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小沢征爾さんの思い出 (10) <泣き崩れたソプラノ歌手>

2013年01月17日

カール・オルフの名曲、「カルミナ・ブラーナ」のレコーディング中のことでした。

この曲の中には、実に美しいソプラノのアリアがあり、
その美しいアリアを、フィリピン人の美貌・美声のソプラノ歌手が歌っていました。

レコーディングには、時間制限があり、3時間が2回、正味4時間、(2時間は休憩)
以内に終わらなければなりません。 指揮者やレコーディング・スタッフは、
休憩時間中に録音したテープをチェックします。

この美しいソプラノの音楽は、「カルミナ・ブラーナ」全曲の中で、
何故かレコーディングを行う順序が最後になっていました。
残り時間が、少なくなったところで、ようやくこの曲のレコーディングに入ったのです。

1度歌ったところで、時間が来てしまいました。
録音スタッフは、きれいに録音出来た、と言い、
小沢さんも満足そうでしたが、彼女は自分の歌に満足せず、
「もう1度歌わせて・・・」 「もう1度録音して・・・」と懇願しました。

ユニオンの規定なのでしょう。 オーバー・タイムになると、
楽団員全員にオーバー・タイム料金を、支払わなくてはなりません。

非情にも、時間が来てしまうと録音のやり直しは出来ないのです。

事情を知った彼女は、その場で泣き崩れてしまいました。

つづく。

PS・・今後の公演スケジュールは、1月16日のブログでお知らせしています。

& 被災地の子どもたちのために、「じいたん子ども基金」を開設しました。

● 北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 
● 口座名 【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順

● 基金の収支詳細は、12月31日のブログでお知らせしています。

ご支援、よろしくお願い申し上げます。

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プロフィール

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土田英順
つちだ・えいじゅん。日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任し、ボストン響およびボストン・ポップス響でも演奏。現在はソリストとして札幌を拠点に活躍するかたわら、2007年には役者デビュー。国内のみならず「春の夜想曲~菖蒲池の団欒~」では海外公演も果たす。73歳にして初めてパソコンを購入し、ブログの新世界で弓を引く。

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