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★ 破れ傘 ★

2012年10月31日

わが家のモミジが急激に黄色くなりました。北側のモミジは赤く色づかず散りだしました。
どうもわが家のまわりの紅葉、今年ははずれのようです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                     ★  破れ傘  ★

春先から頑張って来たフキの葉がとうとうボロボロになってきました。すでに茎がしおれ、
葉が褐色に変色してしているものあります。


葉がぼろぼろになっているフキはほとんどが川べりに生えているもの。霜にも負けず
茎はまだしっかり踏ん張っています。


葉の周辺部から枯れて落ちていき、葉脈のまわりが残るので、見た目が破れ傘に見
えてしまいます。この幾何学的模様が大好きで、毎日朽ち果てていく葉の様子を愉し
んでいます。

じっくり見ると破天荒な形が現れてくるので、飽きることはありません。

他にはシダの葉が黒光りして、地面に伏せてしまいました。生き良いよく葉を広げて
いたのに、いよいよ終末です。規則正しい小葉の美しさ。渋みがにじみます。


★ メカジキの眼を食べた ★

2012年10月30日

今年も羅臼の沖合はイカ釣り船が全国から押し寄せてきています。昨年は全国のイカ
釣り釣船のほとんどが集結していたとか。

そのイカを狙ってくるのは人ばかりではありません。クジラにイルカ。大型の魚もやって
きています。珍しく暖かい海を好むメカジキも姿を見せています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

(ユキムシが飛んでました。今年はあまり多くありません)


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                ■  メカジキの眼を食べた  ■


9月の中頃、近くのスーパーで根室海峡標津沖の定置網にかかったメカジキの解体
ショウがありました。

解体したものから「たたき売り」が始まり、頭、カマ、鰭部などが出たのですが、頭は
誰も手を上げず、500円まで下がったときに、メカジキに失礼だと思い手を挙げたそう
な。

最も食べて見たかったのが眼球。大きい体の眼だとソフトボール大はになるという。
カジキ類の中でも最大の大きさで、メカジキの名はそこからきてます。

一度は食べたかったメカジキの眼がわずか500円で手に入った喜び。奥さんはさっ
そく、素材の美味さが素直に味わえる煮つけにして出してくれました。


大きさはソフトボールより小さいもののテニスボールほどはありました。眼と意識しな
ければ美味そうでしょう。

眼球のまわりには筋肉がしっかり付いていて、ちびちびつついて食べるには十分の量
です。丸い眼球を活発に動かす力を出すためか引き締まった筋肉です。とても魚の
ものとは思えない。牛筋を柔らかく煮込んだコクのある旨さ。


(眼の外側に付いている筋肉。高速で獲物を見つけるために眼球をぐるぐる回す
ためなのか)

さて中身は。角膜と前房は水分が入っていたところなので皮を食べている触感。
目ん玉と言われる水晶体(レンズの部位)。透明だったところは真っ白になって真ん丸。
魚の目ん玉は人の楕円形のレンズと違い、どこから見ても丸い。

魚眼レンズと言われるようにできるだけ広角に物を見るようにしてるのですね。

これは淡白で味がないけど、少しずつ歯で削っているとなんか美味かった。

目ん玉を食べた後はどろりとした硝子体(しょうしたい)。水晶体の後方にあり、内腔を
うめる透明なゼリー状の組織。ガラス体とも呼ばれます。すべてタンパク質(コラーゲン)
からできています。このプリプリと弾力性の強さは眼球の形を保つのに役立っている
のです。

卵の白身みたいで一気に飲み込んで食べました。肉から出た味が浸み込んで、
あっさりと喉越し最高。

食べた後に残ったのが、この写真。目ん玉の外側を覆う強膜の外に、さらに眼を
護る強固な眼の骨。

メカジキの眼を食べたビッグサプライズは、目守る硬い骨でした。

びっくり。

★ 霜の落葉 ★

2012年10月29日

朝。快晴無風、森は霜で薄化粧。

何とも爽快な朝です。太陽が少し上がるのを待って、散歩に出ました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                   ■  霜の落葉  ■

風がないと朝の霜は見事です。その霜は太陽の光に見事に反応し滴となり、蒸気と
なってあっという間に消えてしまいます。


(屋根に付いた霜は太陽の陽で蒸気になって消えていく)

霜が見られはじめのときの楽しみがあります。それは太陽が当たったときの森の音です。

葉っぱから、梢から、ぽたりぽたりと滴がしたたる音です。雨の音と違い、一滴一滴の音
がしっかり聞こえます。葉っぱに当たり、その葉っぱからまた一回り重くなって落ちていく。


(ミズナラの葉っぱの霜は水滴になって落ちて行きます。ついでに葉っぱが落ちる時も)

それぞれの重さで滴の音が異なります。この音の連なりが心に沁み込んでいいのです。

さらに。音が加わります。霜が融けることで、葉っぱの柄の付け根が茎から剥がれていく
瞬間に出会えます。パッカとかすかな音がして、葉が落下し始めます。

くるくる、ぱらぱら、ひらひら、すいすい、風のない空気の中を落ちて行きます。この
パフォーマンスが泣けてきます。

霜が消える美しさと落ちる滴の清楚な音、飾らない葉っぱの舞。いいじゃーないですか。


(水たまりにはたくさんの葉が。来年オタマジャクシの食べ物になる)



