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★ 風あざみ エゾノキツネアザミ ★

2012年08月31日

井上揚水の名曲「少年時代」に出てくるー風あざみー

夏が過ぎ風あざみ 誰のあこがれ さまよう
青空に残された 私の心は夏模様

8月の終わり、今ぐらいの時季に風にゆれて道端で咲くアザミをさしていると思います。

そんな歌詞にぴったり当てはまるようなアザミが咲いています。エゾノキツネアザミ。


淡い紫色の花が一所でたくさん咲いていました。普通アザミの花は下を向いているこ
とが多いのですが、この花は小さめで上を向いて咲いています。

アザミかなと思って近寄ってみたら実はアザミではなかった。なんかキツネにつまま
れたような気分にさせられる花です。

ちなみに花言葉は・・・嘘は嫌い・・・です。


★ のほほのキタキツネ ★

2012年08月29日

最近キツネに会わない。タンチョウにも会わない。クマにも会わない。昨日は風蓮湖
をヒグマが1キロも泳いだというのに、出会いが少ない。なんで?と自分の運のなさに
意気消沈。道東にはびこる不順な天候と関係があるのでしょうか。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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               ■  のほほのキタキツネ  ■

オスだかメスだかわからないキタキツネが、私が昼飯を食べている目の前に急に現れ
ました。

久々のご対面です。今年は不当たりの年で、私にとり特別に感動するようなことが
起こりません。昨年のように子ぎつねに出会えませんし、馴染みのおかみキツネが
できませんでした。

なんで、なんで、を繰り返していたせいか、久々にこのキツネに出会いました。たぶん
いつもの通り道に私が車を止めていたのでしょう。草むらの中からひょいと現れました。

お腹の乳房の膨らみ、ちんちんがあるのか、玉か陰部かを素早くチェックしました。
オスのキタキツネです。つらがまえ、毛づや、行動からして大人のオスでした。

こちらに気づいても驚くことも警戒する表情を示しません。自然体で草の上に座り、
後ろ足で耳の後ろを掻いています。全くの無視。なかなか度胸が据わったキツネです。


そのうち私の後ろの方に目をやって、立ち上がり私の方に歩いてきます。何とも馬鹿に
した行動です。立ち止まってこちらを見ました。眼を飛ばしてきます。威嚇です。


それから取った行動が笑えました。草の上に落ちていたティシュッペーパーのところで
腰を落とす姿勢をとって、背を丸め、ふっくらした尾を上に上げて、大便をし出しました。


彼にしてみれば侵入者に対しての大見得です。こんなところに入ってきやがって、俺の
棲み場所だということが分からんのか。と一喝しているようです。

それにしても便とティッシュペーパー。キツネ君もユーモアに富んでいるではありま
せんか。


★ もうオオハクチョウが ★

2012年08月28日

これはニュースです。2羽のオオハクチョウを8月26日に見つけました。

異例の速さです。例年なら10月に越冬のために渡ってくるのですが、今年はどうした
のでしょう。まだ残暑が厳しい8月の下旬ですよ。

おばんです。小太郎でごじゃります。


(8月の陽射しはきつい)

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                  ■  もうオオハクチョウが  ■

先週の19日に1羽の成鳥が観察されていますので、おそらくその頃に姿を見せたのだと
思われます。

2羽は羽の色模様から若い個体ではなく、立派な大人です。ヒナを連れていませんの
で、繁殖途中で事故があってヒナをすべて失ってしまった番いなのか。はたまた、シベ
リヤやカムチャッカ半島に渡らず千島列島のどこかの島で過ごしていた番いなのか。

それとも野付半島界隈で夏を過ごしていた番いがそそくさと目につきやすいところに
現れたとも考えられますが、とにかく8月に健康体のオオハクチョウが観察できるのは
珍しい。


私の野帳を見てみると6月3日に野付湾に注ぐ茶志骨川の河口近くで1羽の成鳥が
残ってはいました。でもそのあとは見かけていないので、湿原の中で残っていたかど
うかは分かりません。

ただ渡りをしないで残るオオハクチョウは夏季はとても警戒感が強くて、人の目に
目立つところには出てきません。そんなことを考えると、この2羽は千島列島方面から
渡ってきたと思いたいです。

疲れた体を休める姿勢は、10月に渡ってくるオオハクチョウが見せるのによく似てい
ます。とにかくいつもよりとんでもなく早く姿を見せたオオハクチョウに「ご苦労様」と
でも言っておきましょう。


★今週の花・サワギキョウ ★

2012年08月27日

野付半島の湿地の中でサワギキョウがひっそりと咲きだしました。青紫色の花が
しっとりと落ち着いた色合いをかもち出しています。

道路からだとほとんど見えませんが、腰ぐらいまである草をかき分けて進むと
そこだけ華やかな空間が出てきました。


「高貴」という花言葉をもらっているほどきりりとした威厳を感じます。青がこんなに
美しいものかといつも感心します。


★ ジャガイモ収穫間近 ★

2012年08月26日

サケの定置網漁が始まりました。一昨年、昨年と超不漁で漁師さんの顔色があまり
よくありませんでした。出るのは「だめだ・・・。だめだ・・・。」とため息ばかりでした。
毎年天然物のサケは減少するばかり。ツンドラの森から出てくる希少なミネラルを
たっぷり持ち帰ってくるサケは健康の源。今では色づいたブナサケすら貴重になりま
した。今年はたくさんのサケが帰ってくれること祈ります。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  ジャガイモ収穫間近  ■

