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★ 崖に巣を掘るショウドウツバメ ★

2012年07月05日

ショックな出来事が起きてしまった。いつも野付半島に行く途中に、今年見つけた
ショウドウツバメの集団コロニーがあったのですが、すべて壊されてしまいました。

やばいところに巣を造ったなと思っていました。その場所とは土砂の採収場の中に
あったのです。牧草地を掘って、その下の層にある砂を採るために削られた垂直の
切り通しの壁面にありました。


車が出入りする近くにあったので、工事の人が気を効かして保護してくれているんだと
思っていました。ところが見つけて3週目で、完全に削られて消失していました。

ショウドウツバメの巣は、崖を掘り進んだ先に作られます。入り口は5-10センチほど
ですが、奥行きは手を入れても届かない1メートル近くになることもあります。

小洞燕と和名が付けられたのは、このように崖に小さな洞を作って繁殖するからです。

根室地域にはごく普通に見られる夏鳥ですが、国内では北海道でしか繁殖していま
せん。本州より南は春と秋渡りの時期にだけ観察され、冬は東南アジアなどの熱帯
地方で過ごします。

私が巣を見つけたのは6月17日の早朝でした。たくさんのツバメが低空で飛んでいた
ので気づきました。巣作りの後半に入っている頃なのか、出てくるツバメを追いかけて
飛んで行くツバメがいました。


観察しているうちに、2羽や3羽で連なって飛んでいるのが多いのにも気づきました。
あとで調べるとこの行動はメイトガードと呼ばれるもので、雄が産卵を前にした雌を
他の雄との浮気から守るための必死の姿なのです。

他から見ると一見愉しそうに飛んでいますが、雄にとっては自分の子孫を残すための
大切な仕事なのです。

でもまあ、どんなに努力をしても巣を壊されてしまえば、一瞬の泡になってしまいました。


しかしまあ、ショウドウツバメはちょこまかと飛び回って、その姿をカメラに収めるのは
なかなか大変でした。

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プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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