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★ 厳寒のハマシギ ★

2012年01月31日

女房の話によるとスーパーのお客さんの数が最近はまばらなのだそうです。先週降った
雪の後からぱたりと数が減ったのだそうです。雪と厳寒は人の外出を極度に制限して
しまいます。それでも私は飲み出ますが・・・。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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              ■  厳寒のハマシギ  ■

氷がいっぱいの浜にハマシギが残っています。氷の上に打ち上げられたアマモに
混じって上がってくる子貝や動物性の食べ物をしきりに嘴で拾って食べています。
ときどき氷にぶち当たった波しぶきに驚いて飛び上がったりしています。


毎年12月にはいなくなるのに、今年は2羽以上のハマシギが流氷が打ち上げられた
岸辺に残っています。

満潮の時は氷の上で食事をし、干潮になると砂浜でゴカイや子貝、流れてきた動物食
を漁っているようです。

今年のような厳しい寒さの中でよく残っていると思います。オオハクチョウやコクガンは
今季は12月中に大半が南下して行きました。それを思うと良く頑張っています。

12月の中旬には30羽ほどのハマシギがシャーベット状の氷が薄く打ち上げられた
波打ち際に集まっていました。砂の中に潜むゴカイをうまく引き出して、とてもうまそうに
食べていました。


例年になくゴカイの生息数が多いようで、近くでじっと観察していると、実に簡単に砂の
中のゴカイを見つけては引っ張り出してきます。少し下に曲がった嘴で頭の方をつまんで
体いっぱいを使って長いゴカイを引き出してきます。


水温が低いのでゴカイに体からにじみ出るような力がなくて、深い穴から意外に簡単に
引き出せるようなのです。夏場にゴカイを引き出すのは人の手でやっても大きな力が
いります。その経験からするとすごいことなのです。

オオハクチョウが休んでいるまわりの砂地や波ぎわをこまめに飛び回り、効率よく
食事をとっている姿は活気がみなぎっています。


休憩するときは、オオハクチョウが休んでいる間に入って、時々やってくるハヤブサや
チゴハヤブサから身を守っているようでした。

今残っているのは南に渡るより餌が豊富な野付の浜を選んだのですね。

★ ホタテ船団 ★

2012年01月29日

晴れているのに地吹雪です。いつも走っている酪農道が牧草地から走ってきた雪で
埋まっています。車が一台そこに突っ込んでいました。動けません。除雪車がくるまで
待つしかありません。私は引き返して国道まで。急がば回れでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                   ■   ホタテ船団   ■

氷点下22度。東の空がかすかに明るくなってきた夜明け前の早朝6時。尾岱沼の港
から一斉にホタテ船団が一列縦隊で出漁していきます。各船の明かりが等間隔につな
がってとてもきれいです。


目指す漁場は野付半島から国後島に向かった巽(たつみ)地区となずけられた海域。
この漁場は知床半島と国後島に挟まれた海峡の中間ラインで、オホーツク海から流れ
出してくる海流が激しく流れるところです。

水深は20メートルほどで、海底は砂地です。カレイがよく釣れることで、釣り人には
つとに有名なところです。この砂地の海がホタテを育てるには好環境になるのです。

毎年、稚貝をばら撒きます。そして3年周期で収穫していきます。地撒き方式と呼ばれ
自然の地形をうまく利用した栽培漁業です。

このホタテ漁は流氷が運んでくる栄養分で育まれる豊富な動物プランクトンと流れの
激しい海流で成り立ちます。

水揚げされるホタテは北海道の中でも、その大きさや旨味、身の締りが最高の部に
はいります。

尾岱沼の漁船はアルミ製の最新鋭のものが多いようです。船首の波切りの部位が
戦艦大和のような流線型をしていて、スピードが出てくると浮く様になっています。
なかなかかっこいいのです。

船首にはアームがついているのがホタテ船の特徴です。このアームを使って八尺と
呼ばれるホタテ漁具の桁網を入れたり、揚げたりします。網自体が鋼鉄製でとても
重いために機械化が進んでいるのです。

ちょうど昼の12時。漁が終わり、各船がまた一列縦隊で漁場から戻ってきます。
行きと違い、ホタテを満載にしているので汽水線が下がって重そうです。それでも
ハイスピードで港に向かう姿は凛々しくて、力つよさがみなぎっています。


★ オオワシ 糞射飛び立ち ★

2012年01月27日

凍れがきついせいで屋根に積もった雪が落ちません。トタン屋根と雪の間の水分が
接着剤になって、がっちりと引っ着いています。屋根がなだらかな家はいつ潰れるか
心配になります。屋根に上って雪下ろしを試みても下が動かないのであきらめる家
が多いようです。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                ■  オオワシ 糞射飛び立ち  ■

この時期、野付半島で目立つのはオオワシです。気をつけてオオワシを探すと林
中、海岸、氷の上、木の上、電柱の上などに止まっています。

車で走っているときは、電柱の上に止まっているオオワシが最も見つけやすく、目立
ちます。

オオワシが電柱に止まっているときは必ず近くに食べるものがあります。ほとんど
海岸に捨てられた魚か、打ち上げられたアザラシやイルカです。

道路からだと海岸線は見にくいので、観光客は多くのワシが集まっているのには
気づかず、真近に見れるワシに感激して、写真を撮って喜びます。

ほとんどの方は逃げないように車の中から撮影されることが多いのですが、時には
外に出てカメラを構える方がおられます。多くの場合、オオワシは飛び立って逃げて
しまいます。

