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間もなく冬季休業─然別湖の「ホテル福原別館 山田温泉」

2008年09月29日

 十勝管内鹿追町。大雪山国立公園の南端に然別湖があります。その観光遊覧船の発着場がある然別湖湖畔から6キロほど北に、ホテル福原別館・山田温泉(鹿追町然別湖畔、電話0156-66-2956)があります。

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大型ホテルのある然別湖畔から見る然別湖とくちびる山

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然別湖の北側にある秘湯・山田温泉

 昨年、引退のうわさが流れた名物支配人の浅野誠一さんご夫妻もご健在で、宿を切り盛りしています。
 この宿でしかいただけない山菜料理を楽しみ、温泉を堪能しました。
 温泉は、自然ゆう出の単純泉。透明で肌あたりの優しい湯で、もちろん源泉掛け流し。湯船にどばどばとおしみなく注がれ、あふれています。露天風呂はありません。

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山田温泉の夕食は山菜がたっぷり

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名物「葉っぱの天ぷら」

 山田温泉の夕食は山菜料理です。特に天ぷらは名物です(写真)。ビート以外はみな葉っぱで、以下の通りです。
 ヒレハリソウ
 アザミ
 ヨブスマソウ
 イラグサ
 ウド
 ヤマブドウ
 ヨモギ
 ビート
 それぞれ独特の風味で、塩を振り掛けていただきました。

 この温泉宿は、道路が冬季閉鎖になるため夏季のみの営業です。今年は10月12日が最終日で、以降は休館になり、来年6月1日に再開されます。

 山田温泉は、施設は古いのですが、掃除がしっかり行き届いています。
浴室と脱衣場だけは、雪で倒壊したため、昨年改修されて新しくなりましたが、50年以上前からの浴槽は健在です。

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どばどばと源泉が注がれる浴槽=男性浴室

 ただ、浴室にシャワー設備はありませんから、頭を洗うときはカランの湯を、おけで受けてかぶります。また、ヘアドライヤーがないので、持って行ったほうがいいです。シャンプー類は整っています。

 この宿は自家発電です。部屋にテレビや電話はありません。でも、ロビーで衛星放送は見ることができ、公衆電話もあります。携帯電話は、当然、圏外です。

 都会の喧噪(けんそう)を逃れ、ゆっくりとした大人の時間を過ごすのに、とてもいい宿です。
 1泊2食税込みで7000円は安いです。

ニセコの湯巡り-③「昆布温泉 鯉川温泉旅館」

2008年09月24日

 温泉に入ると、おなかがすきます。
 内臓が水圧に抗してエネルギーを消費するからだ、ということを、以前、聞いたことがありますが、本当でしょうか。別の機会に、専門家に聞いてみようと思います。

 次に訪ねる温泉は昆布温泉ですが、その前に、ソバを食べようと、ホテル甘露の森のレストランに入りました。ここに宿泊したときに夜食で食べたソバがおいしくて、気に入っています。でも、ほかのお客さんのテーブルから漂ってきたカレーの香りで、急に気が変わり「野菜カレー」をいただきました。もちろん野菜は地元のとれたて。満足しました。

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昆布温泉の鯉川温泉旅館

 昆布温泉では、鯉川温泉旅館(蘭越町湯里592、電話0136-58-2111)に立ち寄り入浴です。湯量が豊富で、大好きな湯です。
 1899年(明治32年)開業で、湯治の伝統を引き継ぐ和風旅館です。
 小滝を眺める露天風呂からは、紅葉が楽しめますから、これからの季節はお薦めです。

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タイル張りの男性内風呂

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湯口からとうとうと源泉が掛け流されている

 タイル張りで、時代を感じさせる浴室には、少し緑色を帯びた、やや濁った源泉がとうとうと掛け流されています。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(平成17年7月22日付の成分分析書)で、メタケイ酸や遊離二酸化炭素の量も多いので、湯の肌あたりが柔らかく、飲泉もできます。
 温泉水には鉄分が含まれているので、浴槽が赤く鉄さび色に染まっています。成分が豊富で、とても満足感の得られる湯です。

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露天風呂の湯口には飲泉用のコップがあった

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小滝をながめながら四季折々の風情が楽しめる

 食事は部屋出しで、施設は少々古くても、日々、進化中です。1泊2食が8550円~10650円(税込み)という料金は割安感があります。お薦めの温泉宿です。

ニセコの湯巡り-②「国民宿舎雪秩父」

2008年09月16日

 ニセコ五色温泉から道々66号(岩内洞爺線)に入り蘭越町側へ下ると、湯本温泉郷があります。硫黄のにおいが立ちこめる「大湯沼(おおゆぬま)」があり、すぐ側にあるのが、町営の国民宿舎「雪秩父」(蘭越町湯里680番地、電話0136-58-2328)。広い露天風呂が自慢で、女湯には泥パックのできる「泥湯」もあります。

