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新緑の妖精 センダイムシクイ

2011年05月29日

週末になると天候が悪い周期を繰り返す根室地方です。それでも季節は目まぐるしく変化を
しています。いかがお過ごしですか。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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             ■  新緑の妖精  センダイムシクイ  ■

庭に木をたくさん残してよかったと思うことは、たくさんの野鳥が来てくれること。
春になって新芽が吹き始めるとその新芽にいろいろな虫の幼虫がつきます。その虫が小鳥の
ご馳走になります。それはそれはにぎわいます。

小鳥が次から次に来てくれないと新芽はぼろぼろになる可能性があります。ハシブトガラ、
シジュウガラ、ゴジュウカラ、ヒガラ、キクイタダキと目方が3gから10gほどの身軽な小鳥たち
がやってきます。

葉の表や裏をこまめに当たり、小さな虫を見つけます。この鳥たちが来てくれるおかげで、きれ
いな葉っぱを維持できるんだな・・・。

その中に木の葉のような小鳥がいます。ナナカマドの葉っぱみたいに細くて、小さくて、しかも
すばしっこく動き回ります。くちばしの根もとから目をかすめ、頭の後まで伸びる白い線が目立
ちます。頭の後の方にモヒカンのような白い帯があります。

センダイムシクイというメジロほどの大きさの小鳥です。

葉の表から裏を這うように、舐めるように歩きまわり、アブラムシのような小さな虫を食べてく
れます。だからムシクイ(虫食い)とついたのでしょうかね。

英名で「eastern crowned warbler」と付けられているようにユーラシア大陸な東側、つまり
中国北東部や日本、朝鮮半島の限られた地域で繁殖する鳥です。

「チィ、チヨ、ビー」と鳴くことから「千ッ、千代、美ー」と当て字を付けられ、「千代」という読み
方を「センダイ」としてセンダイムシクになったとか。

一般的な聞きなしは「焼酎一杯ぐぃー」、「鶴千代君(つるちよぎみ)」「疲れたびー」があります。

仙台地方に多くいたから付けられたのではなく、歌舞伎の「伽羅先代萩(めいぼくせんだい
はぎ)」の鶴千代君にちなんで付けられた、由緒正しき名前をいただいた小鳥なのです。

芽吹き前にやって来て囀り出すと、いよいよ桜の花の蕾が膨れる出します。毎年いつ桜を
肴にして酒を飲むか、「焼酎一杯ぐぃー」の声にせかされます。

アメンボウの争い

2011年05月27日

さくらが咲き始めてほぼ一週間になります。のんびりしていました。坂下美樹さんの「桜の足跡
~塩漬け」を教科書に桜漬けを急がないといけません。お茶に、野菜サラダに、酒の肴のあて
にいいよね。

おばんです。小太郎でごじゃります。
 

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                   ■  アメンボウの争い  ■

五月もあとわずか。寒い寒いと嘆いていたのに、暖かくなるやすぐにそのことを忘れます。

エゾアカガエルの卵かいはすでに溶けて、小さなオタマジャクシが水溜りの中を泳ぎまわって
います。その水溜りの水面に急にアメンボウが増えました。

数をかぞえたら大きなタライほどの水面に12匹のアメンボウがいました。アメンボウの姿を
じっくり見たことがなかったので、しばらく観察をしてみました。

足(脚というらしい)は6本。前足は短く、中と後足が細長くよく発達しています。前足と後足
の手首と足首から先が水面に密着し、浮いています。中足がオールの役割をしているようで
水面を蹴るとすいーと進みます。

ロボット工学をやっている人たちはアメンボウのような昆虫をヒントにしていろいろ考える
だろうな。

ときに水面を蹴り上げ、ジャンプもします。とても素早くて、さっと移動して行きます。

多く集まっていたのには理由がありました。恋の季節なのです。相手を選びに、飛んできて
水面に集うのです。オスもメスもやってきています。

一匹のメスのそばには二匹,三匹のオスがやって来て、争そっています。後足で立ち上がっ
て、前足で戦ったり、横から上に押しかぶろうとしたり、けっこう壮絶なバトルをしてくれます。
相手を裏返しにすると勝ちみたいです。

その後は、様子を見ていたメスに寄り添うようにして上に乗り、交尾をします。
この時期だけ、でしょうが・・・。いやはやアメンボウはドラマチックです。
     
      (めでたく交尾)