ジャガイモが熟成してきました。中標津では9月9日に「じゃがいも伯爵まつり」が開催
されます。芋掘り体験をはじめ地元野菜や乳製品のなどの即売会、乗馬体験が愉し
めます。

意外に知られていませんが、中標津はジャガイモの産地です。冷涼な気候を逆手に
とり、120日間以上の生育期間をかけて完熟させて生産します。

ジャガイモ栽培に欠かせないのが良質な種イモです。気候が適して地力のある畑に
栽培しても、種イモが健全でなければ美味しいジャガイモはできません。



(アルルテ種のジャガイモの花)

中標津では「原種農場」でジャガイモの研究がおこなわれていて、品種の改良をはじめ
原種となる馬鈴薯の供給をしています。いいジャガイモは常に良質な種イモからが
基本理念です。

中標津生まれのジャガイモの仲間は、武佐丸、伯爵、メークイン、北あかり、レッド
ムーンなどです。

他にも開発中の種イモはいろいろあるみたいで、種馬鈴薯更新採種ほ場標札を見て
いたら「アルタルテ」、「コナフブキ」、「はるか」などの名前が付いたジャガイモが栽培
されていました。


北海道のジャガイモが美味しいのは、ジャガイモに含まれているデンプン価が高い
からです。品種にもよるそうですが、一般に「デンプン価15%」が美味さの目安です。


(はるかの花)

これを可能にしているのが夜と昼の気温差です。夏は来なかったけど美味いジャガ
イモがあるさ。ホク、ホク。


★ 小さな秋 ★

2012年08月24日

わが町の町議選が始まりました。久々に聞く選挙カーからの雄叫びは活気があります。
候補者の情報がないのでそれぞれの名前や経歴、マニフェストが分かりません。これで
委員会ならぬ町議会議員はこれからの町の大事なことを決める人たちです。適当には
きめたくはありません。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                      ■  小さな秋  ■

「野付半島学会」を起こしてもいいのではと思うくらいに、野付半島と湾内の自然環境と
あらゆる生命現象が気になる私は、ひたすら野付半島のそこかしこに足を運んでいます。

半月遅れでやってきた夏模様で、やっぱ夏は暑いのが素敵と思いつつも、だらだら汗を
流しながら歩いているわけです。

顔と腕に日焼け止めを塗りたくってはいますが、陽射しはきつい。帽子をとると白黒の
境がはっきりときわだちます。

ナラワラの林に入ると葦の葉が生き生きとしてまさに夏という風景をかもち出しています。
かって津波にさらされた林はその後遺症で樹齢2,3百年の枯れ木が立ったまま残って
います。


地盤の沈下もあり海水が入ってくる湿地があります。そこにはオオシバナが一面に生え
て一見みどりの草地です。その中に最近サンゴソウが増えてきました。茎をどんどん伸
ばし20センチほどになりました。

その茎が緑から黄色味を帯び始め、さらに赤味も入ってきています。濃いみどりの中に
パッチ状にサンゴソウが目立ちだしています。


彩の変化が出てきている湿地にはすでに赤トンボが交尾をしていました。オスとメスが
連結して、メスがオスのお腹から精子がたくさん詰まった精嚢をもらっています。


夕暮れの空気がひんやりしてきました。いよいよ釣瓶の落としのように早い秋が走り出
しました。

★ 足の色 3.キアシシギ ★

2012年08月23日

最近、風が吹き、雨が降ると衛星放送の録画が途中で止まってしまう。特にWOWOW
が映らなくなりました。アンテナにシラカバの枝が被ってきてしまったからです。毎年
枝を切っているのですが、成長が良すぎるためです。とうとう電気工事屋さんに電話を
して枝払いをしてしまいました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  足の色 3.キアシシギ  ■

今日はキアシシギです。名前の通り、足は綺麗な黄色です。他のシギにも黄色の足色
をしているものがいますが、キアシシギの足の黄色は鮮やかで、目立ちます。

体の長さのわりには足は短めで、他のシギから見ると短足シギのイメージです。
水の中に入って食べ物を探しているときは、スマートな体だけが水面に浮いている
ように見えてしまいます。

ただ地上を歩いているときは頭から背、翼の上面、尾の羽色がダークグレーなので、
足の黄色が逆に目立ちます。これがキアシシギのチャームポイントかもしれません。


地上ではかっこ悪いキアシシギですが、飛び立つとその姿は別物になります。翼は
長くスマートで、飛ぶスピードは早く、とても華麗に見えてしまいます。


キアシシギの声はとてもよく透ります。ピューゥイ、ピューゥイと透き通り、濁りのない
明朗な鳴き声です。飛びながら鳴くときは遠くから聞こえます。夜にわが家の上を
飛んで行くときに鳴くとすぐにキアシだと分かるほどです。

干潮になって干潟に集まってくるとピルピルピルにぎやかに鳴きます。遠くから聞くと
華やかな社交場と思えるほどです。しかし、オジロワシなどの接近で群れが一斉に
飛び立つと黒いステルス戦闘機が飛ぶようです。翼の裏も他のシギとは違い濃い
灰色をしているせいです。


