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エゾジカ 仔鹿はまだオッパイ

2011年10月29日

ワサビがおいしくなりました。寒くなって夏に伸びていた葉っぱの根もとから新しい芽が
伸びてきて冬越しの準備をしています。これを掘り出して食卓の上にのせています。
擦りおろしのワサビは淡い緑色をして、たっぷり水分を含み、ふわぁと膨らみます。
口に入れると甘く、そのあとからつーんと鼻に来る辛さがきます。冬にそなえる糖分と
辛みが何とも言えない旨味になります。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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            ■   エゾジカ 仔鹿はまだオッパイ吸ってる   ■

11月が近づいています。立派な角になってきたオス鹿を見かけるようになりました。
また、大きくなってきた仔鹿連れのメスシカの群れにも出会います。

仔鹿はかなり大きくなっています。親鹿の五割ほどにはなっています。顔がまだ短くて
丸く、幼さをまだ残しています。とはいえ、体はがっちりしてきています。か細かった体は
肩や腿にしっかりとした筋肉がついて、たくましく見えます。

親鹿と並んでいる顔はかわいく見えるのに、単独で見るときりりとして大人顔に見えるから
不思議です。今はまだ母鹿といつも一緒にいます。10頭以上まとまった群れだと仔鹿が
集まって遊んでいたりします。それでも近くには必ず母親がいて、いつも仔鹿を守っている
雰囲気です。

仔鹿たちもすでに草をよく食べていますが、じっと観察していると時々母鹿のところにやって
きて、股間に頭を入れます。母鹿の太ももを鼻で押し上げて、乳首に吸い付くのです。

鹿の乳首は股間の鼠径部に、左に2個、右に2個こ全部で4個あります。シカの出産は
たいてい1頭ですから、これだけで十分です。見ていると左右どちらかの乳首を1個だけ
ではなく2個を一緒にくわえて吸っている感じがします。

くわえると鼻先をぐいぐい突き上げるようにして、とても力強く吸っています。こうでもし
ないと乳が出てこないかもしれませんが、突き上げられる母鹿はそろそろ嫌気がさして
来るのではと思ってしまいます。

それでも吸わせているところを見ると、栄養的にまだ自分では十分に補うことが難しい
のかもしれません。

乳を吸うときに仔鹿が見せる短い尾っぽを上にあげて、裏側の白い毛を広げ、肛門から
お尻のまわりの白い毛を強調させます。この仕草はどんな意味があるのか、疑問に
感じています。

動物行動学的に、きっと意図があってのことでしょうが、誰か教えてください。

           


さあこれから冬に向かいます。しっかり食べて体力をつけなければなりません。
その前に、メスは交尾の季節に入ります。

紅葉 窓辺のラッコ

2011年10月28日

紅葉は気温に敏感です。台所の窓辺にあったモミジは色づきだしてから赤く変わるのに
わずか3日でした。ところが西側のモミジはゆっくりと色変わりを続けていて、黄色に変化
してだんだん赤く変わってきています。この微妙な彩がなかなか美しく、今、最高の見ごろ
になっています。


この違いは何かと考えたら、台所から出ている排気熱のようです。調理する朝と夕方の
排気熱がモミジにあたっていて、葉っぱに強い影響を及ぼしていたと思います。

西向きの窓辺には、子供が小学生の時に制作したダンボウルのラッコが鎮座しています。
これは私のお気に入りで、時々飾ります。もともと生け花を生けていたのですが、猫の
ジュジュが来てから、生け花を手玉にとってむちゃくちゃにしてしまうので置けなくなって
しまいました。

それに代わって置けるものといろいろ試しに置いてみています。その中でこのラッコが
なかなか味があっていけるのです。ジュジュが近寄らなくなったのです。大きいのと
目に何か力があって威嚇している雰囲気があります。

デザイン的にも面白く、愛嬌があります。

このラッコ越しに見る窓からのモミジの紅葉が我が家のビュウポイントになっています。

1枚1枚の葉っぱをじっくりと見ると黄色から橙色、赤色に変わっていく微妙な彩が何とも
味わいがあります。じっと見ていると涙がにじみ出してぼけてきますが、このほんわかと
した色合いがまたいいのです。


今しかない彩。毎日が愉しい。


ホシガラス ハイマツの実大好き

2011年10月27日

外に出していた観葉植物をとうとう室内に入れました。昼過ぎから体が引きしまるような
冷気を感じたからです。いよいよ来そうです。本格的な寒気が。ひ弱だった植物がひと夏
外に出しておくと葉や茎がたくましくなっていました。これから6か月室内で冬を越さねば
なりません。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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            ■   ホシガラス ハイマツの実大好き   ■

ホシガラス。何ともいい名前です。この鳥は星がたくさん見れる亜高山から高山の地帯で
生活するカラスの仲間です。体を覆う羽毛の先が白い色をしていて、星を散りばめたように
見えることからホシガラスとつけられました。