アカハラ ツグミの仲間

2011年05月26日

植物がここ一週間で著しい伸び方をしています。クレソンやワサビの葉っぱや茎がこんもりして
ボリュウムがでてきました。コゴミは一日で10センチ以上伸びました。あわてて芽を摘んで朝
の食卓に。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                 ■  アカハラ  ツグミの仲間です  ■

五月に入ると、タワラマップ川の林で「キョロンキョロン ツィー」という舌を丸めて、震わせる
ようなよく響く声がします。木の上の方で何かを訴えるように鳴いています。

この声は「夏鳥が来たぞ。これから森が賑やかになるぞ。」とラッパ吹きがみんなに知らせる
雰囲気を持っています。

声の主はアカハラというツグミの仲間です。

頭から背中の羽毛の色は、うぐいす色がかった褐色です。地面に降りて餌を探しているときは
ほとんど地面の色に紛れてしまいます。ただ木の枝に止って囀っている姿を下から見ると、
胸と腹の羽色が柿色をして鮮やかです。

朝陽が横から射してくると、一段と輝く色になります。これがアカハラと付けられた由縁です。

散歩する道沿いによく出てきます。私が歩く前を警戒しながら一定の距離をとって歩きます。
土や落ち葉の中にいるミミズや昆虫を食べるので、枯葉を左右に跳ね除け、足で引掻き、
なかなか忙しい。

わが家の庭にもよく姿を見せます。秋の落ち葉をしっかり地面に敷き詰めてあるので、ミミズ
や虫がたくさんいるからです。

常連さんですが、警戒心が強くてすぐに逃げられます。

ひとり花見

2011年05月25日

ツツドリの声を聴くのにカッコウの声がしません。まだ種をまくには早いのでしょうか。
本州ではカッコウの声とともに種まきが始まるといいます。ここ数日だとは思うのですが。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                  ■  ひとり花見  ■

わが家の桜がようやく満開になった22日の日曜日にひとり花見をしました。夕方、冬に折
れて地面に落下していた枯れ木を拾い集め、燃やしながら。

(風に揺れる桜花)

枯枝を集める作業はけっこういい運動になります。腰をかがめて拾い集め、焚き火のところに
もって行きます。十回も往復すると体が温まります。

(枯れ木も集めるとけっこうな量になります。火の色を見ているだけで十分酒が飲めます)

その間に庭の林床の草たちの出芽状況を確認できます。今年はウバユリの新芽が思わぬ
ところからでています。ようやく増え始めた模様。密集していたスイセンをばら植えしておいた
ら、ぽちぽちと花をつけています。オオバナノエンレイソウも少しづつですが、新芽の数が
増えています。

(わが家の勝手口の窓辺にも桜があります。鳥たちの集会場にしています)

わが家の桜は数えたら16本ありました。五年前から野放図に育った木を剪定してきました。
その結果が少しづつ出て、花が大きくなりつつあります。桜は貪欲に栄養を吸い上げるので
まわりに生えているモミジがどんどん枯れています。こうなってくると桜と桜のまわりの木を
整理して、見栄えのよいものにしようと思います。

そんなことを考えつつ、焚き火の火を見ていました。ビールを飲み、川っぷちで採ってきた
コンフリーのおひたしを食べて、夜の桜を愉しみました。

(エゾヤマザクラの花。ピンクが濃いものと・・・)


(エゾヤマザクラには白い花もあります)

ヤマシギ 山鴫

2011年05月24日

夜中の散歩が愉しくなりました。まず若草の香りがぷんぷんします。上昇気流がないので
匂いが地面を漂うからです。ニリンソウやフキの匂いが心地良いです。梢の上ではノゴマが
よく通る声で鳴いています。上空はオオジシギがガガガガ、ジーコジーコとディスプレイフライト
を繰り返しています。ほんの短き時期ですが、この時期の夜散歩は一年のうちで一番好き
です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

(久々のラムちゃんです。日向ぼっこができる季節ですね)
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                  ■  ヤマシギ  山鴫  ■

毎年五月に入ると、わが家の上空を「チィッ」、「チィッ」と高音で、キレがよく、遠くまで届く
単発の声を出し、飛び回る鳥がいます。キジバトよりも大きくて、ずんぐりしています。

決まって夕方。同じ地域をぐるぐると回りながら飛んでいます。隣接する鳥とけん制しあいな
がら飛んでいることがあります。縄張りの主張です。飛び方は直線的で、ゆったりしています。

