国民投票とTV・CM

2018年01月26日

仕事を辞めてから昼間の民放の「情報・ワイドショー系」のTV番組を観るようになった。外に出掛けることの少ない冬は特に。画面一杯に大型パネルを動員して簡潔に分かりやすく説明してくれて活字を読む手間が省ける。流石にパワーポイントの時代に育ったスタッフだと感心する。

政治に関して、NHKを始め「ニュース」が、事実を伝えるだけで大きな出来事であっても以前のようにその場で局の記者、解説委員が報道機関としての分析、解説、論評を加えることは無くなった。消えた隙間を「情報・ワイドショー系」番組の"政治アナリスト"なる人々の「政局解説」が埋めていて、世論はこうして造られるのかと思うことがある。

そんな中、興味深い論考に出会った。『衆院選はどう報道されたか-テレビ編-』(朝日新聞社「Journalism」2018年1月号 水島宏明)によると、憲法改正の発議が行われた場合、国民投票の際には、投票2週間前だけ禁止されるほかは政党CMには公職選挙法のような細かい制限が無いという。レポートの最期に書かれていたが、具体的には分からないし、あまり知られていないことではないか。

思い出すのはある有名な役者がTVドラマを突然降りた理由だ。『銀行強盗が一刻も早く逃亡しようとしている時にシートベルトなんかするかい?台本の変更を求めたら、ディレクターから返ってきたのが、「スポンサーが車のメーカーなもので。」だった。』

広告はTV局にとっては大きな収入源だ。干し上げられたら死活問題になりかねない。巨額なお金が動きやすい政党CMに不自然なことがないかどうか、「情報・ワイドショー系」に限らずよほど注意しなければ権力の暴走を止めるという憲法の役割そのものも変えられてしまうかもしれない怖い時代だ。

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