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日本プロの練習ラウンドを見た…見事な技に感服

2009年06月11日

 男子ゴルフの国内メジャー今季第2戦「日本プロ選手権」(恵庭CC、6月11日―14日)開幕の前日、練習ラウンドを見に行った。


練習ラウンドの現場に行くのは初めてだ。


日本ゴルフツアー機構が配布する文書の中に「本場のラウンドより面白い部分が少なくない。トッププロの練習ボールの凄さを楽しんでほしい」という主旨の記述があり、胸がときめいていた。

                         ◇

この日は晴れ。もともとすばらしい恵庭カントリーのコースが、メジャー用に磨かれ、いっそう輝いている。


<石川遼選手もラウンドの途中>という情報がボードにしるされていたが、私は以前から興味があった立山光広選手(40)らの組について5ホールほど回った。

立山選手は、攻撃主体に豪快なショットを繰り出すのが特長で、茶髪と派手な衣装でも有名。


若手の面倒見が良く、ゴルフ界の<番長>とも言われる。


この日も、鮮やかなピンクのシャツが目を引いた。

キャディのヘアースタイルも「変形モヒカン」といったふうで奇抜きわまりない。

つまり2人おそろいで<カブいている>わけだ。

スポーツでもあり、芸能でもある、という線。

                      ◇

立山選手は絶えず冗談を言いながら進む。同伴の3選手はツアー優勝経験者も含まれるが、3人とも<弟分>という感じで、立山節を楽しんでいる。

ドライバーショットは思い切り振り切り、第2打は周囲の起伏を確認するように数発グリーンを狙う。

グリーン周りでは、多数のボールをばらまいて、何度もアプローチの強弱を確かめる。

情報の収集だ。さらに選手同士、キャディと選手間で意見を交換し、カップへ向けた攻め方を探っている。
             
こうした準備が、本ラウンドでのスコアに直結するのだろう。和やかな笑いのなかに真剣味も交じる。

                       ◇

5ホール一緒にいて、私は立山選手のファンになった。


人柄の良さが伝わってくるからだ。


豪快なだけでプロが長年つとまるはすがない。
周囲への心配りも行き届いており、いつの間にか風をリラックスさせてしまう才人であることが分かった。

立山選手は未勝利である(2位は繰り返しているが)。


願い事発生。

(少しノリが軽過ぎるけど)立山選手に、今回の日本プロで初優勝してもらいたい。

ベテランの意地をみせてほしい。

……どんな優勝者インタビューになるのだろうか。

涙かそれとも…

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▲バンカーでの練習を繰り返す立山選手。全球、らくらくパー圏内に寄った(練習ラウンドはギャラリーのカメラ撮影がOKであり、これもうれしい)


▼フェアウエーでカメラの取材を受け、アイアンショットを披露する宮里優作選手(中央)
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          <口からシャンク>
「立山選手のいるゴルフシーンとかけて、トヨタの本社ってどこだったけ?と解きます」
「その心は?」
「なごやか?」

40歳初Vの歓喜を語る。遼君のコメントも良いけど…

2009年06月08日

男子ゴルフ・UBSツアー選手権(6月4日―7日)で、五十嵐雄二選手が勝った。プロ18年目でのツアー初優勝。40歳。メジャー最年長の栄冠だという。

                    ◇

初優勝者のインタビューを聞くのが私は好きだ。


先週の三菱ダイヤモンドカップで同じく初Vに微笑んだ兼本貴司選手(38)のインタビューも、誠実さが漂って胸にキュンときたが、今回の五十嵐選手の場合は一層感銘が深かった。


胸にキュン(×2)ときて、温かい何かがこみあげてきそうになった。


お祝いのマイクの前に立った顔が、言葉がみつけにくいほど味わいがあったからだ。


一見すると庶民ゴルファーそのもの。


プロのスター性が、ほとんど伝わって来ない。


日に焼けた単なるおじさん。地方のゴルフコースに普通にいるクラブチャンピオン経験者、と言えば誉め過ぎの感さえある。


                    ◇
しかし、その庶民顔が、メジャー制覇を成し遂げて満面の笑みを輝かせた。


その落差がドラマの風を届けてくれた。


風に遅咲きの花が揺れる。


マイクに語り込む内容も良かった。


「これまで稼げなかった。しかし好きな道だから、苦労だとは思わなかった。体が続く限り(勝利へ向け)やりたいと心を決めていた」

いいなー。

これ以上のコメントを聞いたことがない。そんな気がした。


例えば片山晋呉選手の少しとぼけたような軽妙な談話も悪くない。石川遼選手の、周囲の風を読み切った優等生コメントも、「遼ブランド」のセールスを活性化するようで頼もしい。


しかし、五十嵐選手の飾らない言葉遣いには別の深さがあった。


見ていて、心を引かれなかったゴルフファンは少ないだろう。

                       ◇

 (後に道新スポーツで読んだことだが)お兄さんが、選手本人には内緒で、8年前に69歳で亡くなったお母さんの遺影をキャディーバッグに入れていたという。


そうか。


母さんのおかげで優勝できたんだ。


そうだよなー。

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▲五十嵐選手の初勝利を報じる道新スポーツの紙面(8日)


              <口からシャンク>

池ポチャ、連続3回。ゴルフの神様を恨んで…。

「神様、スイブンじゃありませんか」

プロフィール

プロフィール

川人正善
かわひと・まさよし。55歳。北海道新聞社員。ゴルフのオフィシャルハンディは14.4。高校・大学と落語研究会のメンバーで、落語鑑賞・口演を通じての交流もめざしており「らくごるふ」は「落語流布」の意味も。妻に3女。余市町生まれ。
へぼゴルファーの喜怒哀楽を、同好の仲間たちとの交友、北海道のゴルフコースの雄大さを交え描きます。

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