ニセコに行ってきました・新見温泉-1
2007年11月30日
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2007年11月30日
2007年11月27日
■源泉に3つのタイプがある?
定山渓温泉の泉源は豊平川の川床約800メートルに集中しています。
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写真は、クリックすると大きくなります。上が定山渓大橋から西側の川床を見たもの、下は月見橋から東側を見たものです。コンクリートで固めた泉源がたくさんありますね。また、四角い湯小屋もあります。
この源泉の取り口で、河川水の混入があるため、微妙に温度や成分に違いがあるようです。また、この河川水の混入は豊平川の水量の変動に影響されることがわかっています。同じ宿のお湯でも、微妙な違いが出てくるわけです。
ちなみに、河川水の混入割合は、0~14.1%でした。手元の資料によると、調査のためにサンプルを取った17本の泉源のうち、5%以上混入があったのは7本。最も混入の多かった泉源は河川水が14.1%混入しているうえ、地下で炭酸水素泉(HCO3)タイプの温泉水6.7%を混ぜ込んでいるのだそうです。いやあ、よく、こんなことまで、わかるものなのですね。
そうすると、定山渓温泉の湯には、次の3タイプあることになります。
①地下から上がってきた熱水が100%の源泉。
②河川水が少し混入した源泉。
③河川水と、ほんの少しだけHCO3タイプの温泉水が混じった源泉。
でも、混入割合が小さいので、はたして、湯の肌触りで違いがわかるのかどうか、私には自信がありません。ただ、無色透明な源泉と少し黄緑色に濁った源泉の違いは、これらの混入に関係があるような気がしますが、どんなものでしょう。
いかがでしょう? 定山渓の温泉水の由来についてご紹介しました。
今回の内容は、主に「平成11年度 定山渓温泉保全調査報告書-第3次」(産業技術総合開発機構、2000年11月)によるものです。定山渓地域の温泉についての最も新しい調査報告書です。北海道立地質研究所の図書館で紹介していただきました。ここには、北海道の地質に関する研究論文や各種調査報告書がそろっていて、地熱や温泉についても充実しています。ただ、内容は研究者向けですから、ある程度の専門知識がないと、読むのは難しいです。
この研究所には、実に魅力的な研究者のみなさんがいらっしゃいます。その活動を後日、ご紹介しようと思います。お楽しみに。
追記
この報告書の中に、私が探していた、定山渓温泉と似た温泉についての記述が、ちょっとだけありました。
温泉水が花崗岩(かこうがん)の地層からゆう出する、八雲町の日本海側にある、見市(けんいち)温泉と平田内(ひらたない)温泉について、「起源や生成機構が類似していることが示唆される」と書かれています。
でも、湯の色や肌当たりの印象は、何か、ちょっと違うような気がします。まあ、同じ温泉なんてありませんからね。あらためて、定山渓温泉の湯が、強い個性のあるものだということがわかりました。ありふれてなんかいませんね。
2007年11月26日
■食塩成分はどこからきたのか?
一般的に、食塩泉の塩分の由来には4つ考えられます。
1つ目は、現在の海水に由来するもの。
2つ目は、地層に閉じ込められた化石海水に由来するもの。
3つ目は、海底だった時代の地層に残った古海水の成分に由来するもの。
4つ目は、マグマ活動から発する熱水やガスに由来するものです。
現実には、これらが複合的に関係している場合が多いようです。
「現海水」か「化石海水」かは、場所と温泉分析書の数字を見ればかなりわかります。でも、海から離れた火山性地盤からゆう出する食塩泉の成分が、何に由来するかとなると、そう簡単にはいきません。 定山渓温泉はこれにあたります。
また、兵庫県の有馬温泉のように高濃度の塩分を含みながら海水の影響を受けていない温泉が、ほんのわずかですがありますが、その起源は、まだ、分かっていません。
そこで、定山渓温泉の場合、いまのところ有力と考えられているのは、この地域が、海底だった時代に岩石の中に取り込んだ海水成分が、熱水によって溶け出したという説です。グリーンタフ地域の温泉には、硫酸塩泉や食塩泉がよくあるからです。
しかし、いまも、周辺には恵庭岳や羊蹄山などがあって、火山活動が活発な一帯ですから、マグマ関連熱水が地下深いとことから上がってきて、混入しているというメカニズムも捨てきれないのだといいます。
それは、弾性波探査の結果から、定山渓温泉の南西部に、一部溶融した高温岩石が存在する可能性が指摘されているからです。グリーンタフ地層に残された古海水の成分か、マグマ水か、あるいは、両方がかかわっているのかもしれませんね。なかなか興味の引かれる温泉水になってきました。
2007年11月25日
■熱源は何か?
