鵡川高野球部のニュースに泣く!

2017年09月10日

北海道新聞9月8日の夕刊のニュースを見て、なんとも言い難い悲しく寂しい気持ちになった。

鵡川高校野球部で2年生4人、3年生5人、計9人が野球部寮で喫煙していたことが発覚し、高校は聞き取りの結果9人が認めたため、第70回北海道高校野球秋季大会室蘭支部予選への出場を辞退した。

私は真っ先に佐藤茂富先生の顔を思い浮かべた。佐藤先生が鵡川高校野球部監督を退かれてから3年になるだろうか。佐藤先生は教師、監督、さらに「寮監」として、心血を注いで「野球の地・鵡川」を築いた。

その生きざまは、岡崎敏氏の名著「北の球人」に詳しく書かれているが、私との接点は2000年に行われた「北海道新聞スポーツフォーラム」だった。私がコーディネーターを担当したが、道新とのパネリストの人選の際に野球界代表で佐藤茂富氏を選んだのだ。このフォーラムは、岡田武史氏、笠谷幸生氏、女子スキージャンプの山田いずみ氏、そして佐藤茂富氏がパネリストだった。道新から正式な依頼があった直後、佐藤先生からお電話を頂いた。「私は砂川北高時代に体罰で道高野連から1年間の指導禁止処分を受けたことがあります。伊藤さんはそのことをご存知ですか?」私は「知っています。すでに禊は済んでいると思っています」と答えた。

佐藤茂富先生が指導する高校野球は、「元氣・本氣・一氣」の三氣野球で指導の理念は「仁・義・礼・智・信」だ。

鵡川高校野球部は3度の甲子園出場経験があり、2002年センバツには21世紀枠にも選ばれた名門だ。

たしか野球部寮は地元にあった自動車工場が撤退するのをうけ、社員寮を改装して「三氣塾」と命名したものと記憶している。これには自治体も協力し、野球での町おこしを目指してきたのだ。

指導を継続するということは極めて難しい。人が変われば、意識も変わる。強い思いや崇高な理念も時代や人が変われば、薄れていくものだ。本来は薄れさせないことが「伝統」となる。世の中が「禁煙時代」に向かい、例えば2020年東京五輪が「禁煙五輪」になろうとするときに「高校野球部の喫煙事件」というまるで化石的な不祥事が寮内で起きるとは、、、

指導者や保護者が喫煙者であるとすると、子や生徒に「たばこはだめだぞ」と言っても心には届かないものだ。いくら寮内で隠れて喫煙していたとしても、見回りで匂いは感知できるものだ。

突然、鵡川で佐藤先生にごちそうになった「ししゃもの握り」を思い出した。

野球の地・鵡川と「三氣野球の鵡川高校」の再興を祈らずにはいられない。

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