« 2008年10月 | メイン | 2008年12月 »

かじかむ手、とほほのラウンド

2008年11月25日

%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%B9%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%97%A5%E3%81%AA%E3%81%A9%20010.JPG
▲アイリスゴルフクラブのスタート室の前。前日の雪が氷のように固まって残っている=24日午前10時


11月24日、苫小牧市のアイリスゴルフクラブ(植苗419、電話0144・57・8811)を回った。
24日は今季最終日、25日からコースは冬籠もりである。


24日正午の気温は3度。風もある。さすがに寒い。

               ◇

スコアは48点、47点の95点。OBが4発出た。
やれやれ。

寒さのせいにしたくもあるが、やはり下手なのである。
前日のテレビ中継で見た石川遼選手のスイングイメージが頭にあり、マイナス要因に働いたのかもしれない。

「遼君のマン振りを真似しようとして、体をこわしたおじさんプレーヤーが全国に相当いるかも。無理しないように」とは同伴競技者のアドバイスだった。


言い様はいろいろだろうが、つまり私は下手なのだ。


          ◇


おまけにこのコースがなかなかの難物である。  

        
ゴルファーには2種類ある。

アイリスゴルフクラブを回ったことのある人とまだ回ってない人と。


<トリッキー><狭い><OBだらけ><多くのホールがティーグラウンドからグリーンが見えないブラインド形式>…そんな言葉が当てはまる。

一筋縄ではいかない。

一方で、それらは魅力でもある。難しいから面白い。

トリッキーな分だけ、距離は押さえめだ。


何度も通えば、だんだんと秘密を明かしてくれる。


つまり、実際に粘り強く付き合ってみなければ分からない部分が極めて多いコースなのだ。


なぞめいた美女のように感じる。一見性悪だが、実は…

つまり特別の存在。

                ◇

来春以降、北海道へのゴルフ旅行を計画する全国のゴルファーのみなさま。

アイリスゴルフクラブでのプレーを検討してみてください。

新千歳空港から車で20分。プレー代も(セルフ方式で)、普通の割引券があれば平日は5000円台、土日でも8000円台だ。

安価なせいか、ラウンド能力に少し難のあるパーティーも見受けられるが、それ以外は快適な運びだ。クラブハウスも明るくておしゃれである。

                ◇
私も、来春は雪解け後、気温の上昇を待って、さっそくリベンジに行くつもりだ。

まず遼君のスイングイメージを払拭した上で…。


%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%B9%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%97%A5%E3%81%AA%E3%81%A9%20014.JPG
▲寒風が吹き抜けるフェアウエー=24日午後1時


          <口からシャンク>

長めのショートホール。ティーショットがのり、大声で喜んでいる。

「子犬のしりとり歌だ」

<ワンオンほえるよ子犬、犬、犬屋のお客…>

詩の心、水面に見つけ…⑥・最終回

2008年11月18日

私が大学に進んだのは35年前だ。


小樽から東京に出た。


さっそく合ハイ、合コン、ダンパに足しげく通った。


もちろんGF(ガールフレンド)探しである。


しかし何度通っても、私の前にGFが現れることはなかった。


大学に行けば<GFあっせん委員会>のような組織があって、一定の努力をすれば、空クジなしでGFがやって来る…

(ゴルフ場で一定のフィーを払えばキャディさんが笑顔で近づいてくるように)

…と思っていたが、そんな委員会は存在するはずもなかった。

             ◇

そのまま夏になった。


<オレは、カッコつけているから、だめなんだろうなあ>

ある日、ふとそう思いついた。


カッコをつけちゃ、何も始まらない。


人生の諸先輩が口をそろえている。


カッコつけず、まず自分の本音を晒して、相手の本音をもみつめてやる。


裸になって(心の意味です)ぶつかって行く。


道はそこからだよ。


だよねえ。

             ◇

しかし、待て。

…大きく息を吸い込んで、思い直した。

オレはこのままカッコつけて行こう。


カッコつけるのがオレの流儀、いわば芸風だよ。


少年のころからつちかった芸風を、おいそれと変えるわけにはいかない。

(コースに出てからのスイング変更が禁物なように)


