今年で第34回をかぞえる池田町の「秋のワイン祭り」は、池田町の「まちづくり」をお祭りにしたと言えるでしょう。池田町は、まちづくりのために地方自治体でワインをつくり、畜産振興のため大規草地をつくり褐毛和牛とよばれるあか牛を導入し「いけだ牛」というブランドをつくりあげました。十勝ワインと牛肉は池田町が歩んできた「まちづくり」の歴史であり、この十勝ワインを飲んで、牛肉を食べる「ワイン祭り」は池田町でしかできないお祭りなのです。
ワイン城落成町民大パーティーがワイン城前庭で行われこれがワイン祭りの前身となりました。

それでは、ちょっと十勝ワインの歴史を「プロジェクトX」風にご紹介しましょう。
昭和20年代後半、十勝地方は次々と自然災害に見舞われた。昭和27年十勝沖地震が池田町をおそった。追い討ちをかけるように、その翌年から2年連続の冷害による凶作となった。農業を基幹産業とする池田町は、町財政が悪化し深刻な事態に陥った。昭和31年池田町は、地方財政再建特別措置法による「赤字再建団体」の指定を受けた。町は経費の徹底した削減、職員・議員の給与・報酬の減額、税制の見直しなど血の滲むような努力を行った。昭和35年から新農村建設5ヵ年計画に着手し、冷害や凶作に強い代替作物としてブドウ栽培をはじめた。まちづくりの先頭に立ったのは若き町長丸谷金保(まるたにかねやす)だった。十勝ワインは自然災害、町財政悪化といった苦境脱却の切り札として誕生した。十勝ワインの原点は農業振興であった。

丸谷金保町長は「秋には山野には山ブドウが実る。冬の厳しい池田でもブドウ栽培が出来るはず。農業所得のアップにつながり、町内に多い未利用の傾斜地も活用できる。」と町民と役場職員を励ましワインづくりがはじまった。昭和35年町内の農村青年によってにブドウ愛好会が結成され、壮大な挑戦が始まった。

昭和38年に果実酒類試験製造免許を取得し、国内では最初の自治体経営によるワイン醸造がはじまった。昭和39年、山ブドウから造った「十勝アイヌ葡萄酒」を、ブダペストの第4回国際ワインコンクールに初出品し銅賞を獲得した。丸谷町長はブドウ栽培、ワイン醸造技術のさらなる向上を目指し、大石和也(前町長)をドイツに長期派遣した。

ワインにあった料理をお客様に提供したい「町営レストラン十勝」をつくった。昭和49年、7月31日ワイン城が完成し、町民など5,000人をあつめて新築祝町民大パーティーをワイン城前庭で開催した。これがワイン祭りの第一歩となった。
<十勝ワインの歩み>
1963年 果実酒試験製造免許交付
町職員をドイツへブドウ栽培、ワイン醸造研修のため派遣
1964年 ブランデー試験製造免許交付
「十勝アイヌ山葡萄酒」がブダペストで開催された第4回ワインコンペテイーションで銅賞を獲得
1966年 酒類製造の本免許交付
1967年 ワインの市販を開始
1970年 「清見種」をクローン選抜
役場庁舎内で町営レストラン「十勝」が営業開始
1971年 酒類製造に永久免許交付
1974年 現在の「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(通称、ワイン城)」が完成
第1回ワイン祭り開催
1978年 「十勝ブランデー」を本格発売
1984年 スランチェフ・ブリャグで開かれた国際コンクールで「十勝ブランデーXO」「アムレンシス」が大金賞、「清見」が金賞受賞
1985年 国内初のシャンパン方式によるスパークリングワインを発売
1993年 釧路沖地震で約1億円の被害
十勝ワイン誕生30周年記念、各種イベントを実施
1996年 耐寒性交配品種「清舞」を創出
2003年 十勝ワイン誕生40周年記念で、イベント開催、ワイン発売
2004年 ワイン城30周年
第1回十勝ワインバイザー認定試験開催。48名を認定
2005年 ワイン城リニューアルグランドオープン
NHK「プロジェクトX」で「北のワイン・故郷再生の大勝負」として紹介
2006年 耐寒性交配品種「山幸」が品種登録

ワイン祭りの詳細は池田町観光協会ホームページへ
池田町 いけだちょう 行け!ダチョウ!!