北海道では標高1千メートルほどの低いところから見られますが、本州では2千メートル
以上のハイマツ帯に棲んでいる鳥です。アルピニストは夏場森林帯からハイマツ帯に
入ってホッとしたところで、目の前に現れるこの鳥に出会います。ガゥァーガゥァーとどす
のきいた声に優美な姿との違和感を覚える人もいますが、羽毛の白い斑点を星に見立て
てホシガラスと名付けた先人のアルピニストにロマンを感じます。

大好物はマツの仲間の種子です。中でも高山帯に生えるハイマツの種が大好きです。
ハイマツの実は他の松の実に比べて丸くて大きく、食べがいがあります。当然、一つの
松ぼっくりに入っている実の数も少なく、自分の力で遠くまで移動して増えることはできま
せん。それを手伝っているのがホシガラスなのです。

ホシガラスは先のとがったがっちりとした頑丈な嘴を持っていて、硬いハイマツの実を
こじ開けて、中の種を上手に取り出してたべます。このことから英名は「木の実を割る鳥」
という意味のNutcracker(ナッツクラカー)とついています。

ハイマツの実が食べごろになる9月ごろになるとホシガラスがハイマツ帯に集まってきま
す。先日登った雌阿寒岳のハイマツ帯の谷合の斜面にはかなりの数のホシガラスが
集まってきていました。このときのホシガラスは食べるだけではなく、ほお袋に種を詰め
込んで、せっせと裸地になって草が一部に生えているようなところに運んでいる光景を
目にしました。

長い冬を過ごすための貯食をしているのでした。ほかの人の観察によると冬に雪が溜ま
らないような岩場や枯れ木の中、樹洞などの場所にためます。貯めた種は冬場に食べる
だけではなく、春の子育てにも使います。そして、食べられなかった種は発芽をしてハイマ
ツ林を維持し、広げる役割を担うのです。

雌阿寒岳の噴火によってできた広大な禿山はきっとホシガラスたちによってりっぱな
ハイマツ帯になってきたのだと思いを馳せました。

エゾリス 冬の準備

2011年10月26日

栗の実をいただきました。根室地域中標津産です。農家の庭に植えられた栗の木が
マイナス20度以下の気温に耐えて、実をつけています。その実をもらってきて自分の
庭に植えてから3年目に立派な実をつけました。桃栗3年とはよく言ったものです。
リスにと言われましたが、美味そうだったので自分にもいただきました。さっぱりとした
甘さでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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             ■   エゾリス 冬の準備   ■

再び窓辺の餌場を再開したのは10月初めでした。待ちわびたようにハシブトガラや
ゴジュウガラがやってきました。それから1週間ほどしてエゾリスがやってきました。

餌場は住居と病院の2か所に作ってあります。住居はシラカバの倒木の上に、病院は
診察室の窓辺にあり、どちらもやってくる小鳥やリスが目の前で観察できます。

エゾリスは朝にやってきました。まだ人が動き始める前です。タワラマップ川の森の
クルミの実がほとんどなくなっているので、高カロリーのひまわりの種はご馳走です。

はじめのころは張り付いておなかがいっぱいになるように食べていました。次のリスが
やってくるまで動かない子がいるくらいでした。

餌場には個体識別ができる範囲で3匹は来ています。今のところ耳毛の伸び具合や
おなかの白い毛の模様や毛色などを目安にしています。

慣れておなかがいっぱいになるにつれ、ひまわりの種を口に入れて近くの落ち葉が
重なっている場所に行き始めました。顔を落ち葉に潜り込ませ、種を押し込んでいます。

やりだすと何度も続きます。四方八方に運びます。ぐいぐい力強く地面に押し込みます。
あんなに運んでどれくらいあとで見つけられんだろね、と女房と感心してみています。

何とも楽しそうに、地面をスッキプして尾っぽをピンと立て、左右に振って種を地面に
仕舞い込みます。ぴょんぴょんぴょん、ぴんぴんぴん何ともリズミカルなこと。
じっくりみても飽きません。

のんびり、ゆったり。ビール片手に日曜の朝は最高の気分です。

オオハクチョウ 冬の使者渡来

2011年10月24日

モミジの紅葉が1週間も持ちませんでした。台所の窓辺の前に植えて23年になるモミジ
は毎年色鮮やかに赤く色づいてくれます。今年は上の方から赤くなりだしたら3日目には
下まで赤く変わってくれました。あまりにも早い色の変化にゆっくりと紅葉狩りを愉しもうと
思うゆとりはありませんでした。6日目には80%以上の葉が落ちてしまいました。京都の
ようにゆっくりと赤くなっていく紅葉が少し羨ましい。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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             ■   オオハクチョウ 冬の使者渡来   ■

