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★ 今週の花 ウラギク ★

2012年09月30日

もしかすると今年は見逃していたかもしれません。親子のエゾシカに気づかなければ。
珍しく干潟の草地に出ていた親子に近寄ろうと歩いて行ったときに見つけました。

薄い紫色の花びらと中に黄色の筒状花からなるウラギク。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                  ■  今週の花 ウラギク  ■

ほとんどの植物が敬遠する塩水をかぶる干潟に堂々と根を張り、しっかり茎を伸ばし
薄紫の花を付けていました。

しかもたくさん生えて、群生しています。最近は干潟や湿地がどんどん少なくなって
いるので群生している野生のウラギクに出会えると、とても嬉しい。


野付半島のウラギクは、ほとんどの花が咲き終わった後に咲いてくる花です。お彼岸
前後に咲くことが多いのですが、今年はすっかり忘れていました。

ウラギクの花は咲き終わると急速にタンポポよりももっとボリュウムがある冠毛が伸び
てきます。これはけっこう目立つので、見つけると「あ、しまった」となります。


この空飛ぶ冠毛のせいで、干潟のあちこちに単独で咲いているウラギクによく会います。
満潮になると海水をかぶるところに、太い茎に沢山の枝茎を広げてこんもりした感じで
紫と黄色の花をたくさんつけています。

近くで見ると可憐で、黄色と紫のあわせが絶妙に美しいのですが、遠目から見ると意外
に目立たなくなります。


別名 ハマシオン。私はこの名前の方が好きです。シオンの花言葉、「遠方にある人を
思う」にかけて、浜で彼岸のころ遠くにいる人を思う供養の花と見立てています。

★ 黒々した角のエゾジカ ★

2012年09月28日

先週まで湿気と暑さに悲鳴を上げていたのが嘘のような寒さがやってきました。そりゃ
そうだ、もう9月があと3日で終わるんだよ。いつもだったら大雪山の山頂は雪が降って
いるはずです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  黒々とした角のエゾシカ  ■


きりりとしたオスのエゾシカに巡り合いました。黒々とした三叉四尖の角を頭に掲げた
凛々しいオスです。


皮が剥けない生々しいく黒ずんで精悍に見えます。三叉四尖の角。エゾシカの代表
する特徴です。分岐が三つあり、尖った先端が四つある角のことです。

エゾシカのオスの年齢は、この角の枝分かれの数で推定できます。

一歳の時は親指を立てたような角が出てきます。二歳になると枝分かれしてV字型の
角になります。三歳になると二つに枝分かれし、四歳には三つに枝分かれ四本の切っ
先になります。

ですから、この枝分かれをの数を数えれば、五歳までの年齢は分かるはずです。


六歳以上になると形と風格で推定するしかありませんが、エゾシカの平均年齢が六歳
くらいだそうですから高齢なるシカはそう多くないと見ていいのです。

中には四叉五尖のオスジカがいるそうで、それを見かけたらラッキーだと喜んでください。

これからエゾシカたちはラブラブな季節に入っていきます。

★ 今週の風景・アッケシソウ ★

2012年09月27日

今年の根室地方は春先まではがっつり厳寒、それを引きずるかのように海霧と寒冷な
気温がお盆まで続きました。もう暑い夏はないとと諦めかけていたら、突如の猛暑。

一番影響を受けたのは植物でしょう。花がさっぱり美しくありませんでした。どの花も
彩りが悪く、くすんだような色にしかなりませんでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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             ■  今週の風景・アッケシソウ  ■

アッケシソウもご多聞にもれず今年は生育が悪く、地面を這うように生えていました。
色も太陽が強く当たらないと、赤みが輝きません。

一言でいうと「しょぼい」。


でも、いいことを一つ上げると分布が広がってきたことです。私が野付半島に通い始めた
ころは、まばらにしか見られませんでした。

それがこの10年激しい波風にさらされて、根室海峡から砂がたくさん運ばれてきました。
砂地の干潟が面積を広げてきたのです。干潮満潮の時に水に浸かったり、干潟になっ
たりする環境がふえてきたのです。