そういう光景をいつも遠目に見ていたのですが、最近あることに気づきました。

オオワシが警戒をして、飛び立つ準備に入るときに、必ずお尻を後ろに高く揚げて
糞を発射させるのです。しかも勢いよく飛ばします。

そしてカメラを構えてさらに一歩踏み出すと、翼を立てて足を強く蹴りだし飛び立つ
のです。

そこで糞を飛ばした後に、近寄らないで遠ざかるとどうなるか。実験をしてみました。
飛ぶ場合もありますが、たいていはそこに止まったまま落ち着いてしまいました。

地上に降りている場合でも同じでした。警戒し、緊張するとオオワシは糞を発射する
のです。


(肛門のまわりの羽毛を傘を開くみたいに広げて、45度くらいの角度にお尻を上げ、
思い切りよく糞を後方に発射する。けっこう長く量が多そうです)

★ 氷づけのトド ★

2012年01月26日

流氷が国後島と択捉島と知床半島に着岸して、どんどん溜まってきているようです。
いつでも根室海峡に流れ込んでもいい状態です。あとは北からの強風を待つばかり
です。今朝もマイナス18度ありましたから、氷はどんどん厚みを増しているはずです。
迫力ある大きな氷塊が辿り着いてくれると、何年ぶりかの流氷原を見れるはずです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                   ■  氷づけのトド  ■


オオワシが集まるところ必ず何かがあります。コマイ漁がはじまってからゴマフアザ
ラシの死体が海岸に打ち上げられるようになりました。時化が終わったあとに海岸線
を歩くとカラスやカモメが集まっている場所があります。そこにはたいていオオワシや
オジロワシが遠巻きに集まっています。

1日だけで5,6体のアザラシの死体が見つかることもあります。

握りこぶし大の石が多く打ち上げられている海岸に枯れ木の流木でもなく、砂を盛り
上げたようなもっこりとした小山がありました。つるりとして得体のしれないものです。


(砂山にみえました。背中側から見たトドです。)

近寄ってみます。灰色の石のようにみえます。長さは2メートル以上でラグビーボール
を横たえた感じです。表面はつるつるです。反対側に回ってみます。大きな鰭足が体に
引っ付いて曲がっています。ツルツルで初めはなにわかりませんでした。

前の方に行くと白い髭が3本、氷の中から突き出ています。後ろに回ると足がありま
した。体はゴマフアザラシの3倍以上はありそうです。第一印象はどでかい。


(半分氷に埋まった顔から白いひげが3本)

なけなしの知識から考えるとトドの若いオスみたいです。その大きな体が海水の氷で
全身が覆われていたのです。ツルツルしていたのは氷のせいだったのです。
ワシやカラス、カモメが集まっていなかったのも歯(くちばし)がたたなかったからです。

トドはクジラ類を除けば日本で最大の海の哺乳類です。アシカの仲間です。海のライ
オンといわれるのはオスの成獣の頸周りにたてがみのような毛が発達するからです。

根室海峡には毎年12月ころ姿を見せます。流氷に押し出されるようにしてやってき
ます。流氷が海峡に入ってくると消えてしまいます。たぶん国後島の南側に移動して
行くようです。


(鰭状の前足がとても大きく見えます。氷を剥がしてみました。ペニスの入り口があります)

野付半島で毎年死体が上がるのは、スケトウダラやコマイを追いかけてきて定置網に
紛れ込んでしまうからです。かっては、海のギャングと言われたトドは年々数が減って
きています。1990年代に豊漁だった羅臼のスケソやマダラは韓国の底引き網の船団
が毎年やってきて、産卵場から根こそぎ魚を捕ってしまうので、刺し網の漁獲量がどん
どん減ってきているのも大きな影響を及ぼしています。

北海道各地に残るトド岩やトド島という地名は今は昔のことになっています。


★  草原の貴公子 コミミズク ★

2012年01月25日

自然の力はすごい。べた雪は木々に張り付きました。水分がたっぷり含んだ分、重さが
倍増しました。この重みに背丈が伸びた木や張り出した枝が曲がったり、折れたりして
います。支える幹や枝の基部がしっかりしていないものは皆淘汰される厳しさです。
冬は森の剪定の季節です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■  草原の貴公子 コミミズク  ■

年末からコミミズクが姿を見せました。内陸に雪が積もって、大好きなネズミが捕りづらく
なったからです。海辺の草原は雪が少なく、空中からネズミを狙うコミミズクにとりとても
いい狩場環境になります。

コミミズクは日本では冬に渡ってくる冬鳥です。ツンドラ地帯や北極圏で繁殖し、
オーストラリア大陸をのぞくすべての大陸で確認されているフクロウです。

フクロウの仲間はその顔立ちが人の顔の形に似ているせいか、トリにあまり興味の
ない一般の人々に人気のある鳥です。特にコミミズクやエゾフクロウは見つけられやすく
目立ちやすいので、多くの人を引き付ける人気者です。


(草原だと灌木の上などに止まりますが、看板や杭も大好きです)

昨年はたくさんのコミミズクが姿を見せたので、NHKの番組などに取り上げられました。
それが流れるや全国からカメラマンさんが集まり、しかも外国からのバードウォッチャー
が立ち寄られて、その人気のすごさにびっくりさせられました。


(両側に草地があると道路を横切ってよく飛んでいます)

