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ホヤ・・海のパイナップル 旬を食べる

2010年08月03日

暑さも峠を越えたかな。夕焼けが美しくなり始めました。
これは秋の前兆です。根室地方の秋の夕焼けのすごさは、本州では絶対見られない
鮮やかなショッキングピンクが見られることです。


おばんです。小太郎でごじゃります。

夕焼けの赤みが鮮やかになるこの季節に、美味しくなる食べ物がこの根室地方に
あります。「赤ボヤ」です。

ホヤといえば東北・三陸のマボヤが有名です。「青ボヤ」といわれ、全国でホヤと
言われるのはほとんどがこの青ボヤです。岩手・宮城の三陸両県で全国の95%
を生産しているのですから。

ホヤは柔らかな身を保護するためにチュニックと呼ばれる皮袋のような厚い外皮で
覆われています。ホヤが「海のパイナップル」と呼ばれるのは、マボヤの外見が
パイナップルに似ているからとも、爽やかな甘味のある食感がパイナップルに似ている
からとも言われます。

「爽やかな甘味のある食感・・・?」。ウソだろうと思っている方、私が根室に来る前と
同じ思いをした方かな。あなたはお気の毒なことに鮮度の良いホヤを食べたことがない
からです。

初めてホヤを食べて「まずい。二度と食べたくない」と嫌いになる人が多いようです。
それは強烈な風味にあります。生きているものは磯の香りしかしませんが、採って
数時間もするとオクタールやシンチアノールなどが生成され、強い風味となります。
鮮度の良い状態を保っていれば、この風味こそまさしくホヤです。

磯の香りとすっきりした甘味と苦味が混じりあった旨味が味わえます。

ところが鮮度が落ちてくると香りは臭みに、旨味は苦味に変わり果て、それを食べる
とホヤ嫌いになってしまうのです。ホヤは特に鮮度が命です。

赤ボヤ」は知名度と生産量ではマボヤの足元に遠く及びません。これまで北海道
では漁業資源として軽視されてきたからです。ホタテ漁などで混獲されると邪魔物
扱いされ、海中に投棄されてきました。魚屋に並んでもひと山100円、200円が普通
でした。お金がななかったときはよく食べました。ところが今では一個が350円、500円
という高値です。

冬のカキ」、「夏のホヤ」といわれ、栄養満点の優等生だということが一般に知られ始め
たせいです。

夏ボヤは冬に比べグリコーゲンの含有量8倍になります。甘味と旨味の増す旬となり
ます。冬のカキは「海のミルク」と呼ばれるほど栄養価の高いことが知られています。
しかし、夏のホヤもけっして引けを取りません。

ホヤは様々な病気の原因となる活性酸素の生成を防ぐ最強のミネラル「セレン・セレ
ニウム」を含む数少ない食品のひとつです。セレン・セレニウムの抗酸化作用はビタミンEの約500倍といわれています。ガンの予防や心筋梗塞、脳卒中の予防、血行障害や
更年期障害の改善などの効果が期待できます。他にもタウリンや鉄分などの有効成分
を豊富に含む優等生なのです。



ホヤの効果を調べているうちに、私はすっかりホヤは老化を防ぐ天然のサプリメントだと
思うようになりました。世の中、これでもかこれでもかと老人狙いのサプリメントが宣伝されるの
を見ながら、生こそ最高、ビールに酒に最高、旨くて体にも良くて、いつまでも健康で
いられる美味い物を食べ、薬知らずで死のうと思っています。


(私はシンプルなガクアジサイが大好きです。大仏さんに合いませんか)

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プロフィール

プロフィール

中田 千佳夫
なかた・ちかお。1950年5月6日、鳥取県米子市生まれ。大阪府立大学農学部(現在は生命環境科学部)獣医学科卒。京都大学理学部動物学科大学院・研修員(鳥類生態学専攻)を経て、ムツプロに入る。85年に中標津町で青い鳥動物病院を開業。犬猫を中心の小動物診療に励み、今日に至る。

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