それまで砂地だったところに植物が生え、海の栄養を貯めだしたのです。そのせいで、
さらに多くの植物が生えてきて干潟が緑化してきました。

その先輩植物を縁取るようにアッケシソウが生えてきているのです。能取湖や網走湖
みたいにスケールは大きくありませんが、それなりに見れるようになってきました。

縁取りの美しさがとても気に入っています。


★ 幼鳥エリマキシギ ★

2012年09月26日

エリマキシギの幼鳥がやってきました。この日は4羽が見られました。広大な湾内の湿地
や干潟であまり多くはないエリマキシギに会えるのは運がいいことです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                  ■  幼鳥エリマキシギ  ■

昨年の5月、半島の先の方の湿地で日本ではまずお目にかかれない夏羽のオスの成鳥
が見られました。

エリマキシギはユーラシア大陸の北極圏で繁殖するシギです。繁殖期のオスはシギの
仲間としては珍しく超派手派手の飾り羽を身にまといます。

まず眼の上に耳のような飾り羽。頸の後ろにはフワッとした襟巻に見える飾り羽が発生
します。またその色や斑紋が個体、個体で違い、背中や肩の羽、足の色まで変化に富
んで多様です。

それが渡りの時には、先の方が擦り切れて地味な羽色になって現れます。ボロボロでは
ありませんがじっくり見るときれいではありません。

ところが幼鳥は羽衣の模様が規則的で、きめが細かいパターンをして、羽の摩耗がない
ので、それは綺麗です。新鮮に見えます。

秋の渡りでのシギたちへの楽しみは、どのシギも幼鳥の地味さの美しさです。

幼鳥たちは大きいのと小さいのがいました。ふつうシギたちはオスとメスは大きさが
それほど変わりませんが、エリマキシギはオスの方がメスより一回り大きいのが特徴
です。


★ タンチョウの季節 ★

2012年09月25日

稲の二期作ではありませんが、牧草の二番草の刈り取りがようやく終わりました。
刈り取られた痕の牧草地はラフなゴルフコース状態になります。朝陽に照らされると
新緑のように輝き、美しいものです。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                ■  タンチョウの季節  ■

今年はタンチョウがとても警戒が強くて、なかなか見つけづらかった。特に牧草地の
中の湿地や林に棲むタンチョウが目立ちませんでした。


それが九月に入ってから牧草地に出てくるようになって、目につくようになりました。
ヒナを連れているペアはまだ警戒感が強いのですが、ヒナを連れていないペアは
刈り取られた牧草地に出てきて、食べ物をあさっています。


長く伸びた牧草が刈られると、地面が出てきて、土壌に棲むミミズや昆虫が捕りやすく
なります。タンチョウは土の中に嘴を刺しこんで、こまめに虫をついばみます。

カラスやトビも刈り取り直後にはたくさんやってきますが、虫たちが地面の中に落ち
着くと地面を掘れない彼らは、もうやってきません。

代わりにタンチョウが現れて、ゆっくりと食事を楽しむのです。昆虫はかなりの高カロ
リーな食べ物だそうで、十分にその日の栄養を牧草地の中で賄えるみたいです。


(牧草地の近くにある雑草地。イヌタデの花の中での昆虫あさり。)

満足すると二羽で鳴き交わして、住み慣れた湿地に帰っていきます。

これからデントコーンの刈り取りが始まると、落ちたトウモロコシを食べに、近辺の
タンチョウがたくさん集まりだします。

タンチョウが見ごろな季節になります。

★ カモ秋来 ★

2012年09月24日

今日は大陸から下りてきた寒気と暑さをもたらしていた暖気のガチンコを目のあたりに
みました。快晴の空に入道雲が立ち上がり、その下が真っ黒になって行きました。みる
みるという言葉がぴったりです。

ラジオから臨時警報が入るとなんと中標津に大雨注意報が出ています。直線で30キロ
ほど離れた野付半島で見る他人事のような風景です。


(黒い雲が下まで降りているところが激しく雨が降っているところです。)


おばんです。小太郎でごじゃります。


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                    ■  カモ秋来  ■

大陸の寒気が降りてきた先週、カモ達が大挙して姿を見せました。


シギやチドリの渡りがそろそろ終わりかなと思った矢先です。小鳥のヒバリやタヒバリが
群れになって移動している最中で、それを追いかけて現れるハヤブサやコチョウゲンポ
ウが姿を見せたところです。