野付半島では7月の中旬に姿をみせます。他のシギにくらべてキアシシギは多く
寄ってくれます。一番ポピュラーなシギです。

しかし、世界的な分布をみると非常に生息圏が限定され、アメリカやヨーロッパで
観察されることはありません。カムチャッカ半島やシベリア東部の山間渓流がある
ところで繁殖して、東南アジアやオーストラリア沿岸に越冬しに行くときに寄ってく
れるのです。


★ 足の色 2.アカアシシギ

2012年08月22日

夏が遅れてやってきました。今日の中標津は暑かった。太平洋高気圧が本州に留ま
らずようやく北海道にも張り出してきてくれたおかげです。諦めかけていた暑さを少し
だけ味わっています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                ■  足の色 2.アカアシシギ  ■

赤とは。紅、朱、丹、あかなどをまとめた色の一つ。赤いりんご、赤いバラ、赤い空、赤い
血とどうしても同じ赤には見えませんが、赤っぽく見えれば「赤」と付けると便利みたいな。

赤は副交感神経を刺激する色であります。食欲や性欲を刺激する色なのです。
赤ちょうちんや赤い腰巻、赤いドレスなど人間界は意識的に利用しています。

鳥の世界でも、タンチョウの頭は赤いので丹頂ですし、トキの羽色は繁殖期になると
鮮やかな朱色になるので朱鷺です。どちらも性欲を刺激する手段に利用しています。

アカアシシギは長い足と嘴が赤いから付けられた名前です。メスもオスも同じ羽色を
して区別がつきづらいので、この赤が性的な刺激に役立っているかどうかは私には
分かりません。ただ繁殖期の赤い色の方が非繁殖期の色よりもずっと鮮やかです。


おそらくメスもオスも足の色の発色が互いの魅力を際立させ、相手を決める要因に
なっているはずです。年齢を重ねると発色がより鮮やかになる時期があって、モテ
モテの時期があります。

アカアシシギが野付半島にやってくる5月に彼らはディスプレイを始めます。その時
地上でするディスプレイと空を飛び回ってするディスプレイをします。

地上でやるディスプレイは数羽が地上で追いかけ合って走り回ります。この時オスは
翼を高く揚げて足が目立つように見せます。

また空を飛び回るとき、メスの上空を飛び回って行うディスプレイは赤い足をたらす
ようにしています。


赤い足がメスに気に入られる大きな決め手になっている気がしてならないのです。

これはあくまでも私の勘ですが。


★ 足の色 1.アオアシシギ ★

2012年08月21日

とうとう葉っぱが落ちだしました。シラカバの葉が黄ばんで落下です。我が家では第一次
落ち葉掃除の始まりと称しています。中庭の落葉を掃くと一輪車で三杯は運び出さない
と行けません。腐葉土つくりには欠かせない材料です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■  足の色 1.アオアシシギ  ■


単純に足の色を名前にしたシギたちがいます。とても覚えやすい名前ですので是非覚え
てください。アオアシシギとアカアシシギとキアシシギです。

まずはアオアシシギです。

和名でアオというときは、だいたい緑をさします。アオアシシギは緑味を帯びた黄色の
長い脚が特徴です。野外で見るとなかなか緑には見えない時も多く、きっときれいな
緑に見える時があるのだなと自分を納得させています。

英名にもGreenshank(緑の脚)と付けられているところをみると、繁殖期の足の色は
緑の色が強く出てくるのだろうと察するしかありません。


今年も七月の終わりに姿を見せました。ピョー、ピョー、ピョーの三声で、しかも喉を
大きく膨らませて出すような大きくよく透る声なので遠くからでも判ります。飛び立つ
とき、飛んでいるとき、餌を捕っているときにもよく鳴くので干潟に出て耳を澄まして
いるとすぐにわかってしまいます。


喉からお腹まで下腹部が白いのと立ち姿勢が背筋を伸ばすように美しいので干潟に
立つと目立ちます。遠くから見ると長めの少し反った黒い嘴と白い下面と黄緑の長い
足がアオアシシギの三チャームポイントです。

警戒感がとても強く、干潟で歩いて近寄っていくとピョー、ピョー、ピョーと三声出して
飛び去ってしまいます。近寄るには餌を捕っていた場所で立って待つのが一番良い
ようです。


このアオアシシギはカムチャッカ半島やシベリアで繁殖して、東南アジアやオーストラ
リアで越冬しに行く途中で立ち寄ってくれた連中です。決して多くはありませんが、声
で目立つので毎年楽しみにしているシギです。

★ イージー☆ライダー ★

2012年08月19日

8月に入って、今年はバイクで旅をするバイカーが目立ちます。昨年、野付半島は
静かな観光地でした。夏季に入ってもほとんど車が来ませんでした。バイクは気配
すらありませんでした。

それが今年は「わ」ナンバーのレンタカーと明らかに野営装備を後ろに積んだバイクが
続々やってきています。

70年代を彷彿させる「ワイルドで行こう」的な雰囲気が漂うのです。


若者のバイカーが単独で走ってくる一方で、重厚なボンボン低音を轟かせて走ってくる
1,000cc以上の大型バイクが目立ちます。しかも10台以上で連なってくるツーリング
が多いのです。


バイクの種類に関しては全くよくわかりませんが、ハーレーダビッドソンに乗ったバイク
族です。フルフェイスのヘルメットをしていて、するーっとすれ違ってしまうので若者なの
かいい年のおじさんたちなのかわかりませんでしたが、写真で見ると皆さん60歳前後
のにいちゃんです。

