« 2013年04月 | メイン

★ 春渡り 12.ハギマシコ ★

2013年05月05日

4月の後半から5月の連休は小鳥さんたちの渡りが活発です。南の地方で越冬していた鳥た
ちが繁殖地へ渡っていきます。そんな折に野付半島にも立ち寄ってくれます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**************************************


                 ◆  春渡り 12.ハギマシコ  ★

千島列島やカムチャッカ半島、ロシアの東部、アラスカ、カナダの西部などで繁殖している
ハギマシコ。日本には冬季に渡って来ます。

野付半島でも毎年越冬します。毎年の気象条件で多かったり、少なかったり。厳しいときは
本州の方へ行ってしまうのでしょうね。

野付半島で冬を過ごしたハギマシコは4月の初めまでいますが、そのあとは見つかりません。

5月に入るとすぐ、再び群れを見かけます。この群れはどうも本州で冬を過ごしていた連中の
ようです。30から40羽ほどの数です。


嘴や羽毛の色がすでに繁殖期用の色に変身しています。冬、黄色っぽい色をしていた太めの
くちばしが黒くなっています。オスの後頭部の羽色が白くなり、遠目でもメスとはっきり区別が
つくようになりました。


(頭の後ろが白っぽいのがオスです。全体に褐色味が強く、地味なのがメス。)

お腹や翼の萩色が赤みを増してきて、地味なれど鮮やかさが出ています。ロージィーフィンチ
(Rosy Finch)と言われる由来の色です。

去年に落ちた植物の種を地面におりて集中して食べています。私が近寄っても冬場ほどの
警戒がありません。

夏羽を見る機会はなかなかないので、ちょっと感激。また秋に会いましょう。

★ さらば半島 ★

2013年05月02日

草が喰えるぞ。草が喰えるぞ。思い切り食えるぞ。美味い草がたらふく食えるぞ。嬉しい春が
来たよ。エゾジカの群れが牧草地を走っていきます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**************************************


                      ◆  さらば半島  ◆

野付半島の付け根にある茶志骨神社の裏側に拡がる牧草地にエゾジカの群れがいました。

昨年生まれの仔シカが混じるメスの群れです。人の気配が無くなった夕暮れ、ようやく新芽が
出始めた牧草地に40頭ほどが出てきていました。

まわりはミズナラが多い落葉の林です。昼間はその中で過ごしている群れだと思います。急に
止まった私の車に警戒して、走りはじめました。


たぶん、野付半島で冬を過ごした群れではないかと思われます。半島では警戒感をあまり示
さなかったのに、なんとも素早い反応でしょう。

牧草地では撃たれるということを学習している行動です。近くの林に入り込まず、車から最も
遠い林まで真直ぐ走って行きました。


枯れ草を食べ、木の皮を食べ、根っこを掘り起し、打ち上げられたアマモを食べ、何ともひも
じい生活をしてきたシカたち。これからの季節、食べることには苦労しないで済む最高のひと
ときです。

出しゃばらなければ、ここいらの農家の人はおおらかに見ていてくれるようだよ。

★ 旬の花 2.キタミフクジュソウ ★

2013年05月01日

フクジュソウは「春の妖精」と言われます。根室地方では雪解け直後に花を開かせ、夏まで
葉をつけると、さっさと枯れ、あとは地下で過ごし、春をまちます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**************************************


                  ◆  旬の花 2.キタミフクジュソウ  ◆

雪解けが遅れたせいで、フクジュソウが今、花盛りです。雪で押し付けられたミズナラの枯葉
を押しのけて、一斉に花が開きました。


フクジュソウみたいな生活史を持つ草花を総称してスプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)
といいます。儚い春とでも言いましょうか。

小柄で、地下に根茎や球根を持っています。花が大きく、華やかな色彩を持ちます。小柄は戦略
です。寒い時期に高く伸びてしまうと寒さに耐えれません。花に多くのエネルギーを割いた方がお
得です。

地下の球根や根茎は気温が低く、光が強くない春先に花をつけるためにとても役に立ちます。


(キタミフクジュソウはがく片が花弁より長く、葉の裏の毛が多いですよ)

スプリング・エフェメラルは、落葉広葉樹林に適応した植物です。落葉した森では、春先には
まだ葉が出ていません。おかげで林床には太陽の光がいっぱい入ってきます。その間に花を
咲かせ種を作り、葉で栄養をたくさん作って地下に貯めます。

木々の葉が出てきて、林床に光が当たらなくなるころ、葉は枯れて種を残し、来年に備えます。

だから、今が盛りです。

★ また、暴風 ★

2013年05月01日

4月30日。只今雪が降っています。牡丹雪。空気が湿っていて冬よりも寒く感じます。
根室地方は28,29日の連休は等圧線が密になって、強力な風が吹きました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**************************************


                     ◆  また、暴風  ◆

忌まわしき3月3日の暴風雪の再来かと思いき爆弾低気圧が28日の早朝にやってきました。

唸る唸る。風が木に当たり、空気が切れる。音が重なって、お腹から涌きだす低音、ボォー、
ボォーと強力に響いていました。

いつもやってくるシメの軍団やカラスの姿が消えています。風に飛ばされないようにどこかで
身を潜めているのです。日曜日に重なって、車も動いていません。

3月の教訓、「動かない。家から出ない」が生きています。

暴風が治まり出した10時、野付半島に行くことにしました。暴風をよけて海鳥や渡りの鳥が
退避していることが多いからです。

オオハクチョウは事前に察知していたのでしょう、1羽の姿もありませんでした。コクガンも
同じく。ヒドリガモやオナガガモが増えてきて、草地や湿地に集まって風よけしていました。

海岸にカモメがたくさん集まっていました。沖合から避難してきたカモメたちです。激しい風の
うねりで海底から根こそぎにされたコンブがごっそり打ち上げられ、その中に紛れ込んだ
小魚や貝、ナマコ、ホヤなどを拾い出しています。


砂混じりの波が打ち上げられるたびに飛び上がり、引いたところで餌をとるを繰り返していま
した。クジラもアザラシも打ち上げられず、カモメやオジロワシ、カラスたちにはがっかりの
暴風一過でした。


めでたし、めでたし。

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

青い鳥動物病院ホームページ

ブログ内検索

カテゴリー

最近のエントリー

バックナンバー

コメント

トラックバック