早明戦?何のこと?明早戦なら知っていますが!

2018年01月06日

私がサラリーマンで大阪のミズノにいたころだから35年も前のことだが、大西専務がこう言った。「龍ちゃん、今夜空いてるかね?」「えっ?はい、何も予定はありませんが、、」「そうか、仙ちゃんが来るから晩飯を一緒にしよう」

私はまだ何のことか分からず、恐る恐る聞いたのだ。「あのう、仙ちゃんという方は、どちらの、、、」「ああ、星野の仙ちゃんだよ」「えっ!星野仙一さんですか?」

かくして初めてお会いしたのだ。私は名刺をお渡ししたあと、こう言った。「いやあ、同い年で早稲田出です。早明戦のときは神宮のネット裏からよく野次らせていただきました」。間髪を入れず返事がきた。「伊藤さん、早明戦って何のことですか? 明早戦なら知っていますが、、、」「これは失礼いたしました」私の謝罪に座は爆笑となり、いっぺんに和やかになった。ユーモアとウイットを知った、頭の回転の凄い方だと思った。

食事も進んだころ、私は思い切って聞いてみた。「ドラフトで意中の球団でないときは北海道拓殖銀行という道もありませんでしたか?」星野氏は驚いた顔になった。「ええ、熱心に誘っていただきました」「その時の拓銀の担当者が私の兄なんです」というと、星野氏は私の名刺を見直して「えっ!ということはお兄さんは伊藤毅一さん?」 私は兄の名をすぐに口にした星野氏を凄い人だと思った。

星野氏は巨人軍からドラフトされると思っていた。巨人の1位が「島野」と聞いて、アナウンサーが間違ったと思ったという。事実が判明した瞬間に星野氏の拓銀入りはなくなった。その後はご承知の通り、中日に入り「火の玉」となって「打倒巨人軍」にまい進したのだ。

その星野仙一氏が亡くなった。享年70歳だ。同い年だけにまだまだ早いと思ってしまう。熱い人生だったことは間違いない。心からご冥福を祈る。合掌。

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