« 2012年01月 | メイン | 2012年03月 »

★ 必死なエゾリス ★

2012年02月28日

今季の寒気はがっばっています。いつもならタワラマップ川の上にできた氷が落ちて
きらきら輝く水面を見せているのに、まだしっかり残っています。朝は湯気さえ上がっ
ています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                  ■  必死なエゾリス  ■

大雪が降った翌々日、久々にエゾリスが我が家の餌台にやってきました。すっごく
お腹が空いていたのでしょう。アカゲラ用に入れていた脂身に金網の外から必死に
齧りついています。


昨年、電線の邪魔になると北電の下請けの工事屋さんがお隣のトドマツの木、6本を
根もとから切り倒しました。それ以降、警戒してあまり来なくなっていました。

トドマツの木は姿を隠す安全な場所として使っていました。カラスやタカの仲間が姿を
見せると素早く駆け込んで様子を見る場所でした。時には中で昼寝をしていたことも
あります。

下のタワラマップの森からやってくるには、地上を走ってこないといけないので雪の上
はかなりの危険があります。


新雪の上を走ってくるにはリスにしてもかなりの重労働に違いありません。おそらく除
雪をした道をやってきたのでしょうが、それでも森の端までは70mはあります。危険で
す。

餌台にとりついたエゾリスはヒマワリの種がないことを確かめて、すぐに脂身に齧りつ
きました。あたりのことなど警戒する様子もなく、ただただ金網越しに脂身を引きちぎ
っています。

相当お腹が減っていたんですね。その真剣さに、慌ててカメラを向けてしまいました。

しばらくして落ち着いたと見えて、今度はヒヨドリ用に用意してある砂糖水を美味そう
に飲みました。それからこっちを向いて挨拶をしてくれました。


下に降りて雪面を歩き、ひとしきり周りの様子を確かめて、森の方に走っていきました。

★ 貝好きホオジロガモ ★

2012年02月28日

お隣の家の屋根には厚さが80センチの雪の層が落ちずに残っています。それが少し
づつせり出してきて今や1m以上のひさしになっている状態です。下の面はこちこちに
凍っているので、ぴーンとしています。シバレが取れないのでおれません。屋根が
おれないか毎日ハラハラしてみています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                 ■  貝好きホオジロガモ  ■

氷が張ると目立つカモがいます。ホオジロガモです。野付湾に張った氷の一部に穴が
空いて水面が見えると、初めにやってくるのがホオジロガモです。

ホオジロガモは潜水の名手です。素振りなしでさっと潜ります。水しぶきも音もほとん
ど立てません。素早い、力強い、予測しにくいなどなど行動に魅力があります。


大好きなのは貝類やイカ、タコの仲間。野付半島のまわりにはたくさんのアサリや
ホタテ、流氷が来るときはクリオネやオキアミがいます。エビやカニも好きです。魚だ
って捕ります。腹が減っているときには海草だって食べます。

当然、水の中での泳ぎはすばしこく、20,30秒ほどの潜水時間で十分に餌を探し
ます。捕ったものはほとんど水の中で食べてしまうので、浮いてきたときに捕ったも
のをくわえているのを見たことがありません。

頭の形が特徴的です。ナポレオンの帽子をイメージするヘルメットのような頭の形を
しています。スピードを競うスキーの時に使う流線型のヘルメットに似ています。

おそらく海中を泳ぐときに水の抵抗を少なくするのに役立っていると思います。
また貝やカニなどを探し出すときに砂を掘るために強い力がいるので、頭部の筋肉
が発達しているようにも見えます。

眼の虹彩が金色です。黒っぽく見える頭の羽色に映えて、遠くからでも目立ちます。
英名がゴールデンアイといわれるほど個性的な眼をしています。

黒っぽく見える頭の羽色は光が当たる角度で濃緑色に輝き、頬っぺたの白さを際立
てます。緻密な羽の美しさと目の色が何に役立っているのかわかりませんが、とても
特異な機能がありそうです。


流氷が来ると開いている海水面を求めて集まってくるので、いまが見ごろなホオジロ
ガモです。

★ 流氷満杯 根室海峡 ★

2012年02月27日

4日前の吹雪の翌日、我が家のバードテーブルはヒヨドリ13羽が朝から張り付きま
した。お目当てはバナナ。1本を台に乗せるたびに我先に飛びついて瞬く間に食べ
つくします。他の家の餌台が雪に覆われて早朝から開店する我が家に集まったよう
です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


               ■  流氷満杯 根室海峡  ■


とうとう流氷が大量に根室海峡になだれ込んできました。見渡す限りの氷・氷・氷の
原っぱです。知床半島までも、国後島までも、根室半島までも、流氷で埋め尽くされ
ています。


4日前に吹いた北東の強風が国後島で塞き止められていたオホーツクの氷を根室
海峡に流し込んでくれたのです。

それまではカスのような薄氷が国後島をかすめるように根室方面に流れて行くのを
眺めるばかりでした。見る側をがっかりさせていました。

知床半島と国後島に挟まれた根室海峡はオホーツク海から流れ出ていく海流の通
り道です。海流は国後島側の方に沿って早く、標津側は川の淵みたいに遅いのです。

ですから、なかなか流氷が届いてくれないのです。風待ちの状態です。年によっては
全くやってこないこともあるのです。漁師にはありがたいことですが。

とうとう吹いたのです。厚くて重い氷をどんどん西側の標津の海辺に押し付けました。
大流氷原の出現です。風の強さを象徴するのは氷の凸凹。なだらかな氷の氷原では
ありません。見渡す限りのギザギザ、ボコボコです。