我が家の上空を鳴きながらオオハクチョウの群れが早朝に飛んで行ったのは20日でした。

太平洋に面している厚岸湾にはその日にどっさと2000羽以上のオオハクチョウが姿を
見せたのです。我が家の上空はオオハクチョウの渡りのルートにあたっていて、きっと朝
見かけたオオハクチョウたちが厚岸に向かったに違いありません。

秋に渡ってくる群れは、標津川沿いに移動して来る群れと知床半島方面から飛んでくる
群れがいます。

太平洋に向かうのか弟子屈の屈斜路湖方面に行くのか、よくわかりません。3年前に
東京から帰ってくる飛行機の窓からオオハクチョウの群れが釧路方面に飛んでいくのを
標茶町の上空で見たことがあります。大方は太平洋に出て南下していくように思えます。

20日の厚岸湾の情報が入っていたので野付湾もかなりの数のオオハクチョウが20日に
やってきていたのかなと思いつつ、23日に野付湾に確かめに出かけました。

あいにくの雨でしたが、風がなくて、湾内はほとんど波が立ってなくて遠くまで見通せました。
います、います。白い大きな鳥が2,3キロ離れた湾内の水面に広がって浮いています。

数えてみると827羽いました。ゆったりと浮いているアマモを食べているように見えます。
まわりのカモたちが忙しそうに餌をあさっているのに比べると、のんびりとしている感じです。

第一陣の群れです。これから次々と大きな群れや小さな群れが渡ってきて2,3000羽に
膨らみます。ここで小休止してほんとの越冬地へ向かうのです。

氷が張る12月までオオハクチョウのトランペットを吹くような大きな鳴き声が響いて湾内は
活気がでます。寒さに負けないいい声です。

ちなみにこの日に見かけたオオハクチョウのカウント数は1027羽でした。


馬 肥ゆる

2011年10月23日

夕方、家路へ急ぐ途中で夕立に会いました。たぶん寒冷前線が南に下りてきたようで、
北西の強い風と共に激しい横なぶりの雨が降ってきました。前照灯の前は高速のワイ
パーでも見ずらく、そのうえミズナラの葉っぱが路面にいっぱい落ちてきています。滑る
といけないと思って減速しました。途端に目の前に小鹿がたたずんでいるのを見つけま
した。ラッキーでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                  ■   馬 肥ゆる  ■

放牧してある馬がふっくらしてきました。春から夏にかけてはずっとロールの乾草を食べ
ていました。夏になって生の牧草を食べだし、その成果が出てきたようです。

根釧の酪農家はかって農耕用と山から切り出した材木を運ぶために大型の農耕馬と
寒さに強く忍耐力のある小形のドサンコを飼っていました。

今でこそ、その数は激減していますが、今でも馬好きな人は多く、2,3頭は飼っている
農家が多くあります。

牛のように毎日の手入れに労力がかからなくて済むからです。また秋になると各地で
競馬大会があって、それに参加するために飼っている人も多いのです。

輓馬大会用の馬は1トン以上もある体格のいい馬で、そのレースに出るために力の
出る馬作りに精を出している人もいます。ヨーロッパから持ち込まれたペルシュロンや
ブルトン、ベルジャンの血を入れたもので、優秀な馬は帯広のばんえい競馬に出走
して活躍する馬もいます。

最近はミニホースが愛玩用に増えてきています。草競馬用にはサラブレッドやアラブ、
クゥーターホース、アパルーサなども掛け合わせて楽しんでいるようです。

馬の市場も立っています。飼っているだけではなく、経済動物としても出荷されていま
す。年に何回か市が開かれ、遠くは熊本や長野からの買い付け人がやってきては
多くの馬を仕込んでいかれます。

私は馬を見るのは大好きですが、飼うとなると腰が引けてしまいます。飼いだすと
優しくてよく慣れるので、のめりこんでしまうからです。馬を飼いだすと時間とエネル
ギーがとてつもなくいります。

しばらく小太郎とラムとジュジュだけにしておきます。

渡り炎上 カモ続々

2011年10月21日

落ち葉がいっぱいです。ぱらぱら舞いながら落ちてきます。朝の散歩のとき、枯葉が
落ちてくる時間帯があるのではないかという思いに駆られました。3日ほど気にかけて
観察しました。気温が0度近くに下がった朝、太陽の日が当たりだすと一斉に落ちて
来るようです。皆さんも観察してみてください。

おばんです。小太郎ですです。

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             ■   渡り炎上  カモ続々  ■

寒露を過ぎたあたりからカモの仲間が急激に多くなりました。海鴨も陸鴨もどんどん
個体数が増えています。湾内を拡大望遠鏡で端から端まで覗いてみると一面にという
表現がぴったりなほどたくさんのカモが水面に浮いています。群れで移動しています。

