★ ワタスゲ霧中 ★

2017年07月10日

今年はワタスゲを愉しんでいます。野付半島の草原を歩いていくとシカが歩いた踏み分け道に出会います。それをたどると湿地を縁どるように続いています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

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                     ◆  ワタスゲ霧中  ◆

湿地は今、ワタスゲが穂をだし、一面白くなっています。今年はここ10年の中でもっともワタスゲに活気がみなぎっています。穂の数が多く、穂のふわふわ感が1.5倍くらいあります。

AU1A2728.JPG過去を振り返るとオホーツク高気圧の張り出しが弱かったせいか、根室沖を爆弾低気圧が多く通過して、野付半島はその影響をもろに受けました。

波が海岸線を削り、さらに砂丘を越え、海水が湿地に入り込んできました。真水に近かった湿地の水が塩分を含み、植物に影響を与えました。

私が確実に証明できるのは湿地の池を覆い尽くしていたミツガシワの群落がほぼ消滅に追い込まれてしまったことです。消滅したわけではありませんが、探すのに苦労するくらいにはなりました。

氷河期の生き残りと言われるミツガシワが甚大な被害を受けるわけだから、ワタスゲも影響を受けてたのではないか。今年のワタスゲの元気さを見て、考えさせられます。

4、5年前は半島の付け根に広がるワタスゲの群落に比べるとショボイもんでした。湿地が薄白くなるけど、毛の薄くなった年寄りの頭みたいでした。エゾジカが食べつくしたのではないかと疑ったこともありました。

でも、喰痕を調べてみるとその形跡はありません。シカはワタスゲは食べません。

今年は真っ白です。

ミツガシワも湿地に入ると回復の兆しが出てきて、新芽がたくさん出てきています。

AU1A3010.JPGワタスゲの花穂は「スズメの毛槍」という別名を持つくらい、白い穂が細くて長い茎の上についてます。強い風が吹くと、地面に倒れ込むようにしなります。花穂は横になると風を素通しさせるように、みな上を向いて丸まっています。

AU1A2842.JPG横向きの強風を受けても、茎は折れることがありません。径は2ミリもないのに、長さ300~500ミリの茎を支える強靭さを持ちます。建築学的な強度からすると破格です。

AU1A3063.JPGなんてことを考えながら、ワタスゲの上を風が走っていくのを眺めていました。花言葉「揺らぐ思い」は清々しい思いのことかも。

                                   7月の花 ハマベンケイソウ

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コメント

柳に雪折れなし、ワタスゲに風折れ無し。しなやかに生きる人の強さ。

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