農産物ウェルフェア

2017年07月21日

仁木町のI君の果樹農園に出掛けた。道農政部を定年退職して、もぎ取り果樹園の跡地に入って2年目になる。

サクランボがそろそろ終わりで息子さんが担当しているミニトマトの出荷最盛期だった。二人分の入園料2,000円でお腹一杯食べて小さなポリバケツ2杯を収穫し、家でジャムにもなった。

帰り際、「お土産に」と納屋からミニトマトを一袋持ってきてくれた。農協の方針で全量を道外に契約出荷していて、糖度8%未満は販売出来ないとのこと。納屋のトマトはそれだった。

最初に一番下になる実はどうしても基準糖度にならないのだという。〝日焼け完全武装〟した奥さんが「勿体ないことですね。」と横で言う。本当にそうだ。普段食べているものより美味しい。

"消費者ニーズ"って、一体、何だろうか。農作業で真っ黒になったI君の顔と少し痩せた身体を見て改めて思った。やがて畑に規格外のニンジンや大根、白菜などが目立つ季節がやって来る。

畜産では家畜の快適性に配慮した飼養管理を行うことにより、ストレスや疾病を減らし、生産性や安全の向上にもつなげようという「アニマルウェルフェア」という考え方が浸透してきている。

高齢化等により農家が減少し、一方で貿易の自由化が拡大してゆく。貴重な農産物を無駄なく利用するためにも「消費者ニーズは本当にそうなのか。」を立ち止まって考え直す時代に来たような気がする。生産コストと流通コストを下げ、〝農家の快適性〟に消費者が配慮するためにも。

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       29.7.15   佐藤錦

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