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真冬にも堂々の営業、意気込みに脱帽

2009年02月19日

真冬なのに、北海道のゴルフ場がオープンしている。

エッ、ほんとに?

ニュースを読んで驚いた。

胆振管内白老町の北海道白老ゴルフリゾート(社台292、18ホール、電話0144・82・5515)のことだ。


真夏の沖縄でスキー場(もちろん室内型)を開設しようというようなものか。

冬の東京でひまわり畑を満開にしようという試みに似ているかのしれない。

少し違うような気がするが…。

ともかく、初の「通年営業」という意気込みに感心させられた。

話を聞こうと、コースを訪れてみた。

総支配人の菊地佑宰(ゆうさい)さん(63)が笑顔で迎えてくれた。

樽前山の全体が望めるレストランで、熱いコーヒーを飲みながら、以下のような会話を交わした。

                ◇

――来場者の数と傾向を。

「2006年は1月から12月までの1年間に27747人がプレーをしに来てくれました。07年は同様に32463人、08年は33916人と来場者は着実に増えています。白老町内以外からのお客さんが、85%近くを占め、札幌や道北方面からの遠来組も目立ちます」

――この冬から完全な「通年営業」に踏み切ったわけですが、その思いを。

「白老地区は全道でも屈指の少雪地域です。これを生かさない手はない。ゴルフ場を経営する者としての挑戦です。今年の元日のことですが、この日7に0歳の誕生日を迎える男性が家族と一緒に来てくれた。その時はたまたま天候が悪くてどうしてもスタートできなかったのですが、1番ホールで記念にとティーショットだけを打ったんです。『良い思い出になりました』と喜んでくれて、こっちまでうれしくなりました」

――どのぐらい<ラウンド可>の日がありますか。

「1月は18ホール中の9ホールをオープンするなどして閉鎖を3日間にとどめました」

――除雪のコストや手間もかかりますね?

「はい、もちろんコストはかさみます。天候の急変で、予約を入れてくれたお客さんに断りの連絡をするケースも多く、気をつかいます。冬場だからといって、対応のサービスを低下させるわけには行きませんから」

――冬場の頑張りで、主戦場である夏場の集客につなげようという作戦ですか?

「当面はそういう意図もありますが、今後早い時期に冬場だけでも採算が取れるような態勢やサービスを整えたいのです」

菊地さんと話していると通年営業にかける意気込みがドーンと伝わってきた。

やがて心が温かくなった。

菊地さんは、4年前まで苫小牧市役所の幹部職員。
15年ほど前、苫小牧市立総合病院の給食部門が患者の適切な栄養摂取に成果があったとして知事表彰を受けた際には、給食係長として現場の責任者を務めていた。

つまり<仕事師>なのだ。

こういう人物が、ゴルフ場運営の現場で指揮を取っていることがうれしい。

底の見えないゴルフ不況を考え合わせると、人材の集積面から光が見えてくるようで頼もしい。

心強い。

さあ、厚着をして白老にでかけよう。


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▲クラブハウスの前で冬期営業の意気込みを語る菊地総支配人
▼雪模様のなか、除雪された練習グリーン=2月13日
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         <口からシャンク>


「落語とゴルフ。楽しくするための共通点は?」

「ホールを面白くするには、ヨセの稽古が肝心です」
         (浮世床さんの作品)

精神安定剤、癒やしの妙薬…それが落語だ

2009年02月13日

 2月13日。

 苫小牧の空は粉雪交じりの曇り模様。

 この時期の苫小牧地区は、多方向の風がぶつかり合って雲が生まれやすく、お天道様はたいてい機嫌が悪い。

 私の心もパッとしない。

 ただこっちの方の理由は不明だ。

 晴れぬ訳がつかめないことがシャクにさわるが、まあ心はもともとわがままなので仕方がない。

 仕事を終え、夕方自室に戻り、落語を聞くことにした。


                ◇

 橘家円蔵の「反対車」を納めたDVDを取り出した。

 憂さ晴らしには円蔵がよく効くからだ。

 この「反対車」は、1年ほど前に東京の三越劇場で演じられたもので、私はBSジャパンの落語番組から収録した。

 円蔵師は、開演の前に楽屋でカメラに向かって話す。

 「落語家には三つのタイプがある。『うまい落語家』『達者な落語家』『面白い落語家』の三つだ。うまいのは死んだ志ん朝さん、達者なのは談志さん。しょうがないから僕は三つ目の『面白い』に入らざるをえない」

 そういって豪快に笑った。

 談志師を『達者』と位置づけたのに<オッ>と息が止まった。フーン。談志師に対する大勢の落語家の嫌悪感(円蔵師個人の思いは別にして)と談志師の高い人気を、総合しながら苦心して編み出した言葉だと、私は感心した。