1969年に公開された映画「イージー・ライダー」に少なからず感化された人たちです。

当時、インディーズ系の映画は若者たちむけの「オートバイもの青春映画」がヒットして
いて、中でも「イージー・ライダー」は世界中の若者に受け入れられました。

「馬をオートバイに乗り換えたガンマンの物語」。基本構想にはあったそうです。
ピーター・フォンダとデニス・ホッパーが1965年型ハーレー・ダビッドソンに乗って
ハイウェーに出て行くシーン。ステッペン・ウルフの「ワイルドで行こう」の曲が乗っか
って最高の出だしでした。

私が北海道をバイクで旅行しようと思うきっかけになった映画です。ただし私の愛車は
ホンダのR&Pという50ccのバイクでしたが。

いつかはハーレーを手に入れて乗り回したいと思っていた奴は、同僚の獣医師にけっ
こう多くいました。生活にゆとりがでた50歳代に彼らは憧れのバイクを手にしていまし
た。「おいおいとうとう買ったぞ」と嬉しそうな声で電話をしてくれました。

いま、そういった連中がアメリカ的な牧草地が広がる根室の原野に集まってきている
ようです。バイクを馬に見立てて、ゆっくりとゆとりを持って走っていきます。


皆さんヘルメットからブーツまでがっつり決めたフル装備の服装が決まっていて、最高に
かっこいです。

★ 送り美 ★

2012年08月16日

今日はお盆の最終日。お盆に帰ってこられた御先祖様の魂を現世から再びあの世へ
とお送りする日です。

私の菩提寺は車尾山梅翁寺で、山陰の米子にあります。曹洞宗のお寺で伯耆三十三
札所の第五番目の札所です。こちらに居を構えたころは帰っては御先祖の墓に参って
いましたが、あまりにも遠いので、お墓をこちらに移してしまいました。

おかげで供養をこちらでできて、墓守もできるようになりました。

ただ私は野付半島を聖地にして、修行を続けていますので、野付がお墓みたいなもの
です。そこで迎えて、送るようにしています。

昨日の野付半島で見た夕陽です。心が震えるような、とても美しい夕日でした。


その夜に見たNHKの名著シリーズ、フランクルの「夜と霧」の中の体験的価値で語られ
た一説と同調してしまいました。

世界はどうして美しいんだ。自分たちの状況と関係なく存在する自然。それを見たとき
どんなつらい生活も、一瞬で忘れることができるのです。あなたが経験したことは、この
世のどんな力も奪えない。

考えてみれば私は自然が見せる美しさを求めて、野付半島に通っているのだと思います。

送り火には山の送り火と海の送り火があります。野付半島からは海と山を合わせた送り火
じゃあなくて、送り美で帰ってこられた死者をあの世へ送りだせました。


★ 輪禍と野生猫 ★

2012年08月14日

いわゆる根室地方でいうところのミルクロード。ステンレスの大きなミルクタンクを荷台に
積んだトラックが、各酪農家を回り搾りたてのミルクを集めに走る道のことです。

今や90%以上の舗装率で迅速に効率よく集めて回ることができます。おかげで一般の
国道や道道よりも快適に走ることができる優れものの道です。

この道は年に1度ほど路肩の草を刈られるだけで、あとは草や木が自然に任せて
生えてきています。車を走らせると良く猫が路肩にいます。夏季に野生になって暮す
猫たちです。


見かける猫の多くは道に沿って林があるところにいます。林にはエゾヤチネズミや
エゾアカネズミが多くいますし、小鳥たちも繁殖しています。猫たちにとり恰好の猟場
になる環境です。

車の量は多くはありませんが、直線道路が多いのでどの車も7,80キロのスピードで
走っていきます。ほとんどのドライバーは路肩にいる猫なんか気にするようなことは
ありません。

私は農道をかれこれ30年は走っていますが、猫が轢かれて道路に転がっている現場
に出会ったことがありません。偶然に出くわすことがなかっただけかもしれませんが、
キツネやシカが轢かれている場には出くわすので、猫はかなり車に対する用心をして
いる気がします。

見つけると車を止めて、写真を撮りますが、いつも簡単には撮れません。走って逃げる
ことはありませんが、するすると草の中に入ってしまいます。道端で暮らしていく注意
事項を猫なりに心得ているのです。

反して、夏季はキタキツネや他の肉食獣が車に轢かれている現場によく出くわします。
路肩に暮し、車の怖さと避ける術を会得している猫に比べキツネやシカやイタチなどは
道端から急に飛び出して来ることが多いのです。


彼らから見れば自分たちの生息地を道路が切断しているわけで、できるだけ見られ
ないように道路の向こうにに飛び出して行ってしまうのです。

先日は1日だけで、キタキツネとイタチ、ハシボソガラスが道端に死体となって転がって
いました。また、薄暗くなった夕暮れに農道を走って帰るとき、道路に飛び出してきて
真ん中で止まった小鹿2頭を危うく轢いてしまうとこでした。


これからひと月、子ぎつねや小鳥のヒナ、道路をうろつくカラス、連続で飛び出してくる
シカに皆さん気をつけましょうね。

★ 花火花 ★

2012年08月12日

今日は中標津の夏祭りです。昨夜は前夜祭で花火大会がある予定でしたが、地面を
這うような海霧で中止になりました。今年の根室地方で発生している海霧はまさに
鬼門です。ええ加減に太陽を返してくれ、と絶叫したくなります。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                    ■  花火花  ■