コミミズクと名付けられたのは、頭の上に小さいながらも耳に似た羽があるからです。
英名も「Short eared Owl」と日本名と同じ発想でつけられています。

この耳、実は羽角と呼び、頭の上に突き出た羽毛です。キツネやウサギの耳みたいに
音を集めるための機能はありません。

本物の耳は目の下の方にあります。目を中心に放射状に広がる独特の羽で覆われて
いて音を集めやすくなっています。これが人の顔に見えるわけです。


(羽角を立てて飛んでいるときはのんびりしているとき)

ですから羽角は見た目の耳なわけです。飾り毛です。

コミミズクは普通夕方から活動を始めネズミを狙いますが、野付半島ではまだ明るい
2時ごろから飛び回ることがあります。長くて幅広の翼を大きく羽ばたかせ、ゆっくり
ふわふわ草原の上を飛び回ります。ときにネズミを見つけるとホバリングして草むらに
突っ込みます。

飛び回る様子を見ていると狩猟縄張りがあって、ほかのコミミズクが入ってくると
スピードを上げて襲いかかります。威嚇行動で、からみつくような喧嘩にはしません。


(戦闘モードに入ると羽角は頭に仕舞い込まれます。)

ただ強い風が吹いたりすると狩りの効率が悪いのか、飛ばなくなります。また、
ケアシノスリやチゴハヤブサのようなタカの仲間が出現するときも、姿を潜めて
しまいます。

明るいときに飛び回るのはかなりのリスクを伴います。

大雪が降ってしまいました。これで今シーズンのコミミズクショウはThe Endです。

★  白い波の蜃気楼  ★

2012年01月23日

久々の暖気です。外気が零度前後。しばらくマイナス10度以下の中で生活してきたので
なまかったるく感じます。太平洋から流れ込んできた暖気に水分がたっぷり含まれている
のでドカ雪になりました。20日ぶりの除雪です。まず重い。汗がどくどく出てきます。
日本海側に比べれば軽い軽い除雪ですが、それでもしっどいもんだ。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                  ■   白い波の蜃気楼   ■

厳寒の野付半島。四角い太陽が出やすい条件が揃う時季でもあります。これを狙って
カメラマンさんたちが早朝から待機しています。

四角い太陽は、気温と海水面の温度差が作り出すとても美しい蜃気楼の一つです。
太陽が水平線から顔を出すときに横に伸びる感じで四角く見える瞬間があるのです。
一瞬の現象です。            

日曜日にしか行かない私にはなかなか巡り合えるのが難しい一瞬です。その代り
沖合に目を向けていると面白い蜃気楼を見ることができます。

快晴の朝。沖合の海鳥を見ているとき、大きな白い波が2個、3個と発生しては左から
右に移動していました。手前の海は割と穏やかで白波は立っていません。

距離は沖合10㎞ほどです。普段なら海上保安庁の白い国境警備艇がゆっくりと移動
している根室海峡の中間地帯です。

距離から見るととても大きな波に見えます。しかも浮きあがている感じで進んでいきます。
間違いなく波が蜃気楼になって浮きあがっているのです。


以前流氷が浮き上がって白い壁が根室の方まで伸びている現象に出会ったことが
ありましたが、これは部分的な蜃気楼です。

音もなく大きな波が次々と発生しては消えていく。何とものんびりとした静けさです。

蜃気楼というのは下の部位が低温の空気層になり、その上に暖かい空気の層が
乗っかかっている時によく発生します。10㎞ほど先の景色が上に伸びたり、上下反転
したりして見える現象です。

野付半島の付近は、海水の温度と空気の温度差が蜃気楼ができる条件に適している
ところなのです。

★ 賢者 ワタリガラス ★

2012年01月22日

久しぶりにジュジュの写真を載せたら、元気だったのね、ホッとしました、太りましたね、
などなど気にかけていただいていました。これから気をつけます。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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              ■  賢者 ワタリガラス  ■


ワタリガラス。渡り鴉。日本の名前が「ワタリガラス」なのだす。この和名は渡り鳥として
大陸から北海道に渡ってくることに由来しています。英名は「raven](レイヴン)。黒い髪
の色という意味があります。鴉の濡れ羽色です。

ワタリガラスは以前から見ていました。摩周湖や羅臼で遠くから見て理解したつもりで
いました。ところが野付半島のワタリガラスはなかなか識別できませんでした。

毎年「来てますよ。6羽で集まっていますよ」などと野付半島通い30年にはなる藤井
先生に情報をいただくのだけど、ハシブトガラスとハシボソガラスの中に混じってしま
うとどうも確信がとれませんでした。

今年はどうしても自信を持ってワタリガラスと言いたかった。一からやり直そうと決心
して、ハシブトガラスとハシボソガラスをとにかくじっくり観察しました。見続ければ
いつかは明らかに違うのがわかるようになる。ひたすらカラスが集まる場所に張り
付きました。

皆さん。飽きるほど見ると違いが見えてくるものです。体の大きさが似ているハシブト
ガラスとの違いがはっきりしてきました。額の形。ハシブトはおでこが出っ張っている。
ワタリは嘴からおでこに行くラインがスムース。次に喉から胸に至る首筋の羽。
ハシブトは羽が細かくて繊細、キツネの毛みたいにさらさらしています。一方、ワタリは
鶏の雄の首筋に生えている羽みたいに一枚一枚が重なり、艶々しています。


(左がワタリガラス。右がハシボソガラス)


(おでこがぽっこりのハシブトガラス。ワタリガラスと比較してみてください)

私にはここの違いが一番見分けるのに役立ちました。でも遠くで見るとなかなか区別
しにくいカラスです。

日本では珍しいカラスですが、実はユーラシア大陸全域と北米大陸に広く分布する
ごくごく普通のカラスです。身近で人々の生活に溶け込んでいたようで、いろいろな
伝説話がたくさん残っています。