湧くようにという表現がちょうどあてはまるように、20羽から60羽ほどの群れが野付
半島を超えて上空高いところから湾内に入ってきます。


遠くから肉眼で湾内の水面を探してもそれほど多いとは感じませんが、40倍の望遠
鏡で探してみると広く散らばって、その数2万羽以上は来ています。

オナガガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ハシビロガモなど主に植物を主食に
しているカモや、スズガモ、ハジロカイツブリなどの潜水カモがいます。


広大な野付湾ですから数えれば4,5万羽はいるような気配です。

すでにガンの仲間のヒシクイは9月5日にはサロベツ原野に姿を見せていて、野付でも
16日に上空を通過しているのを確かめました。

さあ、いよいよ北極の寒気がカモやガンを押し出し始めました。これからオオハクチョウ
がやってくれば寒い寒い冬に向かいます。

★ 今週の花・ヤナギラン ★

2012年09月20日

ヤナギランの花がほぼ終わり、白い長い綿毛が目立ちます。

なんでヤナギランというのがなかなか理解できなかったときに、この白い綿毛を見てよう
やく納得したことを思い出します。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                ■  今週の花・ヤナギラン  ■

和名の由来は、葉っぱがヤナギに似ていて、花がランの花に似ていることから来ていま
す。説明にはありませんが、きっとこの綿毛を付けた種もヤナギに似ていることからきて
いるとも思います。

ヤナギランは日当たりの良い草地や路肩に生えるパイオニア植物です。綿毛を付けた
種子が風によって運ばれ、自分に適した場所で生育します。

だいたい風散布される種子は軽いものが多く、養分をたくさんためることができません。
そのため発芽した時から活発な光合成ができる場所でしか育ちません。


英名ではFire weed(火の雑草)と言います。これはヤナギランが山火事のあった場所
痕に群生する性質から付けられたそうです。活発に光合成ができる最適な場所に違い
ありません。

本州では亜高山帯から高原地帯の草地や礫地で分布していますが、根室地域では
普通に平地で見られます。


★ サケが獲れ出す ★

2012年09月19日

サケが獲れ出した。豊漁かどうかは知りませんが、漁師のクライアントさんからいただく
獲れたてのサケの数で、今季の獲れ具合が「良」か、「普通」か、「不良」かを推し量る
ことができます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                    ■  サケが獲れ出す  ■

今、根室海峡は鮭の定位置網が根室から羅臼、知床半島の先端までびっちりと仕掛け
られています。一度セスナ機に乗って根室海峡の上空を飛んでみましたが、ロシアが
国境という中間ラインの沖合まで仕掛けられていたのには、漁師さんの熱意を感じまし
た。


サケの定置網には何億ものお金がつぎ込まれ、金の卵のサケを捕獲します。いかに
サケを自分の定置網に呼び込むかは、船頭の沽券にかかわる大事な仕事です。

定置網にかかわるお兄ちゃんたちの給金に大きく影響するからです。それぞれの定置は
海の神様にその年の豊漁を祈願して仕事に入ります。

ここ何年間はとてつもない不漁なんだなと思います。それまでは来る人来る人が鮭をお
土産に持ってきていただいたものです。600リットルの冷凍庫が鮭でびっちりになって
しまうことはあたりまえのことでした。

それがこの3年くらい1匹も貰うことありませんでした。不漁で獲れないので1本1本の
鮭の値段が上がり、分配される鮭が全くなかったそうです。

最近鮭の栄養面での研究が進んで、ミネラル成分を含め抗酸化性物質が多くて健康食
としての価値が急上昇しているからです。


(群れが回遊してくると、サケの尾びれが水面に沢山出てきます)

シベリアやアラスカの森から出てくるミネラルを体にいっぱい取り込んで、この北海道に
持ち帰ってくれる貴重なる魚なわけです。

漁師さんの話によると今年は沖合までは帰ってきているのだが、この暑さで岸辺に寄っ
て来ないとか。海水の温度が下がらないことには鮭は川に近寄りません。


(あちこちでジャンプ。どこで飛び出すかなかなか予測付きません)