林の中に棲むシギ。ヤマシギです。

毎朝散歩するタワラマップ川の湿地でよく出会います。というより突然飛び立ちます。近づく
までじっとうずくまり、ぎりぎりになって逃げるという感じがぴったりです。

湿地や落ち葉の中に細長いくちばしを刺し込んでミミズや水生昆虫を食べます。くちばしの
先端に触覚細胞があって、土の中にいる生物を探し当てるのです。

くちばしを深く土に入れるのでヤマシギの目は顔の後方に寄っています。これはいつでも
背後に注意を払い、いち早く危険を察知できるように進化してきたからです。

ロシアでは五月、ヤマシギを狙った猟が盛んだったようです。芥川龍之介の小説に「山鴫」
があります。その中で夕方に猟にでて、ヤマシギが林の中から飛び立った瞬間に引き金を
引くシーンがでてきます。またビアンキの「森の新聞」の中にもヤマシギを撃ちに行く項目が
入っていました。夕食にするために撃っていたのです。

かってはよく食べていました。フランス料理では、今でもジビエの王様といわれています。
ジビエは狩猟により食材として捕獲された野生の鳥獣のことです。その中でヤマシギは
「ベカス」と呼ばれ、特に珍重されています。

食べた人によると肉は適当な潤いと豊かな旨味を含み、味わいは繊細なのだそうです。
肉にもまして内臓に高い価値が置かれています。ベカスの醍醐味は内臓にあると言われ、
一匹まるごと脳みそから内臓までまとめてローストしてたべるそうです。

確かに彼らの食べっぷりを見ていると、森の滋養を丸ごと体に詰め込んでいるという感が
あります。

エキノコックス 根絶を目指して

2011年05月19日

とうとう待ちに待った桜が咲きました。ぽちぽちではなくパッーと一斉に花が開きました。
10日は遅い開花でした。エゾヤマザクラとチシマザクラ。嬉しい。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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ブログ仲間の「じゃがいも」さんが住んでおられる東川町で、町民の安心安全な生活を守ると
ともに、農産物の安全を考える事業が始まります。

道立衛生研究所の協力を得て、エキノコックス対策事業が平成23年度から実施されます。

                   心から応援いたします。

かって中標津町、標津町、別海町の役場の関係者にエキノコックス対策をしないかと持ちか
けて、実現しなかった事業です。

              ■  エキノコックス 北海道から無くそう  ■
    

北海道の風土病といわれるエキノコックスを根絶しようという地域プロジェクトは、すでに後志
管内倶知安町で行われ、大きな成果を挙げています。住民らがつくるNPO法人が主体になっ
た取り組みです。

プロジェクトでは、キツネに虫下しを食べさせ、エキノコックスを駆虫します。そして寄生虫の
いなくなったキツネにずっと居続けてもらい、エキノコックスを持っているかもしれないキツネの
外部からの侵入を防いでもらうのです。


(野付半島の中のキツネの中ではいちばん美しいメスです)

2003年にはこの計画の予備調査が行われ、翌年五月から月一回虫下し入りのエサを撒き
ました。秋になって、地域に生息するキツネのふんを採集して調べたところ、駆虫前に24%
だった感染率が、駆虫後は0%になっていたのです。

このプロジェクトは五年間継続され、今や周りの四町と支庁、獣医師会をも巻き込む事業に
なっています。

これが全道に広がれば、ペットと暮らす人々にも安全と安心が舞い込むはずです。

(私たちにも安心と安全が欲しい)

ユリカモメ

2011年05月18日

病院の改装工事のため、待合室の窓ガラスに不透明なシートを貼り付けました。そんなに
違和感はないであろうと思ったのですが、中庭の風景が見えなくなっただけですごく狭いと
感じてしまいます。外の風景が見えることで部屋の中がとても広く感じられるのですね。

おばんです。小太郎でごじゃります。

(転がって伸びをするのが大好きなジュジュです)
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                    ■  ユリカモメ  ■

干潟を歩いていたら、外海から黒頭巾の群れが飛んできました。なかなかのスピードで湾の
奥の方へ行ってしまいました。夏姿のユリカモメの群れでした。


野付湾でユリカモメを見つけるのはけっこう大変です。オオセグロカモメやシロカモメたちみた
いに浜辺にはいないからです。主に湾内に流れ込む川の河口に集まっています。

野付半島では、四月下旬から五月中旬にかけて姿を見せ、それから繁殖地へ向かいます。
ユリカモメはヨーロッパからアジアの中緯度地域の広い範囲で繁殖しています。
冬季は北アメリカの東岸やアフリカ沿岸、インド、東南アジアなどまで南下します。とても広い
地域に分散して越冬する鳥です。

