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エゾトリカブト 烏帽子の花

2011年09月20日

やっとこ寒くなってきました。サロベツ原野では9月2日にシベリアから89羽の
オオヒシクイがやってきました。野付半島では18日にオナガガモやヒドリガモ、
コガモ、マガモが群れでどんどん入ってきていました。夏鳥に代わって北で繁殖
していたカモの仲間でさみしかった野付湾がまたにぎやかになります。

お久しぶりです。小太郎でごじゃります。

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             ■  エゾトリカブト  烏帽子の花  ■

タワラマップ川沿いの散歩でお気に入りの花があります。その一つに青紫色の花を
つけるエゾトリカブトがあります。この花は猛毒を全体に含むことで有名です。

一見マメの花みたいな独特の形をしています。青く花びらに見えるのは下向きの
がく片です。その中に烏帽子(えぼし)の形をした花があります。


烏帽子とは平安時代から近代にかけて和装の礼服着装のときに成人の男子が
かぶった帽子のことです。現代でも大相撲の行司さんが着用している帽子が烏帽子
です。ぽっこり突き出た大きな岩を思わせます。

全国の山に登っていた時、あちこちで烏帽子岳という名前が付いた山に出会って、
いつも不思議に思っていました。山の形が烏帽子に似ていることから付けられた
のですね。それだけ烏帽子が世の中に浸透していたわけです。

その中でも私は大雪山の烏帽子岳が大好きで、エゾトリカブトのことを知ってからは
ほかの山と差別してエゾトリカブト岳と呼んでいます。

さて、複雑な形の花弁を持つトリカブトは学習能力が高いマルハナバチと面白い
パートナーシップを結んでいます。他の虫を寄せ付けず、マルハナバチだけに花粉
を運んでもらっているのです。

実はトリカブトにはアルカロイドのアロニチンという猛毒が含まれています。アロニ
チンは神経毒で、人では神経伝達を阻害して呼吸困難や心不全を引き起こして
しまうのです。


ところがマルハナバチはアロニチンによって阻害される神経伝達物を持っていない
ために害がないとされているからです。蜜まで毒があるのにへいちゃらなのは、この
せいだったのです。

三年前に移植したエゾトリカブトが今年は一段と大きくなって我が家の庭で咲いて
います。長期間咲き続けてくれるので、けっこう癒されています。


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プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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