有希、大丈夫!君は北京で完成するよ!

2018年02月14日

女子ジャンプの歴史は極めて新しい! 風説では戦前に群馬県赤城山で猪谷千春氏の母君が飛んだらしいのだが、眼に見える形で女子が飛んだのは山田いずみ、葛西賀子の時代だ。だから15~16年ぐらいの歴史しかない。

五輪大会で見ても今回の平昌五輪は2大会目で、23歳の君なら北京大会で27歳、その次は31歳、君のチームの監督・葛西紀明のように45歳まで飛ぶとすれば、今から5大会は出場することになる。もちろん女性だから結婚して出産もするだろうが、まさか一人を背負い、一人を胸に抱えて飛ぶわけにはいかないから、その時は人一倍スキーに理解のある両親に預けて飛ぶのもいい。

縁あって私も1972年札幌五輪ではジャンプスーツの開発に参加し、1976年インスブルック五輪では日本ジャンプチームのワックスマンとして参戦したから知っているが、「ジャンプは風次第!」平昌五輪の君のように2本とも追い風に叩かれることも、男子の小林潤志郎のように追い風に叩かれ2本目に進めないということもある。1972年札幌では70m級ジャンプ金メダリストの笠谷幸生先輩ですら、90m級では大倉の巻き風に叩かれ2冠を逃したのだ。

平昌五輪の女子ジャンプでは、ノルウェーのルンビ、ドイツのアルトハウスは完全に男子ジャンプの領域に入っていた。元全日本ジャンプコーチの益子先輩も同意見だ。今後の日本女子も体幹強化が不可欠になる。年数が進むにつれ、第2のルンビ、アルトハウスも出現するし、オーストリア、スロベニアなどからは超新星も出る可能性がある。そうなって初めて女子ジャンプにもラージヒルや団体戦が加わるだろう。

日本女子ジャンプ界はまだまだ「貧困」だ。プロジャンパーはわずかに一人で、あとは「純粋アマチュア」だ。所属先がなくアルバイトをしながら競技を続ける選手もいる。君は「企業チーム」の所属だからまだ恵まれている。

君のジャンプは基本的にルンビやアルトハウスに対抗できる。私が信頼するスキージャンプの本質を知る先輩たちがそう言っている。どんな時も「テレマーク姿勢」を取れる!いわゆる「ふところが深いから飛距離が出せる!」だから、君のジャンプは2022年の北京五輪で完成する。

大丈夫、君はノルディック複合という根気の競技をした父と滑降というスピード競技で全日本を制した母の血を引いている。そして君は「聡明」だ。自分の言葉を持っている。言葉によどみがない。礼儀正しく、人への思いやりがある。だから皆に好かれる。所属する企業だけではなく、日本の宝なのだよ!

気持ちを切り替えたくなったら、君には「下川」がある。そこは「有希のふるさと」、そして「有希に勇気を与えてくれる」。

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