北極圏の気温が急激に下がってきているに違いありません。魚やエビ、貝などを食べる
カモ、草の種や葉、海藻を食べるカモが外洋や湾内、干潟、湿地に集まっています。

数えきれないほどの個体数です。推定でも20万羽以上はいるかと思います。

太平洋側の厚岸湾には20日に2000羽以上のオオハクチョウがやってきました。
野付湾にもきっと多数のオオハクチョウが来ているに違いありません。

湾内にやってくるカモで、オナガガモやヒドリガモは特に多いのですが、この仲間は
塩水の湾内から湿原の中の淡水の池に定期的に群れで飛んできます。どうも真水を
飲みに来るようです。水を飲んで、一休みしてまた飛び立ち湾内に帰っていきます。

陸鴨ですから、水面から飛び立つときは垂直に飛び上がります。そのときの羽音は
バッサとかバババッとか地面を鳴らすような迫力です。

すっかり枯れ草色になった湿原の上を数百の群れが飛び交う光景は秋の一押しの
風景です。夕景に群れが飛び交うシーンは趣があって私は大好きです。

ユキムシ 雪が降る前に

2011年10月20日

ここ3日。毎朝霜が降りています。太陽が出る前は草の葉っぱは塩が振りかけられた
ように白くなっています。こんな時間帯は小鳥のカラ類の群れは早く太陽が当たる高い
木の上の方で餌をあさっています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

(大きくなりました。たくましくなったジュジュです。)

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              ■   ユキムシ 雪が降る前に  ■

今日は、ユキムシが大量に飛びました。朝から快晴。風もほとんど吹かず、穏やかな
1日でした。

(雪が舞っているようです。)

ユキムシが目立ちだしたのが、夕方の3時ごろでした。月曜日からぽつぽつと飛んでは
いましたが、今日は雪が降っているかのように目立ちました。

(蜘蛛の巣ににたくさんのユキムシがかかっていました)

北海道では、この雪虫が飛ぶと初雪が降ると云われています。3日前から晴れの日が
続き、朝は毎日霜が降りていました。この温度変化に反応して、雪虫の移動がはじま
ったようです。

我が家のまわりで飛んでいるユキムシは白いふわふわがなく黒っぽかったので、ケヤキ
ユキムシという種類かもしれません。クマササからケヤキの木に移動します。我が家の
庭にはクマササとケヤキがあるので可能性大です。

(シラカバの木肌に止まっているユキムシ)
昔からユキムシは冬の訪れを知らせる「使者」と呼ばれてきました。ユキムシが現れると
10日以内に雪が降るといわれています。この予報を信じれば、今月中に初雪が見られ
そうです。

忠犬ハチ公の死因

2011年10月18日

小太郎の写真ばかり載せていたら、ジュジュはどうしたのと心配していただきました。
安心してください。年頃になってとても色っぽくなりました。家の周りのものにとても関心を
持ち、天気がいいと早朝から下のタワラマップ川の林に出かけていきます。暗くなるまで
帰ってこない時もあり、とても心配になります。あのひ弱さが嘘のようにたくましい姉さん
になりました。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■   忠犬ハチ公の死因   ■

最近、WOWOWでアメリカ版「忠犬ハチ公」の映画を見ました。駅前で静かに死んでいく
シーンがなぜか心に沁みました。

皆さん、ハチ公が慢性の犬糸状虫症(フィラリア)で死んだことをご存知でした。私は
老衰か何かで死んだものと思っていました。最近、その死因に新しい知見が見つかり
ました。

忠犬ハチ公は渋谷駅前で亡き飼い主を10年間待ち続けた逸話で有名な秋田県産の
日本犬です。1935年3月8日に満11歳で亡くなりました。遺体は東京大学に持ち込ま
れ、病理解剖をされ、遺骸ははく製にされました。今でも国立科学博物館に展示され、
その姿を偲ぶことができます。

考えてみれば飼い主の上野英二郎教授と一緒に生活をしたのはわずか1年足らず。
よくもまあ、その後10年間を慕い続けられたものだと、改めて感心します。

大学のすごいところは、病理解剖の際に採取された主要な臓器をホルマリンで固定し
保管されていることです。それは、いつか何かの折に利用されるかもしれないという
前提があってのことです。

標本は定期的に保存液の交換が行われています。今回の交換の折に、外観に影響を
与えない範囲で、すべての臓器より検索材料を少しだけ取り出して、改めて病理組織
の検索と、MRI検査をした人がいます。東大の病理学研究室のみなさん。

76年ぶりの検索です。その結果、ハチ公は慢性の犬糸状虫症にくわえて、肺と心臓に
悪性の腫瘍が見つかったのです。この腫瘍もハチ公がなくなった死因として重要なこと
がわかったのです。

ハチ公はフィラリアとガンで亡くなったんだ、と言ってしまえば終わりますが、この「がん
が大切なんです。

といのも、「忠犬ハチ公物語」は”人と動物の関係”を考えるときの象徴的な話として、これ
からも話継いでいかれると思います。その意味で関係する事実を科学的にはっきりさせて
おいて、情報として正確に次の世まで伝えていくうえで重要なことなのです。