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大湯沼から各宿に温泉が引かれている

 ここには大湯沼から引いた、白っぽく灰色に濁った「単純硫黄温泉(硫化水素型)」と、独自泉源の「単純温泉」の2種類の湯があります。

 単純温泉は、少し茶色味を帯びた湯で、宿では「鉄鉱泉」と呼んでいます。湯に鉄分が含まれているため浴槽が赤茶けた析出物に薄く染まっています。ただ、温泉法や療養泉の定義を満たすほどの鉄分は含まれていません。
 でも、私は内風呂のこの湯が好きで、気がつくと、こちらにばかり入っています。湯が新鮮なように思えるのです。

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色々な浴槽がある露天風呂=男性側

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「鉄鉱泉」と呼ばれる湯は赤茶けた濁りがある

 単純硫黄泉は、灰色に濁って硫黄の香りが漂い、いかにも温泉という雰囲気を醸し出しますが、平成7年に分析した成分分析書によると、pHが4.72の弱酸性ですが、蒸発残留成分は温泉水1kg中に131mgと意外なほど少ないのです。

 ここには、昭和59年に調べた、単純硫黄泉の成分分析書も掲示されています。泉質名は同じなのですが、pHが5.84と中性に近く、蒸発残留成分は458mgと3.5倍、遊離二酸化炭素が507.9mgも含まれていました。二酸化炭素は療養泉に必要な1000mgには足りないものの、500mgを超すと十分効能が期待できるといわれていますから、いま、このお湯に入れないのは残念です。

 湯本温泉にはこのほか「ペンションアダージョ」「月見の宿 紅葉の音(あかはね)」があります。長く登山者に愛された「ロッジチセハウス」は昨年秋に廃業して現在は営業していません。

函館ベイエリアのお薦めホテル-ラビスタ函館ベイ②

2008年09月12日

 ラビスタ函館ベイのお湯は、海水なみに濃い食塩泉です。しょっぱくて、目に入るとしみます。
鉄分を含んでいるため、浴槽で茶色に濁っています。ひょっとすると石狩平野にある温泉のような、化石海水なのかなと思って成分分析書を見てみました。
 カルシウムやマグネシウム、塩素、硫酸などの項目を見ると、現在の海水組成と極めて似ていました。
 海水が地層中に浸透して温められたものだと思われます。
 この地域は、函館山もかつて火山であったように、活発な火山活動があったところです。いまも、地下深くに熱源になるような熱い岩体が残っていることが考えられます。
 食塩泉は「熱の湯」といわれ、体がよく温まります。これからの季節にはうれしいお湯ですね。

 で、源泉かけ流しのお湯もうれしいのですが、このホテルの露天風呂からの眺めが、また、すばらしいんです。
 露天風呂は屋上にありますから、山の上からだと見えないとも限りません。そこで、女性には、露天風呂に出る際に身にまとう「湯あみ着」が用意されています。バスタオルほどの大きさの布です。
 では、休憩室からの眺めもふくめ、360度の眺望をお楽しみください。逆光で暗い写真もありますが…。

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函館のお薦めホテル-ラビスタ函館ベイ①

2008年09月11日

 ニセコの湯巡りをちょっと中断して、函館の新しいタイプの温泉リゾートホテルをご紹介します。
 ラビスタ函館ベイ(函館市豊川町12-6、電話0138-23-6222)です。

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明治館のすぐ側に立つラビスタ函館ベイ

 函館といえば「湯の川温泉」がなんといっても有名ですが、このホテルは、赤れんがの倉庫が立ち並ぶ「ベイエリア」と呼ばれる場所に本年4月に完成してオープンした新しい施設です。リゾートホテルとしても、ビジネスホテルとしても利用しやすい気がします。
 私は、大沼方面を巡って、函館市内で外食をしようと、たまたま素泊まりで予約したのですが、大当たりでした。

 最上階の13階に温泉大浴場があり、源泉掛け流しの檜(ひのき)風呂などがあります。
 泉質は、塩分濃度が海水なみに濃いナトリウム-塩化物泉(旧泉名:強食塩泉)です。マグネシウムや鉄も多く含んでいます。湯口では透明な湯が、湯船では茶色の濁り湯になっています。
 内風呂からは函館山が正面で、歴史的建造物でもあるハリスト正教会やカトリック元町教会の尖塔(せんとう)も見えます。

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内風呂の檜風呂からの眺めがすばらしい

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湯口で透明な源泉が湯船では茶色に濁る

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檜風呂から函館山が正面に見える

 屋上に造られた露天には岩風呂と、源泉掛け流しで一人ずつ入る「檜風呂」「樽(たる)風呂」「陶器風呂」があります。
 露天風呂からは、函館港全体が見渡せ、海風に吹かれて湯につかっていると、時が過ぎるのを忘れてしまいました。

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露天の岩風呂

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露天の檜風呂は一人用の大きさ

 函館の観光スポットでもあるベイエリアに、いい温泉施設があれば、どれだけ便利だろうと思っていましたから、これはお薦めです。
 何年かぶりに、函館山からの夜景も楽しんでしまいました。

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函館山からの夜景

プロフィール

プロフィール

青木和宏
1954年北海道滝川市生まれ。フリーライター兼編集者、報道カメラマン。85年から内戦のアフガニスタンなどを取材。88年から北海道新聞社出版局「道新Today」編集部スタッフ。2003年からフリー。編集プロダクション「オフィスAWO(あを)」代表

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