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渡し舟の風情…全国にも珍しく

2007年05月02日

南幌リバーサイドゴルフ場(空知管内南幌町、電話011・378・0088)の「渡し舟」について書く。

4月下旬、ここを初ラウンドした際に、悠々と行き来する渡し舟の風情を見て「いいなあ」とうなずいたからだ。

西コースの5番を終えると、看板に従って川辺へ。男性の担当員2人が「いらっしゃいませ」と迎えてくれる。長さ6メートル、幅2メートル程度の甲板へ、バッグを載せたカートを引いて乗り込む。

舟といっても船外機付きではなく、金属ロープでゆっくり牽引する方式だ。エンジンとスクリューの響きがなく、船頭さんが手漕ぎしているようなのどかさがある。

夕張川の川面に出ると、風が一層強く、雪解けの水勢が船腹に当たる。約40メートルの川幅を2分余りで渡り切った。

川遊びの類といってよく、存外に心に残る。

西コースの6番から9番までを回ったあと、再び渡河してクラブハウス側に戻り、後半の南コースへ進んだ。

調べてみると、このゴルフ場は1983年のオープン。近くに適当な橋がないことから、渡し舟を導入。当初は船外機付きだったが、川の工事で水位が下がり、スクリューが川底についてしまうので93年からロープで引く形を採用した。

ゴルフ場の渡し舟は、全国的にみると、東京・多摩川の「東急ゴルフコースたまがわ」、岡山県の「岡山市市民ゴルフ場」など数箇所を数えるようだ。

しかし、船外機付きが普通で、ロープ牽引方式は全国でここ南幌だけと思われる。

ゴルフはスコアを追い求めるゲームである。一打でも少なくホールアウトした方が、より幸福になれる。
一打でも削ろうと、必死にコースに集中する。コース以外はしばらく目に入らなくなる。それが基本。

しかし、ふと緊張が緩み、ホールとホールの合間に風景を楽しむのもゴルフの愉悦だ。それも忘れるわけにいかない。

南幌の渡し舟に乗りながら、私は幸福だった。


DSCN0633.JPG
DSCN0630.JPG
<写真説明>
夕張川の両岸を行き来する南幌ゴルフ場の渡し舟(上)、ゴルファーが乗り込む渡し舟の甲板部分
     
             <口からシャンク>
「この両岸一帯、ゴルフ用地にお貸しいただけませんか?」
「だめです」
「なぜ?」
「カセンジキ」

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川人正善
かわひと・まさよし。55歳。北海道新聞社員。ゴルフのオフィシャルハンディは14.4。高校・大学と落語研究会のメンバーで、落語鑑賞・口演を通じての交流もめざしており「らくごるふ」は「落語流布」の意味も。妻に3女。余市町生まれ。
へぼゴルファーの喜怒哀楽を、同好の仲間たちとの交友、北海道のゴルフコースの雄大さを交え描きます。

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