それならば天然の花火?を自分で見つけて楽しむしか、ないっしょっ。

花火と言えば小さな火薬玉をたくさん作り、それをまとめて中玉、さらにまとめて大玉
にして作ります。打ち上げれば大輪の美しい花火が花開くわけです。

小玉一つ一つが爆発し、発色や形をいろいろと変えて作品になる花火は創意工夫の
集合体です。しかも鮮やかで、風情がある、何とも美しい人工の花です。

花にもそんなのないかなと思って観察していたら、あります有ります。

大きく分けてスターマインと割りもの花火的な花がありました。

スターマイン。速射連発花火で、短時間に大量の玉を打ち上げ景気良い華々しさが
うりものです。その雰囲気を持った花がエゾノシモツケやホザキノシモツケ、オニシモ
ツケ、ヤマブキショウマです。

エゾノシモツケは濃いピンクの粒が鮮やかで、花が開くと花弁より長いたくさんの雄し
べがピンクや白に染めた棉花の塊として花火的に見える不思議な花です。


オニシモツケは長い柄を付けた花がたくさん集まッた花の塊で、白い小さな花がたく
さん咲いています。小さな花は花びらが5枚で雄しべが長いために、線香花火がたく
さん付いたように見えます。それが集まった大きな花火花です。


ヤマブキショウマは線条の花火って感じです。


ホザキシモツケ。一般にシモツケの花はいずれも特徴のある扇状に拡がる花つきを
しているのに、ホザキシモツケは小さな花が箒の穂みたいにかたまって咲いています。
それがまた流れるピンクの花火みたいに見えてしまいます。


華やかなスターマイン的な花に比べ、シシウドの花は割りもの花火に見えます。

シシウドの花は小さな花が傘のように集まった集合花です。その配列の状態がまるで
引きのある菊星みたいに見れる割れ物花火です。

小さな花をたくさん貼り付けた傘を大きく丸く集めた大型の花火です。その花だけで
十分存在感を示せる美しさです。


音もしない、数秒で消える儚さはありませんが、遠くからでも近くからでも楽しめる
花火花です。

★ 牡蠣大好きミヤコドリ ★

2012年08月10日

行きたい祭りがあります。根室の金刀比羅神社例大祭です。北海道三大祭りの一つ
です。通称こんぴら祭り。小豆島生まれの高田屋嘉兵衛により創紀されました。
四国香川の琴平の金毘羅祭りの流れを引き継いでいます。1806年に海上安全と
漁業、産業の振興、民生の安定を祈願して奉斎したのが始まりです。

昨日から始まり明後日まで行われます。根室の人にとってはとても大事な祭りです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  牡蠣大好きミヤコドリ  ■

シギチドリの渡りが始まって最初にやってきたスターはミヤコドリです。私はこの鳥の
三色の色合いが好きです。赤、白、黒がお祭りの衣装を思わせるのがいいのです。

嘴と脚が真っ赤です。頭から背中にかけて黒く、胸からお腹は白色です。黒い法被に
白い腹巻、赤い鉢巻の祭り姿をイメージします。


今でこそ日本各地で見ることができるようになりましたが、かっては珍鳥でした。現在
でも東京湾の三番瀬や神奈川県、福岡県の干潟で五〇〇羽ほどを数える程度なので
他のシギから見れば極めて少ないのではありますが。

野付半島に来るミヤコドリはおそらくカムチャッカ半島で繁殖しているものが千島列島
づたいに南下して行く個体です。アサリが多くいる根室の風蓮湖の方が多く集まり、
野付湾の干潟はおこぼれがやってくる感じです。


(満潮になった干潟。日が暮れそうな中、6羽のミヤコドリが休んでいました)

ミヤコドリは英名が「オイスターキャチャー」と言われるように二枚貝が大好きです。
嘴が貝を簡単に開くように発達しています。上下に平べったく、先が鋭く尖っています。

これを使って岩場に付着する牡蠣やムール貝、干潟に住むアサリなどの二枚貝を食
べます。わずかに開けた貝に素早く挿し込んで、貝殻を開閉するときに使う閉殻筋を
切断してしまうのがミヤコドリの技です。

この技が「牡蠣とり名人」と言われる所以です。わずか数秒でこじ開けて食べます。

アサリみたいな二枚貝は貝殻を嘴で叩き割り、嘴で閉殻筋を切断し殻を開いて食べ
ます。

カモメやカラスがアサリを食べるのに空中から何回も落下させて貝を割る苦労を見て
いると特殊な能力を持てる幸せをこのミヤコドリに見ます。


(ウミネコよりも少し小さいミヤコドリ。満潮時はお休みの時間)

野付湾で見たのは7月15日。東京湾の3番瀬にはじめて現れたのは8月8日。20日
以上かけて南下していることになります。きっと東北の海岸線をゆるりと旅して行った
のです。

★ エゾリスの小夏がたわわ ★

2012年08月08日

毎日眠いですね。深夜興奮しすぎ。はじめ日本酒を飲んでいますが、日本選手の
真剣なプレイにコブシを握る度に、オンザロックのウイスキーをぐいぐい。終わる頃
には結構な酒量になってしまいます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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              ■  エゾリスの小夏がたわわ  ■


