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いざカムイヌプリ(摩周岳)へ (その3)

2009年05月01日

前回の(その2)では話が脇道に逸れてしまい、失礼しました。
ただ、あの時でさえ″ちびりそう″(笑?)だったのに、実際、もし自分に向かって突進してきた時、自分がどこまで冷静に行動できるかは見当も付きません。

さて、話を戻しますが熊の足跡の向かう方へ進むのは気が進みませんが仕方ありません。
まあ鈴さえ鳴らしてれば大丈夫だろうと気を取り直して進むと、やがてちょっとしたピークに到着。

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だいぶカムイヌプリの険しい山並みが近づいてきました。
しかし、前半の山スキーでのタイムロス、靴ずれが響き、ガイドブックに書いてある参考タイム3時間では到底、山頂までたどり着けそうにない。

とりあえず引き返すタイムリミットを正午12時と決め、行ける所まで進む事にした。

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二つの小さなピークを超えると西別岳からのルートと合流、そして到頭、山頂直下までたどり着いた所でタイムリミットとなった。

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それでも迷った・・・。
あと、この急登を30,40分登れば山頂・・・。
この時点で体力はまだ残っているが頂上に行き、戻ってまたこの長~い稜線のアプローチの登行を考えると無理は出来ない。
20代の頃とは違う・・・。
普段、仕事で肉体労働してるとはいえ、山登りの体力とは別物。
天気は安定しているので無理して山頂まで行ってもいいが、夕方までの行動は熊の事もあるので無理は禁物だ。

それでも今回の目的の一つ、第一展望台からは決して見る事が出来ない火口壁の内壁や底を見ることが出来た事は良かった。
前からどんな風になっているか気になっていたから・・・。
急な斜面では絶えず岩が少しずつ崩落していたが底はちゃんと木が生えていた。

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今までの山行で途中で断念した事はほとんど記憶になく、これしきの山で断念した事は悔しく非常に情けない話ですが駐車場まで下山し、今、歩いてきた道を目で追い振り返り・・・まあよく歩いたかと自分を慰めるのであった・・・。

この後、2週間、両足に出来た50円玉大の靴ずれがなかなか治らず苦労しました。

その傷口の画像・・・ダニに続く″気持悪画像第2弾!!″を見たいという方は↓をどうぞ!!


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いざカムイヌプリ(摩周岳)へ (その2)

2009年04月29日

さて、熊の足跡を見てしまったくらいで引き返しては男が廃る。
でも、この熊の足跡の向かうほうへ進むのもなかなか勇気がいる。
この日、平日の月曜なので他の登山者はおらず、ひとりぼっち。
 
これを想定して今回、持ってきたのが心強い味方!?″熊撃退スプレー!!″

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釧路市内のスポーツ用品店に売っていたのでちょっと高価だけど命には代えられないと迷わず購入。
ナイフや鉈など熊相手に到底役に立たないと解っていながら今までとりあえず持ち歩いていたけど、これならもう少し何とかなりそうな気がする。
アメリカ製で中にはカプサイシンというトウガラシエキスが入っていてレバーを引くと凄い勢いで7m前後噴射されるそうです。
ツキノワグマの研究で知られる米田一彦さんはこれで6回も、そして冒険家の大場満郎さんやラインホルト・メスナーさんもこれでホッキョクグマを撃退しているそうです。
効果の程は分かりましたが実際、襲い掛かってくる熊の鼻っ面にぎりぎりまで我慢して噴射できるもんでしょうか?

以前、(もう10年以上前になりますが)北海道に移住したての頃、熊が見てみたいと夏に知床の羅臼岳~硫黄山へ一泊の縦走登山に出掛けました。
その頃、まだ北海道の山の事を大して知らないまま、人気ルートで登山者は多く、熊鈴なんて要らないだろうと持たずに山に入ったのですが羅臼岳までの道程は日帰りで往復する人が多く賑やかでしたがそこから硫黄山までの縦走路にはほとんど人影はなくなっていました。
羅臼平から三峰、サシルイ岳と稜線を歩いていると遠くに先へ進む二人の登山者が見えました。
日没が差し迫り、心細く、何とかその人達に追いつこうと早足で進みこの日のキャンプ地、二つ池までもう少しというオッカバケ岳の下りを歩いていると前方の山陰で「バキバキッ」という木を踏みつけた様な音がしました。
キツネや鹿が踏みつけたんじゃない明らかにもっと重量感のある音・・・。
さらにその後、「シャーーーッ」と蛇が威嚇する時に出すような不気味な声が聞こえてきた。

まさか・・・と思いつつ登山道を外れてその物音のする方を覗きに行くとハイマツ帯で立ち上がった姿勢のヒグマがいるではありませんか!!
距離にして50~60mでしょうか・・・。

さらにそのヒグマは肩を前後に揺らし始めて完全に臨戦態勢!!
今にも走って向かってきそうです・・・。
こちらは凍りついたまま身動きひとつ出来ず、膝がガクガク笑っている・・・。

それでも決して視線だけは逸らさずゆっくりと後ずさりし視界から外れたら、元、来た道をバテて動かない体に鞭打って死に物狂いで歩き、夕闇が迫っていたのでそれ以上戻る事も諦めこの日はオッカバケ岳のピークでやむなく野営。夜も食料狙って襲ってくるんじゃないかと一晩中、恐怖と戦いながらひたすら長~い夜が明けるのを待った。