これを裏付けるのが保管されている標本なのです。

東北へ行くコクガンとオオハクチョウが・・・

2011年10月17日

毎朝霜が降りています。この気温差に我が家のモミジが急激に真っ赤になりました。
実に見事な、鮮やかな赤です。去年は上と下で時間差で赤くなりましたが、今年は下から
上までまとまって赤く色づきました。条件がいろいろ相まって美しさが決まるのですね。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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          ■   東北へ行くコクガンとオオハクチョウがやってきた  ■

今季もコクガンが10月9日に初めて姿を見せました。二群21羽が根室海峡から野付湾に
入ってきました。昨日16日は176羽がやってきていました。また、オオハクチョウも9日に
2羽、16日が19羽が姿を見せました。

(根室海峡から海面すれすれに飛んでいくオオハクチョウの群れ)

すでにオナガガモやヒドリガモ、スズガモ、マガモ、コガモなどは湾内に10万羽以上が
散らばって休んでいます。また、どんどんと群れを組んで南の方へ飛び立っていってい
ます。

カモたちに比べると1か月ばかり遅れて、堂々の到着です。去年より1週間早い先鋒
隊の到着です。これからどんどん増えてコクガンは1万羽近く、オオハクチョウは2,3千
羽まで膨れ上がります。


湾内は根もとから切れたアマモが大量に浮いていて、干潮と満潮の時の潮の流れとが
そのときの風の吹く方向で湾内をさまよっています。コクガンもオオハクチョウもこの
アマモが大好物で、浮いたアマモのところに集まってきて食事をとります。

その日、その日で彼らのいる場所が違うのは、浮きアマモの場所によるようです。

今年は東北大震災の津波の影響で湾内に棲むホッカイシマエビが大量に外海に流され
たそうで、いま最盛期のエビ漁は資源保護のために休漁になっています。おかげで
今季は船に驚いて飛び上がることなくゆったりとした食事ができそうです。

ところで、彼らが向かう越冬地は東北の三陸海岸が入っています。情報によると津波で
流された海岸の海藻がおがってきているそうで、コクガンやオオハクチョウの渡来を
心待ちにしているそうです。


ツタウルシ 目立ちます

2011年10月16日

ここ毎日、庭は落ち葉でびっちり覆い尽くされます。掃き掃除だけでも大変です。集めては
木の根もとにばらまきます。特に桜の木の下には多めにしています。ほかの木に比べ
栄養を多く必要とするらしいと聞いたからです。来年の春にはいい腐葉土になって大地に
還元されるでしょう。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                ■   ツタウルシ 赤が目立ちます   ■

野付半島のナラワラの森は大半の葉っぱが落ちでしまいました。透かすかになった樹冠
から明るい木漏れ日が射しこみます。いよいよ冬の準備に入るぞという心意気が伝わって
きます。

海抜ゼロメートルの森の中に入ると、気分は海抜1500メートルの山の中です。
ミズナラやナナカマド、トドマツの大木が立ち並び、下草はクマザサがびっちり生えてい
ます。

森の中のナナカマドは今年はあまり実をつけませんでした。光があまり当たらなくて、
実をつける余裕が木になかったのではないでしょうか。いつもの年の10分の1くらいの
実しかなっていません。

道東は真っ赤に色づく木は多くありませんが、ナラワラには一種類だけ赤くなる葉っぱが
ありました。枯れ木にまとわりつくツタウルシの葉です。モミジの赤さにはかないませんが
肉厚の葉が黄色から赤っぽい橙色に色づいて、それに光が当たるとき輝きます。

(ツタウルシは雌雄異株で、雌株には実がなります)

くすんだ色になった木々の下の方がパーッと明るくなってきます。スコットランドの兵隊さん
のスカートみたいでそこだけ目立ちます。冬の強い風のせいか高いところまでは伸びなく
て下の方だけで枝をのばしています。

触りたくなるような美しいに色合いなのでついつい触りたくなりますが、「美しいものには
毒がある」のことわざがぴたりとあてはまる植物です。

触るとかぶれて大変なことになります。一日か2日目に皮膚がかゆくなって、発疹が出て
腫れてきます。いわゆるアレルギー性接種皮膚炎でひどくなると顔がブクブクに腫れたり
します。

それだけはご勘弁してほしいので見るだけ。写真を撮って愉しみました。雌雄異株で実の
なる木とならない木があります。雌株にはびっしりと実がたくさんなっていました。

ミズナラの葉っぱが黄色くなって端から茶褐色に枯れ始めていました。あっという間に
変色してみすぼらしくなってしまいます。

もうすぐ冬です。

ウミウ 海の豊かさ

2011年10月14日

昨夜の満月はまぶしくて真っ白に見えました。天窓から射しこむ光があまりにも明るいので
部屋の明かりをすべて消して、ハンノキの葉っぱの影がゆらゆら揺れる影絵を愉しみまし
た。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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                 ■   ウミウ 海の豊かさ   ■