合ハイ、合コン、ダンパに行くのをやめた。


寂しさもつのったが、孤独の快適さも同時に身に染み渡ってきた。


                ◇

秋のある日だった。東京に雨が降っていた。細かい雨だった。


夕方、アルバイトの帰り。私鉄の駅から、アパートの自室まで歩いた。

傘がなく、全身が濡れた。


部屋に着き、FMラジオをつけ、タオルで頭をふき、着替えをした。


お湯をわかし、熱いココアを飲んだ。


数日前から読んでいた「立原道造詩集」を再び開いた。


「雨の言葉」という詩に出会った。


詩のなかの空間は薄墨を流し込んだようだ。


センチな孤独感。


甘くて、ちょっぴり切ない。


上質のシャンパンを口に含んだ感じがした。


繰り返し声に出して読んだ。


立原道造の作品のなかで最も魅力的な、日本語の詩のなかで最上級に好ましい作品になった。


%E6%9C%9D%E3%81%AE%E9%9B%A8%E3%81%AE%E7%9C%9F%E9%A7%92%E5%86%85%E3%81%AA%E3%81%A9%20017%EF%BC%88%E9%9B%A8%E6%A8%A1%E6%A7%98%E4%BF%AE%E6%AD%A3%EF%BC%93%EF%BC%89.jpg
▲晩秋の雨に煙る真駒内カントリークラブ。藻岩コース・アウト1番、第2打地点から11月16日午前7時半に撮影。雨の滴はコンピューター処理で強調した


   「雨の言葉」             
                立原道造


わたしがすこし冷えているのは

糠雨(ぬかあめ)のなかにたったひとりで

歩きまわっていたせいだ

私の掌(て)は 額(ひたい)は 湿ったまま

いつかしら私は暗くなり

ここにこうしてもたれていると

あかりのつくのが待たれます

そとはまだ音もないかすかな雨が

人のいない川の上に 屋根に

人の傘の上に 降りつづけ

あれはいつまでもさまよいつづけ

やがてけぶる霧にかわります……


知らなかったし望みもしなかった

一日のことをわたしに教えながら

静かさのことを 熱い昼間のことを

雨のかすかなつぶやきは こうして

不意にいろいろかわります

わたしはそれを聞きながら

いつかいつものように眠ります


          <口からシャンク>

   落語家も時にはゴルフをするようで…

「OBで打ち直すのが、二つ目」

「スイートスポットに当たるのが、芯打ち。」

「それでは、木のある方へ打ち込んでるのは?」

「お林(おはやし)さんです」

(浮世床さんの作品)

ゴルフが中止の日は寂しいけれど…

2008年11月09日

%E5%88%9D%E9%9B%AA%E3%82%82%E5%90%AB%E3%82%81%20016.JPG
▲晩秋の光に包まれる御前水ゴルフ倶楽部(苫小牧市美沢114、電話0144・58・3311)のコース=11月1日午後2時半


前回の「らくごるふ」でこう書いた。

「11月8日(土曜)、滝のカントリークラブ(札幌市南区滝野213、電話011・591・5361)を回ることになっている。予約を取り、同伴者も見つかった。それまでに雪は解けるんだろうか。いやー、無理かも」


