強風をついて

2015年08月21日

 3回目も冬の写真になります。1972年1月、ここは室蘭本線の黄金駅。噴火湾に面し、高台に上がって遠望すると、晴れていれば昭和新山、有珠山そして羊蹄山さえも1枚に入れて撮影できるお立ち台でした。夏は穏やかですが、真冬のこの日は海からの強風が吹き荒れ、列車を待つ間、体が冷え切ったのを覚えています。

 この写真ではナンバープレートは見えませんが、D51 327の引く下り貨物列車が停車中に特急をやり過ごし、そのあと東室蘭に向けて出発するところです。上り勾配のため、石炭が燃え盛る火室は熱く滾(たぎ)り、煙突から吹き上がる黒煙が風に乗って横に流れます。あの細い煙突からの煙がこんなに高く大きく広がるのは爽快です。駅を出てすぐ左カーブになりますが、速度が遅いため煙が機関車より前方に流れ、まるで機関車が自分の煙を追いかけているみたいでした。

 D51 327は1967年盛岡から五稜郭機関区に移動。その後、長万部機関区に移り、このころ、室蘭本線と函館本線で貨物、旅客両方に使われていました。ボイラー前面の両側にある除煙板(テフレクタ=煙を後方に流れやすくする)が一般とは違う切り詰め形で、327が走ってくると遠目からでも分かりました。この機関車は函館本線の八雲、長万部、今は廃駅となった上目名などで撮影したことがあり、好きなナンバーの1両でした。

原田 伸一強風の中、黄金を出発するD51327

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