聖書にも出てくる由緒正しきカラスなのです。大洪水のときにノアの方舟からノアが
ワタリガラスを放ったという記述があります。

イギリスでは文化的な象徴として、伝統的に6羽のワタリガラスがロンドン塔で飼育
されています。「ロンドン塔からワタリガラスがいなくなるとき、イギリスは滅びる」という
ジンクスがあるからです。

アメリカでは、先住民があがめていました。その遊び好きの性格や賢い行動から
「悪賢いいたずら屋」と表現しています。


野付半島で見ていても、良く飛び回り、追いかけ合ったり、アップダウンを繰り返す
飛び方をして遊んでいます。遊び大好きなオオガラスです。

♦ 雄鹿の群れ 悠々 ♦

2012年01月20日

玄関の前が硬い氷になってカチカチです。気温が低いのでツルツルはしていませんが、
油断をすると足をさらわれます。スコップで割ろうとしても刃が立ちません。こういう時に
力を発するいい道具があります。先がアイスピックになった氷割り棒です。先を打ち込む
と氷に割れ目ができて、簡単に割れるのです。繰り返すことでどんどん氷が剥がれてき
ます。力をそれほどかけなくてもできてしまう優れものです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


(久々のジュジュです)

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                ■   雄鹿の群れ 悠々  ■

雄鹿が大きな群れを作って草を食べています。すべて雄だけです。品のある凛とした
オスがリーダーです。四つ又の見事な角をしています。体ががっちりして、周りの雄に
比べ一回り大きい体です。


発情期に交尾が終わった雄と雌は、また雄は雄どうし、雌は雌どうしの群れに別れます

厳寒期になってくると群れの数が多くなり百頭、二百頭、三百頭といった数に増えます。
草原が鹿だらけ、ここはアフリカの大草原かと思わせる光景に、最近は出会います。

草がある限り同じ場所に留まって、春先に備えた冬芽を食べます。多くなってくると
その地域の植物に影響が出ます。

湿原の中は高山性の植物が多く生えていて、その食害が進んでいるそうです。心配
する人は絶滅してしまうと警告を発しています。

知床ではあまりにもひどい植物の食害に管理生態学が導入されて、すでに間引き
作戦が進められています。しかし、その増殖スピードに対処できない状況です。

雄の群れからそう離れていないところには、雌の群れものんびりと草を食んでいます。

草の栄養がいいのか、野付の鹿たちはふっくらとしてとても穏やかな顔をしています。

★浜辺のお化け★

2012年01月19日

川から湯気が立ち上っています。温泉の湯が川に流れ込んでいるみたいです。マイナス
18度の朝です。こんなに寒いのに川はなかなか凍りません。地下から浸み出してきた水
は摂氏4度くらいでしょうか。温度差が22度。空気の温度から比較すれば、川の水温は
温泉みたいなものです。タンチョウが厳寒期のねぐらに川の中を選ぶのは水の温泉が
いいからです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                   ■   浜辺のお化け  ■


お化けはある日突然現れます。極上の寒気と低気圧が残していったうねりの大波と羅臼
側から吹いてくる北風の仕業です。

北風によってできる強力な大波が野付半島の北側の浜に直撃してきます。近年その
強力さゆえ砂浜がどんどん削り取られてきました。一時は野付半島がちょん切られて
しまう危機感がありました。

そのせいで波打ち際に波消し用のブロックが浜辺に平行して作られていきました。
風景は台無しですが、何とかちょん切られなくて済みました。

今ではその防波ブロックに大きくて力の強い波が容赦なくぶち当たってきます。その
度に波は砕け、水しぶきが上がります。日によっては10メートル以上に上がる日も
あります。

日頃は胡散臭い波野郎ですが、厳寒になるといいやつになるのです。打ち砕けた
波しぶきが波けしブロックに降りかかるのです。飛沫は空中にあるときに極寒で
結晶になってブロックに張り付いてしまいます。

時間をかけて張り付いていくうちに見事なお化けに変身させてしまいます。一つ一つ
のブロックが蝋をぶっかけたようなキョンシーお化けになっています

同じものがずらりと並ぶ美しさ。青い空に見事にマッチして素晴らしいアートになって
います。

皆さんしばらくご鑑賞を・・・。

オオワシ 氷の上でまったり

2012年01月18日

太陽の光がミズナラの木の樹冠に射すとハシブトガラやヒガラがもう囀り始めました。
気温はまだマイナス14度だという厳冬です。小鳥たちの体内時計はもう春だよと叫び
始めました。陽射しもこの1か月の間に随分と明るくなりました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                ■   オオワシ 氷の上でまったり   ■


年末年始、海が荒れて定置網に入ったスケトウダラやコマイが回収できなくて、弱ったり
死んでしまいました。それが海に投げ捨てられました。


波が治まった翌日、サカナの死体がどさり海岸に打ち上げられました。海辺は途端に
「満腹食堂」に様変わりです。カモメやオオワシ、オジロワシがわんさと集まってきました。

食堂は鳥たちが喧嘩をして食べ合うことがないほど広くて、しかも飽きるほどの量が
打ち上げられたので、すぐにおなかが一杯になったようです。朝陽にあたってのんびり
とくつろいでいます。


満腹になったオオワシやオジロワシは1羽また1羽と飛び立って、湿原や湾内へ移動
して行きます。お休みどころがあるのです。

オオワシのお休み処はその日の天候状態で変わります。風が強いときは湿原の中に
ある池の氷の上が多いです。まわりの枯れ草で風よけができるからです。風によって
体熱を奪われないようにすることでまったりと昼寝ができます。