(散歩の道には落ち葉がいっぱい。歩くとふわふわ。)

★ LOVEを狙ってオスジカが走る ★

2012年10月27日

秋は恋の季節です。

メスジカのまわりにオスジカがうろつきはじめました。三叉四尖のがっちりとした角を
頭に抱えたでかいオスに昼の日中出会うことが多くなりました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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              ■  LOVEを狙ってオスジカが走る  ■


最近シカを探すときは、ハマナスの灌木が多いところを探します。昼日中、シカが身を
隠すのにハマナスの灌木林を好むようです。

道端に立って双眼鏡でハマナスの灌木の中を舐め回すように探すと、今年生まれの
小鹿を連れたメスが見つかります。


頭だけを少し出してゆっくり移動して行きます。枯れかけた葉っぱの色と同化する
毛色なので、経験を積まないと見つけにく。目の前にいてもわからない人が多いの
です。

メスを見つけるとたいてい周りに家族のシカが2,3頭はいます。時には、近くに他の
家族がいることもあります。

発情期のこの時期、メスの群れのまわり50m四方を丁寧に探すと、必ず立派な角を
持つオスジカを見つけることができます。

彼らはメスたちが気にならない距離をおいて付きまといます。時々、鼻づらを上にあ
げて上唇を巻き上げる仕草をします。メスジカが発する臭いをしっかりつかもうとする
行動です。


メスがいつ発情するか。メスの陰部から発せられる発情臭をいち早くキャッチする情報
集めです。フレーメンと言われ、馬がよくやるやるので、ご存じの方も多いと思います。

メスの発情臭がし始めると、ライバルのオスが集まってきます。オス同士、よく睨み合
って威嚇しあい、角を合わせて戦うときがあります。

見ていると、首が太く、角が大きくてりっぱなオスが初めから貫録で若いオスを退ける
ようです。たまに逃げるオスを追いかけて行って、途中から慌ててメスのところに走り
戻ってくるシーンを見かけます。


その必死さが顔に出て、笑っちゃーいけないけど笑ってしまいます。


真剣勝負の季節ですね。

★ オオハクチョウだぜ ★

2012年10月26日

先日ユキムシが舞っていたので、そろそろマイナスの世界がやってくるかなと胸騒ぎが
しました。外に出していた観葉植物を室内に入れて準備よし。さてと身構えていたら、
今朝マイナス2℃まで下がりました。

ユキムシ、さすが・・・。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                   ■  オオハクチョウだぜ  ■


10月1日に1羽のオオハクチョウが姿を見せてから、10月8日の寒露の日を前後して
各地に先発隊の群れがやってきました。


野付湾には21日現在、280羽のオオハクチョウがやってきていました。これから11月
にかけて3000羽まで膨れ上がるはずです。

21日の日は午前中は雨で、すでにやってきていたオオハクチョウ達は静かに休んでい
る風に見えました。

お昼前に天候が回復して、雨雲が消えて晴天になりました。すると国後島方面から
家族単位の群れと思われる4羽から7羽ほどの群れが次々に飛んできました。


春に繁殖地に向かって渡っていくときは60羽とか90羽とか、大きな群れを成して
飛んで行きますが、秋は家族で渡ってきます。

シギやチドリのように渡るとき、一息に目的地に渡っていくのではなく、気温や天候の
状況を感じとりながら途中下車しつつゆっくりと越冬地に向かうようです。

成鳥が2羽と幼鳥が2,3羽という構成が多いのですが、時たま2家族の群れが合わさ
って飛んでくることも多い。


秋は家族の絆がとても強いオオハクチョウです。

★ エクリプス? ★

2012年10月25日

鳥は毎年衣替えをします。

ふつう多くの鳥は春に羽が生え代わって夏羽になります。それから繁殖が終わる頃に
また生え変わり冬羽になります。

しかし、カモの仲間は違うんです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                    ■  エクリプス?  ■

9月に入ってやってくる野付湾のカモを見ているとオスなのかメスなのか、個別に区別が
つきにくいカモばかりです。


(繁殖羽になる前のオナガガモのオスたち)

多く見られるオナガガモやマガモ、カルガモ、ハシビロガモ、ヒドリガモの識別とオス
とメスとの区別が簡単にできなくなります。

それはカモの番い形成の時期とすごく関係があるのです。じつは、カモたちは冬の
時期に相手を選んで夫婦になります。。そのためオスたちはメスにアピールするた
めに秋から冬にかけて美しい繁殖羽に大変身をするのです。


(繁殖羽に変わったオスが真ん中に。変わりつつある前のオス。小ぶりなのはメス)

ですから、他の種類の鳥と違い、繁殖期に入ると飛ぶことに関係のない体の部分
から羽が抜けだし、繁殖が終わるころには翼の羽が一斉に抜けて、一時飛べなく
なります。

この時期、オスはメスと同じような地味な色合いの羽色になってしまいます。


(前が変身前のオナガガモのオス。後ろがメス。羽色が似ていて区別がしにくいです。)

