« 小沢征爾さんの思い出 (6) <草野球のバッター・ボックスに立った 世界のホームラン王> | メイン | 小沢征爾さんの思い出 (8) <偉大な指揮者の中に キラ星のような小沢さん> »

小沢征爾さんの思い出 (7) <世界のホームラン王 小沢さんのハダカの胸にサイン>

2013年01月14日

前回に続いて、1970年9月、来日中のニューヨーク・フィルと、
日本フィルの間で行われたソフト・ボールの親善試合のお話です。

一塁塁審をつとめて下さった王さんのバッティングが見たい・・・

日米両オーケストラのメンバーの願いで、
王さんは、バッターボックスに立ってくれる事になりました。

左バッターボックスに入る前、独特の一本足打法のフォームで、
5~6回素振りを繰り返している間、
僕らヤジ馬は、ベンチの中で勝手なことを言い合っていました。

「ライトスタンドに放り込むかな・・」 「いやぁ~、ソフトボールだからそんなに飛ばないよ・・」

「今、大スランプだけど、大丈夫だろうか・・」

いよいよ勝負の始まり。かたずをのんで皆が見守る中、
1球目ボール。2~3~4球目もボール。

ニューヨークのピッチャーは、
バッターボックス内でかまえる王さんの迫力にビビッテしまったのか、
ストライクが1球も入りません。

フォアボール・・王さんが一塁に歩きかけると、
両軍ベンチから、「勝負をやり直せ!やり直せ!」

再勝負となった1球目。 今度は打ちごろのいいボールが来ました。
狙いすましたように、王さんはバットを振りましたが、
打球はボテボテのピッチャー・ゴロ。 王さん、一塁アウト!!!

「ボールがのろ過ぎて打ちにくいんじゃないのか・・」

「これで、またタイミングが狂って、 益々スランプは深みに入るんじゃないか・・」

僕らヤジ馬は、ここでも勝手なことを言い合っていました。

試合が終わると、全員が王さんに感謝の意を表し、サインをお願いしました。

バット、ボール、着ているTシャツなど、皆それぞれでした。
最後に王さんの前に進み出たのは、小沢征爾さんでした。

小沢さんは、着ていたシャツを脱ぐと、「ここに書いてくれ。」と、裸の胸を指さしました。

「それは、ちょっと・・」 躊躇する王さんに、「かまわん、いいからここに書いてくれ。」

「世界のホームラン王」は苦笑しながら小沢さんの裸の胸に、「王貞治」と書いたのでした。

つづく。

PS・・今後の公演スケジュールは、1月1日のブログでお知らせしています。

& 被災地の子どもたちのために、「じいたん子ども基金」を開設しました。

● 北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 
● 口座名 【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順

● 基金の収支詳細は、12月31日のブログでお知らせしています。

ご支援、よろしくお願い申し上げます。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.hokkaido-np.co.jp/mt/mt-tb.cgi/19837

プロフィール

プロフィール

土田英順
つちだ・えいじゅん。日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任し、ボストン響およびボストン・ポップス響でも演奏。現在はソリストとして札幌を拠点に活躍するかたわら、2007年には役者デビュー。国内のみならず「春の夜想曲~菖蒲池の団欒~」では海外公演も果たす。73歳にして初めてパソコンを購入し、ブログの新世界で弓を引く。

ブログ内検索

カテゴリー

最近のエントリー

バックナンバー

コメント

トラックバック