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<僕のオーケストラ活動 最後のステージ>

2012年02月06日

何事にも終わりあり・・・

会うは別れの始まり・・・

38年間のオーケストラ活動最後のステージ・・・

それは、1996年12月、札幌市民会館での ” 札響第9演奏会 ” でした。


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オーケストラには定年があります。 札響の場合は、60才の誕生日・・・

元気で演奏活動を続けられる体力があっても、
演奏技術がいささかも衰えずにいても、この日がくれば誰もがハイ、サヨウナラです。


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22才の時、日本フィルの入団オーディションを受け、楽員全員が聴いている中で、
ドボルザークのチェロ・コンチェルトの第1楽章を弾きました。

初見のテストはオーケストラ・パート・・・アタマに血がのぼり全然弾けませんでした。

こりゃダメダ、不合格だ・・・

あきらめていると、翌日コンサート・マスターの自宅に呼ばれ再テスト・・・

結果は合格! それから始まったオーケストラ人生・・・

日本フィル、ボストン響、(ボストン・ポップスも)、新日本フィル、札響・・・
日米4つのオーケストラを渡り歩きました。


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最後のステージでは、いくら演奏に集中しようと思っても、
頭の中には過去の光景が次々と・・・

寂しいのか、悲しいのか、何がなんだかわからない感情・・・

ゆるやかな美しい第3楽章に入ると、楽譜がかすんで見えなくなり、涙と鼻水が・・・

まさか本番のステージ上で泣くとは・・・


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演奏が終わり、薄暗い舞台裏でチェロをかたずけていると、

「長い間お疲れさまでした。」 と、楽員が次々握手を・・・

そこでまた涙・・・涙・涙のオーケストラ最後の日でした。


& 写真はすべて、札響最後の定期演奏会。1996年12月、札幌市民会館。
  
  この数日後の第9演奏会が、お別れのステージになりました。

  写真撮影: 土井るみ子さん。

PS・・東日本大震災チャリティ・コンサートのスケジュールは、
2月4日投稿のブログでお知らせしています。

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コメント

すごい歴史ですね!簡単な言葉ではとても表せないです。涙があふれ出るのは、当然です!どんなに演奏がすばらしくとも退団しなければならない、それも決まりごととして仕方がないのでしょうね。

歌子さん、コメントありがとう。

すごい歴史・・・
言われてみると確かに・・・

38年間もオーケストラを弾いただけでも
すごいことなのに、そのうち28年間は
首席奏者・・・

日本のオーケストラ史上、
こういう人は他にいないでしょうね。

後進に道をゆずって15年・・・

今も温かな人達に支えられて演奏活動を・・・

なんという幸せな人生なんだろうと、
つくづく思っています。

私が「土田英順」の名前を知ったのはほんの数年前、実際に演奏を聞いたのは昨年のサンピアザ劇場でのチャリティーコンサートからです。ちょっと遅すぎた気もしますが、今は毎日のようにCDで演奏を楽しんでいます。

札響を退職したあとも北海道に留まって演奏活動をしてくださってること、とても嬉しく思っています。これからもご活躍ください。

このみさん、コメントありがとう。

札響からお誘いがあった時は、正直なところ
仕事の面ではずいぶん迷いました。

でも、豊かな自然の中で演奏活動が出来るのが魅力でした。

来てよかった!

プロフィール

プロフィール

土田英順
つちだ・えいじゅん。日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任し、ボストン響およびボストン・ポップス響でも演奏。現在はソリストとして札幌を拠点に活躍するかたわら、2007年には役者デビュー。国内のみならず「春の夜想曲~菖蒲池の団欒~」では海外公演も果たす。73歳にして初めてパソコンを購入し、ブログの新世界で弓を引く。

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