天候が良くて風がないときには、湾内に張った氷の上が多いようです。上からの陽射し
と下から反射してくる日射しで体が暖められるからですか。


とにかく大型のオオワシがまったりとしてのんびり休んでいる光景は、いつ見ても
異様です。

野付湾産の流氷

2012年01月17日

車が波しぶきと融雪剤で汚れたので洗車に出しました。波しぶきは正月に野付半島で
被ったものです。ナトリュウムはねちょねちょしてタオルで拭いてもなかなか落ちません。
融雪剤は街の中に撒かれた塩化カリュウム。道路に張り付いた氷様の雪を解かすもの
です。そのままにしておくと車が腐食してきます。冬の車はお金を食うのです。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                   ■   野付湾産の流氷  ■

知床半島に流氷が来ました。今年のオホーツク海はとても元気な寒気団がしっかりと
腰を落ち着かせているので、薄っぺらな氷ではなく厚くてどっしりとした流氷として終着
根室海峡にやってきて来てくれることを期待します。その前に・・・・・・・・・・・・・。

ここ1週間の凍れる超寒気のおかげで、野付湾内がほぼ凍りました。

湾の入り口まで氷で埋め尽くされるの何年ぶりでしょうか。わずか1週間前はホタテ採り
船団が水しぶきを上げて出入りしていました。尾岱沼の港も厚い氷で張りつめられまし
た。

勢い、野付湾から湾内でできた氷がどんどん流れ出していきます。湾には4本の川が流
れ込んでいます。その真水が湾内に入ってきている比重の重い海水の上を流れて行き
ます。上には凍った氷が張っていて、海面に出てくるのは湾の入り口のあたりです。

海面に接する空気はマイナス20度前後。急激に凍っていき氷ができていきます。次から
次と出てくる真水が氷になっていくと、干潮時に流れ出していく海水に乗って野付湾産の
氷が帯になって沖に流されていくのです。


例年だとこんなに多くの氷の帯にはなりませんが、今年の流氷はなかなか見ごたえが
あります。

東寄りの風で打ち上げられた氷が、ちょこっと浜に溜まっていました。これは予行演習
みたいなものです。

今年の流氷は大き目な氷が期待できそうです。


ノスリとカラス

2012年01月16日

月齢22の月が我が家の居間の上の窓枠に入って、テーブルに光を送り込んできました。
シラカバの木が窓枠のキャンバスにうまく配置され、その奥に月が明るく光っています。
居間には絵の額を置いてはいません。理由は窓にあったのです。外の風景を四季折々
にはめ込んで、美しい風景画がみれます。昨日の早朝は「寒月と木立」でした。


おばんです。小太郎でごじゃります。


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                    ■   ノスリとカラス   ■

ノスリがカラスに付きまとわれていました。カラスが付きまとうということは時にはカラスを
襲うことがあるかもしれません。私は見たことはありませんが。

ノスリは野付半島では冬によく見かけます。近くの森に行けば1年中見られますが。

ノスリも野鳥に興味のない人にはへんな名前の鳥です。実はタカの仲間の猛禽類です。
日本ではトビに次いで多く、全国で見られるタカです。

ネズミを主に獲って食べています。そのため畑や田んぼの農作物を食べるネズミを
捕ってくれることから、農民からは「農地の神様」として大切にされてきたタカなのです。

根室地方では牧草地のまわりの林に住み着いて、牧草地や林のネズミを捕ってくれて
います。羽色が茶褐色で地味なことと人が近づくとすーっと飛び去ることが多いので
めだちません。

タカとみると集団で追いかけまわすカラスに夏はよく囲まれて迷惑そうに飛び去って
いきます。酪農家の人はトビもノスリも区別がつかないので、まったく存在感のない
タカなのです。

野付半島に冬姿を見せるのは雪が少ないせいです。草地の上をなめるように飛び、
ときに翼を打ち下ろして一点にとまり、草むらのネズミを狙います。

カラスがノスリをつけまわすのは、ノスリが捕ったネズミを横取りすることもありかな
と思われます。

どちらも生きるのに必死なのです。


探鳥隊がやってきた。

2012年01月14日

毎週金曜日は自分で飲み日と決めています。金曜会と称し、整骨医院をやっている
信ちゃんと二人で飲み歩いています。昨日は外気がマイナス18度の時に出かけま
した。寒けりゃ人が少なかろうと行った行きつけのスナックは満員でした。一人寂しく
寒い部屋で飲むよりも熱気と色気のあるところで愉しく飲むという同志の多いこと。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                      ■   探鳥隊   ■

とうとう探鳥隊がやってきました。最近道東の探鳥観光に力を入れているガイドの方々が
増えてきて、根室地方の探鳥スポットを案内されています。

野付半島もそのコースに入っていて、10人前後の団体でやってこられます。東京や
関西方面の方が多いようですが、熱心なバードウォッチャーは全国から集まります。

根室地方では冬に普通に見られる野鳥が全国から見れば珍しい鳥たちだからです。
オオワシにして、しかり。オジロワシ、ユキホオジロ、ツメナガホオジロ、コクガン、ヒメ
ハジロ、アラナミキンクロなどなど北海道以外の人にとり、夢のような鳥なのです。

ガイドの方は根室市や浜中町、弟子屈町などを拠点にして、とても精力的にとっておき
の場所を案内されています。短期間に多くの鳥を見たいものにとって、ガイド料を
支払っても目指す鳥に会いたいのです。

