« 2009年03月 | メイン | 2009年05月 »

いざカムイヌプリ(摩周岳)へ (その2)

2009年04月29日

さて、熊の足跡を見てしまったくらいで引き返しては男が廃る。
でも、この熊の足跡の向かうほうへ進むのもなかなか勇気がいる。
この日、平日の月曜なので他の登山者はおらず、ひとりぼっち。
 
これを想定して今回、持ってきたのが心強い味方!?″熊撃退スプレー!!″

IMG_0089s-.jpg

釧路市内のスポーツ用品店に売っていたのでちょっと高価だけど命には代えられないと迷わず購入。
ナイフや鉈など熊相手に到底役に立たないと解っていながら今までとりあえず持ち歩いていたけど、これならもう少し何とかなりそうな気がする。
アメリカ製で中にはカプサイシンというトウガラシエキスが入っていてレバーを引くと凄い勢いで7m前後噴射されるそうです。
ツキノワグマの研究で知られる米田一彦さんはこれで6回も、そして冒険家の大場満郎さんやラインホルト・メスナーさんもこれでホッキョクグマを撃退しているそうです。
効果の程は分かりましたが実際、襲い掛かってくる熊の鼻っ面にぎりぎりまで我慢して噴射できるもんでしょうか?

以前、(もう10年以上前になりますが)北海道に移住したての頃、熊が見てみたいと夏に知床の羅臼岳~硫黄山へ一泊の縦走登山に出掛けました。
その頃、まだ北海道の山の事を大して知らないまま、人気ルートで登山者は多く、熊鈴なんて要らないだろうと持たずに山に入ったのですが羅臼岳までの道程は日帰りで往復する人が多く賑やかでしたがそこから硫黄山までの縦走路にはほとんど人影はなくなっていました。
羅臼平から三峰、サシルイ岳と稜線を歩いていると遠くに先へ進む二人の登山者が見えました。
日没が差し迫り、心細く、何とかその人達に追いつこうと早足で進みこの日のキャンプ地、二つ池までもう少しというオッカバケ岳の下りを歩いていると前方の山陰で「バキバキッ」という木を踏みつけた様な音がしました。
キツネや鹿が踏みつけたんじゃない明らかにもっと重量感のある音・・・。
さらにその後、「シャーーーッ」と蛇が威嚇する時に出すような不気味な声が聞こえてきた。

まさか・・・と思いつつ登山道を外れてその物音のする方を覗きに行くとハイマツ帯で立ち上がった姿勢のヒグマがいるではありませんか!!
距離にして50~60mでしょうか・・・。

さらにそのヒグマは肩を前後に揺らし始めて完全に臨戦態勢!!
今にも走って向かってきそうです・・・。
こちらは凍りついたまま身動きひとつ出来ず、膝がガクガク笑っている・・・。

それでも決して視線だけは逸らさずゆっくりと後ずさりし視界から外れたら、元、来た道をバテて動かない体に鞭打って死に物狂いで歩き、夕闇が迫っていたのでそれ以上戻る事も諦めこの日はオッカバケ岳のピークでやむなく野営。夜も食料狙って襲ってくるんじゃないかと一晩中、恐怖と戦いながらひたすら長~い夜が明けるのを待った。

≪話が脇道にだいぶ逸れてしまいましたがこの際なのでこの山行の結末までお付き合いください・・・。≫

無事、夜が明けたけど行く手を阻まれて困った。
怖くてとても先へは進めない・・・。
引き返して元、来た道を帰るしかないのか、それとももう少し待って硫黄山方面へ行く登山者を待ってみようと時計とにらめっこしながら待つと一組のカップルが硫黄山手前まで行くというので同行させてもらった。
じきに昨日、熊と鉢合わせした現場に入り、彼ら二人に鈴をいっぱい鳴らしてもらい無事進む事が出来ました。お二人にお礼を言い、別れて進み、やがて硫黄山の山頂にたどり着くと二組の登山者が休んでいました。そのうちの一組のカップル・・・昨日、途中から追いかけていたと思われる二人に声を掛け、事の一部始終を話すと「うちらも夕方、熊を見たよ~。」という声が返ってきた。
もう一つのグループ、中高年の三人組の人達も雪渓の上を移動する親子熊を見たと言っていました。
ここが熊たちの楽園、彼らの住処なんだと知った瞬間でもありました。
この後、三組一緒に長い下りを時におしゃべりしながら眼下にカムイワッカ湯の滝を見ながら無事下山しました。

無事に帰って来れたから笑い話にもなるけど、熊鈴の重要さを思い知らされた旅でもありました。

この時の経験から、熊撃退スプレーを持っていても結局、冷静に使える自信など持てないけど、それでも鉈などの道具よりは数段、心強いのは確かですね。

話が逸れてほとんど余談になってしまいました。

(その2)で完結のはずが(その3)につづく・・・あしからず・・・。

いざカムイヌプリ(摩周岳)へ (その1)

