★ 枯れ木で休むキアシシギ ★

2018年09月05日

野付半島で、秋のシギチドリの渡りで目立つのはキアシシギです。灰褐色の背中面とお腹の横じまが特徴の地味なシギです。脚の色が黄色なのでキアシとシンプルな名前を持っています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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               ◆  枯れ木で休むキアシシギ  ◆

ロシア・シベリア北東部やカムチャッカ半島で繁殖する極東限定のシギなんです。最近まで巣さえ見つからなかった神秘なシギです。

日本に渡ってくるときは海岸線の干潟や岩場で過ごすことが多いキアシシギですが、繁殖地のツンドラ地帯では、樹木がばらばら点在する草原や川原、山間渓流の小石が混じった場所に生息します。

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日本で見る限り想像できない厳しいけど美しい環境で繁殖しているはずです。そんなイメージを野付半島の枯れ木がごろごろする湿地干潟で出会いました。

満潮になるとアマモが生える干潟から休みに集まってくる場所になっているのが、津波の被害を受け枯れた巨木が林立し、倒木になっているナラワラの森の周辺です。

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潮が上がってくると三々五々集まってきます。枯れた木の枝に止まり休むシギ。倒木の上に止まっているシギ。草むらの水辺で食べ物を探すシギ。

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じっとして彼らの行動を見ていると、羽の色、模様が周りの環境色に溶け込みます。キアシシギの存在を消してしまう機能を備えた色だと納得できます。

ミズナラやトドマツなどの巨木が立ち枯れ、朽ちて根元から折れ、倒木になり転がる景観は、まるでツンドラ地帯を撮った写真の風景を思わせます。私は思うんです。

その枯れ木々にキアシシギが来て、立木の枝に止まり、倒木の上に立って休んでいます。枯れ木の色あせた灰褐色の色とキアシシギの羽色が塗り込んだ壁みたいに溶け込んでしまっています。

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この中から見つけ出そうとすれば、注意力を研ぎ澄まし、一本一本の木に向けなければなりません。するとキアシシギが浮き上がってきて見つけることができます。

シャクトリムシやナナフシのような昆虫が擬態して、捕食者から見つからない工夫をしているのに似ています。

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        普段、干潟で見かけるキアシと違う魅力的な風景です。
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                    花めぐり : エゾツツジ

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コメント

枯れ木との取り合わせが絶妙です。もう関西にも来ているかな。

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