押し付けて押し付けて、これでもかこれでもかという表現がぴったりの氷原です。
圧倒されます。あまりにもびっしりなものだから少しの風では全く動かなくなっていま
す。

浜辺によって見るとぎーこぎーこ、きゅうーうきゅーうと氷が押し付けられきしむ音が
してきます。この音が聞きたくてずーっと待っていました。


静かで、寒くて、一面が白い流氷の平原の中に1日身をさらすと心身とも浄化され
ます。

この流氷しばらく居つきそうです。

★ 瞬膜 第3のまぶた ★

2012年02月24日

久々の猛吹雪でした。細かい雪が街灯に照らし出され、横に走っていました。風が
すごいスピートで゙通りぬけるところは雪はたまらず、袋小路には大量の雪が吹き
溜まっています。朝6時から10時まで、汗びっしょりの雪かきでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**********************************


               ■  瞬膜 第3のまぶた  ■


10m先に止まったオジロワシを車の中からカメラに収めた。その時は気づかなかっ
たが、あとで友人から質問がきました。目が白くなっているのだけど病気かな、とい
うものでした。


(オジロワシの瞳に薄っすらとした膜が。半透明の瞬膜です)

いいところに気が付いてくれました。いつも鳥を撮影していると、会心の瞬間を
撮ったのに目が白くなって、黒い瞳が消えてしまっていることがあります。

これは、瞬膜が眼球を覆っている瞬間なのです。瞬膜を知ってますか。人には
ありませんが、身近な動物のネコやイヌにはある大切な膜です。

鳥はこの瞬膜が発達しています。鳥の目を守るのは上まぶたと下まぶたと第3
まぶたといわれている瞬膜です。

鳥のまぶたは人のように瞬きのために使用されてはいません。その代りに角膜
の表面は瞬膜によって涙を潤滑しています。

瞬膜は普段、目がしらのまぶたの裏にしまわれています。突然の刺激に瞬時に
反応して、目がしらから目じりに横に出てきます。

水平方向に動く第3のまぶたといわれるゆえんです。

鳥によって瞬膜の色が白かったり半透明から透明だったりします。オジロワシは
半透明です。おそらく膜越しに見ることができます。よく見るハシブトガラスは
白い膜です。体が黒いからよけその白さが目立ちます。


(ハシブトガラスの瞬膜は白い色に見えます)

潜水するカモやウミスズメの仲間はコンタクトレンズなみの働きをして水中でも
魚がよく見えるようです。また高速で飛ぶ鳥も風よけとして目を保護するのに
利用しています。


瞬膜。侮れません

★  藻琴山スキー ★

2012年02月22日

我が家の近くでキタキツネがグワーォ、キャーォ、クワゥンクゥワンなどと記録するには
はなはだ難しい声を出しています。昼夜お構いなしです。朝の散歩で2匹のキタキツ
ネに会いました。きました来ました。発情の時期が。雄がしきりに嫌がるそぶりを見せ
るメスにまとわりついています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                   ■  藻琴山スキー ■

滑りたかった。せっかく上った山ならそのまま山頂から一気に滑れば、最高だったに
違いありません。でもできませんでした。

私は5歳から18歳まで山陰の名峰・伯耆大山で毎週スキーに明け暮れていました。
特に高校生の時は土曜日の昼から出かけて暗くなるまで滑りまくりでした。

北海道に来てからは興味の対象が多すぎて、スキーはご無沙汰をしていました。
山スキーは冬の山行の時にアザラシの皮を張り付けて、登るときに逆走しないように
して登った記憶ぐらいです。

藻琴山の山頂に着いたとき、あとから来た3人組は山スキーをはいて登ってきました。
今のスキーはかかとに金具を立てることで、斜面に体が真直ぐにできる工夫がして
あるんですね。とても楽そうに登っていました。


山頂から北側に白い紙を軽く丸めたような斜面が下の谷の林に伸びています。
夏場はクマザサが覆い尽くすカールです。滑るには絶好なゲレンデです。

すでに前日までにつけられた滑走あとがきれいに残っています。何とも気持ちよく
滑ったシュプールです。


3人は一人づつ尾根から一気に滑りだしました。上から見る者には何とも羨ましい
瞬間です。俺がやる気があったらできるのにと思うのともういいや見るだけで十分
という思いが錯綜しました。

軽い雪の上を慎重に、そして果敢に、勢いよく谷に向かって、森の中に消えていき
ます。それを確認して、次の人が滑走して行きます。


滑る方も、見ている方も、何とも気分のいい山スキーです。

★ 接岸流氷のウミアイサ ★

2012年02月21日

オオハクチョウが我が家の上空を飛んで行きました。まだ寒気が居座っていますが
鳥たちは確実に北を目指し始めました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**********************************


                 ■  接岸流氷のウミアイサ  ■


流氷が着岸したらカモたちが流氷の近くで餌を捕りはじめました。それまでは野付湾
から流れ出していく野付産流氷のまわりに多く集まっていて、遠くの方でしか見れま
せんでした。

野付半島に接岸する流氷は強い風で押し上げられるように砂浜に座礁します。
そのため大きさの違う流氷がひしめき合い、ところどころに海水面が大きく残る
ことがあります。そこに海ガモが集まってきます。

ウミアイサ、クロガモ、ビロードキンクロ、コオリガモ、ホオジロガマなどです。その
中でもウミアイサは神出鬼没です。


(ウミアイサのメスが流氷の間に出てきました)

彼らの目的は流氷の下にいる魚です。流氷の下はプランクトンの宝庫だからです。

打ち上げられた流氷の底の部分を見ると薄っすら茶色がかって見えます。これは
流氷の中に植物プランクトンがたくさん棲んでいるからです。小さな藻類でアイス・
アルジーと呼ばれているものです。

