札幌市電の車両 いま・むかし

2016年04月25日

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市民に親しまれている札幌市電。かつては札幌市内を縦横に走っていましたが、現在は西線1系統のみの運行です。しかし昨年の12月に西4丁目-すすきの間が繋がりループ化されたことによって、現在は利用客が増えているそうです。

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そんな中、4月23日(土)に渡辺真吾講師による「札幌市電の車両 いま・むかし」講座が行われました。午前中は教室で電車の歴史などの座学を行い、午後は受講生と一緒に市電の基地である電車事業所に実際の電車を見学しに行ってきました。

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電車の事をいろいろと教えてくださるのは札幌市交通局高速電車部の藤村さん。この日は普段はあまり見ることができない工場も案内していただきました。

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工場の中は雑然としていますが、あちこちに電車の部品が置いてあって何だか見ていて楽しいですね~

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工場の中にある黒板には、電車を安全に運航させるための作業が書かれています。普段何気なく乗っている電車も、こうした努力のお蔭で安全に運行されているんですね。

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市電の車両は現在33両だそうですが、その多くは昭和30年代に造られた車両です。このコカコーラの衣装を纏った電車は220形と呼ばれる電車で車番は221です。製造は昭和34年(1959年)ですから、すでに57年前の電車ということになりますね。

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こちらは1998年から2001年にかけて5両製造された3300形の1台、3303です。ここは電車の保守点検のために下回りを見ることができるよう、レールの横が掘り下げられていますね。

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工場の一番奥には3両新造されたA1200形、ポラリスが待機していました。ポラリスは昼間は通常外回りと内回りに各1両が走っています。ポラリスが来るのは電停の掲示板で見ることもできますね。

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このレーンは電車のシャーシを点検するときに電車の下に人が潜れるようになっています。大がかりな修復や、改造についてはカワサキで行うのだそうです。

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電車が運行するときに前の電車との最低車間距離は6mということです。これを運転士が目視で距離確認しながら電車の安全を図ります。運転士は一日6時間の運転で、運転を交代したら必ず40分の休憩を取っているのだとか。電車は一般の道路を走るので、安全には事のほか気を使いますね。

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車庫の裏側にも電車が並んでいます。その中でも特に珍しいのがこの電車!

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昔は大量の人員輸送を行うため、連接車が走っていましたが、こちらは連接車の中でもこの車両だけという親子電車の親、101形です。昭和36年製造の車両で、混雑時は子に当たる制御車Tc1形と連結して運行されていましたが、Tc1形が廃車になったため現在は単独運行となっています。

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運転席は至ってシンプル。時代を感じる造りです。一度でいいからここに座って運転してみたいと思っている人も少なくないのでは(笑)

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この電車、乗り降りしやすいようにドアが2枚になっているのが特徴です。車体番号の前にあるMの字は、鉄北線を走るディーゼルの"D"に対してモーターの"M"の意味だそうです。

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そしてこちらのトラカラーとオレンジの4両が冬の風物詩「ササラ電車」です。ササラ電車は正式にはロータリーブルーム式電動除雪車と呼ばれ、車体の前後にある竹のブラシを束ねたブルームを回転させて雪を飛ばす公式です。雪形と呼ばれる除雪車はトラカラー3両が雪1形、オレンジが新造された雪10形です。

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この除雪車は雪形と呼ばれ、トラカラーの3両が雪1形です。この雪1形は元々昭和24年(1949年)に電動客車を改造して造られたものです。藤村氏のお話ではササラ電車の運転は運転士とブルームの操縦士の2人1組で行い、普通の電車を運転するよりも難しいのだそうです。

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この除雪車は元々木造客車だったため、その後昭和43年(1968年)に、桑園にあった泰和車両で木造車体から鋼体化されました。そのことが記されたプレートが車体の横についています。

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この除雪車はブルームを回転させる駆動方式はチェーンによるものですが、このチェーンの音がうるさいので後の雪10形は油圧式に変更されているとのことです。

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そしてこのオレンジの車体が平成11年(1999年)に新造された雪10形です。基本的な形は同じですが、角型ライトになったりしてちょっとだけ現代的になりました。ブルームの横には先ほどのチェーンがありませんね。

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ササラ電車は元々中華鍋などの汚れを落とすための洗浄器具をヒントに造られたそうです。ブルームに束ねられたこの竹のブラシを回転させて雪を飛ばしますが、ササラは減っていくので1シーズン最低3~4回交換するそうです。しかもこの竹の束は1束1,000円もするそうで、これが前後で800本!もついているんです。電車の安全を守るということは本当に大変なんですね。

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電車事業所では電車に関して様々なお話を聞かせていただきました。受講生の皆さんもとても満足したようで、楽しかったと言ってくださる方がたくさんいらっしゃいました。帰りはみんなで新型車両のポラリスに乗って解散です。またこのような講座を考えて!と電車の中でもリクエストされましたが、次は何をしようかな~と講師と顔を見合わせてニンマリ。みなさん、次も期待していてくださいね!!

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