日本でも冬鳥として渡ってきて、関東以西で普通に見られてきました。ところが、1970年
以降、国内の多くの地域で越冬地の拡大と越冬しているユリカモメの数の増加が確認される
ようになりました。

特に都市周辺部で急激に数が増え、人々がユリカモメに餌をやる微笑ましい光景が度々
話題になったりしました。

そこで、1978年ごろからロシアのカムチャッカ半島と日本で、足に目印をつけて見分けられ
るようにした標識調査が始まりました。その結果、繁殖地を巣立ったユリカモメの幼鳥が日本
国内に広く分散し、冬を越していることが分かってきました。

しかも、最初に越冬した場所と巣立った場所を往復する「渡りのパターン」を繰り返すことが
解明されたのです。

野付半島を通過して行くユリカモメたちは、はたしてカムチャッカ半島のどこで繁殖している
ことやら。・・・・・・・・・・・・知りたい。

シカ保険

2011年05月17日

各地で桜が咲いているのに、根室地域はなかなか蕾が膨らみません。いつもなら満開の
はずなのに。雪が少なくて地面の下の凍れが深かったせいではないでしょうか。花の開花は
根がコントロールしていたりして。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                     ■  シカ保険  ■

シカの群れが目立ちます。春先は小さな家族群で生活していました。4月に入って、その小さ
な群れが合流して、大きな群れになっています。

野付半島のシカや牧草地に出てくるシカも大きな群れです。夕方になると草原や牧草地に
現れて、出たての新芽を食べています。1,2頭ならともかく40、50頭のシカがやって来て
食べられるとなると、いくら鷹揚な酪農家でも対策を考えます。たまに望遠鏡を装備したライ
フルを持ったシカハンターさんがシカを狙っている場面に出会います。そんなときは車を止め
ないで走り去ります。車を止めると、シカが警戒をするのです。

ライフル猟には欠点があります。どんなに経験豊かな猟師でも一発でしとめるシカは一頭
です。それ以下はあっても、以上はありません。他のシカたちはライフルの音でいっせいに
逃げてしまいます。その経験は一頭一頭に強い警戒感と賢さを身に付けさせます。

体験を重ねていくシカは狙われることからいかに身を守るかに磨きがかかっていきます。
経験は子供たちに伝授されるはずですから、シカの数は一向に減らなくなります。

根室地方は畑作が占める面積は寒冷な気候のせいで多くありません。せいぜいジャガイモ
やビート、ダイコン、トウモロコシといった寒さに強いものばかりです。この作物が狙われるの
です。牧草地を耕し、作付けした苗を次々に食べられたらたまりません。牧草は回復する力が
ありますが、植え付けした作物は終わりです。その被害は甚大です。

また春は、シカと衝突する事故が頻発します。それはシカが道路を横断して移動するのが
激しいからです。一頭が出てくると、そのあとを追うように次から次にシカが出てきます。横断
したシカに気をとられていると後から出てきたシカにぶち当たる破目になるのです。

転勤などで引っ越されてきた人に、地元の人がニコニコしてお薦めするのが「特約シカ保険」
です。シカと衝突したときに受ける車の損傷は思いのほか大きいからです。「怖いから入って
おいた方がいいよ」と真剣に言われると、たいてい本当に信じるから面白い。

じつは、「特約シカ保険」なるものはありません。あまりにも事故が多いので、お茶請けの
冗談話として大うけしている話です。

保険としては、安全運転が唯一の保険です。

開花と芽吹き

2011年05月15日

今日の天気予報は当りませんでした。根室地方は一日中曇りのはずでした。気温も最高で
9度という予報でした。当ったのは午前中まで。昼頃から青空が出てきて、快晴になってしま
いました。

今日、狂犬病注射で回った走行距離、164キロ。外れた天気のおかげで、気分は爽やかで
した。芽吹きの牧草地の中を走るのは、香りも風景も最高。しかも、11羽のタンチョウに出会
いました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                 ■  芽吹きと開花  ■
わが家の庭が急に賑やかになってきました。花が咲き出し、芽が吹き始めました。