そのガイドさんたちはほとんどが地元出身の人ではなく、この地方の鳥に惚れて住み
着いた情熱的な人たちです。地元のひとたちが「こったらもの見て何が楽しんだべ」と
いう野鳥に観光資源としてスポットを当てている、僕に言わせるとすごいひとたちなの
です。

理念もしっかりされていて、外国人のバードウォッチャーを受け入れる環境整備に
取り組み、英語でガイドをして根室地域の野鳥観光を目指されています。世界に
目を向けているのです。

商品開発にも熱心です。海鳥やクジラやイルカなどのウォッチングとしてネイチャー
クルーズが軌道に乗ってきています。

大きな事業にはなりにくいけれど、長く地道な事業として成功してほしいものです。



コマイ漁始まる

2012年01月13日

年末から正月7日まで漁がありませんでした。魚屋の店頭に並べられている魚はすべて
冷凍ものか干物、味噌漬け、粕漬けで、刺身になる鮮度のいい地のものはありませんで
した。船が出始めたのは8日から。9日にようやくマダラやアオゾイ、アカゾイ、カスベなど
が出てきました。でも高い。漁が少ないせいなのか、日頃の倍以上の値段がついていま
した。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■   コマイ漁はじまる   ■

野付半島周辺でコマイの定置網漁が始まりました。12月に定置網の準備が終わり、
コマイの群れがやってくるの待っていたのです。年末年始は低気圧が次々に通り過ぎて
行ったので、漁ができませんでした。

根室海峡ではタラの仲間が3種獲れます。マダラにスケトウダラ、コマイです。3種とも
産卵期が1月から3月です。この中でコマイは比較的浅いところで産卵します。

コマイは岸近くの水温が氷点下か、それに近い低水温のところを好んで卵を産みます。
野付半島はその条件に適していて、日本の中では最も大きな産卵場として知られて
います。

産卵の最盛期は1月中旬から下旬にかけてです。厳寒の真っ最中です。コマイの群れ
が産卵に来ると水面近くに浮いてくるらしく、カモメやワシが集まってきます。

オオセグロカモメやシロカモメ、ワシカモメ、セグロカモメ、カモメ、ウミネコのカモメ類と
オオワシやオジロワシといった面々です。

群れが岸辺に接近してくるとカモメたちが群れの上に集まり始めます。その行動を見て
いたワシたちが岸辺に陣取り、コマイを捕りに沖合に飛び立っていきます。

漁師はその様子を確認して船を出します。年によってはとてつもなく大きな群れが集ま
って来ることがあるからです。2年前に来た群れはすごかった。朝から船をおろし、
定置網に向かい、網からコマイを船が水の中に沈むのではないかと思うほど揚げて
帰ってくることを日が沈むまで繰り返したことがありました。

今年はまだぼつぼつで、2トントラックで2台くらいしか獲れていません。最盛期は
これからなのでのんびりしたものです。


羅臼岳と羅臼山

2012年01月12日

マイナス16度。カッキーンと肌に突き刺さってくる上等な寒気がやってきました。この
針先の空気感を待ってました。毎日抜けるような青空が続きます。光が雪に反射して
家の中が明るくて、明るくて、気持ちまでもがスキップをしています。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■    羅臼岳と羅臼山   ■

冬はいいです。野付半島から360度のぐるり遠景がくっきりと楽しめます。国後島から
知床半島、斜里岳、摩周岳、雌阿寒岳、雄阿寒岳、根釧原野の地平線、、根室半島と
魅力的なところばかりです。

なかでも知床半島と国後島は根室海峡を隔てて近くに見えます。いつも見慣れた風景
ですが、どちらもオホーツク海側から流れてくる雲でよく隠れていることが多いのです。

ところで皆さん。羅臼という名前がついた山が2つあることをご存知ですか。羅臼岳と
羅臼山です。

羅臼岳はもちろん知床半島の主峰。知床連山の最高峰で、標高1660mある日本百
名山のひとつです。根室側から見る知床半島は先端から海別岳まで山々が連なって
いるのがしっかりと見えます。横一列に並んだ山の中でもひときわ高く見えるのが
羅臼岳です。

古くはアイヌ語で「チャチャヌプリ」と呼ばれていました。いつも生活している場所から
見上げている山の姿に親しみと畏敬の念を込め、「チャチャ(おじいさん)」の「ヌプリ(
山)」とよんでいたのでしょう。


(知床半島の羅臼岳)

一方、羅臼山国後島にある山で、島の南の端にそびえる標高888mあります。羅臼
山群といわれ、大きな硫黄鉱山がたくさんあります。上質の硫黄がたくさん算出している
のです。

硫黄が出るところには、いい温泉が出ます。1990年に国後島の人たちと洋上交流をした
とき、ハイキングに行くといつも温泉に入って遊んでくると言って写真を見せてくれたこと
を思い出します。

羅臼山一帯は国後の人が言うには大温泉地帯だそうです。その湧出量はとても豊富で、
ある人に言わせると登別温泉や別府温泉に匹敵するくらいいいところなのだと。

日本に戻ってくれば、夏は登山とネイチャートレッキング、海産物グルメツアー、冬は
温泉と上質なパウダースノーの上をスノーボードやスキーを楽しむ大リゾート地になる
こと間違いないところです。


(国後島の羅臼山と右は小羅臼山)

