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秋の交通事故増加・・小鳥の世界

2010年09月06日

今日は昼頃から竜巻警報が出されました。根室から来られたクライアントが根室を出るとき
すごい突風が吹いて、小指大のヒョウが降ってびしょ濡れになったと興奮されていました。
こちらは運良く積乱雲の通り道ではなかったようです。元気な小太郎でごじゃります。



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立て続けに小鳥が病院に持ち込まれました。ノゴマの幼鳥とカワセミの幼鳥が道路の端で
保護されてきたのです。

(脚麻痺で立てなくなったノゴマの幼鳥。)

毎年八月中旬から9月中旬に、多くの小鳥が交通事故に会います。そのほとんどが幼鳥だと
思われます。

雛の多くは7月下旬から八月下旬にかけて巣立ちをして、しばらくはなわばり内で体作りと
体力を養い、飛行能力の向上に励みます。そうこうしているうちに「なわばり」がぼやけて
きて、幼鳥だけの小さな群れになり移動がはじまるのです。

このころが、彼らにとり非常に危険な時期になるのです。移動にするたびに道路を横切ら
なければなりません。そもそも道路は森や草地を切り開いて作っているわけで、そこを横切る
ということは、小鳥にとり大河を渡るのと同じくらい危険なことなのです。まず、無防備に姿を
曝さなければなりません。見通しの良い空間は、カラスやタカの仲間、フクロウが待機して
狙ってきます。さらに、スピードを出してやってくる車がいます。

低空で草むらから草むらに飛ぶ小鳥にとって地面を這うように走ってくる車ほど怖いものは
ないでしょう。出会い頭にポーンと当たってしまえば、即死です。運良くかすっただけでも
その衝撃で脳震盪を起こし、翼を痛め、足を痛めることがあるのです。

道路に転がった小鳥は、たいていカラスやトビのお腹におさまります。なんとか道端に転げ
込み、じっと気配を消して人に見つけられ、保護された小鳥だけが動物病院に持ち込まれ
るのです。

(ショック状態で持ち込まれたカワセミの幼鳥。)

最近はトリインフルエンザ騒動で、動物病院に持ち込まれる傷病鳥はとても減っています。
それでも道路わきにうずくまっている小鳥を見かけると、助けてあげたいと思う人はまだまだ
たくさんおられます。

助けられるものは何とかして上げたいという優しい気持ちは、大切にしたいと思っています。

その前に、車を運転される方もスピードをセーブして、生物に優しい心遣いをしていただければ
嬉しいです。


(回復してこのあと川で放したら力強く飛んで生きました。)


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プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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