昨年秋に積もった枯葉を押し上げて、力強く葉を広げ始めました。植物の出芽の‘勢い’は
自分の活力になります。

もうクロユリの芽が出てきて葉っぱを広げ、花を咲かせる準備をしています。

オオバナノエンレイソウの芽が枯葉を押しのけて上を向きました。もう花の蕾がついています。

20年前に植えたコブシは花をつけませんが、キタコブシは今年もたくさん花をつけました。

寒冷地の常緑植物フッキソウが嬉しそうに目立たぬ花をつけています。

植えすぎて間伐を強いているナナカマドの芽吹きは早い.一日経つとぱっと開いてしまいま
す。

庭のの新緑が柔らかくてきれいです。

林の中でなかなか大きくなれないボケの新芽.赤くて綺麗です。


写真5・7・5 春のオジロワシ 

2011年05月14日

明日は狂犬病予防注射をしに別海町を回ります。別海町は足寄町に次いで面積の広いところ
です。2班に分かれて移動しながら実施して回るのですが、一日に回る走行距離はなんと・・・
100キロを超えます。たぶん日本一動き回る地域です。寒くないことを祈ります。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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野付湾界隈にはまだ、オジロワシが30羽以上います。ヤングのワシが多いですが、近くで
繁殖を始めているアダルトのワシも見かけます。オナガガモやヒドリガモなどがたくさん集ま
って着ていて、それを狙っているのです。

ときどき、海岸に打ち上げられるアザラシの死体や漁師さんが投げていく魚にありついてい
ます。

               ■  写真5・7・5  春のオジロワシ ■

           紺碧の 空がいざなう 尾白の春  (思百)

           どこへでも 餌を求めて 飛んでいけ  (公)

           野付半島 鷲掴みする 気概見え  (ワイルドな殿方大好き姫)

           生きていく すべがすべての 自然界  (ポチ)  


(アダルトのワシ)

チュウシャクシギ セブンホイッスラー

2011年05月13日

関西の人はやはりおもろいことを考えますな。神戸に行った人からお土産をいただきました。
ケーニヒスクローネの食べやすいスティックタイプにしたパイとクッキーのスティック菓子を好み
で選んで袋にいれたもの。お土産にするときはその袋にノシを貼り付けてくれるのです。その
コピーが「大阪からの きもち 気持ち キモチ」。貰った者をにっこりさせてしまうのです。
ただそれだけですが。
おばんです。小太郎でごじゃります。

(光の色が春色です)

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野付半島は今、宿場町のようです。次々に旅人(旅鳥)がやってきて、少し滞在して旅立って
行きます。見るも、聴くも忙し、忙しと嬉しい悲鳴をあげる季節です。

              ■  チュウシャクシギ セブンホイッスラー  ■ 

オジロワシを見に浜辺に出たら、ピ、ピ、ピ、ピ・・・とおまわりさんの呼び笛と思わせる鳴き声
にすっわーと緊張しました。五羽のチュウシャクシギが浜から飛び去るところでした。       


(大型のシギです。びっくりしてあわてて飛び出していきました)

チュウシャクシギは飛びながら呼び笛を吹くような特徴のある声で七声づつ区切って鳴きま
す。この遠くからでも聴きやすい鳴き声に、バードウォツチャーは親しみを込めて「セブン・
ホイッスラー」の愛称を与えました。

干潟の上を「ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ」と鳴きながら飛ぶのですぐに分かります。

遠くオ-ストラリアあたりから飛んできて野付半島で一服し、これからシベリアのレナ川や
コリマ川流域あたりに渡って行くのです。

(シギたちも海上を渡っていくときは海面すれすれを飛んで行くようです)

チュウシャクシギのくちばしは昆虫のゾウムシの口先みたいに下にグニャッと曲がった、なん
とも不思議な形をしています。泥の中の深いところにいるカニやゴカイなどを捕まえるのに
便利な形に進化してきたからです。

野付半島の干潟には磯ガニのような大きな生物がいないのであまり多くはたちよりません。
見かけるのは春が多いです。

オオジュリン 湿原の黒頭巾

2011年05月12日

昨日の朝はマイナス3度でした。今日は快晴でプラス20度でした。起伏の激しい気温の
変化が続いています。プラス5度になると暖かいと感じます。ただし晴れていればの話です。
おばんです。小太郎でごじゃります。

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             ■  オオジュリン 湿原の黒頭巾  ■