≪話が脇道にだいぶ逸れてしまいましたがこの際なのでこの山行の結末までお付き合いください・・・。≫

無事、夜が明けたけど行く手を阻まれて困った。
怖くてとても先へは進めない・・・。
引き返して元、来た道を帰るしかないのか、それとももう少し待って硫黄山方面へ行く登山者を待ってみようと時計とにらめっこしながら待つと一組のカップルが硫黄山手前まで行くというので同行させてもらった。
じきに昨日、熊と鉢合わせした現場に入り、彼ら二人に鈴をいっぱい鳴らしてもらい無事進む事が出来ました。お二人にお礼を言い、別れて進み、やがて硫黄山の山頂にたどり着くと二組の登山者が休んでいました。そのうちの一組のカップル・・・昨日、途中から追いかけていたと思われる二人に声を掛け、事の一部始終を話すと「うちらも夕方、熊を見たよ~。」という声が返ってきた。
もう一つのグループ、中高年の三人組の人達も雪渓の上を移動する親子熊を見たと言っていました。
ここが熊たちの楽園、彼らの住処なんだと知った瞬間でもありました。
この後、三組一緒に長い下りを時におしゃべりしながら眼下にカムイワッカ湯の滝を見ながら無事下山しました。

無事に帰って来れたから笑い話にもなるけど、熊鈴の重要さを思い知らされた旅でもありました。

この時の経験から、熊撃退スプレーを持っていても結局、冷静に使える自信など持てないけど、それでも鉈などの道具よりは数段、心強いのは確かですね。

話が逸れてほとんど余談になってしまいました。

(その2)で完結のはずが(その3)につづく・・・あしからず・・・。

いざカムイヌプリ(摩周岳)へ (その1)

2009年04月26日

今、外は季節はずれの雪が降っています。
昼頃からパラパラ降り始めた雪は夕方から本降りとなり、今(pm9:45)は吹雪いてどんどん積もっています。

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さて久しぶりにブログを更新しましょうとパソコンに向かった矢先に停電し、これは長引くかな~と懐中電灯を出し、ろうそくに火を灯し、「本でも読みますか~」と思っていたら10分ぐらいで復旧し、またパソコンに向かっています。
明日の仕事はよりによって地方の中標津。
車で普段1時間半の道程。
どうなります事やら・・・
こればっかりは明日の朝になってみないと分かりません。

さて、先週から仕事がちょっと忙しくなってきて写真活動休止中ですが、月曜日は休みで天気もまあまあ良さそうだったのでカムイヌプリ(摩周岳)登山に行ってきました。

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先日の下見の時のスカッと晴れた日と違い、この日は朝、まだ曇っていて出発しようか迷っていたのですが7時頃には太陽さんも出てきたので出発する事にしました。
目指すは湖正面に見えるピーク、標高857m。
距離にして片道7、2km。
歩きにしようか山スキーを履こうか迷ったのですが練習も兼ねて山スキーを使う事にしました。

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山スキーは簡単に言うと普通のスキー板が歩くスキーのようにかかとが上がるようになっているのが特徴で登り斜面では写真のようにソールに″シール″と呼ばれる、その名の通りアザラシの毛皮で出来た物を貼って登り、帰りはそれを剥がして滑ってくるので冬山や春山では下りを時間を掛けて歩かずに済むので楽で楽しめます。
また、シールを付けているとかなりの急斜面でも真っ直ぐ登っていけます。
ただ、ゲレンデスキーと違って雪面のコンディションはまるで違い、背中には荷物も背負っているので滑走には熟練を要します。
自分は夏山の経験はかつて北アルプスや南アルプスなどを20,30kgのザックを背負い闊歩していたので、自信あるのですが冬山、春山はまだ初心者なのでちょっとした急斜面ではボーゲンで滑るのがやっとです。

今回のこの展望台からのコースは最後の急斜面以外はずっとなだらかな稜線で初級者コースといえるでしょうが今回、山スキーを選んだのは失敗で小さな緩い上り下りの連続はかえってペースが落ち、慣れないプラスチックブーツにより、歩き出して30分もしないうちに両足かかとに靴擦れが出来てしまい、いきなり激痛との戦いとなってしまいました。

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一歩一歩、痛みをこらえながら歩いていると、やがて神経が麻痺してきて痛みも和らいでくる・・・。

まだ雪の残る山は登山道も所々はっきりせず、地図と″感″を頼りに進むがそれでも何ヶ所かでルートを逸れてしまい、タイムロスであせるばかり・・・。

歩き出して1時間半程経過し最初のピーク(コブ)683mへの登りにさしかかった。

今までの見晴らしのいい稜線と違い湖の見えない樹林帯を歩いているといきなり、目に熊の足跡が飛び込んできた。

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そんなに大きくないが爪痕もくっきり、まだ新しい!!

雪解けの進むのが早いこの時期、まだこの近くにいる。

一瞬凍りついたが、鈴を鳴らして歩いているのでその物音を聞いて逃げたのかもしれない・・・。

怖いけど、嬉しい・・・。

北海道のどこにいてもおかしくないヒグマ。

先日も我が家の目の前でも目撃情報があったばかりだけどなかなかその本物の姿を直に見ることの出来ないヒグマの痕跡を目で見、体で感じるこの緊張感はたまらない。

今頃、どこを闊歩しているのだろう? この若い熊は・・・。

単独行なので、もし落としたら困ると予備の熊鈴をリュックに忍ばせておいたんだけれど、それを取り出しここからダブルでジャランジャラン鳴らしながら進むのであった。(笑)  つづく

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小澤 真也
鶴居村在住
職業 自営業・写真家
40歳

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