« ナベサダさんがやってきた | メイン | ハシブトガラ 豪勢なご馳走 »

エゾイトトンボ 水辺の青い天使

2011年08月23日

せっかく暑い夏が戻ってきたかと喜んでいたのに、この一週間雨模様。しかも寒い。
雨が少なかったので大地には潤いの雨です。しかしこの寒さは植物にはよくなさそうです。

おばんです。小太郎でごじゃります。

*************************************

             ■  エゾイトトンボ 水辺の青い天使  ■

エゾイトトンボが産卵に忙しい。
六月下旬頃から姿を見せていましたが、八月に入って急に数が増えました。

エゾイトトンボはブルーがとても美しいイトトンボです。青と黒が交互に並ぶ模様は、エゾ
イトトンボをより美しく見せています。

北海道では平地の池や沼でごく普通に見られるイトトンボだそうです。しかし、本州では
長野や福島、新潟の山岳地域の寒冷地でしか見られません。しかも、日本特産種なの
です。

彼らが生息する場所は水辺に根を張り、茎や葉が水上に出ている水挺植物が多い湿原
や池です。

私がシギを観ている湿原の水辺では、たくさんのエゾイトトンボが水面に出てきいます。
それを狙ってハクセキレイやショウドウツバメ、シギ、アジサシなどが集まってきます。

草の中にいる方が安全なのに、彼らはこの時季水面に集まります。目的は産卵です。
水面上にたくさんのオスが飛び交っていいます。産卵に出てきたメスをすばやく捕まえる
準備です。オスは尻尾の先に把握器を持っていて、メスの首根っこを捕まえます。

この連結はタンデムといいます。オスはこの瞬間のために必死の努力を怠りません。
一度メスを捕まえたオスは産卵するまでけっしてメスを放すことはありません。
メスはタンデムになると、尾の端をオスの腹にある副性器に入れて、交尾を完了します。

二匹が産卵するときは迫力満点です。水辺に行くとメスが一気に水に潜ってしまいます。
そのとき出す波の輪が他のオスを引きつけます。まわりにオスが5~10匹ほどのオスが
集まってきます。すきあらばメスの頭を捕まえようとしているように見えます。

この産卵合戦、なかなか見ごたえがあります。
ただこの瞬間に彼らが鳥の口に入ってしまうことも多いのです。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.hokkaido-np.co.jp/mt/mt-tb.cgi/16315

プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

青い鳥動物病院ホームページ

ブログ内検索

カテゴリー

最近のエントリー

バックナンバー

コメント

トラックバック