オオジュリン。へんてこな名前です。英語名は「リード ブンティング」。湿原に棲んでいること
からそのままついた名前です。日本名はさてどうなのでしょう。

どうも鳴き声から付けられたようです。「チュリーン、チュリーン」とか「ジュリーン、ジュリーン」
とシンプルな鳴き方をしています。早朝に囀りを聞くと遠くで鈴の音がしているような、心地良
い気持ちにさせられます。この声を素直に名前に取り入れたんですね。

羽色は枯れ草色をしています。冬、雪に埋れて色あせた茎に同化する色です。

(枯れ茎色のメスのオオジュリン)

オオジュリンは四月のまだ雪が残っている頃に渡ってきます。地面に落ちた草の種をついば
み、水辺で雪に倒されたアシなどの単子葉植物の上にきて、枯れ茎をかっぽじって虫の幼虫
を引き出して食べています。このワザがあるから他の鳥たちより早く渡ってくるのです。

五月になって湿原の水が温められると横倒れになった茎の上に集まってきます。虫の幼虫が
どんどん成長して食べごろになってきているからです。すでに番いになったオスとメスが一日
中水でぬかるんだ湿地の中を歩き回っています。

(オスとメスが仲良く枯れ茎のなかにいる幼虫を探しています)

メスと同じ羽色だったオスの頭部の羽先が擦り切れてだんだん黒くなってきています。
もう少しすると黒頭巾をかぶったような姿に変身します。そうなるとそれぞれがなわばりを持っ
て繁殖に入ります。

(喉の辺りから羽毛の変身が始まってきています。やがて頭と喉が真っ黒になります)

ベニマシコ 草原の赤い鳥

2011年05月10日

エゾアカガエルの卵かいからオタマジャクシが次々と出始めました。小さな尾っぽでよちよち
泳いでいます。くそ寒くてかなりの卵が死ぬのではないかと心配しましたが、大丈夫のようで
す。
おばんです。小太郎でごじゃります。

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                ■  ベニマシコ 草原の赤い鳥  ■

五月に入ってから、草原の赤い猿天使の声をよく耳にするようになりました。お腹の羽毛が
地味な紅色をしたベニマシコです。

草の中を活発に飛び回っています。オスがメスを追いまわし、早く番いになろうと勢を出して
いる様子です。

四月中ごろには姿を見せていましたから、メスが来るのを待っていたようです。「フィホ」と短い
鳴き声ですが、メスに向かってしきりに鳴いています。


(オスのベニマシコガメスの近くで食事をしています)

一羽のメスに2,3羽のオスがついています。昨年の実が残っているヨモギの穂先に止って
食事をしていますが、メスから離れません。

のんびりしているようですが、この時期は真剣なのです。
もう少しすると柔らかで喉回しのいい美声が聞こえるようになります。

(メスのベニマシコ)

根室の芽吹き

2011年05月09日

とうとう来たるべく事件が起きました。家の外に興味を示し、それがエスカレートしてきた予想は
していました。粘りに粘ってエゾヤチネズミをジュジュが捕ったのです。丸々と太ったネズミで
す。口にくわえて得意そうに扉の前で待っていました。
おばんです。小太郎でごじゃります。

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寒いながらも着実に平均気温は上がってきています。五月は暖かいのです。

              ■  根室の芽吹き始まる  ■

日本で一番遅く桜が咲く根室地方。ようやく草や木が芽吹いてきました。芽吹きが遅い分、出
始めると脱兎のごとく伸びるのも、開くのも早い。

牧草地の縁の林の中で一番目立つのはヤナギの花です。黄の花がいっせいに咲いて、存在
感を示します。花の季節の先鞭を付けます。

牧草地の中に残る谷地湿地の林床には、ミズバショウが一面に咲いています。大きな森の中
のミズバショウに比べると小さな花ばかり。土地が痩せてきているせいでしょうか。排水溝が掘
られ年々規模が小さくなってきています。寂しい限りです。

野付半島のナラワラの林にはアイヌネギが顔を出しています。海岸縁の寒いところのせいなの
か他のところより遅い芽吹きです。それを摘みに来る人がいて、毎年細い茎のアイヌネギしか
見つからなくなってしまいました。

それに比べわが家のアイヌネギは、ネギボウズを楽しむために食べないでおいているせいか、
年々茎が太くなってきています。小指の太さより太いものも出てきています。

林の中で一番に咲いた福寿草は、葉を大きく広げて実がついています。これが福寿草の葉っ
ぱだと気付く人は多くありません。他の草が生長してきて、蔽い尽くす頃には枯れてしまう
運命です。