海が荒れた日は野付半島のウミウの数が増えます。
9月に入ってよく見るようになったウミウですが、その数がだんだん増えてきています。

海が穏やかな時は沖合の鮭の定置網の浮き球の上に止まって休んでいる群れを見かけ
ます。普段は沖合にいて、回遊してくる魚を追い回しています。

この時期、根室海峡にはイカやシイラ、サケ、最近はマグロやハマチ、ブリといった小魚を
追い求めてくる魚が増えます。イカナゴやキビナゴ、イワシといったこのあたりの漁師は
全く見向きもしない魚が群れで入ってきます。

それを狙って鳥たちも集まってくるのです。ウミウは千島列島や道東の海岸線で繁殖して
いますから、南の方へ移動する前にこの海峡に集まってくるようです。

海が荒れると泳ぎの上手いウミウでも波に放浪されて、海面で休めないし、海に潜っても
上手く魚を捕ることができません。体は消耗して疲れるし、下手すれば溺れるし、いいこと
がありません。

ならば陸地にやってきて一日中体を休めておいた方が、生きていくには得なことです。
カモメとて同じです。ウミウが休んでいるところは必ずカモメも集まっています。

陸で休むウミウはなかなか警戒心が強く、そっと忍び寄っても、見つかるとすぐに海に
出てしまい、すぐに飛び立って逃げてしまいます。

全身黒ずくめの姿かたちはきれいではありませんが、ペリカンの仲間です。嘴の下に
おおきな袋は持ってはいませんが、食道が大きく膨れるので、食べた魚をたくさんためて
おくことができます。ヒナに餌を運ぶにはとても便利です。ですから遠い場所まで飛んで
行って漁をすることが可能なわけです。

今は、食いだめの時季。彼らはそう思って集まってきているのだと思います。

アオサギ 旅立ちの前に

2011年10月13日

ここ3日でミズナラの葉が黄色く色づいてきました。朝の光に金色に輝きます。ほんの
数日輝き、みるみる茶褐色に変色してしまいます。夜露をたっぷり含んだ早朝のしっとり
とした美しさは何よりのご馳走です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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               ■   アオサギ 旅立ちの前に  ■


晴天の静かな朝。鏡のような水面に1羽のアオサギが降り立ちます。続いて1羽、また1羽
と湧くようにやってきます。やがて干潮で浅くなった干潟に100羽以上が集まってきました。

浅瀬には風で押し寄せられたアオモがいっぱい浮いています。その中をアオサギはゆっく
りと歩きます。体を前に倒して水の中をにらみます。アマモの下に隠れている魚を探して
いるのです。


毎年9月から10月に湾内にみっちり生えているアマモの葉が根もとの方から切れて、たく
さん浮遊し始めます。干潮満潮の潮の動きで湾内を動き回ります。それに付いて子エビや
子魚も動くので、これを餌にしている大きな魚がアマモの下に潜みます。

アオサギは集まってくる魚をいとも簡単に捕れる浅瀬に集まってくるのです。南に渡って
行く時期に少ない労力で多くの食べ物が取れることは、体力をつける上でとても幸運な
ことです。

日によってアマモの寄る場所が違うので次の日に同じ場所に集まっているとは言えないの
です。ですからこういうシーンに出会うと幸運な日だと最近は思うようにしています。
2度とないかもしれないなんて思って目とカメラに収めています。

魚が移動していくのか、アオサギたちも同じ場所には固執せず、どんどん移っていきます。
捕れる時間はそう長くは続きません。太陽が高く上がるにつれ、上昇気流ができていつ
の間にか風が出てきます。そうなると朝の楽しき食卓は、波にさらされ魚も捕れなくなって
しまいます。

水かさが増してくるとアオサギたちも湿原の方に移動してしまいます。

キタキツネ 秋のおこぼれ

2011年10月12日

デントコーンが今年は豊作です。いつもの年より作付が多く、台風にも負けませんでした。
円高で輸入飼料が高騰し、牛にやるために多くの酪農家がデントコーンを作付し出したと
聞いています。今、その収穫期。切り取られた後の畑にタンチョウがやってきています。
のどかな風景です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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               ■   キタキツネ 秋のおこぼれ   ■

湿原でぽっんとキタキツネに出会いました。口には大きな鮭の頭をくわえています。

口に何とか収まるほどの大きな頭です。鋭い歯がついた顎が目立ちます。ほとんど肉
がついていない頭の部分だけです。どこを食べるのか、しかも硬そうです。


おそらく定置網から陸揚げしたときに、落ちたものか、傷ついて商品価値がなくてはね
られたものなのでしょう。肉の部分はカモメやカラスに食べられ、重くて硬い頭だけが
残っていたものをキツネが見つけたのでしょうか。

肉の色を見る限りとても新鮮です。美味そうです。鳥たちの嘴ではどうにも歯が立たない
頭だけが何とか食べられずに残っていたのです。まだ駆け出しの子ぎつねにはご馳走に
違いありません。