9月から10月にかけて渡ってくるカモたちが皆、どのカモも同じようにみえるは
メスのような地味な色合いになるためです。


オスの、この地味な色合いの非繁殖羽の状態を”エクリプス”と呼んでいます。


★ 秋・薄・穂・輝 ★

2012年10月24日

野付半島の原生花園は一年を通しいろいろな色合いを愉しませてくれました。

雪の白から始まって、枯草の褐色から新芽の緑、エゾカンゾウの橙色、ヒオウギアヤメの
紫、シシウドの白、ハナショウブの濃紫、ススキの赤褐色と七変化の色を同じ場所で演出
してくれました。

そして雪が来る前のフィナーレは真っ白なススキの穂が締めくくってくれます。


何故同じ場所に次々と時間差で花を咲かせていくのか。木みたいに根付いたら、他の
木に負けないように大地に踏ん張って生き抜こうとするのに、草は花が終わると次に
咲く花に自己主張せずに交代していきます。

時季を分け合って、互いに生き延びていく。たぶん相互にいい知恵をだし、見えない
ところで助け合って生きてんだろなとおもいます。

そしてトリがススキ。花の時期は花粉がすごくて、中を歩くのは嫌いだけれど、終わって
実になって穂を出すときは気持ちいい。

白い色は太陽の光で、いろいろな色に染まり、瞬間瞬間の色を愉しもうとすれば、飽き
ることがありません。


白に、ピンクに、オレンジ色に。白いススキの絨毯が染まります。


★ 晩秋干潟のタンチョウ ★

2012年10月23日

先週まで聞こえてていたキリギリスの鳴き声がぴたりと止まりました。花に群れていた
モンキチョウもいません。黒ずんだ赤みの赤トンボがよたよたと飛んでいます。

寒くなりました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  晩秋湿原のタンチョウ  ■

タンチョウの夫婦がそろそろ移動を始めます。情報によるとデントコーンの刈入れが
終わった畑にタンチョウが集まってきています。

牧草地の中の林や湿地で繁殖をしていたタンチョウがポツリポツリと姿を消し始めま
した。縄張り内の食べ物が減ってきているから探しやすい場所を求めての移動です。

ただ、最近のトウモロコシ刈入れ機は性能がよくなって、刈入れをした後にとうきびが
ほとんど落ちていない畑が多くなりました。そのため、20羽、30羽と集団で集まって
来ていたタンチョウの姿は見られません。

もっとボロイ機械があればいいのにとタンチョウは思っているに違いありません。

その点野付半島のタンチョウは悠々としています。干潟にまだたくさんの魚が獲れる
からです。


魚だって寒くなれば水温が暖かな水深の深い方に移動して行くでしょうが、まだ太陽の
熱で温められる干潟には多くの小魚がうろうろしています。

干潮になるとねぐらとする草地から出てきて、こまめに浅くなった水たまりの小魚を
捕まえています。たまにアマモの下に隠れていた大きな魚をつかみあげて食べてい
ます。

がつがつする素振りはなく十分に栄養が足りている様子に見えます。


寒気が下りてきてマイナスの世界になれば、干潟はすぐに影響を受けるので移動して
いくのはあと少しかなと思えます。

★ パラモーターが飛んでいる ★

2012年10月22日

快晴の空、パラグライダーが飛んでいます。

ゆったりと遠目にはとても静かに舞っていて、野付半島の景色にとてもはまっています。
いつもなら風が強いときが多いのに、この日はほとんどありませんでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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             ■  パラモーターが飛んでいる  ■

パラグライダーはスカイスポーツの一種。私は流行り出した時から乗りたくて仕方があり
ませんでした。空を飛ぶということは鳥になれることの第一歩だと思っていました。


日本で始まったのは1986年からで、まだまだ歴史の浅いスポーツです。この原型は
アメリカのNASAが開発した宇宙船回収用のパラフォイルなんだそうです。

パラグライダーとしては、フランスのスカイダイバーが山の斜面を駆け下りたのが始まり
です。それから改良が進み、今日のような楕円翼が採用されて飛躍的に性能が向上し
ました。

遠くから双眼鏡で確かめてみると背中に扇風機のようなプロペラエンジンを動力にして
飛んでいました。


パラモーターでした。パラグライダーのハーネスの部分にエンジンユニットを背負い、
その推進力を得て飛ぶやつです。

車で飛んでいる近くまで行ってみると、エンジン音がけっこう大きくて、静かな自然を
愉しみに来ている人には騒音としか聞こえないだろなと思ってしまいました。

下から操縦している人を観察してみると、本当に楽しそうに、気持ちよさそうにしてい
ます。


湿原には渡って来たばかりのカモの群れが休んでいましたが、驚いて飛ぶということ
もありません。そういえば、アメリカでカナダガンを小さいときから育て、自然の群れに
合流させる訓練の時にパラモーターを飛ばしていたことを思い出しました。