ビロードキンクロを下から見る

2012年01月10日

2週間ぶりに散歩を再開。スノウシュウを履いて足を痛める前には積もっていなかった
雪の中を歩きました。歩けるって最高。生きる原点だとつくづく思いなおしました。これ
からは大切にしようと。おかげでタワラマップ川の湧水を汲んできました。美味い。
久々に美味いコーヒーを飲みました。」

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■   ビロードキンクロを下から見る  ■

ビロードキンクロ。通称ビロキン。昨年紹介したけったいな名前の海鳥です。

          

野付半島に来る鳥は、鳥を知らない人にはなじみのきわめて少ない鳥が多い気がしま
す。ビロキンもそのうちの1種です。

ビロキンはロシア東部のシベリア地域で繁殖をするカモです。10月ころから姿を見せ
春まで根室海峡の海上で見られます。貝が好きで、潜っては食べまくっています。

根室海峡は海水の流れが速く、海底は砂地になっているところがほとんどで、アサリや
ホッキ貝、アオヤギ、ホタテなどの二枚貝が多く、ビロキンにとりいい餌場になっています。

普段は外洋で群れを作って貝を捕っていることが多いのですが、時にはアサリが多く
生息する野付湾内に入ってくることもあります。

そのビロキンが私の真上を通過して飛んで行きました。めったに見れない下からの姿を
じっくりご覧ください。


オスの成鳥です。下から見る嘴は縁取りと先が黄色で、根もとの方が白色です。目が
白く見えます。虹彩が銀色をしているからです。紫外線の強い北極圏で棲む生き物が
持つ特徴です。

目の下にブーメラン状の白色の斑紋があります。アメフトや野球の選手が目の下に黒
色の隈を書いているのに似ています。日中の強い光の反射光から目を守る目的で
やっているらしいのですが、ビロキンの白色は何の目的で発達してきたのか、知りたい
ものです。

翼は先の方の第一風切り羽が黒色で、胸に近い第二風切り羽は真っ白です。キンクロ
はキンクロハジロが正式な名前で、この第二風切り羽が白いことから由来します。

泳いでいるときは全く見えない足は赤い色をしています。指と指の間にある膜は黒い
のですが、指は赤です。赤い指にも必ず生きていくうえで理由があるはずです。寒い
地方に棲む海鳥に赤い足をした鳥がいます。

ケイマフリやエトピリカ、ツノメドリは体も黒色で、足が赤い色をしています。潜水して
貝や魚を捕って生きているという共通項があって、しかも北の海で生活しています。

下からビロキンの美しさに見とれながら、この鳥の持つ不思議を考えていました。

烈風 風速32メートル

2012年01月07日

気温が緩んでいます。最低気温がマイナス5度前後、最高気温が2度前後といった
かったるい日が続いています。寒気団が西の方に出張しています。そのためか雪が
良く降ります。せっかく厚くなりかけた氷が痩せてきています。おかげで、風蓮湖の
氷にはまだ自動車が乗れません。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                ■   烈風  風速32メートル  ■

1月3日は朝から猛烈な北風が吹き荒れていました。こんな日に事件は起こる、と
いつも考えています。2年前には国後島から流れてきたと思える難破船が2隻、野付
半島の海岸に打ち上げられました。

ときには大きなミンククジラも打ち上げられます。一番多いのは、ホタテやホッキの
2枚貝やアカボヤなどのです。

めったにない自然現象。野付半島に行かねばなりません。

砂嘴でできている半島は幅がわずか20メートルしかないところもあり、車で行くと
打ち付ける波しぶきがもろに車に横から当たってきます。塩がつくと飛ばされて
来る砂が付着して、いつの間にか砂被りの車になってしまいます。

根室海峡の海面はいっぱいの兎が走っているように、白羽の波が立っています。
うねりで盛り上がった波の上が強風に削られて、水しぶきになって空中を飛んで
行くのです。

強力な風がすごいスピードで波の山から山へ走り抜けていくすさまじさは、「なぎ倒す」
といた方が適切かもしれません。

こんな時、カモメやオオワシは沖合に出ず、海岸の砂浜に集まってきて風よけをして
います。風上に頭を向け、前掲の姿勢を取り、地面に張り付くようにしています。


風下から押し寄せてくる波は、波打ち際にくると烈風に押し返されて、白いしぶきに
なって横に這うように飛んで行ってしまいます。

北極圏で繁殖するカモメは強風の中でも飛ぶ術を身に着けているいるので、烈風
でも何食わぬ顔をしながら飛んではいます。それでもエネルギーをあまり使わない
ようにすぐに砂浜の上に降りてしまいます。

嵐のときは動かない。これが生き物たちがとる最も賢いやり方です。いつかは通り
過ぎる、待てば必ずいいことがあります。彼らはこのことをよく知っています。

波が静まれば、浜には「海の贈り物」がいっぱい打ち上げられているのですから。

ハイイロチュウヒ 草原のハンター

2012年01月06日

元旦にいつもお便りをいただくオーストラリアの猫のオジュモちゃんが亡くなりました。
びっくりです。まだ5歳でした。心からお悔やみを申し上げます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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              ■  ハイイロチュウヒ  草原のハンター  ■

ハイイロチュウヒ。鳥に興味ない方にはとても鳥だとは認識できない名前です。漢字で書く
と「灰色の宙飛」です。灰色の羽色をして空中をふわふわ飛ぶ鳥、でだいぶイメージがつか
めてきたかもしれません。この鳥は鷹の仲間です。