今年のサケ漁は昨年より30%も不漁です。商品価値は上がりますが、猟師さんの気前が
悪くなります。浜に荷揚げの時、鳥たちに分け与えるサケが少なくなります。その分、鳥
たちの奪い合いがすごくなります。皮を破り、引きちぎり、肉を裂き、できるだけ多く口に押
し込む。時には内臓を引っ張り出し、長いまま嘴にくわえ、独り占めにするために飛び立ち
ます。それを何匹かが追いかけて横取りする、すさまじい修羅場の光景です。

そんなところにキツネがやってきて、食べ残された頭をいただくわけです。キツネには
鋭い歯があり、しっかりした強い顎があります。ここが強みです。


がちがちと少しずつ削るようにかじっていけば、喉にひっかけることもなく食べれるものです。
鮭の頭にはコンドロイチン硫酸やグルコサミン、コラーゲンなどの栄養成分が多く含まれる
ので成長する若きキツネや老化したキツネにもいいわけです。

鮭の頭を食うのに付き合っていたら一時間以上かかってしまいました。

秋・色づくアラカルト:深紅のサンゴソウ

2011年10月10日

ミミズが道路に出てきて干からびた死体になっています。寒くなると必ず見る現象です。
多いときは討死状態です。今年はぽつぽつです。京都の嵐山でも晩夏にそれはすさま
じいミミズの死の行軍を毎年見ました。これはどんな現象なんですかね。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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            ■   秋・色づくアラカルト:深紅のサンゴソウ  ■

野付湾のサンゴソウ(アッケシソウ)がようやく熟した深紅色になりました。

毎年いつになったら美しい真っ赤な絨毯が干潟にできるだろうかと心待ちにしています。
この深紅の色が問題なのです。光が当たらないと輝きを発しないからです。

曇って柔らかな光しか射さないと深紅色はくすんだ紅色にしか見えません。ところが
快晴でまばゆい太陽が強力な光を惜しみなくそそぐと、途端に赤い色が肉厚な葉っぱ
からあふれ出てきます。その赤いこと赤いこと。こんな赤があったのと叫びたくなるような
美しい深い赤です。

私は干潟に一面に彩る赤の絨毯より、緑の草の中に斑模様に散らばって生えている
サンゴソウの赤い色が大好きです。

野付半島の中のナラワラといわれるミズナラを中心とした林があってその中に入り込む
干潟に緑と赤の饗宴が見られます。単なる干潟と違って林から出る栄養分がいいのか
サンゴソウも大きくて、枝分かれした葉っぱが多くなります。

一株一株が大きいので、たくさん生えていなくても存在感があって、目立ちます。
大雪山の紅葉が美しいのは針葉樹の緑と落葉樹の紅葉色が斑に混じった独特の
美しさだとおもいます。

緑と赤の混じり合いがその美しさを強調し合っているのでしょう。

今が最高の美しい季節。サンゴソウ。

寒露のコチョウゲンボウ

2011年10月07日

雨が色づいたマユミの葉っぱからぽたりぽたりと滴になって落ちていきます。しなだれた
葉は心持さみしげに見えます。膨らんでくる滴のレンズにまわりの風景が小さく逆さに
なって輝いて見えるのがいいですね。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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               ■   寒露のコチョウゲンボウ  ■

チゴハヤブサが野付半島に姿を見せました。例年、寒露(10月8日か9日)の前後に
姿を見せます。

小鳥たちの渡りが活発になり、タヒバリやカワラヒワ、ハマシギ、トウネンなど多くの群れ
が立ち寄っていくからです。

また、アカトンボも数多く姿を見せる時期です。

コチョウゲンボウは彼らを食べ物にしているプレデターなのです。

野付では砂礫を盛ったところや高くない杭の上に止まって、小鳥を狙います。低空を飛行
し、驚いて飛び立つ小鳥を追撃します。時速200kmといわれる瞬間スピードで追われ
たら、ほとんどの小鳥はかないません。

逃げる術は急激な方向転換か、目くらまし的な分散です。

スピードの速いトウネンやハマシギといったシギの仲間もよく捕って食べられています。

食べ始めると食べつくすまで、砂の上などで肉を引きちぎって食べます。こちらが驚かさ
なければ、かなり近いところまで寄ることもできます。

地面に下りているときの姿はぽちゃぽちゃとして、とてもかわいいです。
ハヤブサよりも体が小さく、ハトほどの大きさなのです。

11月に入り、ユキホオジロやハギマシコ、ベニヒワが渡ってくるときまでいます。

寒気とカモ

2011年10月05日

去年リスのためにたくさん採ってきたドングリ。虫に穴をあけられリスも見向きもしなかった
のに、捨てたところの地面からミズナラの新芽が出てきて、今日気づいたら10本以上が
20センチほどに育っていました。びっくりです。虫食いにならなかった実もあったんですね。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                    ■   寒気とカモ  ■