でもこの1週間で2本の鮭をいただきました。きっと獲れ出しているのだと想像してしま
います。野付半島の先端にも日曜日鮭の群れが押し寄せていました。

尾ヒレを出して、そこかしこでジャンプを繰り返していました。浜辺には鮭を狙った釣り人
とカモメがやってきていました。


豊漁を祈ります。

★ ジャガイモ収穫 ★

2012年09月18日

ジャガイモの葉っぱが急速に黒ずんできました。花が終わって青々していたと思っている
うちに葉がしおれだし、変色が進みました。

頃合いを見て次々に掘り起し作業が進んでいます。黒土に白い肌のジャガイモが
とても映えます。いつも店で見るジャガイモの皮はこんなに白くないので、とても新鮮
に感じます。


今年の出来具合はどうなのでしょう。見た目は粒がそろってよさそうには見えますが、
天気が良くなかったぶん中身が心配です。


中標津産新ジャガ、もうそろそろ出荷です。

★ 清楚なコアオアシシギ ★

2012年09月17日

今年の日曜日は晴れる確率がよくありません。3割ほどの確率で、早朝に出かけても
爽やかな朝陽を見れません。夏場はもっと悪く、海霧か低く垂れこめる雲に邪魔されて
しまいます。うんざりですが、生物の活動は止まりませんから毎週おろそかにできない
のです。


おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  清楚なコアオアシシギ  ■

一目ぼれをしてしまったシギです。姿勢がよく、清楚です。歩く姿が優雅で、気品に
満ちています。

長くて黒い嘴は細いので針のようなと例えられます。顔が小さく、スリムなボデイに
長い脚とくれば超一流のモデルさんのスタイルです。

識別図鑑には「嘴が細い、脚が長い、腹が白い、腰が白い」と4つの特徴として出て
います。飛んでいるときにこの特徴が目立つからでしょう。

野付半島には8月の中頃によく姿を見せるのですが、今年は9月に入ってからやって
きました。湿地の中の淡水池の中州で見つけました。

英名でMarsh Sandpiperと付けられているようにオープンな干潟にはほとんど現れず、
内陸の水田や湿地に見かけられることが多いそうなので、納得です。

春と秋に通り過ぎて行く旅鳥ですが、野付半島では秋にしか見たことがありません。
一年のわずか数日にしか会えませんが、毎年会うのが待ち遠しいシギです。

★ 今週の花 エゾオグルマ ★

2012年09月15日

小石と砂が打ち上げられてどんどん伸びていく野付半島。その出来立ての砂浜に
自生してくる花があります。

太くたくましい茎が直立して伸びてきます。肉厚で光沢のある葉をたくさんつけ、成長
するにつれこんもりとしてきます。葉の縁はのこぎりの歯みたいになっていて、野趣味
溢れる植物です。

8月に入ると茎先にヒマワリの花に似た黄色い花をたくさんつけて、次第に目立ちだし
ます。花はじっくりと上から見ると、外側の黄色い花びらを付けた舌状の花はヒマワリ
より少ないけど、内側の花びらがない筒状の花はヒマワリ並みにあります。

子どもが描く太陽の形はこの花の方が似ています。形としてはこのエゾオグルマの花
の方が私は好きかな。

強風に耐え、潮焼けにもめげないでたくましく生きるダイナミックな花です。

ちなみに砂礫の多い海岸の砂浜に生えるので、ハマオグルマとも呼ばれています。

★ ウミネコがやってきた ★

2012年09月14日

8月14日

今年は植物が可哀そうです。7月はオホーツク高気圧に居座られ、冷気の夏でした。
それがお盆を過ぎてから急転直下、太平洋高気圧が北上し北海道にどっかと居座って
しまいました。そのあとは太平洋から暖気が押し寄せ、根室地方でさえむんむんムシム
シの湿気の多い夏模様になりました。花穂を広げかけたススキが足踏みをして、ちっと
も美しくありません。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■  ウミネコの群れがやってきた  ■

5月の末からほとんど姿を消していたカモメが戻ってきました。そのトップに群れでやって
きたのはウミネコたちです。


野付半島にやってくるウミネコがどこからやってくるかは知りませんが、8月の初めころ
から数が増えてきました。そのほとんどは大人のウミネコです。今年生まれの黒っぽい
羽色をした幼鳥は全くいません。