オリンピックの興奮、世界の興奮、日本の活気は道東の根室地方には届きません。
オホーツクの高気圧が頑張りすぎて、夏さえも届きませんでした。いつもなら消えて
いる海霧が今日も朝から出ています。

それでも小夏はたわわです。何がたわわやねん。突っ込みが入るところです。

エゾリスの小夏は今年も子育て真っ最中です。しかも子供の数が多いらしく八つある
乳房が乳牛なみにでかく膨らみ、たわわに垂れ下がっています。

胸のおっぱいが大きく、前から見ると立派に谷間ができています。しかも下まで知床の
山並みみたいに連なっています。


去年は下腹の二つが大きく膨らんであとは目立ちませんでした。それでもボインだと
感じました。それが今年はボインボインボインボインです。それぞれの乳首に付いた
仔リスが一生懸命に吸いまくっているのです。

猫も犬も生まれた子供は自分専用の乳首を決めて吸いまくります。乳の出ない乳首に
当たった子は他の乳を分捕りに行きますが、力で負けると成長が遅れだし、うまく成長
しません。リスも同じことがあてはまると思っています。

一昨年から餌台のヒマワリの種をリスのために夏場も供給してきたせいか、仔リスが
きちんと育つ率が上がっている気がします。


というのは毎日散歩をするタワラマップ川の散歩コースで見るエゾリスの個体数が明ら
かに増えています。しかも体が引き締まった若いリスが多いです。

わが家にやってくるリスだけでも六匹以上はいます。個体識別が付いている個体だけ
ですから、もっといます。


(若いオスリス。毛色が黄ばんでいます。元気です。)

餌場に来てひたすらヒマワリを食べる小夏の姿を見ると、食べ物が安定して食べられる
と安心して子育てをしているようです。実を削らず、オッパイを充実させれます。

個体が増えれば、他の場所への分散が起こります。身近にリスが見れるようになれば
周りの環境を良くしてあげようという人が増え、街の環境が良くなっていけばいいですね。

★ シギ・チドリ、渡りピーク ★

2012年08月07日

今日は立秋。とうとう暑い夏は根室地方には来ませんでした。暑い夏にうんざりされて
いる本州の方々には申し訳ありませんが、汗がじわーっと出るような暑い夏がないと
夏を実感できません。今年は夏を忘れて秋が来ました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■  シギ・チドリ、渡りがピーク  ■

北の方で繁殖を済ませたシギやチドリが南の方へ渡って行きます。静かだった干潟が
日ごとににぎやかになってきます。

7月初めから2,30羽の群れがぽつぽつと入ってきていました。トウネンやメダイチドリ、
ハマシギなどが混じってやってきて干潟で休んでいきました。

千葉の三番瀬に入ってくる群れの到着状況を比較すると一週間ほど野付湾の方が早く
姿を見せています。野付半島と東京湾までの距離を考えるとあたりまえの話なのですが、
彼らが飛んで行くスピードを考えるとゆっくり時間をかけて渡っています。


キアシシギやアオアシシギ、キョウジョシギ、ヒバリシギ、タカブシギ、タシギなどが目立
つようになりました。

立秋あたりがピークでこれから数が少なくなっていきます。ですから、私め、今週はとても
わくわくしています。先の日曜日は大雨で出かけるのをキャンセルして、二週間の空白を
作ってしまったからです。


二週間も恋人に会えないのは、この年でもつらいもんですわ。毎夜、外に出ては暗い空に
聞き耳を立てて、シギたちが飛んで行くときの声を探しています。

★ 水に感謝の水・キラリ祭り ★

2012年08月06日

中標津町の本家、標津町の祭りを覗いてきました。

水・キラリ町民祭り。1999年に町内各所でバラバラに行われていた祭りをまとめて、
町民みんなで感謝する祭りとして始まりました。

知床の山々からもたらされる澄んだ豊かな水に感謝をし、地域の自然と水を未来永劫
ずーと守っていこうというアイヌの人の教えを伝承するものです。


(繁盛の山車。恵比寿さんが鮭を小脇に抱えています)

伝承に基づいて5基の山車が、漁師と酪農家によって町内を躍動する勇壮な祭りです。

祭りは標津川の支流、ウラップ川の源流のお水取りから始まります。まず「奉納感謝の
儀式」から始まり、「授水誓願の儀式」でお水取りをして、標津川を下る「運水の儀式」を
経て会場に運ばれます。

水が到着すると、迎水の儀式が厳かに行われ、分水の儀式に移ります。そこで「入魂の
儀式」をして、各曳頭に分水され、山車に持ち帰られ、入水します。


(翔酪の山車。乳牛の親子が奉られています。)

山車に魂が入るわけです。終わると一晩保管され、翌日のためにみんなで祝う大宴会
が始まります。

あらかじめ発売された飲み放題2500円のチケットを持って、酒コーナーに向かいます。
夕方の5時から9時まで飲んでも飲んでもぽっきりです。


ただし食べ物は屋台に行って現金払い。サケ串、焼ガニ、ホタテの串、コマイの干物焼
エゾジカのステーキ、サケスティック焼などの地元ならではのつまみがわんさと出ていま
した。

