★ ミソサザイ ★

2018年05月03日

野付半島のトドワラの森で春一番に囀りだすのは、ミソサザイです。山地の渓流ぞいの藪や岩のある林などに生息している小鳥なのですが、野付半島ではその常識は通用しません。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                      ◆  ミソサザイ  ◆

トドワラの森は海抜ゼロメートルの海に突き出た砂嘴の上にできた森です。三千年ほど前からあるすごい森なんです。すでに極相林になっていてミズナラやシラカバ、トドマツなどの大木が生息する森です。

川もなければ藪や岩もありません。あるのは倒木が朽ち果て横たわり、明るくなったところに新木が生え、再生してきている森です。

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ここのミソサザイは朽ち果てた切株や寸胴になった大木の中を棲家にして生活しています。春、木々の葉や草が生えていない森の中をうまく利用する術をみにつけてるのでしょう。

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冬には見ないので春に周辺からやってきて縄張りを作るのです。倒木や切株の上に出てきて流麗な、文字では表しにくい旋律で囀ります。鶏の卵ほどの大きさの体で高音のボリュウムある声を響かせます。

ヤブサメという同じようなサイズの鳥の声に比べると雲泥の差の迫力です。何故、日本三鳴鳥(ウグイス、オオルリ、コマドリ)の選に漏れたのか不思議なくらいです。

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体が小さく、濃い褐色のまったく地味な色彩、棲みついている場所が邪魔をしたかもしれません。鳴き声以外、目立つことはほとんどない鳥です。

世界的には、広くユーラシア大陸、北米大陸からアフリカ大陸北部に至るまで生息し、日本でも北海道から屋久島までの広い地域で観察されています。なのに選から漏れてしまった。

ヨーロッパではとても身近で、お皿や花瓶、絵画、お話によく取り上げられているとても大衆的な鳥なんです。ただ飼い鳥として飼育するには難しい鳥で、日本では飼育されず、鳥籠で飼って声を愉しむのが難しかったのでしょう。

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警戒心はとても強く、気配だけですぐに逃げてしまいます。ただ春のなわばりを主張する時期だけは、ソングポストに出てきて囀るので待っていれば、近くでじっくり見ることが可能です。

ナラワラの森は海に囲まれ、内陸より気温が上昇しやすく、虫たちが活動するのも早いらしく倒木の中に入り昆虫を探しています。

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キツツキみたいに木の中に生息する虫たちを掘り起こしているところも見かけます。山間渓流にすむミソサザイと違う生態が見られ、結構楽しいもんです。

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