キョウジョシギ レンガ色の大群

2011年05月09日

桜の花芽がふっくらしてきました。もう少しで咲き始めると思います。
おばんです。小太郎でごじゃります。

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五月に入って、シギが大群で次々にやって来ています。ほとんどが北上して北極圏のツンドラ
地帯に向かうシギです。

                ■   キョウジョシギ   ■

中でも大群で飛び回っているのがキョウジョシギです。10キロ離れた湾内の対岸を黒い塊りに
なって飛んでいるのが分かるくらいです。その数一万羽以上になります。

干潮のときは干潟の中を20羽から1千羽以上の群れで移動して餌をあさっています。ときに
オジロワシが飛んできたり、何かに驚くと一斉に飛び立ち、海面すれすれに素早く移動します。

(海面をキョウジョシギの大きな群れが移動)

その飛ぶ姿は力強くて速いです。近くを飛んで行くときは「シュパー」と風を切る音を残していき
ます。

(シュパーという空気を切る音を立てて群れが通り過ぎた)

キョウジョシギは、背中の色彩が鮮やかなレンガ色と黒色のまだら模様です。その配色が
みやびやかな京染めの着物に似ていたのでしょうか。着物姿の京女にたとえて「京女しぎ」と
和名がつけられました。

体に比べて短めの赤い脚と黒いくちばしも、そのイメージにぴったりだったのかもしれません。

シギの仲間は姿や形が似ていて、それぞれを識別するのは容易ではありません。しかし、
このシギに限っては、この羽模様のおかげで一目で識別ができてしまうのです。

このみやびやかな姿は、じっとしている時はおしとやかに見えますが、餌を捕り始めると一変
します。小石や打ち上げられた海草の山をせわしなくはねのけ、下にいるゴカイやトビムシ、
小ガニなどをがつがつ食べます。

そのしぐさはとても品が良いとはいえません。英語名の「ターンストーン」はこの動作を
そのままとった名前になっています。体に比べてずいぶん大きな石まで平気でひっくり返し
ます。がっちりした短めのくちばしと、先端が上向きになったくちばしの形状が、石の下に
刺し込んで起こし上げるのに適しているからでしょう。

満潮になると小石の多い外洋に面した砂浜で休んだり、海岸線でちょこまかと食事をしていま
す。羽色が打ち上げられた海草や石の色ととても上手く交じり合って、完全に保護色化してし
まっています。

北へ向かうために海上に飛び出していく群れを見かけます。海面すれすれを飛んで行くので
すぐに見失います。

オオジシギ 雷シギがやってきた

2011年05月06日

ウグイスが囀り始めました。遅い春ですが、この一ヶ月ですぐに追いつきます。
こちらは連休中天候が悪くて最悪でした。今年の夏はいい天気がありますように。
おばんです。小太郎でごじゃります。

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なんか忙しくなってきました。ブログに載せたいことだらけです。なかなか書けません。
でも知らせたい。欲張らずにやりますね。どんどんやってきています。北上して行くもの、夏鳥
としてやってくるもの。目移りしてしまいます。

                ■  オオジシギ 雷シギがやってきた  ■

やってきました北海道。やってきました中標津。やってきました野付半島。
オーストラリアから赤道を越え、まっしぐら(?)に6000キロもの長旅をして繁殖地へ。
ようこそ。ようこそ。お帰んなさい。 

よくぞご無事で。オオジシギ君。

君の「ジープ、ジープ、ジープ、ジプ、ジプ、ジプ、ジープ」という低くてよく通る声を聴くと、「春・
夏祭りののはじまりだ」とついつい叫んでしまいます。ガッツポーズをしてしまいます。

今年は四月二十九日に地上に降りて鳴いている姿を見かけました。メスが近くにいて、すでに
夫婦になっていると確認しました。

そして五月五日は空中で飛び回る君らのディスプレーフライトを愉しみました。
ソングポストに止って「ジープ、ジープ」と自己主張する姿は威厳に満ちてかっこいい。

これから大いに飛び回って「雷シギ」の存在をアピールしてください。

(ジープ、ジープ、ジープと鳴くオスのオオジシギ)

(こっちを向いて鳴いています)

(時々休んで顔のお手入れ)