やーやー1時間もしないうちに大テントの中は大宴会場になっていました。大迫力の漁師
と酪農の町ならでのがぶ飲み宴会でした。

酔っ払ってしまったので山車だけ紹介しておきます。

1.夢の山車 2.繁盛の山車 3.伝承の山車 4.翔酪の山車 5.大漁の山車

なんかとても分かりやすい名前の付け方で、いいんでないかい。


(大漁の山車。大きなサケが奉られた標津らしい山車です。)

★ 古代の花 ノハナショウブ ★

2012年08月05日

わが家の裏にあるタワラマップ川にサクラマスが昇ってきました。体色が赤黒く婚姻色
に変わってきています。標津川の支流なのでいつでも産卵しそうです。周りには体色が
黒ずんだヤマメのオスがうろちょろしています。これからさらに数が増えてきます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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              ■  古代の花 ノハナショウブ  ■

2週間前からノハナショウブの花が咲いています。野付半島では草原が青紫色に染まる
場所が2か所ありますが、毎年着実に咲いてくれます。

というのは、ノハナショウブは有毒であるためにエゾカンゾウのようにエゾジカに花や葉
が食べられないのです。一面に咲いているところはかって牛や馬が放牧されていた草地
で、今やエゾジカがその役目を果たしています。

色が地味なせいか、車を止めて写真を撮っていく人はあまりいません。太陽が出れば
青紫の色でも発色して目立つのでしょうが、海霧の多い今年は本当に目立ちません。

ノハナショウブと言えばハナショウブの原種です。日本各地にある有名な花菖蒲園の
花々の総元締めです。花の時期になるとあんなに人を引き付ける人気のハナショウブ
なのに、野付半島では人気がさほどないのは残念です。

遠いむかし日本がまだ大陸と地続きだった三千万年以上も前、大陸東部つまり今の
日本にあたるところで発生したようです。いわば日本が原産地みたいな花です。


江戸時代に育種家が競って様々な品種を作り上げたのがハナショウブです。花の色や
形が豪華で、見栄えが良くて江戸の人々を引きつけたのでしょう。

私は野付半島のノハナショウブのしっくりとした青紫色の花の色が大好きです。
この花の花弁は六枚あって、外側の大きな花弁の基部には炎が立ち上がるような
黄色の模様があります。引き込まれそうな魅力があります。「蜜標」と言われ虫たちに
とっては蜜のところに導いてくれる指標です。

花にとっては虫に花粉を運んでもらい、運ばさせる武器になっている模様です。
アピール度の高い美しい模様です。

一度じっくり見られたらいかがですか。


★ 高速のツバメチドリ ★

2012年08月04日

エゾイトトンボがたくさん出て来ると、食べにくる鳥はたくさんいました。

オオジュリン、ショウドウツバメ、アマツバメ、ハクセキレイ、オオバン、カイツブリ、ノビタキ、
ハジロクロハラアジサシ、ツバメチドリなど私が野付半島で確認した鳥たちです。

その中でも、ハジロクロハラアジサシの強力なライバルがツバメチドリです。


今年は7月1日に野付半島の泥炭の干潟で見つけました。1羽地上に降りて休んで
いて、時々餌を探しに飛び立ちます。

ツバメチドリは他のシギやチドリと違って、主食は空中を飛び回る昆虫です。

翼が長く先が尖っており、姿や体の外形もアマツバメに似ています。高速で飛ぶのに
特化して小回りがききづらい形をしています。


湿原や草地の上を低空で、しかも高速で直線的に飛び回ります。きっと視力が良くて、
進行方向にいる虫を遠くより視野に入れ、軌道修正しながら進みます。

嘴は短いが、口を開くと幅の広い大口になって虫を吸い込みやすく、捕まえやすい
構造になっています。高速バキューム鳥と名付けましょう。

草地を一回りしてくると必ず池にやってきます。水面にイトトンボが出ているときは水面
を撫でるような低さで飛び回ります。その早さゆえ、トンボが飲み込む瞬間を目では
確かめられません。が、しっかり飲み込んでいる様子は確かめられました。


とにかく飛んで行く軌道に入ったトンボはことごとく喉の奥に集まっていると思います。
速いためにトンボが逃げられずに捕まってしまうのです。

繁殖地ではないので、ヒナに運んできた団子になった餌を細かく分析はできませんが
1回の飛行で100匹以上が胃に収まっている感じです。

エゾイトトンボの産卵期は多くの鳥にとって絶好の食卓期なのです。

★ 虫喰うハジロクロハラアジサシ ★

2012年08月03日

エゾイトトンボが増えるにつれて、それを食べる鳥が現れます。たくさん出てくれば
目立つのが世の常。食い物があれば見逃すはずがありません。

エゾイトトンボは小さいから動きがかなり俊敏です。危険を感じると瞬時に方向転換
をして逃げます。優雅に飛んでいるように見えて、いざとなればすばしこいのです。

それに対応できる鳥しか、彼らを胃袋に収められません。スピードがあり、瞬時の
動きに対応できる能力を持つもの。このところ毎年やってくるハジロクロハラアジサシ
が私が見ている限り、最もその能力を持っています。


(小さな黒いものはトンボです。たくさん飛んでいます)

今年は7月15日に野付半島の湿地の池で見つけました。羽毛の模様から若い個体で
す。この鳥は中国の東北部からロシアのウスリー地域で繁殖しており、渡りの途中で
野付半島に立ち寄ってくれたのでしょう。