若ければたぶんやっていたと思います。野付半島の上を思いのまま飛んで、鳥の
目線で遊んでみたい。


★ 今週の花 海蘭ウンラン ★

2012年10月21日

今季、野付半島で最後に咲いている花でしょう。

ウンランが砂浜で、可憐な花を茎先につけています。中央が黄色く、周りが白い唇形の
ぽっちゃりとした花です。

花冠の先が唇の形をしていて、虫が来ると口を開けるように上下に裂けます。可愛らし
いが怖い感じです。


姿といい、形といい、可愛らしく守ってやりたくなるような気持ちを起こさせる花です。

いつもなら8月から9月に咲いているのですが、今年は10月になっても咲いています。
しかもシャッキとして、出直し咲きをしている風です。

ウンランは日本が原産です。ゴマノハグサ科のウンラン属の多年草です。
名前の由来は、この花が海岸の砂地を好み、花の形が蘭の花に似ているところから
来ているそうな。


今年はめったに経験したことがない、お盆明けから始まった夏のじめじめした暑さが
花の時期を遅くしたようです。


★ 小型のハヤブサ コチョウゲンボウ ★

2012年10月19日

今年もコチョウゲンボウに会えました。オオハクチョウを近くで見ようと干潟を歩いて
いたらメダイチドリの群れが鳴きながら飛んできました。30羽、24羽、53羽と干潟を
飛び立って私の目の前を通り過ぎて行きます。

どうもこの群れを狙っている様子です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


(干潟を飛び立ったメダイチドリの群れ)

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              ■  小型のハヤブサ コチョウゲンボウ  ■

以前にシギの仲間のトウネンを捕獲して、砂浜の上で胸の肉をむしり取って食べている
ところに出会ったことがあります。

匍匐前進をして近寄って行っても動じることなく、すべて食べ終わるまで逃げませんで
した。それだけお腹を空かしていたのかなと思いやりました。

コチョウゲンボウが野付半島に現れるのは、タヒバリやオオカワラヒワ、ヒバリなどが
群れを成して草地に集まってくる時期です。干潟には小型のシギが群れで食事をして
いる頃です。


この小鳥たちを胃袋に収めるためにカムチャッカ半島の方から追いかけて渡って来て
いるのです。いくら高速で飛ぶことができても、飛んで逃げる小鳥を獲ることは大変な
ようです。


特にシギの仲間は飛ぶスピードが速く、しかも方向転換も巧みにしますから高速直線
飛びが得意なコチョウゲンボウが捕獲できる確率はとても低いはずです。

でも数が多ければ、中にはドジな奴がいて運よく捕まえることができることもあるはず
です。数撃ちゃ当たる的なアタックも時には効を奏すことがあります。


(飛びながら砂浜に下りて餌を食べているタヒバリやオオカワラヒワを探している)

出会ったコチョウゲンボウは羽の模様から幼鳥のようです。野付半島のように渡りの
時期に多くの鳥たちが寄っていく場所はまだ経験の少ない若き個体には最高の練習
場所になっているみたいです。

★ 逃げるエゾジカ ★

2012年10月18日

エゾジカの狩猟が10月1日に解禁になりました。同時にカモ猟も解禁になっていますから
車で走る先々でハンターさんを見かけました。

遠くでパンパンパーンと銃の発射音が響きます。増えたとはいえ健康な生き物を自分の
手で絶ってしまうのは空しく感じます。

それまで出会っても、いたってのんびりとした表情をしていたシカが、とても神経質に
なってきました。

すでに2番草を刈り終わった牧草地に雌親を中心の家族がでて草を食べているところに
出会います。以前なら車を止めても、警戒をしながらこちらを観察していたのに、10月に
入った途端、即林の中に逃げ込むようになりました。


見つけた時点でシカはこちらに気づいて頭を上げています。耳を立て、小刻みに動かし
神経を張りつめている気配がむんむんしてきます。

そのまま車を走らせると草を食べ始めますが、止めると途端に近くの林に向かって走り
だします。


今はそろそろ発情の時期に入るので、おまけがつくことがあります。メス目当ての屈強な
3叉4尖の角を持ったオスが突如現れて、走り込んでいきます。

このピリピリとした時期は3月まで続きます。それまで牧草地ではシカを見ることはほとんど
無くなります。

代わりに野付半島の鹿が増え始めます。

★ 花より団子(果実) ★

2012年10月17日

朝、雪虫が飛びました。ふわふわと暖められた地面からの上昇気流に乗って浮いている
ようでした。寒気がすっかりいすわった様子です。今朝の気温は2℃ほどでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                   ■  花より団子(果実)  ■


秋枯れが急速に進んできました。生け花用に元気そうな葉っぱを持ち帰っても2,3日で
しおれてしまいます。葉っぱの色が毎日黄ばんできて、しな垂れていきます。、

そんな中に真っ赤に色づいて、ピカピカに輝く実が、森のそこかしこで目立ってきました。
花の時期に全く目立たなかったマムシグサです。


仏炎苞の中で咲く花は全く目立ちませんが、果実は強烈に目立ちたがり屋さんです。
大豆ほどの大きさの柿の実がたくさん貼り付いた塊りが茎の先について、自己主張を
している感じ。

近寄ってみると艶々した肌をして、プリプリと張りがあって美味そうです。これなら鳥が
来てすぐに食べてしまうだろうと毎年、頭の中をよぎるのですが、鳥がついばんで食べ
た痕を見たことがありません。

