」「すべてのスポーツマンは剣道家のあの見事な礼を見習うべきだ」と書いたから、まさか気に障ったことはないだろうと電話した。

「北海道新聞は剣道の記事が極めて少ない!その中でよくぞ剣道を取り上げてくださった」と凄みのある声が言う。「私は、範士八段。早稲田大学剣道部の出身です」と聞いた直後、「ご挨拶にお伺いいたします」と電話を持ったまま頭を下げた。早稲田大学の大先輩なのだ。

お会いして圧倒された。静かなのだが背筋が伸び、眼光鋭く、人に会って緊張したのは初めてだった。「早稲田大学剣道部創立100周年の記念誌」を拝見し、さすが剣道、歴史が違うと舌を巻いた。そのころ、スキー部は80年程度だったのだ。

全日本剣道選手権をTVで見るのが好きだ。しかし、技が速すぎて審判が旗を挙げるのだがまったく分からない!スローVTRで再生されて初めて分かる。選手も凄いが審判も凄いと尊敬した。

スポーツには、勝敗が明解な基準のあるものと、基準がなく人間の主観だけで判定するものがある。例えば私がやってきたスキーでは0・1秒、いや0・01秒速ければ勝ちだし、バスケットでは1点多ければ勝ちだ。やはり、人間の主観だけで判定するものは「まやかし」だと「剣道界が証明した」。

「まやかし」だけではない。審査員や判定者に金銭を贈らなければ合格しないという「不正」は昭和40年代から横行していたことが判明した。全日本剣道連盟の居合道部門は実に半世紀に近く腐敗していたことになる!!連盟は金銭授受に関わった関係者に、個人会員資格停止や段位・称号の自主返上・停止などの処分を行ったというが、徹底的な解明と再建を行えないならば「命取り」になるだろう。居合道部門違反関係者は誰も「文科省官僚の裏口入学」を笑えない!

剣道・居合道ともに初段~八段、その上は錬士・教士・範士となる。「士」とは侍という意味でもある。錬士とは、「剣理に錬達」、教士とは「剣理に熟達」、範士とは「剣理に通暁、成熟し識見卓越、人格徳操高潔なる者」だという。但し書きに「なお、昇段に当たっては円満に進むよう、金銭の授受は認められる」などは書かれていない。

やはり、勝敗の基準のないものに関わる人間は、人間性を失うのだ!剣道界は自らの信頼を喪失しただけではなく、「日本の国技の信頼を汚し」、世界に向かって「日本国の信頼を汚した」のだ。

悔しくて、悲しくて、苦しくて、辛くて、書きながら涙がでる!!!

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