流氷を通ってくるかすかな光で光合成をして海水の栄養分でどんどん増えます。
彼らにとっては流氷は温室みたいなところです。

流氷の下にはエビや小魚、オキアミなどの動物プランクトンが集まってきています。
特に野付半島周辺にはワカサギの仲間のチカやコマイが群れで回遊していて、
カモたちには恰好な餌場になっているのです。

流氷が寄っている海岸線を歩いていると流氷と流氷の間にできた海面にウミアイ
サが潜水艦が急に浮上してくるようにぽっかと浮いてきます。私も思い切り緊張
しますが、ウミアイサはさらに緊張警戒をします。


彼らは水面を滑走して飛ばないと飛べません。潜って逃げるか、滑走して飛べる
広い海面があるところまで泳ぐしかありません。私がじっとしていると出口を探して
うろうろすること。

おかげでウミアイサをじっくり観察できました。

流氷が来るといろいろ愉しきことが出てきます。やめられません。

★ 川湯駅 出発進行 ★

2012年02月20日

月齢26.8のか細い月を夜明け前の東の空に見ながら野付半島に急ぎました。
たぶん今日が四角い太陽を見れる最後のチャンスだと思いました。気温マイナス
19℃で十分出る可能性がある条件です。空は快晴でしたが、東の水平線には
またまた雲が出て、太陽の顔を隠してしまっていました。今日も無念・・・。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**********************************


               ◆  川湯駅 出発進行  ◆

随分久しぶりに川湯駅に立ち寄ってみました。10数年以上のご無沙汰でした。
名前が「川湯温泉駅」に変わっていました。

北海道川上郡弟子屈町川湯駅前1丁目にある北海道旅客鉄道、釧網線の駅です。

私のイメージは駅舎があって、駅前は平屋建ての長屋ぽっい建物が何軒か建って
いました。その中に温泉を引いた銭湯がぽつんと一軒ありました。森の中の小さな
集落というたたずまいでした。

駅前がすっかり様変わりして、レストランやパン屋さんができていました。ログハウス
風の民家も立ち並び、エネルギーがどんどん注ぎこまれている勢いを感じました。

駅舎は昔の姿がそのままに残されていました。かっては駅員さんがいて改札口で
切符に切れ目を入れてもらった記憶があります。その駅員さんがいた事務室は
駅屋の小さなレストランになっていました。駅員さんのいない駅になっています。

偶然、釧路から来たワンマン気動車が到着しました。今夜川湯のホテルに泊まる
人たちでしょう、軽い登山装備の中年のご夫婦と仲良し2人組みのお姉さんたちが
駅舎から出てきました。

私はあわててホームに走りました。久々に汽車を見たかったのです。中標津は
20年前に標津と標茶を結ぶ線が廃線になって、鉄路との関係が全くない町に
なっているからです。

ワンマン一両の気動車がゆっくり動きだし、網走駅に向かって走り出して行きまし
た。左側に運転士さんが座っていて、こちらが手を振ると愛想よく手を挙げて答え
てくれました。なんか暖かい・・・。

汽車は後ろに雪が張り付いて、原野の中を走ってきた、ていう余韻を残して消え
て行きました。


★ 貝食うカモメたち ★

2012年02月18日

寒気がすごい。ここ数日マイナス20℃近くまで毎夜下がります。しかし、お昼は
太陽の明るい光が燦々と雪を解かします。その一滴一滴が川に注ぎこんで行き
ます。川の水位が上がってきてます。ネコヤナギの花芽が膨らんで銀色に輝き
始めました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


**********************************


                 ■  貝食うカモメたち  ■

カモメは悪食です。タンパク質を含むものなら何でも食べてしまうバイタリティーが
あります。食べ物が捕りづらくなる冬季はよけいです。


(流氷が運んできたものをあさるシロカモメ)

カモメの飢えを救う強力な助っ人は、荒れる天候です。強力な低気圧が通過する
たびに海は時化、でかい波が岸辺に押し寄せます。そのたびに沖合や海底から
食べ物が打ち上げられます。

目立つのはホタテやホッキの大型の貝、ホヤ、魚、鳥の死体、などです。海草も
よく食べています。

大きな二枚貝は弱って貝が開くまで、根気よく待ちます。パッカと開くと嘴を隙間
から入れて、中身を引き出します。挟む力が強いので簡単そうに取り出します。
私も取り出してみようとしましたが、半開きの貝から中身を出すのはなかなか
大変です。

海岸に打ち上げられたコンブなどの海草に紛れているホッキやアサリなどの
貝あさりも根気が入ります。

時化の後は漁師さんがたも海岸に出て、貝拾いするくらいかなりの量の貝が
打ち上げられるので、カモメにとっては貴重な食料源になっています。

時化がしばらくないときは、干潮時にできる干潟や浅瀬が頼りになります。
アサリが簡単に捕れることがあるからです。

野付湾にいるカモメの中には、見つけたアサリをくわえて高いところから下に
落として割ることを学習しているカモメがいます。


(浅瀬からアサリをくわえて飛んで行くカモメの若もの)

硬い氷の上に繰り返し繰り返し落とし、貝が開くまで続けます。食べるとまた
干潟に行ってとってきてはやっています。貝も大き目なものを選んできます。

根気よくやっているとけっこうお腹が膨れるようです。

★ スノーモンスター ★

2012年02月17日

NHK BS1の番組「地球テレビ エル・ムンド」にジビエ料理の王様といわれる
ベガス(ヤマシギ)が取り上げられました。その中で生きているヤマシギの写真を
使いたいということで連絡がありました。道新ブログを見ての連絡です。