図鑑によると球根や葉、実は毒性があると書いてあります。シュウ酸カルシュウムが
含まれ、これが有毒なのです。


シュウ酸カルシュウムと言えばイヌやネコの尿路結石の成分ではありませんか。顕微
鏡で覗くと四角い結晶で、角が鋭そうです。

以前、試しに食べた人の感想は、「ビリビリして死ぬかと思った」、「舌の裏や喉に針を
突き刺すひどさ」など相当強烈らしい。

一度はやらなきゃ話にならんと常々思っていたので、今日は覚悟して試してみました。

一粒つまんで押しつぶして、にじんだ汁を舐めました。

どっぎゃーん。

舌先に大量の針がちくちくと連続で刺さってくる。慌てて唾を出して吐き出そうとしたら
歯茎や舌うら、粘膜に痛みがどんどん広がっていきます。

しまった、水がない。ひたすら唾を吐くしかない。イタイイタイ。涙が出てきてたまらん
です。ひりひり、ちくちく。火を吐くような痛さ。止まらない止まらない。

掻きむしりたくなるとんでもない痛さです。思い出した。これ痛風の痛さに似ています。
いやはや参った、参った。

美しいものには棘がある。金輪際、マムシグサは口にしたくありません。

★ 北からの使者 オオハクチョウ ★

2012年10月16日

今朝、日の出前。バケツをひっくり返したような重い雨粒が屋根に激しく体当たりをしま
した。わが家の屋根裏には30センチの断熱材と10㎝のスタイロフォームが張り付いて
いて、雨音はほとんど聞こえないのですが、この雨の音は振動となって聞こえました。

大陸の寒気と太平洋の暖気のせめぎ合いの最前線です。確実に寒気が強まっている
と感じます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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             ■  北からの使者 オオハクチョウ  ■

寒気とともにオオハクチョウがやってきました。10月8日に1羽、14日には43羽の
オオハクチョウを野付湾で確認することができました。ほぼ例年どおりのお目見えです。
去年は10月16日に16羽を確認しています。


オオハクチョウより北極圏で繁殖しているコハクチョウは10月1日に稚内の大沼で
観察されています。10月10日には1887羽がすでに飛来していて、宮城県の伊豆沼
や鳥取県の中海にもすでに渡ってきているそうです。

コハクチョウに比べオオハクチョウの方が南の方で繁殖しているせいか、渡ってくる
時期が1週間前後早いです。

北極海のツンドラ地帯で繁殖するコハクチョウは北極の寒気団の影響を、タイガ地帯
で繁殖するオオハクチョウより早く受けて渡りが早く始まるようです。

カムチャッカ半島から千島列島を南下してくるオオハクチョウは風蓮湖と野付湾、厚岸湾
に立ち寄ります。これから数が増えだし、11月20日前後が最も多くなります。


こういう情報をいち早くお送りできるのは、全国にガンとハクチョウの観察者がいて、
ガン・ハクチョウネットワークを作って、情報を発信し合っているからです。

ちなみに、オオハクチョウは10月8日に初めてウトナイ湖8羽、野付湾1羽が確認され
9日には11羽が厚岸湾で観察されています。


いよいよ冬らしい様相を呈してきました。

★ 潜水士 ハジロカイツブリ ★

2012年10月13日

カイツブリは、北海道ではあまりなじみのない鳥かもしれません。彼らの生活環境に
適した内陸水面の湖沼が身近に多くないせいです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■  潜水士 ハジロカイツブリ  ■

カイツブリの仲間は約7千万年もの間、湖や沼を選んで繁殖し、冬は暖かい南の方へ
渡って過ごしてきたとても古い生活史があります。

鳥の生活様式や行動、体の形などに興味を持つ研究者にはとても魅力的な種である
ことには違いがありません。

日本では現在、カイツブリ、ハジロカイツブリ、ミミカイツブリ、アカエリカイツブリ、カン
ムリカイツブリの5種類を見ることができます。

野付湾ではそのうちの全てのカイツブリを見ることができます。特に10月のいま時分
南に渡ってしまったカイツブリを除く4種を愉しむことができます。

中でも目立つのは、ハジロカイツブリです。それは大きな群れを作って行動するから
です。ときには1000羽以上の群れになり、回遊する小魚を連携して獲る様子が遠く
からでも観察できます。


黒々とした一団が右に左に移動して、一斉に潜る行動は飽きないものです。群れが
多くなるほど、その下にはたくさんの小魚がいて逃げ回っていると想像できます。

その群れの大きさで、その年のワカサギやチカなどの幼魚の量が推定できるそうで
す。

少ないとハジロカイツブリもあまり群れを大きくせず、少数で魚を追いかけています。

彼らの足は後ろに付いていています。指の1本1本は弁膜がつき、木の葉みたいに
なっています。形を見ると船のスクリュープロペラの変形版です。

彼らが潜水を得意とするのは、葉っぱのような形をした1本1本の指をプロペラの
ように巧みに使いこなす技術のせいです。


今年はこの泳ぎをもうちょっとじっくり観察してみよう。

★ マユミとメジロ ★

2012年10月12日

今年はマユミのあたり年です。実がたわわに実りました。長年マユミを観察していると
実をたくさんつける年と全くつけない年があります。毎年小さな目立たない白い花を
咲かせているのに、実のりになると差が出てしまうのです。

