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★ コンブを食べるエゾシカ ★

2013年01月10日

野付半島に棲むエゾジカはコンブを食べます。打ち上げられ乾燥したコンブを海岸に出てきて
食べています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                    ■  コンブを食べるエゾジカ  ■


海に潜って海草を食べるイグアナ。川に潜って水草を食べるニホンザル。生きるために日頃
食べているものと違う食べ物にたどり着くことがあります。


森の中の生き物とされてきたエゾジカが狩猟期間の避難地として集まって、厳しい冬を生き
抜くのは大変なことです。野付半島には20年前はエゾジカはいませんでした。

食べれるものを食べ生き抜くしか、春を迎えることはできません。そこで見つけたものが海草
だったのです。野付湾の中はアマモが大量に生えています。根室海峡の海の中にはコンブを
はじめとする海草がたくさん生えています。

厳寒期。地面が凍り前足で地面を引掻いて、草の地下茎を食べるには大変です。枯れ草を
食べてしのぐしかないのです。栄養的に不足しがちになるとき、海藻はそれを補ってくれる
貴重な食べ物になるはずです。


たとえばコンブ。冬季の食事では不足しがちな鉄分を始めとしたミネラル群が豊富で、しかも
昆布のミネラルは消化吸収率が高い事が知られています。ビタミンも水溶性、脂溶性ともに
健康野菜並みに含まれます。良質の食物繊維、フコイダン、アルギン酸も豊富です。

エゾジカはもちろんそんなことは知る余地もありません。しかし、体が求めるものを自然に
口に運び、日常の生活に取り入れていく。これこそが生きていく自然の摂理なのでしょう。

積極的に食べているのは、親シカより子ジカの方です。新しい食生活を発展させるのはいつ
も若い子供たちです。


夜中に多くのエゾジカが海岸線に出てくるのは、海草目当てでもあるようです。

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コメント

厳しい自然の中でも、苦労して食べ物を得ることは自然界の摂理ですね・・・
そうやって種は生き残ってきたのだから。

日本人はいつの間に簡単にコンビニでモノを買うようになってしまったのか、そして食べ物を粗末にするようになったのか・・・

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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