NHKはケチなので、謝礼はないとわかっていましたが、道新ブログを見てくれると
いうことで、ありがたくお受けしました。いい番組でした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                 ■  スノーモンスター  ■


久々にスノーモンスターに会いました。藻琴山に登る斜面の樹木が大変身をして
白い怪物になっていました。

斜面から突き出た針葉樹の先の方をすっぽり覆うかのように張り付いた氷の層が
いろいろな形となって立っていました。一つ一つをじっくり眺めているとどれもが
何かに似ているのです。

これはサンタがそりに乗っているみたい。郵便屋さんがスキーで滑り下りる姿。
ゴリラの立ち姿。何にも似てないけど面白き形やなあ。

つたない想像力でひとつひとつのモンスターを眺めていました。


(私にはサンタクロースがソリに腰かけている風にみえます)


(郵便配達のおじさんがスキーで滑り降りる)


(真ん中はゴリラ。右がゴジラ。見えませんか。)


スノーモンスターは樹氷の怪物です。樹氷は気温がマイナス5度以下の寒気の中で
生まれます。冷やされた水滴を含む霧が斜面を這い上がってきて樹木にあたり、
その衝撃で凍結します。付着します。それが成長して氷の層になっていき出来上が
ります。

ですから、風上に向かってどんどん成長を続けます。風が強ければ強いほど鳥の
羽毛がつく様に成長します。よく成長していくと「エビのしっぽ」といわれるほどになり
ます。

やがて木が樹氷や雪ですっぽり覆い尽くされたものがスノーモンスターになるのです。

日本海からたっぷり水分を含んだ雲が這い上がって来る地域に多いかなとと
思っていました。パウダースノーがあたりまえの地域には縁がないと考えていた
だけに、ビックリマークです。

屈斜路湖を眺めおろす斜面は最高の野外美術館になっていました。


(雪原の野外美術館)

★ 温泉のオオハクチョウ ★

2012年02月16日

夜中の2時に目が覚めました。ブフォーブフォーと外から唸るような音が時には大きく、
弱く聞こえてきます。じーっと耳を澄まします。ブラインドを開けて外を見ると、普段は
あまりしならないシラカバの大木が揺れています。地面の雪が猛烈に走っています。

あとで聞いたら風速39メートルの烈風でした。私的には道東の春一番です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                ■  温泉のオオハクチョウ  ■

オオハクチョウが温泉が湧く砂湯に集まって湯治をしています。その数123羽。湯煙
が上がる浅瀬に入って心地よさそうです。


砂湯は屈斜路湖畔にあります。この湖は百万年以上前からの火山活動でできてきた
日本最大のカルデラ湖です。周辺ではたくさんの温泉が吹き出ていて、露天風呂が
たくさんあります。

砂湯もその一つで、砂浜の下から手を入れたら熱いほどの温泉が湧き出ています。
ですから、マイナス20℃以下になるところにも関わらず凍ることなく水面が空いてい
ます。

いつごろからオオハクチョウがここで越冬するようになったかはわかりません。

この湖は1938年の屈斜路地震で、湖底から硫黄が噴出して水質が酸性になって
それまで生息していた魚が全滅してしまいました。その後アトサヌプリ川や川湯温泉
の強酸性温泉が流れ込んで湖全体がPH5の酸性湖になっていました。

ですから植物も生えることなくオオハクチョウが食べるような水草は生えていません。
何故越冬できるのか。冬でも観光地としてやっていくために餌を与えられているよう
です。

オオハクチョウの越冬は、観光と関係しています。でも、かっては植物も生えていて
オオハクチョウが越冬していたからこそ、毎年やってきているとも考えられます。

今年は例年より開水面が少なめで、入っているオオハクチョウたちが窮屈そうでした。
でも、嘴の鮮やかな黄色やおっとりとしたくつろぎの目の表情は温泉のおかげです。


長野の地獄谷の温泉猿と同じような雰囲気を感じました。

★ 一列縦隊のスズガモ ★

2012年02月15日

完熟きんかんたまたま」を食べました。宮崎ブランドのきんかん。一度は食べて
見たかったのです。キンカンたまたまを略して「キンたま」といいます。糖度が16度
以上あって、生食丸かじりができる。水分が多くて甘みとキンカン独特の美味さが
絶妙。私は好きです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


               ■  一列縦隊のスズガモ  ■


氷が張らない海面にスズガモが300羽ほど頭を背中に入れて休んでいます。みな
まったりとしてくつろいでいます。満腹してお休みのようです。

スズガモはロシアの北部から渡ってくる小型の潜水を得意とする海ガモです。
貝が好きで、アサリや巻貝を丸呑みして食べます。貝殻を簡単に粉砕できる砂ぎも
(筋胃)を持っているからです。

野付湾はアサリの大産地なので、冬でも食べるには困りません。漁師もスズガモが
アサリを食べても気にしてはいません。

ゆってりとしたスズガモをまじかで見ているときに、何を思ったか40羽ほどの群れが
1羽を先頭に静かに泳ぎ始めたのです。音も立てず、蛇が移動するようにくねくねと
曲がりながら、一列縦隊になっていきます。


(1羽を先頭に急に隊列を組んで泳ぎだしたスズガモたち)

だんだん伸びて、直線になってこっちにやってきます。何が起こるのか、何を考えて
なのか、スズガモの行動にあっけにとられるばかり。

休んでいるカモの横をすーっと通り過ぎて行きます。警戒して逃げていくというより
私が吸い寄せている感じでした。潜るわけでもなく、ただただ移動して行くだけでした。


(まっすぐに伸びて整然と泳いでくるスズガモたち)

