札幌冬季五輪はいつ、どのように?

2017年12月02日

札幌市は2026年冬季五輪への「招致プロセスに正式に参加表明」しました。

だからと言って、完全に招致活動を始めるというわけではありません。日本オリンピック委員会(JOC)は、札幌市から提出された開催提案書を詳しく分析し、招致への賛否について今後アドバイスをすることになります。また、札幌市は開催予定費用を市民に提示し、その後市民の賛否を問う住民投票ということになります。

オーストリアのインスブルックはこの住民投票で開催を否定しました。過去2回の五輪開催、1回のジュニア五輪開催の実績があり既存施設の宝庫でもありますが、市民は静かな生活を望んだのでしょう。2018韓国・平昌、2022中国・北京と決定している冬季五輪は、3大会連続アジアというのは基本的には無理があるでしょう。私は欧州の逆襲は必至と見ています。その一番手はスイスのシオンです。過去何度も立候補し敗れ去っていますから「悲願」なのです。

札幌がJOC経由で提出した開催計画に対し、国際オリンピック委員会(IOC)の統括部長は非常に具体的な案も述べました。一つは、そり競技会場について、札幌冬季五輪でも「長野会場」場合によっては「平昌会場」でも認める。スピードスケートの「帯広会場」案も歓迎すると表明しました。これはIOCが先に提案した「五輪アジェンダ」に基づくもので、「2都市開催、場合によっては2国開催も認める」という特例によるものです。それだけ、開催経費を圧縮しなければ、開催してくれる市も国もなくなるという危機感がIOCにはあるのです。

ですからこの状況を札幌市はどう判断するかが重要です。私は「広域開催・超コンパクト」がキーワードになると見ています。この先の重要課題は、アルペン会場問題です。国際スキー連盟の視察員は「ニセコ」と決め、「富良野」は標高差が足りないと言いましたが、札幌市はまず北海道スキー連盟アルペン部会、ニセコ・倶知安スキー連盟、そしてニセコの実情をよく知るスキー競技出身者の意見を聞いてください。少なくともこの30年はニセコで全日本級のアルペンスキー競技会は開催されていません。ニセコの雪は「良すぎて」圧雪しても固まりません。標高差を確保するには1000m台地より上からスタートする必要がありますが、風が強すぎてコース確保ができないのです。

富良野はW杯を何度も開催した実績があり、高校選抜大会なども毎年開催した実績があります。過去にFISが認めたコースです。もし、さらに標高差が足りないというのなら、「滑降2回戦方式」を提案すればよいのです。W杯でも行った実績があります。開催が実際に可能なこと(コースがあり、運営役員がいること)、自然破壊をしないで済むことが何より重要です。

ひとつだけ考えておく必要があります。札幌市は前述のように「広域開催、超コンパクト案」を基に、理念を整備し、道庁とも連携し住民投票に挑める準備が必要です。なぜなら、立候補をちらつかせている各都市が揃って取りやめということもあるからです。そうなれば、天然雪が根雪になり、一度冬季五輪を開催したオリンピアシティで施設も残り、冬季文化をもつ人口200万都市で安全な都市・札幌に依頼が来る可能性はあるからです。

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