だいたい実がたくさんなるのは3年に1度くらいのペースです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                ■  マユミとメジロ  ■

マユミと言えば「檀 れい」です。サントリーのビール「金麦」のCMに出てくる女優さん。
檀という字が「まゆみ」と読むことを教えてくれた人です。彼女の本名が「まゆみ」で
宝塚の舞台に立つときに漢字に直して付けたのが「檀れい」だったのです。

それを知ってさらに好きになったのがマユミでした。マユミは根室に住みだした頃、川で
ヤマメとオショロコマを釣っているときによく眼にして好きな木でした。

動物病院を今住んでいるところに建てたとき、下のタワラマップ川の河川敷に生えていた
小さなマユミの木をたくさん植えました。幹の太さが2センチ、高さ1メートルそこそこだった
木が、今3メートルほどの高さになり、こんもりとした灌木になっています。

診察室の窓辺に植えたマユミは、大きくなって、すっかりカーテン代わりになるほどです。


朝、太陽が当たると、葉っぱを透かしてくる光が黄緑に輝き、日に日に赤桃色に染まって
くるマユミの実が浮き立ちます。何とも美しい。

いま、木の実を食べに、毎日メジロが来ています。ひっそりと。じっくりと探さないと分から
ないくらいマユミの葉に溶け込んでいます。カッパと開いた花のような殻の中にある真っ
赤な実を下からつついて食べています。


吐き気や下痢を引き起こし、多く食べると筋肉をマヒさせるほどの実なのに、1個1個
美味しそうに食べています。

いつも俊敏でじっくり見ることができない鳥なのに、マユミを食べに来るときはいたって
リラックスして、素顔を見せてくれます。

★ 薄暮 ★

2012年10月11日

久々の大型移動性高気圧。お日様を懇願していた身としては、できるだけ多く、お日様の
下にいたいと願いました。

朝から奥さんに巻きずしと卵焼きを作ってもらい、出かけました。雲一つない快晴は年に
何回もあるものではありません。

朝から夕方まで飽きることなく野付半島を歩き回りました。久々の夕日を堪能しようと
トドワラの近くで一人たたずみ太陽が沈みゆくのを愉しみました。

気温8度。1か月前とは違い、空気が遠くまでしゃっきと澄んでいて雲の輪郭がとても
しっかりしていました。


薄暮にうごめくエゾジカを覗きに行くと、メスが警戒して「キョッン、キョッン」と切れの
良い、強い声をしつこく出してきます。

薄暗い中、双眼鏡でのぞくと子供を入れた4頭のシカが草を食べているところでした。
母ジカが威嚇していろようです。


朝にしろ、夕方にしろ、薄明りの中で活発に動き出す鳥や動物は薄明薄暮性動物と
言われます。水平線が薄っすら明るくて、天空が吸い込まれそうな藍色に染まる頃の
時間帯。ふだん夜行性だと言われる多くの動物が、実際にはもっとも活発に活動する
時間帯なのです。

茜色の空を背景に、枯れ立ち木の黒さが異様に目立ちました。


★ 寒露の日 オオカワラヒワの群れ ★

2012年10月10日

寒露の日はやはり渡り鳥たちが移動して行く一つの山場でした。7日と8日早朝から
張り切って野付半島にでかけたもんです。

ところがいつもカモたちでにぎやかな茶志骨川の河口は鳥の気配が全くしない風景で
した。そこには迷彩服を着て、猟銃を構えたハンターが3人、上空を飛んで行くカモを
待って、草むらに潜んでいました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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             ■  寒露の日 オオカワラヒワの群れ  ■

気を取り直して、野付湾をフィールドスコープで舐め回すように観察していくと、岸から
離れた真ん中にカモがたくさん浮いていました。

適当にカウントして推定してみたら、5万から10万ほどのカモたちがのんびりと食事を
しています。2週間前と比較すると「多くなってるぞ」と叫びたくなるほどです。

そしてとうとう私が研究しているコクガンがやってきました。その数1368羽。ハンターの
人たちから5キロ以上は離れている湾の奥の方に集まっていました。

海面ばかりに注意を向けていると、干潟の草地に小鳥の群れが降りているのに気づき
ました。大きな群れです。600羽以上はいるでしょうか。


飛び方からカワラヒワの群れです。野付半島で繁殖していたカワラヒワはとっくに姿を
消しています。近寄っていくと一斉に飛び立ちました。

カワラヒワに比べると全体にぼやけたヨモギ色で、止まると翼の白い線が目立ちます。
体もふっくらして大きく見えます。


どうもカムチャッカ半島や千島列島で繁殖しているオオカワラヒワです。大挙して渡って
来たのです。毎年タヒバリとヒバリが群れで移動して行く時期より少し遅れてやってくる
オオカワラヒワの群れです。

夏季にいるカワラヒワが来ない砂浜の植物の種をあさったり、サンゴソウが生えている
干潟の草地で餌を採っているのが目立ちます。

明らかに群れの行動の様子が違います。種がいっぱい落ちているところにはしつこく
やってきて餌をあさっています。どこか野付半島で越冬するハギマシコの行動に似て
いるところがあります。