結局、何が目的で移動してきたのかさっぱり解らずじまいでした。でも、とても興味
深い行動に見えました。

★ 藻琴山 スノーシュー登山 ★

2012年02月14日

2月11日。快晴。関西からやってきた70に近き若き姉さん・兄さんたちと藻琴山に無事
登ってきました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

この日は屈強な40代のサポーター4人が同行してくれました。


(サポート隊の猛者、岩井ちゃん)


***********************************


             ■  藻琴山 スノーシュー登山  ■

藻琴山は屈斜路湖の外輪山です。屈斜路湖は北海道東部、弟子屈町にある自然湖。
直径約24キロの巨大なカルデラ湖で、周囲に外輪山がそびえます。その中で一番
高い山が標高1000mの藻琴山です。


登る前に屈斜路湖の氷の上を歩いて、藻琴山を見上げました。見上げるとこれといって
特徴のない山並み、頂上もわかりづらいくらいです。確認していざ出発。


(砂湯の近くから見る藻琴山)

川湯から東藻琴町に抜ける山岳道路を登ります。外輪山を這うように走る道はどんどん
高度を上げてやがて標高720mの藻琴山第2展望台に着きます。冬季は入り口からは
除雪をしていないので、路肩に寄せて駐車をしました。すでに10台ほどの車が止まって
いました。

サポート隊の4人はすでに到着して、準備をしていてくれました。途中でしんどくなったら
各自が引き返すということでいざ出発。

尾根にとりつくまで急峻な坂を直登。ハイマツの上に積もった雪はしっかり引き締まって
歩きやすい。先人が踏み分け道をつけてくれているので負荷も少ない。それでもしんどい。


標高差が280mしかないので、それぞれのペースで歩きました。風道や木々の生え具合
で、木に付着する雪の造形が変化に富んで面白い。造形の雪原を抜けるといよいよ
尾根にたどり着きます。冬のルートは夏の登山道を無視してつけるので、とても新鮮。


頂上まで雪庇がついた尾根、尾根を行きます。気温はマイナス14℃。ダイアモンドダスト
がキラキラして、疲れを癒してくれます。元気のいい連中はすでに頂上近くまで達してい
ました。

恐竜の背のギザギザを思わせる屏風岩が見えて、その後ろに頂上に向かう尾根が
光の明暗で美しい。ここまでくれば別にいつ引き返しても構いません。十分に山の
美しさが満喫できます。


(左のギザギザが屏風岩。真ん中が藻琴山の頂上)

頂上直下で昼飯。サポート隊が用意してくれたのは、牛肉の焼き肉とカップ麺でした。
アツアツの食事は五臓六腑に心地よく沁みました。

風もほとんどなく、最高の冬山を労多くなく味わいました。ありがとう、藻琴山。
ありがとうサポート隊。

★ 西別岳と摩周岳 ★

2012年02月13日

太陽の光が日増しに強くなってくるのが分かります。ふわりとしていた雪の表面が
日中に融け、夜中の厳寒で硬く締まります。猫が外に出る頻度が多くなりました。
足裏に雪がつきにくくなったからでしょう。

おばんです。小太郎でごじゃります。

**********************************


                  ■  西別岳と摩周岳  ■

一度ゆるんだ寒気もここの所とても安定した極寒を維持しています。空気が澄んで
遠くがよく見えます。

澄んでると目で感じるのは早朝や夕方に出ている雲の輪郭がはっきり見えること
です。光が雲の後ろから射してくると、光の陰と陽で雲がとてもきれいに見えてき
ます。

地面から上がってくる空気の温度と上空の寒気にそれほど差がなく、光の屈折が
強くないから、遠くのものの輪郭がくっきり見えるからでしょうか。

全面結氷した野付湾。その後背に根釧の大地。さらに後ろには100キロ以上遠くの
雌阿寒岳と雄阿寒岳、50キロ離れた西別岳と摩周岳がとてもくっきりと見えました。

どの山もよく昇る山です。特に西別岳と摩周岳は前の晩飲み過ぎて寝坊した時に
散歩と称して行く山です。標高799mの低い山ですが、とりつきから「がまん坂」と
いう直登型の道から始まる酔いを醒ますにはうってつけの山です。

標高が低いわりには私が大好きなチングルマのような高山植物が多く、登ることが
愉しいやまです。

西別岳の頂上からは目の前に摩周岳が見えます。体調が良ければついでに登る
のがこの山です。摩周湖の外輪山でなかなか魅力的な山です。標高が858mあり
ますが、西別岳と違って最後に急峻な崖道があります。ここでお酒はぶっ飛びます。

近くで見る山もいいものですが、遠くから見る二つの山はゆったりとしたたたずまい
で北海道的です。


(西の空に久々雲がなかった。遠く50キロ離れた西別岳と摩周岳がくっきり)
左が西別岳。右が摩周岳、その裏側に摩周湖があります。

★ けあらし(気嵐)の朝 ★

2012年02月10日

このところ毎朝、ヤマセミが来ています。タワラマップ川の木に止まってキッキ・キッキ
と警戒の声を出して飛んで行きます。水温の暖かい湧水が注いでいるところに集まっ
ているヤマメが狙いです。

おばんです。小太郎でごじゃります。

***********************************


                   ■  けあらし(気嵐)の朝  ■


風のない穏やかな早朝。空は快晴、気温マイナス14℃。先日までマイナス20℃が
続いていたので、皮膚感覚としては暖かくなった気分。海辺は波がなく静かです。           

久々に四角い太陽を見ようと期待してきましたが、水平線に湧き上がる気嵐らしい
雲に阻まれ、普通のまん丸い太陽しか拝めませんでした。

高台から移動して床丹海岸に足を延ばしてみました。先日やってきた流氷のかけら
が少し残って遠浅の砂浜に残っていました。


(床丹の海岸線。波のない静かな海。凍った家)