ハジロクロハラアジサシは43種のアジサシの仲間の中でも変わっていて、淡水地域を
主な生息地にしているアジサシの仲間です。他のアジサシたちが魚を捕って食べてい
ますが、通称「Marsh Tern(ヌマアジサシ)」といわれる3種のクロハラアジサシの仲間は
草地の上を飛び回って、主に昆虫を捕って食べます。


(水面にたくさんトンボが飛んでいます)


見ていると池の真ん中に出ている中州に降りて、トンボが水面にたくさん出てくると
定期的に飛び立ちます。加速してスピードを上げ、水面をなめるように飛んでトンボを
捕まえます。飛び出してから数秒でどのくらい捕るかがポイントです。

トンボたちも鳥の気配と殺気を感じるとサーッと岸辺に逃げ込むからです。そこから
高度を上げて池の上を旋回して、トンボが集まっている場所に向かいます。


(高速で移動して行きます)

高いところから急降下して水面すれすれに飛んで捕まえると、つぎの場所に移動して
行きます。それを繰り返します。ときに高いところで飛んでいるトンボを見つけては
高速でそこに突進して捕まえます。

素早い変化に対応して、とっさに翼や体をねじって捕まえる能力を見せてくれます。


(翼と体をねじってもトンボにむかいます)

トンボが多く飛んでいるときは、1回の飛行時間が短くなります。効率よく捕れるのです。

昆虫を主食とするアジサシのアクロバティックな飛行は、見ていて決して飽きません。

さらにライバルがいました。明日は・・・。

★ エゾイトトンボがわんさと ★ 

2012年08月02日

10年前にはミツガシワが一面に生い茂っていた野付半島の湿原の中にある池。今は
どうしたことか池の水面にはほとんどミツガシワが出てきません。岸辺にぽつんぽつん
と残ってるくらいで、広々とした水面が広がっています。

今はウミネコやオオセグロカモメの恰好の水浴び場所になっています。毎年雨の降る
量で水位がかなり変動して、入ると胸くらいまでの深さになるときもあれば、膝くらいまで
浅くなるときがあります。

その変化にいろいろな鳥たちがやってくるので、夏場もおろそかにできません。じーと
岸辺で鳥たちが姿を現すのを待っていると、トンボが日が高くなるとともに水面の上を
飛び始めます。

青と黒の縞模様。細身の小さなトンボです。北海道ではごくごく普通に見られるエゾイト
トンボ。毎年六月ごろから見られますが、数が増えてくるのは七月下旬。草の中を歩くと
蚊のように飛び立つことがあるほどです。

暖かくなるにつれてその数が増えてきます。湧いてくると言う表現がぴったりです。
水面すれすれに単独で、または連結して飛んでいます。

ときどき連結したトンボが水面に降りると、周りにいた単独のトンボが飛びつくように
集まって塊になります。産卵体制になったペアにまわりのオスが引っ付く感じです。

それが水面のあちらこちらで起こります。双眼鏡で拡大して覗くとなかなかの迫力です。

でもそれは、彼らにしてみれば一番危険な時でもあるのです。

いったい何が起こるかは、明日・・・。

★ 天空の鳥 アマツバメ ★

2012年08月01日

暑い暑い。今週は短い暑い夏です。根室地方の内陸にある中標津は30℃に近い日が
年に1週間あれば万々歳です。今夜から寒気が入ってくるそうなので、暑いのは今日ま
でかも。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                ■  天空の鳥 アマツバメ  ■


武佐岳の山頂で久々にアマツバメに会いました。斜面を撫でるように猛スピードで飛び
回っていました。下は太平洋までずーと雲海が広がり、その上を自由に、目にとどめる
のが大変なほどでした。

標高1005メートルの頂上は風もなく、白い花にはたくさんの昆虫が集まっているほどの
虫日より。上昇気流に乗る昆虫が空中にたくさん飛びだしているに違いありません。

その虫たちが目当てでアマツバメが集まってきているのです。ツバメのように小回りが
利かないけれど、その分高速で飛び回って虫を吸い込んでいきます。

嘴はおちょぼ口みたいに小さいが、口を開けると口裂け女みたいに大口に変身します。
海中でジンベイザメが大口を開けて大量のプランクトンを吸い込んで食べるようにアマ
ツバメも飛んでいる虫を吸い込んでいきます。

7月はヒナを育てている時期なので、虫集めにも勢が出るのです。ヒナには吸い込んだ
虫を食道の奥の方で団子にして与えます。その団子の中身をしっかり調べた人がいて
数を数えたら、なんと千匹以上の虫が入っていたというのですから驚きです。

営巣と育雛の時だけ地上に降りるアマツバメですが、それ以外の生活はすべて空中
です。この空中生活を支えているのが翼です。

翼は手のひらにあたる初列風切羽と前腕にあたる次列風切羽がありますが、初列風
切羽が占める割合が大きく、次列の方が小さい。この比率はアマツバメが高速飛行を
するための強力な推進力を生み出しています。次列は少ない面積で高速飛行に必要な
揚力をコントロールしているのです。

この楽しそうに飛ぶアマツバメの飛行姿を2時間近く追ってみましたが、早すぎてカメラが
付いていけませんでした。下から上がってきては目の前をかすめ、上空から突進して
きては頭の上をかすめていく、いくら優秀なCanonのカメラでも腕がなければ駄目でした。

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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