番いになって子育てをしている繁殖ウミネコは入っていないようです。

繁殖地まで行って、番いになれなかった独身者か、番いにはなったが自分の営巣場所
を権力闘争に負けて持てなかった者か、まだ繁殖年齢に達してはいない者たちです。

すなわち来年のために体つくりをしっかりしておく必要があるウミネコたちです。餌に
なる魚が多く集まる場所に集まってきているのです。


知床半島の羅臼と国後島の海溝から湧き上がってくるオキアミを求めて集まってくる
小魚やイカが彼らの目的です。プランクトンが多いところに小魚が集まり、小魚が集まる
ところに大型の魚や海鳥が集まる。

その大型の魚を目当てにイルカやアザラシ、シャチやクジラが集まってきているのが
根室海峡です。

これからオオセグロカモメ、セグロカモメ、シロカモメ、ワシカモメたちが姿を見せます。

★ ぬれがらす 濡れ烏 ★

2012年09月11日

毎日サンマをいただいています。刺身に焼きサンマ、漬けサンマ。根室港にあがった
新鮮なサンマをクライアントさんが持ってきてくださるのです。最近脂が乗ってきて益々
旨味が増してきました。焼きサンマが好きで、お腹を開かないで焼いてもらっています。
内臓には海のミネラルがいっぱい入っていて、体に最高です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                  ■  ぬれがらす 濡れ烏  ■

カラスが「野付風蓮道立自然公園」の看板の上に止まって羽のお手入れをしていました。
近くの川で行水をして、そのあと羽一枚一枚を大きくて太い嘴を使って汚れやフケ、水分
を丁寧に取っています。


いわゆる「甲羅干し」的な自分の体を守る大切なお手入れです。下着にあたる綿羽毛
をふっくらさせ、保温を高めます。羽の軸についている羽ダニを捕り、たくさん増えない
ように予防しています。うろこ状の外側の羽には、皮脂腺から油をとって塗っています。
雨をはじいて濡れないように心がけています。


仕上がってくると黒い色がより黒く輝き出します。光の強さ、当たってくる角度により羽
から反射してくる光に色がついてきます。あるときは紫色であったり、赤っぽかったり、
青っぽかったり、時には虹色に光ったりします。

このカラスの絶妙な羽色をカメラに収めるのが私の最近の趣味です。カラスが多いせ
いもあって、近寄ってくるカラスには必ずカメラを向けます。撮っているうちにカラスの
色合いを出すのはとても難しいことに気づきました。

反射してくる微妙な色合いがなかなか出てこないのです。あらゆる色を吸収していしま
う黒色。油でコーティングした表面から吸収されないで反射される色を運よく捉える瞬間。
これが出来たら万歳すると思います。

こういう色っぽい黒光りのカラスを「濡れ烏」というそうです。実は女性の髪の色彩を
形容する言葉でもあるのです。


★ 興味津々 シカの家族 ★

2012年09月10日

まだ暑さは残っていますが、植物の老化は急激に進んでいます。生け花用に摘んでくる
葉が1日しか持たなくなりました。水上げがとても悪いのです。日に日に葉の色が褐色
を帯びてきます。老化というのは本当に止めることができないものだと植物を見ながら
思います。ふむー・・・。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■  興味津々 シカの家族  ■


エゾジカは今の季節、家族でこじんまりと生活しています。野付半島の草原で出会うシカ
は単独で生活している立派な角を持ったオスか、今年生まれのバンビを連れたメスと2,
3歳になった兄弟シカが寄り添う小さな群れです。    

小鳥を探そうと草むらでじっとしていると、たまにシカの家族に遭遇します。夕暮れどき、
シカたち達がオープンな場所に移動してくる時間帯が多いです。


こちらが歩いていて出会う場合はたいていキッという高い声を発して逃げてしまいます
が、こちらが動かないで潜んでいるときは興味を示して近寄ってくることがあります。

気づくと首を伸ばしてじっとこちらを見ます。耳を立て、鼻を上に向けてピクピクさせ、瞳
を大きく開きます。体全体の神経をこちらに向けて、いつでも逃げる態勢をとっています。