太陽が少し登って、鏡のようにのっぺらな海面は薄く結晶したザク氷が浮いて、
陽射しが押さえつけられ鈍いオレンジ色に輝いています。

日射しで気温が上がりだしたのか、空気が動き始めました。ゆっくりと、ゆっくりと
かすかな風を感じます。

そのとき、海面から水蒸気が立ち上がりだし、太陽の光にほんわかとオレンジ色に
染まってきました
。ゆらりゆらりと海面から涌く様に上に上にと上がってきます。

出たあ。けあらし・・・。


(もやもやと立ち上がるけあらし。気象用語では「蒸気熱}という)

北海道の冬に見られる幻想的な光景。風が穏やかな、寒さが厳しい朝に見られる
美しい現象です。陸上の寒気がゆっくりと海上に流れ出し、海面の水蒸気を冷やし、
一瞬にして細かな結晶に変えます。

無風と寒気、海水の温度、太陽の光、地理的条件、などなど。いろいろな要因が
そろったときにしか見られないものです。一瞬の自然現象。

実は「けあらし」って、北海道の方言です。もとは留萌地方で使われ始め、それが
広がっていったとされています。ネーミングがよかったのですね。いい言葉です。

★ オナガガモ 氷の道で一休み ★

2012年02月09日

ミンクに会いました。タワラマップ川の氷の上で立ち上がっていました。凍れがきつか
ったので普段は凍らない川面のところどころが凍って、ミンクの良き休み場所になって
いるようです。川の中には昨年ふ化して大きくなったヤマメのピンコが泳いでます。
それが狙いで来ています。するっと水の中に入り、すいすい上流に泳いで行きました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                ■  オナガガモ 氷の道で一休み  ■


ほとんどの仲間が本州の方へ渡っているオナガガモがほんの少し残っています
食べれるものを調達できる能力と寒さに耐える体力、羽毛の厚さがあれば極寒の
地方でも生活できるのです。


            

野付湾の95%は氷に閉ざされています。ただ尾岱沼の港周りは出入り口なのと
川水が流れているので、凍らないで海面が空いています。

そこは小魚が多く、海藻もテトラポットなどについて生えています。フノリやアオノリ
などの海草がおおいようで、オナガガモは漉すぐようにして食べています。

かっては春別川の河口にオオハクチョウがたくさん越冬していて、それを見に来る
お客さんがパンの切れ端やエビセンなどをやっていました。そのときは100羽以上
のオナガガモが残って、冬を越していました。

でも、野付湾で鳥インフルエンザがオオハクチョウから検出されてから餌やりが
中止されました。途端に数が減りましたが、それでも残って冬を越すオナガガモが
いるのです。

一般に夜に食事をして、昼には休む傾向があります。野付湾ではどうも干潮時に
湾内から流れ出てくるアマモや岩に着くフノリなどの海草を採って食べ、満潮に
なると休んでいるみたいです。

人や車が来ない時は、安全なのか港の圧雪された道の上や船着き場で、水に
浮かんでいるような姿勢で休んでいます。


あまり脅されることがないのか、近寄ってもいたってのんびりしたものです。

★ あさるキタキツネ ★

2012年02月08日

今週は山に登ります。スノウシュウがいります。皆70歳前の若き男女です。標高が
千mの山です。何とか皆が愉しく登れますように。せっせと準備中です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                  ■  あさるキタキツネ  ■


ひもじい、ひもじい季節になりました。雪が降るとどうしても食事の材料探しが難しく
なります。コマイの定置網が陸揚げされ、前浜は餌になるような魚がいなくなりました。

食材が無くなると鳥たちは新たな漁場にに向けて移動して行きました。寂しいものです。

しかし、陸で暮らす動物は飛んで行くわけにはいきません。海からの贈り物以外の
食べ物を探して食べなければなりません。

中でもキタキツネはネズミが主食ですから、ハンティングがむつかしくなる積雪期は
ひもじい生活を強いられます。

海からの贈り物がこんなにも楽して生活できる糧だったとつくづく実感する時季なの
です。てくてくと氷の上を歩き回ったり、海岸べりになにか落ちていないか探し回り
ます。

歩き回るものどうし、どこかで出会います。素早く逃げていくキツネがいたり、こちらが
危害を加えないと判断すると、警戒しながらも堂々としているキツネがいます。


普段日中にはほとんど会うことがありませんが、ひもじくなると出会う頻度が増しま
す。苦労してるなと思える風貌になります。顔先が黒っぽく薄汚れています。

何故そんなに汚れるのか。不思議に思っていました。とうとうその現場に出会うことが
できました。

浜辺の砂被り。以前に打ち上げられた魚やアザラシの死体が海が荒れたときに、
打ち上げられてくる砂を被って埋もれてしまうのです。その埋もれたものを穴を掘
ってあさっているのです。


皮と骨しか残っていないようなアザラシの残骸からかすかに残っている肉や軟骨を
引きちぎっては食べているのです。

零下の世界ですから、まだ腐ってはいません。塩漬けになっていい塩梅になってい
ます。砂の下に隠れているので、オオワシやオジロワシからも守れます。狙うは
目ざといカラスたちだけです。


キタキツネってやっぱ知恵ものです。

★ 根室海峡に流氷が ★

2012年02月07日

北側の屋根に残っていた雪がドスン、ドスンと落ちていきます。季節は嘘を言いません。
立春を境に暖かさがじわりじわりと戻ってきました。寒いの大好きな私には名残惜しく
寂しくなります。でも、着実に春です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


