★ コクガンが野付湾に帰ってきた ★

2019年03月07日

氷が張り、野付湾の中から締め出しを食っていた越冬コクガンが戻ってきました。この冬はオホーツク高気圧の頑張りで、厳寒が持続しました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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               ◆  コクガンが野付湾に帰ってきた  ◆

おかげで、野付湾内で毎日成長する氷が干潮になるときの引き潮で、湾内から根室半島の方へ流れ出ていきました。毎日出る流氷情報で見ていると到達場所は春国岱。根室半島の付け根まで氷の帯が伸びていました。

1月10日ごろから3月初めまで、コクガンたちは野付湾産流氷の中にできるすき間に集まっているのが観察されます。遠くて数は確認できませんが、時々10羽前後の群れが飛んで移動し、着水するのを見かけます。

これまでの少ない情報では、彼らは根室湾や浜中湾、厚岸湾を行動範囲にして滞在しているようです。GPSで確認された個体は根室湾から浜中湾に遠征し、すぐに根室湾の方に戻ってきており、生活の拠点は野付半島を中心にした根室湾ではないかと示唆されます。190120-113215007.JPG

ガンの仲間で、海で越冬するのはコクガンだけです。彼らは荒海の中でも浮遊しているアマモやアオサを拾い上げ食べています。海が荒れると浮遊海草は氷の上打ち上げられるため、コクガンたちは氷の周辺に集まることが多いのです。

嵐の後、大量の海草が打ち上げられる海岸があります。風向きにより、いつも同じ場所ではありません。集まってくる場所が特定できないのが彼らの調査を難しくしています。

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海上で風が静まったあと、波がまだ静まらず、大きな波が打ち寄せてくる波ぎわに10羽前後のコクガンが集まっています。見ていると大波が来ても慌てず、かぶさってくる波に正面から突っ込んでいきます。つまり潜って行くのです。

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これがコクガンが海で暮らしていくのに身に着けた「わざ」です。波ぬけの技術です。この技術を使う鳥は荒波好きなシノリガモです。

シノリガモは荒い波が押し寄せる海岸で流されてくる浮遊生物や藻類を捕っています。渓流で繁殖するカモが得意な潜水技術をうまく使って冬を生き抜いています。

北極海に面したところで繁殖するコクガンが現地でどうやって食べ物をとっているか興味深いものがあります。想像するに北極海の海岸は波が荒く、そこで食べる物をとっている技術が役に立っているのではないでしょうか。

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コクガンが東北の三陸地方、リアス式の海岸で越冬するのは彼らの荒波対策をうまくこなしているからだと思います。

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                   身近な風景 : 日射し満開

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コメント

まるでボードセイリングのよう。

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