実際に灰色をした羽色をしているのはオスです。とてもセンスのいいきりりとした姿を
しています。野付半島ではなかなかお目にかかれません。よく見かけるのはメスです。

全身が褐色の羽色をしています。お腹は淡い褐色に褐色の斑紋が入ります。枯れ草の
草原に紛れると保護色になってわからなくなってしまいます。ふわふわと飛び始めたのは
10月に入ってからでした。

ロシアの北の地方で繁殖したものが、日本に渡ってきて越冬します。野付半島にも毎年
やってきては、雪が積もるまでいます。湿原や草原をいつもふわりふわりと飛んでいます。

いつも見るメスの顔つきはほかのタカに比べるとぺっしゃんこで、フクロウの顔に似てい
ます。顔を縁取るようにハートのような縁取り毛が生えていて、顔のアップだけを見ると
フクロウです。

草原に生息するネズミが大好きで、エゾヤチネズミやアカネズミを見つけては急転直下
に降下して捕まえます。捕まえるとその場で食べることが多く、飛び上がってくまで時間
がかかります。

最近は群れでやってきているハギマシコという北極圏からきた小鳥を追いかけて、日中
でも飛び回っています。地面に降りて草の実を一生懸命に食べている群れの上に、突如
姿を現します。

突然舞い上がる群れにびっくりしていると、ハイイロチュウヒが突っ込んでくるのです。

捕る、捕られる一瞬のドラマを目にする素晴らしさ。生き物の原点を見るようです。

美貌キタキツネ

2012年01月05日

根室地方は雪が降った後に道路が閉鎖されることが多多あります。強力な低気圧が
東海上に去るときに強風のお土産があるからです。地吹雪です。この3日風速20メー
トル以上の強風が吹きまくっています。牧草地を雪が走り、前方が全く見えないホワイト
アウトを作ります。運転していて突如見えなくなるほど怖いものはありません。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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               ■  美貌キタキツネ  ■

しばらく出会えなかったキタキツネに道端で出会いました。すっかり厳寒期用の暖かい
冬毛を身にまとっていました。

たぶん1年のうちでもっともキツネが美しい季節です。なんといってもふっくらして、見た目
が軟らかく、豊かで、心がほっとする何とも優雅な気持ちにさせられます。


冬の毛はすごいですね。これだけでマイナス20度から30度にもなる外気温からか細い
体を暖かく守ってくれているのですから。

キタキツネの毛は長く厚い保護毛と短く軟らかい下毛の綿毛からできています。犬や猫も
同じです。

保護毛は主に表面に見られる長く太い毛で、硬くて強く、弾力性に富んでいます。雨が降る
ときはカッパの役目をし、灌木の中を走り回るときは防護服の役目をして体を守ってくれます。

またこの保護毛は艶があって、しかも色彩が美しく、その動物自体の特徴を表してくれます。

一方、下毛は保護毛の下に隠れる短く、細い柔らかい毛です。保温性に優れて体温を
外に逃がさない、寒い外気をはねのける、水気の侵入を許さないなどいろいろな役目を
持っています。

さらに冬毛のすごいところは、毛の長さが夏毛より長く、毛の芯に当たる毛髄質といわれる
ところが発達しています。毛の髄質の中に空気をたくさん取り込めるところがあります。
空気を取り込むことで断熱力を上げるのです。ふっわとしているのは、きっとこのせいです。

いきなり湿原の枯れ草の中から顔をだし、あーこいつかという感じで道の端に座り込んで
一服。ちらっとこっちを向いて、頭を掻き、身づくろいをしています。何ともおちょくられて
いるみたいで、つい笑ってしまいました。


笑いに反応して首を傾げて、何事もなかったように後ろ足で背中を掻いています。お馴染
みさんといえ、もう少し警戒をせんかと心配になります。

何とも美しい毛いろ。これから恋の季節に入るためにしっかりおめかししているキタキツネ
です。何事もなかったように凍った湿原の上をすたこら歩いて去っていきました。


ええねん

2012年01月02日

元旦の出だしは、ウルフルズの「ええねん」を聴きながら始めました。バッハも好きですが
ウルフルズの曲も大好きです。トータス松本の韻を踏んだ詩が好きで、老化予防に歌い
まくっています。

明けましておめでとうございます。小太郎でごじゃります。龍年もよろしくお願いします。

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                       ■  ええねん  ■

年末になって立て続けに雪が降りました。起きるたびに雪が積もっている、あわてて雪かき
モードに気分をセットして、頭にタオルを巻きます。痛めた足にしっかりテーピングをして、
さあどうなっても「ええねん」と。年明け元旦の夜にも、どっかと湿った雪が。足が・・・。


(マイナス5度。暖かな元旦でした。初日もほんわかとしていました)

            なにも言わんでも  ええねん
             何もせんでも  ええねん
              笑い飛ばせば  ええねん
               好きにするのが  ええねん
                感じるだけで   ええねん
                 気持ちよければ   ええねん
                  それでええねん それでええねん

                         後悔しても  ええねん
                           また始めたら  ええねん
                            失敗しても  ええねん
                              もう1回やったら  ええねん
                               胸をはったら  ええねん
                                それでええねん  それでえねん

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

              何もなくても  ええねん
               信じていれば  ええねん
                意味がなくても  ええねん
                 何か感じていれば  ええねん
                  他に何もいらんねん
                   他に何もいらんねん

                        それだけで
                        ええねんーーー。


(カモメたちも初日の出を心待ちにしているようでした)

この10年。得度して修行の場所と決めた野付半島の竜神崎で初日の出を見ながら、
今年の無病息災を祈りました。

みなさまにとって、良き1年でありますことを。

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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