これから本州の方に渡っていきます。カワラヒワと混じると識別がむつかしくなりますが、
その識別を愉しむ人が増えています。


★ 今週の花 ナツズイセン ★

2012年10月09日

火野正平さんが愛車「チャリオ」と旅するNHKのBSプレイアム番組「こころ旅」の徳島県
編を見ていたら、川の堤防に曼珠沙華の赤い花が満開でした。根室地方では見れない
花なのでとても見たくなります。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■  今週の花 ナツズイセン  ■

曼珠沙華(マンジュシャゲ)は彼岸花と言って、秋のお彼岸時期に花の茎だけ伸ばして
花をつける変な花です。葉は春に水仙のような葉っぱを出して夏には枯れてしまいます。

毎年見たいと思い続けていたら、我が家の鳥の餌台の近くに3年前からユリに似たピ
ンク色の花が一輪だけ咲き始めました。質素な美しいはなです。


(今年は4輪の花が咲きました)

誰も植えた覚えはないので、鳥が種を運んできたのだろうと思っていました。しかも私
は一度も見たことがなかったので、何の花なのかわかりませんでした。

2年目に気にしていた奥さんがその場所にスイセンのような細長い葉が出ているのに
気づきました。北海道の花図鑑を調べても似た花は出ていません。あれこれ調べてい
るうちにあてはまる花が出てきました。

北海道では自生していない「ナツズイセン」みたいです。

ネットで検索してみるとまさしくハナズイセンです。本州以南で自生している花です。
しかも種子では増えない花なのです。

誰が、どのような方法で厳寒になる根室地方に運んできたのか、皆目わかりません。

でも我が家の庭に咲いているのは紛れもない事実です。仏さんか天使がプレゼント
にくれたに違いありません。

本州では8月中旬ごろに咲くみたいですが、わが家では9月のお彼岸前に花が咲き
ます。


(花が重くて、雨に打たれたら花茎がしおれていまいました)
 
嘘かまことか、この花は曼珠沙華と同じ仲間なんです。葉と花が同時に出ることが
ない花。韓国では「葉は花を思い、花は葉を思う」という意味を込めて、「相思華」と
呼ばれています。

本州よりひと月遅れで咲くナツズイセンは、これから我が家の彼岸花として大切にし
ます。

★ 灰色なのにセグロカモメ ★

2012年10月07日

夏鳥が渡りはじめました。私が毎年渡りの目安にしているのが24節気の「寒露」の
日です。40年前に沖縄の宮古島でタカの仲間のサシバが渡ってくるのを待っていた
時に沢山の群れが湧くようにやってきた日が寒露の日でした。

それから私にとって寒露の日は特別な日になりました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  灰色なのにセグロカモメ  ■


ウミネコが北上してきたのは8月でした。9月に入ってシロカモメが姿を見せました。

9月20日頃セグロカモメが群れでやってきました。北極圏で繁殖しているカモメですが
先陣を切って現れるセグロカモメは今年繁殖に関わらなかった成鳥や若いセグロカモメ
がほとんどです。

セグロカモメは日本で一番多く見られるカモメですが、じっくりお姿を拝見するととても
美しくていらっしゃります。


頭から頸、お腹、尾まで純白で、背中と翼の上面が灰色のとても上品な色合いです。
翼の先が黒くて、先端に白斑があります。飛ぶと先端の黒さがよく目立ち、他の大型の
カモメとの区別に役に立ちます。

普段は海岸の砂浜に降りて休んでいることが多いのですが、秋に姿を見せるセグロカ
モメは湾内の干潟に集まって休みます。


さらに本州の方に南下して行くための骨休めをしている風に見えてしまいます。体格も
丸まるして、冬場のカモメのようながつがつした感じはありません。

いたってのんびりとした表情を見せてくれます。


★ 秋のシラウオ ★ 

2012年10月05日

奥さんが魚屋でシラウオを買ってきました。体が透けていてとても生きが良さそうだった
ので、「ちと高いかなと思ったけど買ってきちゃた」と悔しそうです。普段なら足の速い
鮮魚は夕方5時を過ぎれば安くなるはずです。それなのに値引きがなかったのです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                    ■  秋のシラウオ  ■

シラウオ(白魚)は春を代表する魚だと思っていました。実は秋にも獲れるのですね。

パックの表示には「網走湖産」と明記されていました。斜里岳の向こうの網走湖で水揚
げされたばかりのシラウオです。


網走湖のシラウオ漁の主要漁期は、なんと9月から10月なのです。しかも北海道内で
漁獲されるシラウオのほとんどが網走湖産なのです。

皆さん。知ってましたか。私は全く知りませんでした。そういえば去年、町内にある回転
すし屋さんでシラウオの寿司を食べたことがありました。少し匂いがして生きが悪く、旨
くなかった。考えてみると今頃でした。

シラウオと言えば、春に川の下流域や汽水湖、沿岸の汽水域などの砂底で産卵する
ときに捕獲され、市場に出てきます。その時期が旬の美味い時期だとずっと思っていま
した。