定山渓温泉の温泉水の水分は、雨や雪などの天水が起源です。そこで、この天水を加熱している地下の熱源は何なのでしょうか。
定山渓温泉の地下深いところに150℃~200℃ぐらいの岩体があって、それが熱源になっているのではないかと考えられていますが、まだ確証は得られていないそうです。
定山渓温泉の西5キロメートルほどにある湯ノ沢地区の地下には、塩分濃度の大変濃い、温度310℃~330℃の熱水だまりがあるようで、さらにその西側3~5キロメートルの地下2.5~5キロには、一部が溶けた高温の岩体があることが、弾性波速度分布などのデータから予測されています。この場所は、無意根山の東麓(とうろく)から小喜茂別岳付近にかけての地下です。
ただ、湯ノ沢地区の熱水だまりと定山渓温泉の地下は、断層によって隔てられ、熱水の行き来はないようです。
噴気活動のない山の地下に、熱い溶岩が残っていることはよくあります。
例えば、定山渓温泉に近い札幌岳の地下にも、マグマが存在する可能性があるといいます。定山渓温泉の地下に、マグマ活動の影響による高温の部分があってもなんら不思議はありませんね。
でも、定山渓温泉がマグマ起源の食塩泉と言い切るには、まだ問題があるのだそうです。
2007年11月24日
■温泉水はどこから来たのか?
定山渓温泉の温泉水の水分は、水素や酸素の同位体比というので調べると、河川水とほぼ同じで、雨や雪などの天水が起源だそうです。わずかに海水やマグマ水の混入を示すような傾向がありますが、誤差の範囲かもしれず、正確には判断できないようです。
天水は、定山渓温泉の南や南西側から地下に入り込み、熱せられ、温泉成分を取り込んで、泉源からわき出ています。
定山渓温泉の真下、海抜200メートルぐらいの地中に、温度120℃程度の、成分が均一な熱水が、大量にたまったところがあるようで、そこから、地下水などと混ざることなく、地上まで上昇してきています。
それより深いところでは、海抜マイナス500メートル付近から下にも、熱水がたまっているところがあるようで、その温度は、周囲の岩石への伝導冷却を想定した鉱物飽和度計算という難しい作業の結果、熱水は135℃~190℃程度か、それ以上の温度になっている可能性があるといいます。
2007年11月23日
■温泉のわき出る地質は?
定山渓温泉のある北海道南西部は、地質学的にはグリーンタフ地域といわれ、2300万年から500万年くらい前(地質時代区分の新第三紀中新世)には、海底で盛んに火山活動をおこなっていたところです。ですから、地層中に当時の海水成分を取り込んでいる場合があります。海底での火山活動の最盛期は1400万年前ごろだそうです。その後もこの地域は、現在まで火山活動が盛んです。
ちなみに、恐竜がいたのは6500万年くらい前までで、人類の祖先が誕生したのが500万年くらい前です。なんだか、とてつもなく遠い時代のことですね。
定山渓温泉の源泉の位置は、石英斑岩(せきえいはんがん)という、溶岩が固まってできる花崗岩(かこうがん)の一種が、周りの地層を突き破って出てきた真上にあります。豊平川はこの岩を削って流れていますが、源泉の大半は、その川床の岩の割れ目から自然ゆう出しています。
泉温は58℃~84℃(最高102℃)で、泉質名はナトリウム-塩化物泉(Na-Cl)ですが、炭酸水素イオン(HCO3)も含むため、地質学的には、Cl型に近いCl-HCO3型に分類されています。内陸部の温泉としては、比較的高いCl濃度の温泉水とされています。
2007年11月23日
札幌は寒いです。雪も降ってもうすっかり冬です。今日は一歩も外に出ていません。
定山渓温泉というと、札幌の奥座敷といわれ、一夜の大宴会、どんちゃん騒ぎ、徹夜マージャン、といった慰安旅行の強烈な印象が私にはあります。何度も宿泊しているので、ありふれた感じがしていました。
でも最近、泉質にこだわって定山渓温泉に通ううち、さて、ここと似たお湯はどこかにあっただろうか…、と考え込んでしまいました。
ナトリウム-塩化物泉(旧泉名:食塩泉)ですから、温泉水の主な成分だけでいうなら、ありふれたものですね。あそこはどうだったかな、ここはどうかなあ、などと思い浮かべても、ちょっと違うなあ、という感じがするのです。意外に少ないのかもしれません。