でも興味津々。やがてこちらの正体を見極めるためにゆっくりと近寄りだします。バンビを
残して大人のシカが恐々の歩きでやってきます。

距離が近くなるにつれ立ち止まり、頭を伸ばしてこちらの動きを確かめています。カメラを
向けても別に緊張をするわけでもありません。ゆっくりと草越しに見つめます。

胸まである草が安心を与えるようでどんどん近寄ります。そんなに私が珍しいのかと
言いたいくらいな所まで来たのにはびっくりです。10メートルほどのところまでやってきま
した。


若いオスは袋角が伸びてきて、毛が光で輝いています。メスは大きな瞳がうるうるして
とても美人さんです。こんなに見つめられると動こうにも動けなくなってしまうものです。

春先背骨が目立っていた体は、栄養がいきわたっているのかふっくらとたくましく、しかも
毛が艶々としています。1年の中で一番美しい季節です。

★ 今週の花 ヤマアワ  ★

2012年09月06日

何処もかしこも「穂」のシーズンになりましたね。

たくさんのキツネがしっぽを振って応援しているみたいです。


海辺で山の粟が一面に咲いています。今年はたわわに実ります。


根室地域はイネは実りませんが、イネ科の植物はたくさんあります。


★ カッコウのヒナを育てるシマセンニュウ ★

2012年09月05日

中標津小学校の前にある横断歩道でエゾリスが交通事故に会いました。ちょうど下校
する小学生の前の惨事でした。たぶんこ校内に落ちているオニグルミの実を採りに
やってきてたのでしょう。我が家にいつも来ていたサケマスふ化場に棲んでいたエゾ
リスです。偶然通りがかった女房が回収してきてくれました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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              ■  カッコウのヒナを育てるシマセンニュウ  ■

カッコウのヒナがシマセンニュウという小鳥から餌をもらっているところに偶然出会っ
てしまいました。

かって私が研究していたシマセンニュウはカッコウに托卵されるという報告が今まで
ありませんでした。ただ野付半島で観察するようになってカッコウがシマセンニュウの
巣に卵を産み付けてもおかしくないなとは思っていました。

シマセンニュウが6月はじめにやってきて、産卵を始めるのは6月20日ごろからです。
そのころカッコウもしきりに産卵するための鳥の巣をうかがっている姿が目立っていま
した。

カッコウが托卵する里親を地域によって変えているのはよく知られています。信州の方
ではオオヨシキリやウグイス、コルリ、モズ、オナガなどが知られています。

野付半島では確実な報告例がないのですが、カッコウをよく追い回しているノビタキや
オオジュリン、アオジ、ノゴマ、コヨシキリなどが考えられました。

8月12日。ナナカマドの灌木の下枝に止まっているカッコウのヒナを見つけました。
観察していると草むらの中からシマセンニュウの親鳥が頻繁に餌を運んでいるのが
分かりました。


ヒナはジッジッ、ジッジッ、ジッジッと低いけど空気に沁み込んでいく力強い声をしきりに
出して里親におねだりしている風でした。里親は草の中から現れて、カッコウのヒナの
口の中に餌を突っ込んでいました。けっして飛んでくることはありません。

ヒナは時々飛び出して移動します。里親が餌を探している場所に近いところに行くよう
です。シシウドの枯れ茎の上に止まると姿がほとんど分からなくなります。


巣立ちしてしまうとなかなか観察しにくいと思われているゆえんです。でも意外と簡単に
探せることが今回の観察経験でわかってきました。それはしきりに発するヒナの声です。

慣れてしまうと次々に給餌を受けるヒナが多いのにびっくりしました。来年はじっくり
探してみるつもりです。

★・・・もしかするとカッコウのヒナがシマセンニュウに育てられている記録写真は
    今までにないように思います。しかとご覧ください。


★ 海辺のハリオアマツバメ ★

2012年09月04日

わが家の庭の草むらでキリギリスの声が目立ちます。例年ならか細い声で鳴くので
可哀そうでしたが、この暑さでいい声がでています。ところで北海道のキリギリスは
本州のキリギリスと違うの知っています?北海道にいるキリギリスの名前は「ハネナガ
キリギリス」って言うんだって。しかも北海道と朝鮮だけにしかいない貴重な虫なんです
よ。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                ■  海辺のハリオアマツバメ  ■