寒気とともにカモたちが帰ってきました。北極やカムチャッカの方で子育てを終え、体力を
つけたカモの群れです。

根室海峡を海面すれすれに飛んでくる群れは決まって湾の入り口から入ってきて、湿原
や湾の奥へと向かいます。今のところ30-50羽ほどの小さな群れで、大きな群れが
どどっと上空から降りてくることはありません。

目立たぬように、いつの間にか、気が付いてみると湾内のあちこちにカモの群れが見ら
れるようになっています。

夏の間、カモメの仲間がちらほらしか見られなかった湾内が一気に賑わいを取り戻しま
した。

カモたちがよく集まってくる湿原の淡水池のヨシの中で待っていると湾内のあちこちから
群れが湧くように飛んできます。空気を切り裂くスウァーッとかシューゥッという鋭い音を
立てて水面に着水します。池に着水すると水を飲み、一休みします。

カモの種類はオナガガモやヒドリガモ、マガモ、コガモ、ハシビロガモたちです。

時たま襲ってくるプリデターのハヤブサやオオタカにとっさに反応して一斉にバサッと
飛び上がるときの羽音と水をけって、たたく音は力強く、数が多い分だけ、迫力と波動
が耳に響きます。

そんなとき以外は、頭を翼に突っ込み、静かにまったりして眠っています。

今はまだ、オジロワシやオオワシが姿を見せていませんから、本体はこれからやって
くることでしょう。

奇景・風化の山 雌阿寒岳 (3) 稜線から頂上へ

2011年10月04日

根室はサンマの豊漁、根室海峡はイカが今年も大漁に獲れだし、それを追いかける
ようにマグロやブリが定位置網に入ってきています。羅臼沖にはマッコウクジラが居座り
イカを食っているらしい。3日ほど沖に出られなかったら定置網がイカの大群に持って
行かれたと漁師さんが言っていた。とうとう羅臼岳が初冠雪です。

おばんです。小太郎でごじゃります。


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         ■  奇景・風化の山 雌阿寒岳 (3) 稜線から頂上へ  ■


ハイマツ帯を抜けるといよいよ剣ヶ峰の裏側を巻く瓦礫の道になります。頂上部に
盛り上がった玄武岩の下を通るので、「もしこの岩が急に落ちてきたらいちころだろな」
と上を見ながらこわごわ登っていきます。

そこを過ぎると、流れ出した溶岩が風化した砂礫の斜面になり、一気に剣ヶ峰のコルに
到着です。ここには石を積み上げたケルンがあります。右側に行くと剣ヶ峰の頂上へ、
左側に行くと雌阿寒岳へ向かいます。

ここから見る剣ヶ峰はのっぺりとした丸く風化した禿山です。表と裏がこんなにも違う山は
珍しい。正面に中チマネシリの火口原が広がります。奥の方に噴火口があり、今でもぷく
ぷくと地獄谷の状態です。

尾根に出た途端、風が急に冷たくなり、あわててヤッケを出して着込みました。気温4度、
寒いはずです。一年中風がきついのか、植物が全く生えていない稜線です。頂上に
向かう外輪山の稜線は起伏の富んだなかなか楽しい登り道です。

ここからの眺望がとても素晴らしい。右に火口原、左に溶岩が流れて行ったなだらかな
ハイマツの斜面が一気に下まで続きます。谷の下の方には湯煙が出ている温泉場らしき
ところがあります。


火山れきに覆われた山肌は長い間に風化して浸食されてできた大小様々な溝ができて、
火口原へ下っています。ここに当たる太陽の光が作る濃淡のグラデーションは地味で
すが、私のお気に入りです。

アップダウンの稜線の登りが終わるといよいよ雌阿寒岳頂上に向かう火山れきの急斜面
に入ります。ここは陽だまりになるのか、ガンコウランの群落が一面にへばりついてい
ます。今年は黒い実がびっしりついています。

ブドウの実みたいに黒い皮のうらは赤い薄皮があり、果肉は緑っぽく透明です。頬張る
とほんのりと甘く、かといって渋みもなく、上品でさっぱりした旨味がします。

口いっぱいに元気をもらって、そのまま直登です。足元を見ながら、滑らぬように、
転ばぬように気を付けて歩いているうちに「オンネトーコース」と合流です。

尾根に出ると目の前に雌阿寒岳の火口淵が直下に見えます。底には阿寒ブルーという
のか空の色を写しあげたような青い青沼が見えます。近くで白い噴煙がもくもくと上がり
その向こうには砂山のような三角錐の形をした阿寒富士が見えます。どっしりとして
何も言わせない迫力があります。

いつも、奈良の大仏さんを想像してしまいます。つい手を合わせて一礼。

そこから頂上へ。ロープ沿いにひと頑張り。

三木 武夫さんが環境庁長官時代のときの直筆「雌阿寒岳頂上」の石版がまだ
しっかりと残っていました。

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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