 ――円蔵師は豪快に笑うと、「今日の演目の『反対車』は特に面白いですよ」と約束して高座に上がって行った。
                           ◇

 「反対車」では、主人公が二人の人力車夫に相次いで出会う。一人は病弱でスローモー、もう一人はせっかちな暴走族。

 二人とのやりとりのコントラストが聞かせどころだ。

円蔵師の18番。

 円蔵師は現在、74歳。若いころからテレビで活躍し「(人を持ち上げる)ヨイショの円鏡(えんきょう)」の異名で大いに売った。

 高座で自分の奥さんをネタにし「うちの節子は…」と繰り返して笑いを取った。

 <地>を大胆に出す手法(もちろん高座の上での<地>だけど)も新鮮だった。

 高座でメガネをかける独特のスタイルにも客がついた。

 上手な落語家ではない。描写が粗い。人物の描き分けも甘い。
滑舌も良いとはいえない。

しかし滑稽なのだ。可笑しいのだ。

そして底抜けに明るい。

--それ以外なにが必要だろう。

               ◇

 この明るさは、(私のウサと同様に)出所がつかみにくい。

 多分、生き馬の目を抜くような芸能の世界で、必死に生き残ろうとしてあがいた結果、天然で身にこびりついたものなのだだろう。そんな気がする。   
          

 DVDの「反対車」はあっという間にオチに到着。夢中の20分だった。

                    ◇

 気がついて、窓の外を見上げると、苫小牧の空はすっぽりと闇に包まれている。

 いつのまにか私の胸中はすっきり。おや不思議だ。

 円蔵落語の薬効てきめん。

 ありがたい。

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▲円蔵師が3年前の6月に、苫小牧で開いた口演会を伝える記事


              <口からシャンク>

「あの人、ゴルフの腕前を上げて、いまじゃハーフ40前後で回るんだって」

「アラ…フォー」

石川遼選手が活躍したコースにただ雪が積もる

2009年02月05日

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▲スナッグゴルフのフィールド。そばに馬が遊んでいる


 ゴルフの石川遼選手(17)が昨年夏、はつらつとしたプレーをみせた千歳市のザ・ノースカントリーゴルフクラブ。

 厳冬期、雪上にプレーランドを設け、レストランも開いていることを知った。「それはいい試みだ」と感心し、先日訪れた。


 以下の北海道新聞の記事が催しの全体像をよく伝えている。

                            ◇

 【千歳】市内蘭越のザ・ノースカントリーゴルフクラブ(太田康裕支配人)がこの冬も、場内施設を活用してスナッグゴルフなどを観光客に楽しんでもらう「ノース・スノーランド イン 千歳」を開設。JRや市内のホテルなどと連携し、「冬の千歳観光盛り上げに一役」と意欲を見せている。(中島光信)

 スノーランドは昨冬から、本格開設した。駐車場用地に、初心者も楽しめるスナッグゴルフ、ミニスノーモービル、歩くスキーなどのコースを設営。新千歳を利用するアジアからの観光客を中心に、約9千人が来場した。

 今シーズンは、3月10日まで営業する予定。クラブハウス内のレストランも昼食時間帯に営業している。料金は四輪バギーなど基本レジャー三種とバイキングのセットが中学生以上1人4千4百円。新設された、ゴルフコース内を巡るスノーモービル(約3キロ)、ホーストレッキング(約4キロ)はオプションで、1人4千5百円。

 1月13日には、市観光振興課、千歳観光連盟、市内ホテルなど業界関係者ら約40人を招いて説明会を開いた。太田支配人は「今冬は市内、道内からの家族客増も目指したい」とあいさつ。乗馬やミニスノーモービルを体験した参加者は「面白い。リピーターを増やしていけると思う」と感想を述べていた。

 予約、問い合わせは同クラブ(電)0123・27・2223。(1月14日、千歳版)

                            ◇
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▲レストランのテーブルに並ぶバイキングメニューの品々。窓越しに18番ホールの全体がが見通せる


 現場を訪れ、クラブハウス周辺に展開されるスナッグゴルフのフィールド、四輪バギーのコース、クロスカントリースキーの発着場(スタート室前のスペースが充てられている)などを見て回った。


 アジアからの観光客が、歓声を上げながら氷上を滑り、雪と戯れている。バスの昇降口の標示を見ると、ほぼ全員が台湾からの人たちであることが分かる。

                          ◇

 冬場、クラブハウスにただ鍵をかけて閉鎖しておくのは、なんとももったいない。ゴルフ場の諸施設は公共性の強い存在であり、四季を通して積極的な利用策を探れないか。


以前からそう思い続けてきた。

それをノースカントリーが実現してくれていた。同コースは、地元の家族客も増やしたいと考えており、その姿勢に拍手だ。

                     ◇

クラブハウスのすぐそばに、18番のロングホールが横わたっている。遼選手が昨年夏、最終日にここで残り265ヤードを3ウッドで飛ばし、見事グリーンに2オンさせた現場だ。


 私は3日目に現場に足を運び、最終日はテレビ観戦で遼選手のすごさを味わった。


 そのコースは、いまはただ雪が積もり、粉雪が舞っているだけ。静かだ。あの賑わいはどこに…。

いいなあ。
                        ◇

 レストランでバイキングを食べた。1800円。サッポロ・ライオンの提供といい、キムチ鍋をメーンに、ラム肉の唐揚げ、サラダ、シュウマイ、イクラとサケの親子丼、マリネなど10品。ソフトドリンクはおかわり自由だ。

楽しみながら、満腹になった。

いいなあ。

お勧めです。


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▲歩くスキーを楽しむアジアからの観光客


             <口からシャンク>

「北海道の冬のゴルフ場とかけて、不景気でコスト削減を重ねる企業、と解きましょう」
「その心は」

「セツゲンが広がっています」

プロフィール

プロフィール

川人正善
かわひと・まさよし。55歳。北海道新聞社員。ゴルフのオフィシャルハンディは14.4。高校・大学と落語研究会のメンバーで、落語鑑賞・口演を通じての交流もめざしており「らくごるふ」は「落語流布」の意味も。妻に3女。余市町生まれ。
へぼゴルファーの喜怒哀楽を、同好の仲間たちとの交友、北海道のゴルフコースの雄大さを交え描きます。

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