毎年お盆の頃から愉しみにしていることがあります。ある朝海辺で大量の虫が空中に
飛び出すときがあります。私は日曜日にしか行かないので、なかなかその瞬間に出会
えませんが、運が良ければ最高です。

その虫を目ざとく見つけて空中に集まってくるのは、カモメたちです。オオセグロカモメ、
ウミネコ、セグロカモメたちが口をパクパクさせながら飛び回ります。初めて出会った
ときは何事ぞと立ちすくんだものです。

カモメたちがギャオギャオ鳴いている近くを高速で飛び回っている鳥にしばらくすると
気づきます。世界最速で飛び回るハリオアマツバメです。黒い稲妻。空気を切り裂いて
行く音はシュワッと短く、その音を捕えるのも大変です。


海岸の草原を水平に直線的に飛んで行きます。虫たちがいるところを通り過ぎると
ユーターンしてまた飛んできます。虫が多いと何度でも繰り返し飛んでくるので首を
左右に動かすは大変です。

虫をたくさん食べていると喉元がふっくら膨らんで、喉太のツバメに見えてきます。
食べる暇はなく、ひたすら喉に貯めていくでしょうね。


(喉のもとがぷっくり膨れている。虫が大量に詰まっている)

まだヒナがいるかもしれません。高カロリーの食べ物だからがっちりした体を作るには
もってこいに違いありません。

いつも森の上を飛んでいるハリオアマツバメを海岸でじっくり見れるのは私にとって
最高です。削ぎ済まされ無駄のない体形、高速を出すための翼の形、スピードを出す
ための羽のスーツ、どれをとっても魅力的です。


★ 森のセキレイ・ビンズイ ★

2012年09月01日

昨日の夕景は空気が久々に透き通っていて、青と赤系の光がとても鮮烈で美しい
ものでした。気温はしっかり夏模様ですが、光は秋の気配です。あと2週間もすれば
大雪山は初雪が降る時期です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                 ■  森のセキレイ・ビンズイ  ■

森の中が再びにぎやかになってきました。成長した小鳥たちのヒナが群れを作って
目立つようになってきたのです。

ヒヨドリをはじめシメ、アオジ、カワラヒワ、センダイムシクイ、アカハラなどの若鳥を
見かけます。

なんか森の中がそわそわしている感じが伝わってきます。そろそろ南の方へ移動が
始まりだしています。この時期の森は日頃なかなか見られない小鳥に出会えるチャ
ンスに恵まれます。

葉っぱがぼそぼそ落ちて、暗かった林が明るくなってきて、小鳥の姿を見つけやすく
なるのもありがたいです。

先日、いるのが分かっているのに姿を見つけられなかったビンズイに会いました。
北海道では海岸から山間まで普通にいる鳥ですが、樹木の上の方でいつも囀るので
なかなか見つけられませんでした。それが散歩中に地上から木の枝に飛び上がって
姿を見せてくれました。

胸に縦じまの模様がくっきりと出て、歩く姿は細くて、なかなか粋です。尾を上に下に
ぴこぴこ振ります。リズミカルに活発に動かします。細い枝の上を実に軽快に歩いて
いきます。

ビンズイはキヒバリとも呼ばれます。高い木の上に止まってよく囀るからです。声が
ヒバリに似ていて軽やかで、複雑ですがとても心地よい調べです。時々枝から飛び
上がり空中で囀ります。これがまたヒバリによく似ています。

ビンズイという和名は鳴き声からきています。「ビンビンツイツイ」と聞きなしたことから
付けられたそうです。本物の声を聞いてもどうしてもそうは聞こえませんが、付いて
しまったものはしかたありません。

ビンズイは街中のちょっとした公園で見かける野鳥のセキレイ(ハクセキレイやセグロ
セキレイ)の仲間です。森のセキレイだと覚えてください。


ようやく姿が見れるようになったのに、もう本州の方へ移動して行く季節です。

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

青い鳥動物病院ホームページ

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