下北 -民宿『P』で- 

2017年06月27日

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                                              津軽海峡と北海道 29.6.18 大畑町付近       

函館から津軽海峡フェリーに乗ると1時間30分で下北半島の大間町に到着する。晴れていれば函館山はすぐ目の前にあり、駒ヶ岳や日高・釧路方面らしき景色も見える。ラジオもテレビも北海道の番組がそのまま流れていて、ここは北海道か、と一瞬思う。

風を遮るものが無い大間岬まで2Kmのところに「民宿P」があった。強風の夕方に到着すると、ご夫婦が「風で自転車が倒れて故障でもしたら折角の旅が台無しになるので、部屋に入れて。」といくら断っても「いいから。いいから。」の一点張り。玄関やロビーは経験したが部屋持ち込みは初めてのことだった。

一週間の半島一周を終えて、北海道に戻る前日に再び泊まることにした。岬でキャンプを予定していたが、風が強くて食堂は店じまいの支度。急遽、夕方の5時近くになって電話をしたのだった。

転送された携帯電話で奥さんが「今、函館にいるけど、この間の8号室で何か買ってきて食べてて。お風呂は入れるのでどうぞ。」自転車は玄関横に倒れないように立てかけた。

夜になって聞くと、何と、最初に泊まった日の翌日にご主人が函館で手術をし、この日は退院だったのだ。確かに玄関には「休業」の貼り紙が。。。そんなことは一言も無く、旅人を受け入れてくれるのは本州最北端の地の人情なのか。

話が弾んだ。ご主人は来年が定年のサラリーマン。津軽生まれの奥さんと転勤先で知り合い、札幌にも長い。10年前に今の場所で民宿を始めたという。見ず知らずでも四方山話に花が咲くのは自転車旅の楽しみだ。

辺りに子供がパフェを食べるところも、奥さん達がコーヒーで井戸端会議をするところも無いとかで、昼間は食堂を開放している。観光ホテルにない工夫をしようとする姿があった。この日、ひとりで留守番をしていると小学生が訪ねてきた。残念な顔が今も浮かぶ。

恐山のことは小さい頃から知っていても、何故か下北が〝遠い〟と感じていた。青函航路の青森を起点に考えていたからかもしれない。大間町に真っ直ぐ来て下北が急に近くなった。いずれ回れなかった地域を訪ね、再び親切な人情に触れ、距離を縮めたい。

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              29.6.18  最終日にとっておいた本州最北端の地

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                                                 下北、さようなら   29.6.19 大間港               

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                                                29.6.13 最初の夜  一泊2食 6,000円

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