************************************


                 ■  根室海峡に流氷が  ■

オホーツク海から流氷が根室海峡に流れ込んできました。海流の速い流れに乗って
根室半島に向かっていきます。4日前にその一部が野付半島に押し寄せました。

北東の風が吹いたらしく、知床半島の先端部に留まっていた流氷がほんの一部だけ
羅臼港までやってきていました。その氷の一団が根室海峡を南下、野付半島の先端
をかすめていきました。

2月3日にやってきました。私は5日に出かけたのですが、本隊は留まることなく根室
半島に行ってしまっていました。

それでも野付半島の先の方の海岸に押し寄せた流氷の一部が残っていました。予想
どうり今季の氷は厚くて大きいです。


水面の上に出ている氷の高さは4,50㎝ですから、水面の下は3mくらいはあるでし
ょうか。海岸線は岸辺に沿って10mから30mほどの幅で動けなくなった流氷が残っ
ています。

氷の下が海底に着いて、流されずにとどまった氷です。風の力で押し上げられ、立ち
上がったり、ひっくり返ったり、氷の上に乗り上げたり、凸凹の流氷になっています。


流氷船に乗ってみる流氷は平らで単調なものですが、海岸に押し寄せる流氷は
すごい力で岸辺に押し付けられるために、氷と氷が押しつぶされて盛り上がって
凸凹の世界になります。

これが美しいのです。光が様々な角度で反射され、時間によっては青の色が楽しめ
たり、白色のグラデーションを満喫できます。

国後島を見ながら流れていく流氷の速さを確認しつつ、早く大量の流氷がやってくる
のを期待してしまいます。


(沖合に大きな流氷の塊が止まっています。海底が浅くそこの砂地について動けない)

★ 立春のゴジュウカラ

2012年02月05日

とうとう来ました。野付半島に流氷がたどり着きました。私はまだ見ていませんが、
知人が得意げに教えてくれました。明日はいないかもしれませんが、期待して早朝
から出かけてみるつもりです。今日は立春。陽射しはすっかり春色をしています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************


                 ■  立春のゴジュウカラ  ■

今日も快晴。陽射しがまばゆくなりました。太陽が朝、顔を出すとタワラマップの森の
小鳥たちの動きがよくなります。

ミソサザイが南斜面のハルニレの太い根もとから飛び出してきて、チャチャと声を
あげてこっちを見ています。短い尾っぽを90度に立てて、素早く飛んで行きます。
この俊敏な動きは思い切りエネルギーを与えてくれます。これだけで朝の気が
ぴりりと引き締まります。

久々にキバシリのか細くて透明感のあるチリリリリの声が聞こえてきました。ミズナラ
のごわごわした皮にへばりつき、するすると上に登っていきます。

樹の上のほうには、シジュウカラやハシブトガラ、ゴジュウカラがいます。すでに
ライバルを意識して活発にさえずりを始めています。


太陽の光が彼らの脳に刺激を与えて、各オスたちの春の繁殖モードに火を点け
だしてきています。なんとはつらつとした明るい声なのでしょうか。

我が家の餌台も活気を帯びてきました。コゲラやアカゲラは豚の脂身にお熱です。
ヒヨドリは砂糖水とバナナに首ったけ。ヒマワリの種にはゴジュウカラやシジュウカラ、
ハシブトガラ、ヒガラが繰り返しやってきます。

彼らは必ず一つのひまわりを嘴でつまんでは、近くのイチョウの木に入っていきます。
枝が密になっているのでハイタカやチゴハヤブサから身を護れるからです。

中でもゴジュウカラはヒマワリの種を割るのが他のカラよりも上手いので、餌台に
やってくる回数の多いこと。動きを見ていると日に日にパワーが増してきている
ように感じます。


今日は立春。陽射しの強さが鳥たちにエネルギーを注入してきています。

★ オオワシ アザラシを食らう

2012年02月04日

羅臼から来られたお客さんの情報。流氷が港にやってきてうろうろしてますとのこと。
国後島の北岸に止められていた氷が根室海峡に入り込んできました。斜里側に接岸
した流氷はなかなか動きませんが、羅臼側の氷は海流と風向きで忙しく動きます。
これからはどんどん海流に流されて根室方面に移動してきます。北風がいつ吹くか
いよいよ楽しみです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


***********************************

              ■  オオワシ アザラシを食らう  ■


アザラシの死体が砂浜に打ち上げられています。毛皮の模様がはっきりしませんが
どうもゴマフアザラシのようです。

産卵に集まってきたコマイやスケソウダラを追いかけているうちに、沖合に仕掛けら
れた定置網に入って溺れ死んだアザラシです。

アザラシと漁師、ともに災難でした。アザラシは魚を追いかけまわしているうちに
網の中に迷い込んで、呼吸ができなくなって溺れて死んだわけです。漁師にすると
魚を食われ、網を破られ、生き残った魚も傷がついて売りものにならない、迷惑な
動物です。

捨てられたアザラシは打ち上げられてトリたちのご馳走になります。一頭のアザラシ
でどのくらいの数の鳥たちが潤うか、厳しいご時世にはありがたい恵みものです。

死体のまわりに集まってくるのは、カモメとカラスが初めにやってきます。アザラシの
皮はなかなか厚くて頑丈です。彼らの嘴ではなかなか刃が立ちません。はじめに
狙うのが眼球と肛門です。そこなら、なんとか・・・。