アカルス 脱毛のキタキツネ

2011年05月03日

木の芽がどんどん膨れてきています。なのに雪が降っています。みんなぽかぽかの陽気を
待っているのに。
こんちわ。小太郎でごじゃります。

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美しかったキタキツネの毛が抜け出しています。でこぼこの目立った毛並みになっています。
役目を終えた冬毛がぼそぼそ抜けます。下から夏毛が生えてきていますが、外見はとても
汚らしくみえます。

               ■  アカルス 脱毛のキタキツネ  ■

自然とはよく出来たもので、そんな役目を終えた冬毛がとても役に立っています。
最近口いっぱいに毛をくわえたカラスや小鳥をよく見かけます。巣の中に敷く材料にせっせと
運ぶ姿です。卵を守る保温材としてしっかりリサイクルされているのです。

突然ですが、先日尾っぽの先3分の2が脱毛したキタキツネにばったり会いました。毛がぼっ
そり抜け、芯しか残っていません。あのふわふわの尾の正体が、こんな細い棒みたいなもの
だとびっくりします。

(冬毛が抜け出したキツネとばったり会う)

(尾の毛がばっさりと抜けてしまっています)

こちらを気にせず、しきりに全身を掻きまくっています。痒くて痒くてしかたがない様子です。
症状からすると「アカルス」という皮膚病です。これに苦しむキタキツネは多いようです。

この病にかかると目のまわりや足先、尾などから毛が抜け、悪化すると全身に広がります。
暖かい季節はいいとしても、厳しい寒さの冬には耐えれません。キタキツネにとっては、死を
意味するといっても過言ではない病気なのです。

野生動物ではほとんど対策の施しはありません。

アカルスは毛包虫症、ニキビダニ、アカルスと呼ばれています。皮膚の毛根に寄生するニキ
ビダニによって起こされる大変治りにくい皮膚病です。母親からの体質遺伝が強くて免疫力が
弱い子が発症しているようです。

(毛包虫:BAYERのカレンダーより)
10数年前に根室地方ではとてもよく見かけました。獣医師会で対策協議をしました。免疫力
の強いキツネが残って、増えてくるのを待つ。自然にゆだねようとなりました。

確かに一時期毛の抜けたキツネを多く見かけました。それから姿をほとんど見かけなくなりま
した。危機的状況だと思いました。でも、最近はきれいな毛をしたキタキツネをよく見かけます。
免疫力を付けたキタキツネが増えてきているのでしょう。

森や草原の生態系を守ってもらうためにも、キタキツネには頑張って生きながられてもらわな
ければなりません。

揚雲雀 あげひばり

2011年05月01日

寒い一日でした。久々に一日中家にいました。日ハム対西武戦をじっくり見ました。4万2千人
の大観客の中で緊張しまくりのはらはら試合でした。西武の意地が出て、斉藤は3連勝の記
録が作れませんでしたね。
おばんです。小太郎でごじゃります。

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五月です。もう五月なんですね。四月はめざましい渡り鳥の季節でした。見るも聴くも北に向か
う鳥たちのエネルギーをいただきました。

                 ■  揚雲雀  あげひばり  ■

その後に来る静けさ。見送る者として、何か置いてきぼりをくったような一抹の寂しさを毎年味
わいます。でも、それは湾内や根室海峡の水の上でのこと。


(ハマニンニクの新芽が出てきました)

野付半島には、すでに夏にここで繁殖する鳥たちが到着しています。三月に着ていたヒバリが
囀りはじめました。空に鳴き声があるのはいいですね。芽が出始めた砂浜から飛び上がって、
青空の中に吸い込まれるように高く上がっていく揚雲雀(あげひばり)を眺めているのは大好き
です。

(青い空に囀りながら上がっていくオスのヒバリ)

繁殖に入ったのですね。空中さえずりが始まったということは巣作りに入ったということです。
地上でメスが一生懸命巣作りをはじめると、オスは負けじとなわばりを主張するための囀りに
励むのです。

(口を大きく開いてピーチクパーチク)
この明るくて軽やかな空中さえずりは周りの雰囲気をいっぺんに春らしくしてくれます。
春だ。春なんだぞ。もう寒くはないんだと思うひとときです。
先日まで着込んでいた羽毛の防寒着をクリーニングに出しました。

揚雲雀が鳴き始めると、湿原の水溜りではエゾアカガエルのかわいらしい静かな声があちら
こちらで聴こえてきます。

どこも子作りの季節が始まります。


プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

青い鳥動物病院ホームページ

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