ところが網走湖では、秋なのです。春に網走湖内で生まれたシラウオは、秋になると
海に出て越冬をして、春に再び網走湖に戻って産卵し、一生を終えます。

若いシラウオが海に出て行く秋に網走湖では、ワカサギ漁の網にシラウオがワカサギ
と一緒にあがってくるのです。


値引きしないだけあって、秋のシラウオの生はほんの少し苦味があって、私が好きな
日本酒「天狗の舞い」によく会いました。

おもいつきで、パンに載せて軽く焼いてみたシラウオの上にブルーチーズを載せて食べ
たらグッドでした。

★ 一服 ★

2012年10月04日

北方で繁殖を終えたカモたちが冬に生活する場所に向かって渡ってきています。
その途中に野付湾に立ち寄って、一服して行きます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                      ■  一服  ■

野付半島周辺はカモやガン、オオハクチョウが中継地として10万羽以上(?)が立ち
寄って行きます。

カモは9月の初めから徐々にやってきていましたが、10月に入って数がどっと増えて
きました。広い野付湾に黒い塊になった群れがそこかしこに見えるようになりました。

カモの仲間には潜水して食べ物を探すカモと、陸上と海面で食べ物を探すカモがいま
す。野付湾には両方のカモがやってきて翼を休めます。

翼休めには、長く滞在せず南に向かう群れとしばらく滞在して体力を養い、寒気が下
りてくると暖かい南の方へ移動して行く群れがいます。

潜水するカモは湾内や根室海峡側に出たりして生活します。植物を主食とするカモは
主に湾内にいて、アマモを食べていますが、ときに砂嘴と砂嘴の間にできた湿地の中
にある池にやってきて休みます。

真水を飲みに来るのが目的のようですが、オジロワシやハヤブサなどのプリデターが
狙いにくい環境なのか、羽づくろいをしたり、頭を翼に入れて休んでいる姿が見られま
す。


いかにものんびりと旅の疲れをゆっくり取っているように見受けられます。

のたり、のたりとのんびりとくつろいでいる安らぎの表情が、私にはとてもなごみになり
ます。

★ 野付半島の秋蝶 ★

2012年10月03日

野付半島では、秋風が吹き始めた時期に急に蝶々が目立ち始めました。それまで花は
そこかしこでいろいろ咲いていたはずなのに、目立つことはありませんでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


(モンキチョウ)

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                  ■  野付半島の秋蝶  ■


今年の野付半島の天候は例年に比べ海霧が多く、太陽がなかなか顔を覗かせません
でした。そのせいか花々が咲いていいものか、待った方がいいのか、迷っている風に
見えました。

いつもならハチジョウナやエゾオグルマなどの黄色い花が咲き始める8月には集まり
だす蝶々がポツリポツリとしか見かけられなかったのです。

今年はアカトンボも目立って見られなくて、蝶もやってこないかなと諦めかけていた
9月の22日に突然湧くように現れました。

野付半島のような冷涼な所に移動してやってくるヒメアカタテハやクジャクチョウがエゾ
オグルマの黄色い花にわんさか集まっていました。他にモンキチョウやセセリチョウも
目立ちます。


● ヒメアカタテハ●触角の先端が白いのはタテハチョウ科の共通する特徴です。南極
大陸を除くすべての大陸に分布してます。移動性がとても強く、寒い地方でも夏から
秋にかけて侵入や発生をくりかえし、秋に数が多くなる蝶。



● クジャクチョウ● 亜種名に-geisya-とつけられた。鮮やかな翅の模様が芸者の鮮や
かな着物姿に見立てられたようです。大きな目玉模様がオスのクジャクの飾り羽の模様
に似ていることからPeacock(クジャク)と呼ばれました。


● セセリチョウに似た蛾の仲間?● 「せせり」の語源は「つつく」の意味の動詞「せせる」。
長い口吻で花の蜜を吸う姿を見てつけられたんですね。

エゾオグルマの開花のピークが9月にずれ込んでいたにもかかわらず、よくぞ美味い
蜜を忘れずに現れてくれました。


★ 珍鳥?エゾセンニュウ ★

2012年10月01日

ハリギリの葉が落ちだしました。黄色の葉にカビでも生えたのか黒いしみがついています。
それがなかなかいい模様になって、粋な団扇(うちわ)に見えました。

カエデのような形をしている葉は、テングウチワとも言われます。わりと大きな葉なので
森の中では目立ちます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  珍鳥?エゾセンニュウ  ■


ナラワラの森の中が少しずつ明るくなりだしました。キノコを探そうとクマザサの中を歩い
ていたらエゾセンニュウの幼鳥が飛び出しました。

いつもなら灌木の中に逃げ込まれるのですが、近くのトドマツの下枝に止まってくれまし
た。しかも枝にへばりつく様にして動きません。即、双眼鏡で確かめました。

まだ口角が黄色い幼鳥です。でもまぎれもないエゾセンニュウの幼鳥です。エゾセンニ
ュウは声はするけど、なかなか姿を見せない鳥です。いつもやぶの中で囀り、潜入して
表には出てこない鳥なのです。


わずか5メートル先で、動かないエゾセンニュウに出会ったことは初めての経験です。
私にとって初めて見る珍鳥に見えます。ウグイス色をもっと褐色にした地味な羽色です。

おそらく親鳥から餌を貰わなくなってからひと月くらい経っていて、翼や尾の羽のしっかり
具合と体のしまり方から、そろそろ越冬地のフィリピンやニューギニアに向かう準備が
できているように見えました。

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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