2009年04月26日

今、外は季節はずれの雪が降っています。
昼頃からパラパラ降り始めた雪は夕方から本降りとなり、今(pm9:45)は吹雪いてどんどん積もっています。

IMG_0114_1s-.jpg

さて久しぶりにブログを更新しましょうとパソコンに向かった矢先に停電し、これは長引くかな~と懐中電灯を出し、ろうそくに火を灯し、「本でも読みますか~」と思っていたら10分ぐらいで復旧し、またパソコンに向かっています。
明日の仕事はよりによって地方の中標津。
車で普段1時間半の道程。
どうなります事やら・・・
こればっかりは明日の朝になってみないと分かりません。

さて、先週から仕事がちょっと忙しくなってきて写真活動休止中ですが、月曜日は休みで天気もまあまあ良さそうだったのでカムイヌプリ(摩周岳)登山に行ってきました。

IMG_0035s-.jpg

先日の下見の時のスカッと晴れた日と違い、この日は朝、まだ曇っていて出発しようか迷っていたのですが7時頃には太陽さんも出てきたので出発する事にしました。
目指すは湖正面に見えるピーク、標高857m。
距離にして片道7、2km。
歩きにしようか山スキーを履こうか迷ったのですが練習も兼ねて山スキーを使う事にしました。

IMG_0034s-.jpg

山スキーは簡単に言うと普通のスキー板が歩くスキーのようにかかとが上がるようになっているのが特徴で登り斜面では写真のようにソールに″シール″と呼ばれる、その名の通りアザラシの毛皮で出来た物を貼って登り、帰りはそれを剥がして滑ってくるので冬山や春山では下りを時間を掛けて歩かずに済むので楽で楽しめます。
また、シールを付けているとかなりの急斜面でも真っ直ぐ登っていけます。
ただ、ゲレンデスキーと違って雪面のコンディションはまるで違い、背中には荷物も背負っているので滑走には熟練を要します。
自分は夏山の経験はかつて北アルプスや南アルプスなどを20,30kgのザックを背負い闊歩していたので、自信あるのですが冬山、春山はまだ初心者なのでちょっとした急斜面ではボーゲンで滑るのがやっとです。

今回のこの展望台からのコースは最後の急斜面以外はずっとなだらかな稜線で初級者コースといえるでしょうが今回、山スキーを選んだのは失敗で小さな緩い上り下りの連続はかえってペースが落ち、慣れないプラスチックブーツにより、歩き出して30分もしないうちに両足かかとに靴擦れが出来てしまい、いきなり激痛との戦いとなってしまいました。

IMG_0038s-.jpg IMG_0039s-.jpg

一歩一歩、痛みをこらえながら歩いていると、やがて神経が麻痺してきて痛みも和らいでくる・・・。

まだ雪の残る山は登山道も所々はっきりせず、地図と″感″を頼りに進むがそれでも何ヶ所かでルートを逸れてしまい、タイムロスであせるばかり・・・。

歩き出して1時間半程経過し最初のピーク(コブ)683mへの登りにさしかかった。

今までの見晴らしのいい稜線と違い湖の見えない樹林帯を歩いているといきなり、目に熊の足跡が飛び込んできた。

IMG_0042s-.jpg

そんなに大きくないが爪痕もくっきり、まだ新しい!!

雪解けの進むのが早いこの時期、まだこの近くにいる。

一瞬凍りついたが、鈴を鳴らして歩いているのでその物音を聞いて逃げたのかもしれない・・・。

怖いけど、嬉しい・・・。

北海道のどこにいてもおかしくないヒグマ。

先日も我が家の目の前でも目撃情報があったばかりだけどなかなかその本物の姿を直に見ることの出来ないヒグマの痕跡を目で見、体で感じるこの緊張感はたまらない。

今頃、どこを闊歩しているのだろう? この若い熊は・・・。

単独行なので、もし落としたら困ると予備の熊鈴をリュックに忍ばせておいたんだけれど、それを取り出しここからダブルでジャランジャラン鳴らしながら進むのであった。(笑)  つづく

久しぶりに摩周湖へ

2009年04月10日

春、まだ雪の残る摩周湖へ数年振りに行ってきました。
摩周湖までは家から車でちょうど1時間の距離です。
写真をやっていると、そればっかりになってしまってなかなか好きな登山やスキー、、カヌー、といったアウトドアスポーツで北海道を満喫出来ていないので今年は少しそっちにも時間を割こうと摩周岳(カムイヌプリ)登山の下見に行ってきました。

IMG_0137s-.jpg

IMG_0136s-.jpg
久しぶりに見る摩周ブルー 白い景色に一層映えますね

展望台の駐車場から登山道となる稜線を往復1時間ちょっと掛けて運動がてら歩いてきました。

IMG_0147s-.jpg

IMG_0177s-.jpg

比較的簡単なルートだと思いますが侮れません。
山頂まで片道3時間、稜線伝いは比較的、なだらかですがその道程は以外と長く、山頂部は切り立った崖状の岩場で風が吹き出したら危険です。
単独行ではこの時期、熊にも気をつけなければなりません。
最近運動不足なので、体力、天候を見据えてそのうちチャレンジしてみようと思います。


早春の湿原

2009年04月09日

        IMG_0088-6-1s-.jpg
                早春の湿原 ~二人の世界~

4月も半ばに入ると、ほとんどのタンチョウ達はテリトリーを見つけ、営巣に入っています。
でも、このカップルはまだ若いのかそれとも唯ののんびり屋さんなのか食事をしたり水浴びをしたり、そして上の写真のように時折、人目?をはばからず″イチャイチャ″して春を満喫しているようです。

油断大敵!! 山ダニに頭、喰いつかれる!

