絶好調は長く続かない!落とし穴とその対策。

2017年12月11日

日本女子スピードスケート陣が大活躍だ。大活躍ラッシュどころか「世界記録ラッシュ」なのだ。

小平奈緒は昨シーズンから今シーズンにかけて500mでW杯15連勝中、そしてついに10日に行われたW杯・ソルトレークシティ大会1000mで1分12秒09の世界新を樹立して優勝。従来の米国選手の記録を0秒09短縮した。小平の1000mは今年の11月にW杯初勝利、以来4戦3勝の強さだ。

実は4戦3勝のうち勝てなかった1試合は転倒し側壁フェンスに激突しての最下位だった。私はこの転倒最下位に「怪我がなかったことに安心し、非常に喜んだ」。なぜなら、500m15連勝とか1000m4戦3勝、さらには1000m世界新だとか「絶好調が長すぎる!!」。今季は五輪シーズンで平昌五輪は2018年2月だから、まだ2か月あるのだ。どこかで休養が絶対に必要だと心配だった。

女子団体追い抜きももの凄い!W杯3戦連続世界新樹立という「信じられない!」大活躍だ!第1戦は高木姉妹・佐藤組、第2戦は高木姉妹・菊池組、第3戦は高木姉妹・佐藤組だ。高木菜那・美帆姉妹は幕別町出身で帯広南商業高校から菜那は日本電産サンキョーへ、美帆は日体大ー日体大助手へ。佐藤綾乃は厚岸町生まれ、釧路北陽高から高崎健康福祉大、つまり3人とも「道産子アスリート女子」だ。もちろん、大あっぱれなのだが心配は二つあった。一つは「世界記録3人娘が平昌五輪まで好調を維持できるか?」もう一つは「歴史の浅い競技だけに、オランダなどのスケート強豪国がこのまま見過ごすことはないだろう」ということ。日本はデータ分析も優れていて、3人の間隔は1m、近ければ近いほど空気抵抗が減るという。わかりやすく言えば、「前の選手のお尻だけを視野いっぱいに滑る」競技ということになる。

不安は的中した。伸び盛りの佐藤綾乃が9日、W杯のマススタートで他選手と接触して転倒。右足親指骨折で全治3~6週間と診断されたという。親指骨折ならばスケーティング時に力が入らない。骨がつくのに4週間、練習開始まで2週間となれば、平昌五輪はぎりぎりということになるだろう。

日本スピードスケートの成功は、「ナショナルチーム方式の構築」だと言われるが、小平の場合は「完全マンツーマン方式」だ。このあたりも面白い。

いずれにしても、はっきりしていることは例えW杯を1試合飛ばしても「休養を与えよ」ということだ。私が全日本アルペンコーチ時代の1970年代などは、一度欧州遠征に出ると「クリスマス・年末年始休暇」などとんでもない、航空運賃などは高額なのだから、一時帰国などとんでもないという時代だった。各国の選手が自国に帰国するなか、我々日本チームはインスブルックあたりで休養を取るしかなかった。今は日本スキージャンプチームなどでも、少し時間があれば一時帰国してリフレッシュする体制になっている。

スピードスケート陣にもそれは必要だ。間違っても「航空運賃は高額だから、帰国せずそっちで休めばいい」などとなってはいけない。航空会社をスポンサーに取り入れ、ぜひ「ビジネスクラス」で体調管理させながらの一時帰国をやらせてほしい。

世界新記録を樹立する選手などは「日本人の財産」であり、まして道産子3人娘が世界記録を樹立するなどは「北海道の希望」そのものではないか!!

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