               ◇

はたして……結果は、NO。


7日の夜、札幌の上空を寒気が襲い、風雪を連れてきた。 


8日午前6時半、私が住む苫小牧からコースに電話をしてみた。


誰も出ない。


7時15分、男性が出て、冷たい声で「クラブハウスの周囲は真っ白、おまけに吹雪いています」。


同伴予定者に順にケイタイを入れ、「やれやれ。北国のゴルファーはつらいね」とつぶやいて目をつむると、急速に眠りに落ちた。


         ◇


目が覚めて時計を見たら、9時半を過ぎていた。2時間近く熟睡していたことになる。

カーテンを開けると苫小牧の空は晴れていた。


空を見ながら、気がついた。


目の前に横たわる1日が<ゴルフのない土曜日>になってしまったことを。

<のっぴきならぬ仕事もない、ゴルフもない土曜日>なんて雪解けゴルフの前以来だから、ほぼ8カ月ぶりだ。


ガラーンとした1日。


時間の塊がゴロンと寝そべって、薄笑いを浮かべながら「さあ、どうとでもしてごらん」と女性の声で言っているようで…。

なんか怖いよ。

        ◇


とりあえずコーヒーを飲んだ。


腕組みをして、再び空を眺めた。

そこでふと我にかえり、ひらめいて手をたたいた。


そうだ、

「落語があるじゃないか」

そうそう。

決めた。

夕方前あたりに、落語を2席、DVDで味わおう。

そうすることにした。

1日の軸ができた。

事が定まると、風景が変わる。

薄笑いの悪女はどこへ退散したのか。

          ◇

FM放送を掛けっぱなしにしながら、掃除をし、洗濯をした。

ていねいに新聞を読み、本を読んだ。


何杯もコーヒーを飲んだ。

鼻歌で散歩にもでかけた。

         ◇

夕方前に楽しんだ落語は、鈴々舎馬風師(当代)の「親子酒」と桂枝雀師の「代書」。

馬風師の方は、今年の春にテレビの落語番組から録画したもので、お馴染みの美空ひばりメドレーが23曲も続く極めつけ。志ん生師の思い出話もいつもの内容だが、何度聞いても頬がゆるむ。
(馬風師の高座は各種DVD、CDが販売されています)

枝雀師の「代書」は、DVD集「枝雀落語大全」(EMI発行)のひとつ=写真=。平成4年の収録といい、枝雀師%E6%9E%9D%E9%9B%80%20002.JPG
は50代初め。爆笑芸術のピークのそのまた上空を遊泳するごとき自在さだ。

哀しさとおかしさはメダルの表と裏。あらためてそう思う。

        ◇     

     
2席を聞き終わるまで、1時間余り。午後5時を過ぎ、窓外は闇に包まれた。
これからの時間にはお酒がある。

もうこっちのもの。

薄笑いの悪女も歓迎である。

      ◇

ゴルフのある日はゴルフの日。

ゴルフのない日は落語の日。

日々これ「らくごるふ」の日。


<口からシャンク>


「殺し文句はイカす文句」とはこれいかに?

「パッと輝くチップインバーディーでも、パットしない」というが如し。

札幌に初雪。どうするゴルファー

2008年11月05日

%E5%88%9D%E9%9B%AA%E3%82%82%E5%90%AB%E3%82%81%20021.JPG

11月。

北海道のゴルファーは、空を見ながら、ヤキモキ、ハラハラする日が続く。

初雪の時期であり、もし積もれば、予定していたゴルフが、いっぺんでおじゃんになるからだ。


この雪原の写真は、11月4日午後2時10分、真駒内カントリークラブ(札幌市南区常盤200、電話011・591・8422)の藻岩コース・アウト1番の第2打地点を写したものだ。


ご覧の通り、すっぽり雪に包まれてしまっている。もちろん人の気配なし。


この日、札幌地方は初雪。札幌の中心部も白く変身し、山間にある真駒内カントリークラブは、<厚い雪化粧>のレベルを超えてしまった。


実は、今週末の8日(土曜)、ここから車で10分足らずの滝のカントリークラブ(札幌市南区滝野213、電話011・591・5361)を回ることになっている。

予約を取り、同伴者も見つかった。


あーあ。

それまでに解けるんだろうか。

          ◇
しかし、あせってはだめだ。

ゴルフの精神は「あるがまま」だよ。

天気に逆らうわけにはいかない。


降ったら降ったなりに。

晴れたら晴れたなりに。

すべてを受け入れるのが、ゴルファーの魂だよね。

……それにしても週末まで解けるだろうか。


%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E3%81%84%E3%82%8B%E7%9C%9F%E9%A7%92%E5%86%85%20014.JPG
▲この写真は、同じ場所を今年7月13日に撮影。盛夏の緑のなか、息をのむようなスタイルの良い美人がプレーしていて、絵になった。


     

        <口からシャンク>

 山すそを回すか、谷越えを狙うか。

思い切って谷側に向けた打球は、残念…谷底へ。

「たにがわむり」

(マラソンの谷川真理さん)

プロフィール

プロフィール

川人正善
かわひと・まさよし。55歳。北海道新聞社員。ゴルフのオフィシャルハンディは14.4。高校・大学と落語研究会のメンバーで、落語鑑賞・口演を通じての交流もめざしており「らくごるふ」は「落語流布」の意味も。妻に3女。余市町生まれ。
へぼゴルファーの喜怒哀楽を、同好の仲間たちとの交友、北海道のゴルフコースの雄大さを交え描きます。

ブログ内検索

カテゴリー

最近のエントリー

コメント

トラックバック


バックナンバー