2009年04月06日

先週、撮影に出掛けた時にダニに引っ付かれたようでその翌日くらいから頭のこめかみの上あたりが痛くなり手で触ると膨らんでその先がブツッっとしていたのでなんかデキモノでも出来たと思い、一応妻に見てもらうと「え~っ!!これダニだに!!」との答えが返ってきた。
ダニが出るのはもう少し温かくなるゴールデンウィークくらいからだろうと高を括っていたのでビックリ。
北海道では当たり前、″なじみのある″この山ダニですがほとんど肉眼では見えない家ダニとは違って体長2,3ミリ前後あります。
夏以降はいなくなるのですがこの季節山に入ると大抵、体のどこかに引っ付いてその後、時間を掛けて体を這い回り、血を吸う為のいい場所(皮膚の柔らかい場所など)を見つけたらそこに喰いつき、一度喰いついたら二度と離れません。
無理にピンセットなどでお尻部分を引っ張っても、ちぎれて頭部分が皮膚の中に残り化膿したり、喰いつかれた時点でライム病という病原菌による感染の恐れもあるので注意しないといけません。

今回は自分も油断していましたが普段は山に入った後、車に乗り込む前に必ず全身を服の上から手で払い特に″やばそう″な時は家に帰ってからも服を脱ぎ全身に付いていないか確認します。
そうしないと家族に乗り移る場合があるので子供なら気付かない事もあるので危険です。
山菜採りをする人は大抵、上にやっけ(ウインド・ブレーカー)を上下着て、頭には帽子や手ぬぐい巻いて完全防備で山に入ります。

さて、ダニに喰いつかれた後の処置ですが先程も書いたように無理に取ろうとしても頭、口の部分は絶対に皮膚内の肉とがっちりくっついて取れないので医者で切除してもらうのが一番です。
(自分も以前、おへその中に喰いつかれ無理やり取ろうと針などを使ってほじくり取ろうとしましたが口部分は結局、残ってしまいました。)
今回、自分は皮膚科に行き、まず局部麻酔され丸いメスでダニごと肉をくりぬかれ、(深さ5mmくらい)数針縫ってもらって終わりました。

先生に「もうダニか 早いな~。」と言われてしまいました。
勿論、今年ダニ第1号患者でした。

このダニが嫌で山菜採りなど本当はしたいけど山に入らないという方も多いのではないでしょうか。

最後にその頭にダニが喰いついているショッキング画像見たいという方は↓をどうぞ!!

DSC00277s-.jpg

見ないほうが良かったでしょ!?
次回はお口直し?にきれいな映像お届けしたいと思います。

家のすぐ近くに熊出没!!

2009年04月04日

おととい(4月2日)の夕方、我が家の目と鼻の先の道々を熊が横切ったとの目撃情報がありました。

毎年、鶴居村のだいたい決まった場所、数ヶ所で目撃情報はあるのですが大抵、川や湿原に隣接したような場所が多いので民家が点在するこの地域を通り抜けていった事はさすがに驚きました。
朝晩、散歩などされている方も多いので、情報を聞いて、さぞビックリされた方もいらした事でしょう。

IMG_0132s-.jpg

去年の暮れから年明けには冬眠しているはずのヒグマの足跡が釧路市の昭和、鶴野の住宅地などでたびたび発見されています。

温暖化による影響、人馴れ熊、人間の食べ物の味を覚えてしまう事など人間と野生動物との間合いが崩れてきているようです。
″事故があってからでは遅い″から即、駆除するのではなくこういう状況にならないような方策を早くから具体的に実行する手立てがいっぱいあるはずです。
熊は怖~い生き物だけど熊が子育てをしている光景を見たとしたら、むやみに駆除なんて出来ないはずです。
自分も熊は怖いけどそれでも宇宙船地球号の同じ乗組員としてこれからも共存していけたらと願っています。

見上げる空

2009年04月03日

新年度が始まりましたね。
この季節、進学や就職、新しい土地での再出発を迎え、期待と不安の入り混じった緊張感の中で過ごされている方も多い事でしょう。

自分は・・・というと特に変わり映えしない年度始め、家の片付けもほぼ終わり昨日は天気も良かったので久しぶりに撮影に出掛けました。

そして湿原が見渡せる小高い山の一角でふと空を見上げました。

IMG_0297s-.jpg

                     皆さんの見上げる空はどんな空ですか?

プロフィール

プロフィール

小澤 真也
鶴居村在住
職業 自営業・写真家
40歳

ブログ内検索

カテゴリー

最近のエントリー


バックナンバー

コメント

トラックバック