そうこうしているうちに、オオワシやオジロワシが遠目に集まってきます。ワシの
大人はなかなか慎重で、すぐには近寄りません。じっと見て、きっかけと安全を
待ちます。

その点、若きワシは腹は背に変えられないのか、いち早く死体にとりつきます。
鉤状にまがった大きな嘴はこの時のためにあったのか、と実証するシーンです。


口の中に嘴を入れ、思い切りのけぞります。数回繰り返しているうちに口の中の
柔らかい粘膜が破れて裂けはじめます。少しづつ肉を千切っていくうちにだんだん
皮がめくれてきて、肉が露出します。

若きワシは嘴とでかい足と大きな翼をうまく使って、肉を引きちぎっていきます。
食べれるうちにできるだけ多く食道に貯めこむのに必死です。

周りに集まっているカラスやカモメはまったく手が出せません。若くてもさすがに
王者の風格です。

周りにいる大人を警戒しながらひたすら食べます。

★ 地吹雪の大地 ★

2012年02月03日

もうすぐ立春。日が沈むのが遅くなりました。4時には真っ暗だったのが嘘みたいです。
今は、5時でもまだ明るい。これからはこれ以上は寒くはならない。太陽さんの力を
信じます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


                  ■  地吹雪の大地  ■

マイナス42度の寒気団が日本列島をすっぽり覆い尽くしています。大雪に見舞わ
れておられます地域の皆様、お見舞い申しあげます。

根室地方はまだ60センチほどの積雪で、雪下ろしはしないだけありがたいことです。
寒さは依然絶好調で地面はこちこちです。雪質もサラサラで、毎日スノウシューで
雪を歩き固めても、雪面が締りません。

風が強く吹くと、サラサラ雪が竹ぼうきで掃き清めるかのように横に走っていきます。
特に低気圧が国後島方面に抜けていくとき強い風が吹き出し、原野の雪が一斉に
走り出します。

ミルクロードを走っていると、ほんの10分前に除雪車が通ったというのに、路肩を
雪がどんどん乗り越えていきます。そしてあっという間に道路に雪がなだらかな
傾斜になって溜まってきます。


風の通り道があって、ときに道路を塞ぐ雪の土手ができていきます。そこに無理やり
突っ込んで行くと、身動きできなくなります。時間を無駄にすることになるので、車から
下りて通れるかどうか確かめます。上から降って溜まった雪と違い、硬く締まって
突っ込むと車が下から持ち上げられて動かなくなります。

雪のために外に出してもらえなかった牛たちは、久々の散歩だというのに地吹雪を
避けて、日よけ用に残してある小さな林に集まっています。ほかよりくぼんだ地形で
風が和らぐからでしょうか。


障害物のない牧草地や草原は風を遮るものがないので、地面から3,4メートルの
層で白い地吹雪が高速で走っていきます。車がそこに入り込むと、完全なホワイト
アウト状態で、一瞬慌ててしまいます。


最近は携帯にGPSを装備せよと、みんなに警告されています。

★ 美しきコオリガモ ★

2012年02月01日

22歳の雄猫が腎不全で亡くなりました。片方の腎臓が機能しなくなってから10年以上
頑張ってきた猫でした。尿が生産されなくなって、とうとう命がつきました。

健康とは、五体が満足に働くこと。中でも「血液力」と「腸能力」が正常に働いていている
ことにより、「循環」と「排泄」がきちんと行われている状態です。

綺麗な血液が滞りなく循環することにより、全身の細胞に栄養や酸素を運び、老廃物を
回収することで、新陳代謝が正常に行われます。腸や腎臓、肺、皮膚といった排泄器官
から余分な老廃物が常に排泄できてこそ健康は維持できるのです。

食べることと排泄することを担う器官が一つでも動かなくなるとき、一つの命が消えます。
22歳の猫を看取って「食」と「排泄」の大切さを見直しています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


************************************


                   ■  冬美しきコオリガモ  ■

氷にふさわしカモがいます。そのものずばりコオリガモです。コオリガモはユーラシア
大陸と北アメリカ大陸やグリーンランドなど北極圏で夏季繁殖する海ガモです。

日本には冬に渡ってくるカモで、北海道や東北で越冬します。野付半島には10月には
姿を見せます。4,5羽から30羽ほどの群れで海上生活をしています。

コオリガモの冬場のオスはとても美しいという表現がぴったりです。羽の色が白と黒
コントラストがはっきりしています。翼の黒、胸から背中に流れる黒のライン、ピーンと
まっすぐに伸びた尾羽。白い羽色との配色がみごとです。

尾羽の真ん中の羽が長く、潜るときにUの字に曲がるほど弾力性があります。この
尾羽の動きが新体操のリボンの美しさに似ています。目立つのです。


全体に白く見える羽色は、氷の多い環境に適応した身を守るためのカモフラージュ用の
羽色だと考えられています。しかし、そうなのかと鵜呑みにできないことが多いと思い
ます。

写真でもお分かりになりますが、冬季のコオリガモの群れはいつも1羽のメスに数羽
のオスから構成されているケースが多いのです。雌が移動するとその周りにオスが
取り巻いてばちゃばちゃします。

「アオ アォナー、アオアオ」と哀愁を帯びて、悲しくも透明な、寒きしじまに浸み込んで
行く声を出し合います。私にはメスに猛烈なラブコールを送っている声に聞こえてし
まいます。


(左下の1羽だけがメス。あとは皆オスのコオリガモです。)

このラブアタック行動は春に北極圏に渡る4月ころまで続くのです。

ちなみに夏の繁殖期のオスの羽色は眼のまわりとお腹が白いだけで他の部分は
黒っぽい色になってしまいます。

美しい羽の色はほかのカモとは違い、冬季のうちにメスに選んでもらえるように頑張る
オスの晴れ衣装だと思いたいのです。

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

青い鳥動物病院ホームページ

ブログ内検索

カテゴリー

最近のエントリー

バックナンバー

コメント

トラックバック