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定山渓の湯はありふれているのか?(ホテル山水の内風呂)
温泉水1キログラムの蒸発残留成分が3グラム以上もあって、海から離れた、山あいの温泉である定山渓温泉の湯は、食塩泉といえども、ありふれた湯とは違うのではないか、と思ったわけです。
そこで、インターネットで、いろいろな研究論文をダウンロードして読みあさったのですが、いまひとつ確信が持てないので、北海道立地質研究所を訪れました。いや、ここはすごいです。何がすごいって、それは、後日ご紹介します。
温泉の熱源は何か、水分の起源は何か、成分の由来は何かを、こんなに詳しく調べている人たちがいるんですね。私も地質学に足を踏み入れ、詳しく知りたくなってきました。地下深く、時代もさかのぼって、まず、定山渓温泉の湯の起源を探しにいってみましょう。
これから、数日は、マニアックな話になりますから、興味のない方はパスしてください。
2007年11月16日
札幌にも雪がやってきました。寒いです。寒くなったら温泉ですね。
先日、二男の所属する少年野球チームの納会で定山渓ホテルに行ってきました。
昨年に引き続き同じホテルです。
というのも、ここは酒やつまみ類の持ち込みができるうえ、和室の2次会会場を無料で用意してもらえるので、予算上も助かるのです。
それに、広い大浴場には温水プールがあって、子どもたちが遊ぶのに最適です。さらに24時間入浴できます。大浴場と中浴場が、1日に何度か男女入れ替えになります。
ここの温泉は源泉温度が高いため10%~20%の加水をしてかけ流していますが、1つだけ加水しない源泉かけ流しの浴槽が設けられています。ちょっと熱めですが、肌当たりが柔らかく、少しとろっとした感じのこの湯が私のお気に入りです。
泉質はナトリウム-塩化物泉(旧泉名:食塩泉)の透明できれいな湯ですが、温泉水1キログラム中の蒸発残留成分は3.597グラムもあります。この濃さは、一般的な200リットルの家庭用浴槽の湯だと、720グラムにもなります。
今回は写真なしです。ごめんなさい。
2007年11月09日
2007年11月08日
何かと忙しく、更新が遅れました。日記のように毎日書くのはけっこう大変ですね。でも、またがんばります。
今回は、定山渓温泉の手前にある小金湯温泉です。いま営業しているのは「まつの湯」(札幌市南区小金湯24番地 電話011-596-2131)だけです。
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小金湯温泉には3軒の温泉宿がありましたが、黄金湯温泉旅館が5月に廃業し、その跡地に、となりの小金湯パークホテルが日帰り入浴施設を兼ねた大浴場の建設を進めていて、同パークホテルも改装のため休業しています。両施設とも来年3月中旬から営業の予定です。
で、まつの湯ですが、ここのお湯は「単純硫黄泉」で、硫黄の香りがただよって温泉情緒が高まります。源泉の温度が低いため加温しています。また、循環・ろ過・殺菌をしていますが、塩素系消毒剤のいわゆるカルキ臭はあまり感じません。
私が好きなのは露天風呂です。硫黄のにおいが強く、内風呂より少し白濁しています。対岸のがけを眺めながら湯につかり、川風に吹かれていると、ついつい長湯をしてしまいます。
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白樺(しらかば)はすっかり葉を落としていますが、四季折々の風情が楽しめます。
日帰り入浴料金が500円と、札幌近郊としては安いほうです。
私の友人は、札幌マラソンを完走した仲間と連れだって、ここのお湯に入りに来たそうです。激しいスポーツで凝った筋肉を癒やすのに、温泉は最高ですね。
昔の湯治の本によると、湯上がりに冷たいものを飲むのはいけない、と注意書きがあるそうです。でも、やっぱり、湯上がりのビールはうまいですよね。ただ、運転する人は厳禁ですよ。

青木和宏
1954年北海道滝川市生まれ。フリーライター兼編集者、報道カメラマン。85年から内戦のアフガニスタンなどを取材。88年から北海道新聞社出版局「道新Today」編集部スタッフ。2003年からフリー。編集プロダクション「オフィスAWO(あを)」代表